アリス14



うpろだ1280


「ついにッ、ついに俺のスペルカードが完成したぞ!」

 苦節云年。俺の集大成がここにスペルカードとして完成した。
 一人で万歳三唱をやっていると、アリスが横から合の手を入れてきた。

「へえ。最近何か一人でこそこそやってるなって思ってたけど。それがそうなの?」

 こちらを覗き込んでくる彼女の瞳が、興味深げに輝いていた。
 相変わらず吸い込まれてしまいそうなほどに、アリスの瞳は綺麗だった。
 思わず俺は見惚れていた。

「○○?」
「や。悪い。アリスの瞳って綺麗だなぁって、見惚れてた」
「…………バカ」

 俺にじっと見つめられたせいで、アリスは居心地悪そうに身じろぎをした。
 アリスは俺からそっと目を逸らした。
 微かに頬に朱が差している。
 赤くなった頬を隠すように、手がそえられる。

 ひょっとしてこれは照れているんだろうか? ちょっと可愛い。



 おっと。いつまでもこんな風にアリスを愛でてちゃ駄目だな。
 本題に入ろう。
 物は試しというのを建前に、彼女相手にこのスペルカードを使っていいか頼んでみることにした。
 勿論、これを建前というのだから、本音は別にある。

「ちとこの効力を確かめてみようと思うんだが……」
「……ハイハイ。私に実験台になれっていうんでしょ?
 私とあなたの仲だし、構わないわよ」
「そうか。ありがたい」
「じゃあ、外に出ましょうか」

 そう言って席を立とうとしたアリスを慌てて呼び止める。
 こんなものを外でやるのはちょっと……いやかなり恥ずかしいものがあったので、とりあえず言い訳する。

「いやいやいや。完成したといっても、まだ試作段階なもんで、まずは家の中で効力を試してみたいんだ」
「ふぅん。まあいいけど……。座らなきゃ駄目かしら?」
「い、いや。立っていて構わないぞ、うん」

 アリスは部屋の中でやるということに訝しげな表情をしていたが、ひとまず話を聞こうと頷く。
 ううむ。ちょっと緊張するな。

 深呼吸して自身を落ち着かせる。

「よし、いくぞ!」
「いつでもどうぞ」

 俺はスペルカードを懐から勢いよく引っ張り出した。


 ――告符『貴女への想い』


 驚愕に目を見開け!
 刮目せよ。これが俺の全てだ!

「アリスッ!」
「何かしら?」
「受け取れぇぇっ!」

 俺は用意していた弾幕を放った。
 目の前の弾幕の内、とりあえず直撃しそうな物のみをヒョイヒョイとかわすアリス。
 流石はアリス。手馴れた様子だ。
 そうして目の前を流れていった物を見て、怪訝そうに顔をしかめた。

「えっと、これは便箋……かしら?」

 そう、俺がアリスに向かって投げ放った弾幕。それは丁寧に封をされた便箋だった。
 ちなみに宛先はすべてアリスのものとなっている。

 アリスは部屋の中で踊っている大量の便箋の内、数枚を手にとった。
 視線で『開けていい?』と訊ねてきたので、頷く。ついでにレターナイフを渡した。
 封を開いて中のものに目を通すアリス。

 なんてものを弾幕にするんだと、アリスは呆れた表情をしていた。
 だが、読み進める内に、顔に浮かべるものが真剣なものとなっていった。

 そうこなくては嘘だ。
 内容は何を隠そうこの俺が、丹精籠めて書き綴ったラヴレターである。
 俺のアリスへの思いの丈を書き綴ったものなんだから、何も反応がないというのでは困るというものだ。
 いやまあ、自身で投げ放っといて言うのは、なんだけれど。


 この間に次のスペルカードを用意しておく。
 最初の便箋弾幕はあくまでも前座というか、次のステップへの景気づけのようなところがあった。
 勿論そこに書かれたことは、すべて俺が感じ、思っていたことなので、嘘偽りはない。
 けれども、次のものこそ、真に俺がやりたいことだった。
 俺の一世一代の勝負だ。
 これが駄目だったらと思うと、かなりの恐怖だ。

 用意していた物の存在を確かめるために、俺は胸をポンポンと叩いた。
 硬い感触。
 うん、ちゃんとある。
 これで入っていなかったら焦っていたところだ。

「アリス――」

 俺の手紙を真摯な眼差しで読んでくれているのが、恥ずかしいのと同時にとても嬉しくあった。
 内容に呆れてなければいいけど。

 彼女に向かってなるべく優しいと思われる声を掛ける。
 ハッと顔を上げるアリス。
 潤みを帯びた瞳に、思わずドキリとした。
 いや、さっきから鼓動は早鐘を打ちっぱなしだったので、今更ではあるけれど。
 手紙を読み終えたアリスは、胸の前で俺の放った弾幕(ラヴレター)を大切そうに抱え込んでいる。 

 彼女は俺の想いに気づいてくれただろうか?
 俺のそこに綴った思いは本当だよと、声を大にして言いたい。
 ああ、だけど言葉だけじゃ伝わらないことだってある。
 否、だからこそ、俺はこの想いを形にしたんだ。

 様々な思いが胸の中を駆け巡る。
 よし、行くぞ。


 ――告符『用意したのは三ヶ月分』


「アリス……その、受け取ってほしいものがあるんだ」

 懐に手を突っ込む。
 そこには掌に収まる程度の小さな箱が入っているのだ。
 俺はそれを取り出そうとして……掴めなかった。自分の手が震えているのに気づいた。
 緊張で腕が思うように動いてくれない。
 ああ、もう。俺って奴はどうしてこう、肝心な時に情けないんだ。
 意気地のない自分が情けなくて、思わず俯いてしまう。


 その時だ。
 そんな情けない俺の手を、そっと握ってくれた手があった。

 顔を上げるとそこにはアリスがいた。
 俺の大好きなアリス。
 ああ、そんな泣きそうな顔をしないでくれ。
 俺、勇気を出すから。

 ――がんばって!

 音としては聞こえなかったが、俺には確かにアリスの励ましの声が聞こえていた。
 ぎゅっと握ってくれる彼女の手が温かい。
 よしと頷き、自身を奮い立たせる。

「アリス。俺、その、お前が、すす好きだ!」

 一気に懐から箱を取り出す。
 うんうんというように、アリスが頷く。

「だから、これを受け取ってほしい」

 取り落とさないように慎重に持ち、ついにアリスの手にそれが渡った。
 目で開けるよう促す。
 カパッというかすかな音と共に、アリスの手によって蓋が開かれた。
 アリスのハッと息を呑む声がした。

 中に入っていたのは小さなリング。
 アリスのために作った小さなリング。

 俺が汗水垂らして働いた末に手に入れた給金で買ったものだ。
 今回の行動はこれを目的として計画したものだった。

「その、受け取ってもらえるか?」

 じっと手元のそれを見つめているアリス。
 彼女はおもむろにケースから指輪を摘むと、そのままそれを自身の指に嵌めた。
 測ったかのように左の薬指にぴったりだった。

「これのためにこんなバカなことを?」
「うん。アリス専用のスペルカードだ」

 周りに散らばるラヴレターを見回して嘆息するアリス。
 照れ臭かったが、頷く。
 確かにここまでアリスに対して書けることがあったというのは、我ながらびっくりだ。

 そして、アリスが恐る恐る確認してきた。

「私でいいの?」
「ああ」
「……本当に、私でいいの?」
「アリスがいいんだ」
「嬉しい――!」

 アリスが感極まって俺に抱きついてきた。
 俺はそんな彼女のすべてが愛しくて、そのまま抱きしめたのだった。


 柔らかいアリス。
 甘く良い香りが鼻腔をくすぐる。俺は胸いっぱいにそれを吸い込んだ。

 アリスの腕がそっと俺の背中に回される。
 俺の胸の前で何か柔らかいものが押しつぶされる感触。
 アリスの胸のドキドキが俺にも感じた。

「○○、ドキドキいってる」
「アリスだってドキドキいってる」
「ええ。こうしてるだけで、とけちゃいそう」

 俺たちは自然とお互いの顔を見つめ合っていた。
 じっと俺を見つめてくるアリスが愛しい。
 そうして気がついた時には俺はアリスに唇を奪われていた。

「――ん……ふあ……はぁ……」

 甘い。
 味なんてしないのに、アリスの唇が俺には何よりも甘く感じた。

 アリスの手から便箋が落ちるのが、背中越しに分かる。
 ぎゅっと俺の背中を抱きしめてくるアリス。
 どのくらいそうやって互いの温度を唇で確かめ合っていただろうか。
 唇と唇が離れる。
 アリスが熱い吐息を吐き、ふっと顔をほころばせた。

「大好きよ、○○」
「……俺もだ」

 アリスの甘い囁きに、俺の胸は何よりも幸福感に満たされた。

 想いが届き、通じ合う。

 俺はアリスが好きだ。
 アリスも俺が好きだ。

 それは何と幸福なことだろう。
 それは何と幸運なことだろう。


 胸を満たす想いに、俺はアリスを始めとした幻想郷のすべてに感謝の念を送ったのだった。

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うpろだ1366


「雨、やまないな」
「雨、やまないわね」

俺とアリスは、窓の外を見て同時に溜息をついた。
デートだというのに、最近幻想入りした百貨店から出てきたところで、雨。
折悪しく傘を持っていなかった2人は、慌てて近場で雨宿り。
小さな喫茶店。
店主以外にスタッフの姿が見えないそこは、夕立のせいか他に客は居らず。
クーラーの唸り声と、20年前のスタンダード・ナンバーだけが寂しげに流れていた。

「はい、お待ちどうさま」

にこりともしない店主から、注文の品を受け取る。
俺はアメリカン、アリスは珍しくホットティーを頼んでいる。

「これは、今夜の花火大会もダメかな……」
「あら、でも今夜は晴れるみたいよ。河童の天気情報によれば」

アリスが、近くに置いてあった新聞を眺めながら応える。
覗き込むと、確かに「夕方からは晴」の文字があった。

「じゃ、デートの目的は一応達成される訳だ。買った浴衣の初お披露目も出来たしいいじゃないか」
「でも、折角のデートが喫茶店と花火だけじゃ、なんかもったいないじゃない」
「それはそうかもしれないけど」

アリスは、先ほど百貨店で着替えた、桔梗模様をあしらった水色の浴衣を身に着けている。
花火大会のチラシにあった、女性の浴衣姿に興味を持ったらしい。
水色の淡い色彩が金髪と映えて、よく似合っていた。

「雨、やまないな」
「雨、やまないわね」

再び、呟く。
4人がけのボックス席が、2人で座っていると妙に大きく感じる。
砂糖を2つ、珈琲に入れた。
いつもならブラックなのが俺の流儀なのだが、今日は不思議と入れたい気分だった。
一口。
熱めの珈琲が、濡れて冷えた身体に心地好い。
黒い革張り椅子のの冷たい感触も、徐々に和らいでいく。
向かいの席に座っているアリスも、あたたかそうなレモンティーをちびちびとすすっている。

「来いよ」
「え?」
「俺だって冷えているんだ。薄い浴衣のアリスなら、余計そうだろう?」
「そんなことないわよ」

俺は、その答えに構わず、アリスの手を取る。
思った通り、握った手はとても冷たかった。

「ほら」

握った手を軽く上下に動かし、アリスを促す。

「もう、しょうがないわね」

幼子をあやすような声。
そして席を立ち、俺の隣へと改めて座る。

「お待たせ」
「お待ちしていました、お嬢様」

くすくす、と笑い合う。
俺は、右手を彼女と椅子の背もたれの間に差し入れると、ぐいっと引き寄せた。

「きゃっ!」
「寒いからな。身体を寄せ合わないと。
 女の子が身体を冷やしちゃまずいだろう?」
「本音は?」
「アリスと少しでも触れ合っていたい、かな」
「もう……ばか……」
「ばかでもいいさ。アリスと一緒に居られるなら」
「ほんっとうに……、でも、ありがとう」

そのまま、飲み物を飲むでもなく、身体を温めあっていた。
やさしい雰囲気。
気がつくと、飲み物はすでに冷たくなっていた。






「綺麗ね……」
「そうだな……」

花火大会。
いつの間にか時間となり、喫茶店から出てきた。
少々、気恥ずかしかったが。
夕立もやんでいた。
ぼんやりとした満月が光を放ち、まばらに見える天の川が夜空に橋を架けている。
快晴、とはいかないが、花火を見るには十分な宵の口。
会場に着いた頃には、既に花火が始まっていた。
ふと見ると、アリスが不満そうに口を尖らしている。

「どうした?」
「もう! こういう時は『きみの方が綺麗だよ』とか言うものでしょう!」
「あはは、悪い悪い」

アリスの癖っ毛のある髪を弄ぶ。
それを乱暴に払うアリス。

「誤魔化そうとしないで!」
「ごめんごめん。でも――。
 アリス、綺麗なきみも好きだけど、俺は可愛いアリスの方が好きだな」
「えっ……」

耳元で囁く。
そんな耳の先まで赤く染まっているアリス。
こちらを振り向いた瞳は、花火の照り返しを受けて、静かに潤んでいた。

パーン、と。
また1つ、花火が鳴り響く。

でも、俺とアリスは、時が止まったように見詰め合っていた。



そんな時間は光陰の如く過ぎて。

「きゃっ! 冷たっ!」

花火大会が終わりに近づく頃、再びの雨が大地を濡らし始める。
周りに人の姿もなく、主催者側も見物客を予想していない山の中。
穴場で見ていたことが災いした。
正規の見物席にあるような、雨対策があるはずもなく。
2人で、慌てて大きな杉の木陰へと入る。
幸い、雷鳴は聞こえない。
樹齢数百年を経たであろう巨木は、余裕を持って2人を雨から匿ってくれた。

「アリス」
「えっ!? きゃあっ!」

彼女の背中に両手を廻す。

「アリスは寒くても、我慢しちゃいそうだから。ここには誰も居ないし、いいだろう?」
「そんなこと……」
「ないって言える?」

沈黙。
そういうところがあるのは、自分でもわかっているのだろう。
いつもより薄手の浴衣を着たアリスを、いつもよりきつめに抱きしめる。

「寒くないか?」
「ええ、大丈夫。あなたが抱いていてくれるから」

彼女は安心したように、胸に身体を預けてくる。
薄い布越しの、柔らかい肌の感触。
ふわりと香る、シャンプーの匂い。
可愛らしくて、彼女を大きく包み込んだ。

「雨、止んで欲しくないな……」
「え?」

雨からアリスに目を向けると。
滴り落ちた水が、街の光を受けて瞬きを放っている。

「だって、止んだら身体を離して帰らないといけないもの」
「帰ったら、また抱いてやるって」
「……うん。でも、もうしばらくこのままでいたいな……」
「アリス……」
「ええ……」

どちらからともなく、唇を合わせる。
しっとりとした感触。
レモンの甘酸っぱい芳香が、いっぱいに広がる。

煙雨の中。
ウシガエルが跳ねまわっているのが、目の端に映った。

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うpろだ1460


 コンコン
 あら、誰か来たみたい、上海ちょっと出てくれる?


「シャンハーイ!」「お、上海こんちわ、アリスいる?」
「(コクコク)」「ってそりゃいるよな、おじゃまするよー」
 え、○○? もう来たの!? まだお化粧もしてないのに…!


「あれ、アリスはどこにいるんだ?」「?(キョロキョロ)」
 お、思わず隠れちゃったわ。ど、どうしよう…!?


「シャンハーイ!(クイクイ)」「え、とりあえず座れって、それもそうだな、ありがとう」
「なんか、忙しいときに来ちゃったのかな?ちょっと聞きたい事あったのに」
 え、私に聞きたい事? 何かしら、私の誕生日とか? 好きなものとか!?
 こ、恋人いますかとか!!? わっ、わっ、私は○○一筋で…キャー!(少女熱暴走中)


「じゃあ、用事が終わるまで上海と遊んでるか。おいでおいでー」「シャンハ~イ♪」
「うーり、うりうり~(コチョコチョコチョ)」「!!――シャ、シャン(ビクッ)、シャン、ハーイ!(ジタバタ)」
 はっ、いけない、ちょっと浸りすぎたわ! って、何をして…?


「う~ん、相変わらず不思議な感触だなぁ。やわらかいし、あったかいし」(くすぐり継続中)
「シャ…シャン…ハーイ…(グッタリ)」
「あっ、ごめん上海ちょっとやりすぎた(ナデナデ)」「……………ポッ」
 やりすぎた!? それになんか上海が疲れてる? ……ま、まま、ままままさか!?


「ふう、気持ちよかった、また今度やらせてね上海」「……(コクッ)」
 気持……!?…………………!!…………





「○、○――!!」(ゴスッ!!)
「うおっ、びっくりした!」
 どこにいたのか、頭を押さえて泣きそうなアリスがそこにいた


「…どうかしたかアリス? 大丈夫か?」
「…………○○は…ヒック…私より…上海のほうが…グスッ…好きなの…?」
「…?……何言って……あー」
 なるほど、さっきのことをどっかで聞いてたんだな、ちょっと意地悪したくなってきた


「そうだなぁ、上海はずいぶん懐いてくれたみたいだし、素直でかわいいしね」
「……そ、そうよね、私なん――」「でも」
 目じりに涙を溜めて、うつむいていたアリスが、ゆっくりと顔を上げ…
「アリスの笑顔が、一番好きだよ」
「………」
 おー、泣いた鬼がもう笑った、ってまた泣くんかい!


「ふええええええええん……」
 ガバッと胸に飛び込まれる、やりすぎたか
「あー、ごめんアリス。ちょっと意地悪しすぎた。謝る。ごめん」
 胸に顔を押し付けつつ首を振るアリス
「(普段からこれだけ素直なら、もっとかわいくなるのにな)」
 なんて、ばれたら叩かれそうなことを考えつつ、泣き止むのを待った



 …………………………



 アリスの髪の触感を楽しみつつ、頭を撫でていると
 不意にアリスが顔を上げ
「上海ばっかりずるいわ、私も…」
「え…?」
 ぐっと体重をかけられ、支えきれずソファーに押し倒さr(スキマ






 --後日--

「そういえば、聞きたいことってなんだったの?」

「え、あ、あー、いや、なんでもないよ、うん、なんでもない」

「な、なによその動揺ばればれな言動は! 白状なさい!」

「ぐえっ、わかった、わかったから首を絞めるな!」

「最初から素直に言えばいいのよ」

「(お前が言うか…)……怒るなよ?」

「内容次第ね」

「…実はだな、上海の触感が気に入ったので、一体くださぐへお!」
 見事なリバーブローだぜ……

「まったく、この触感マニア! 変態!」

「変態言うな!もちもちっとした感触は触ってて気持ちいいだろ!」

「……じゃあ、今はもういらないわね」

「?…なんで?」

「そういうのに触りたくなったら、わ、私のむn(裁かれました

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うpろだ1470


ドンドンッ!

「おーいアーリースー、いるかー?」

「何よこんな時間に……、って■■!?」

「応。というかとっくに朝は過ぎたぞ」

「うるさいわねッ、昨日は遅くまで実験してたからまだ眠いのよ!
 で、何よ、なにか用なの?」

「ん、あぁ、いや、キッチンを借りたかったんだが……、眠いならいいぜ?
 そばに人いると寝られんだろ」

「え、あ、ううん大丈夫だから! っていうか流石にそろそろ起きなきゃいし。
 あぁ■■がいるなら着替えなきゃいけないわね。
 キッチンは勝手に使ってもらって構わないわ。上海、案内お願いね」

ドタドタドタ
ガタン
きゃあ!?

「なーんか慌ててたが、大丈夫かねあれ。
 ま、使用許可はもらったんだ、いくかね」

「シャンハーイ」

「ん、オウ、案内よろしくな上海」



     ,--v--,
     >, '´ ̄、`ヽ
    `.i リノノノレリ〉
   (\リ从 ゚ ヮ゚ノリ <アンナイスルヨー
    `ゝ.〈_(つy((つ
    (/,く/i!,__,i!」、
     ` i_ン_ン''´~



 -青年調理中-


「シャンハーイ?」

「ん? あぁ何やってるかって?
 ポッキーっつってな、俺が前住んでたところで売ってた菓子なんだ。それを作ってんのよ。
 プレッツェルっての? 細長い棒状の焼き菓子にな、チョコレートをコーティングするんだ。
 つっても実際ちゃんとした作り方知ってるわけじゃないからどうなるかは分かんねーけどな」

「あら、なに作るのかと思ったらお菓子なの。
 なら紅茶でも入れようかしら?」

「のぉう!?
 ア、アリスー、びっくりさせんなよ」

「なによ、貴方がいきなりキッチン貸せとか言うからでしょ?
 なに作るのか気になるじゃない」

「む、そんなもんか。
 あぁ、紅茶はまだいいぞ。これ冷やさなきゃならんし」

「あらそう?
 なら私も手伝おうかしら」

「ん、それはありがたいが、大丈夫か?」

「あら、これでも貴方よりは料理もお菓子も作るほうだと思うんだけど?」

「あー、いや、そういう意味じゃなくてだな
 あんま寝てねーんだろ?」

「そんなにヤワじゃないわよ、人間と違ってね。
 それに……」

「ん?」

「せっかく貴方と一緒にいるんだから、寝てたら勿体無いじゃない」

「むぅ……」

「うふふ、照れた」

「るせい、続きやんぞ」

「はーい」


 -青年&少女調理中-



      ィ=、
     , " ´ ̄`ヽ
     i ノレノ人ノ)
      l人l.゚ - ゚ノll <オチャイレタヨー
     `/((つfjつ
     ,く _ y__y〉
     ``~しン~´



カリッ ポリポリポリ

「おっし、なんとかうまくいったな。」

「で、いきなり来てこんな物作った理由は何なの?
 おいしいけどさ」

「んー、何とは無しに食いたくなってな。
 でも俺ンちオーブンとかないだろ?」

「でうちに借りに来たわけね」

「そんなとこ」

「ふーん
 で、ホントの理由は?」

「うぇ、ばれてたか。
 今日何日かわかるか?」

「今日? 11月11日だけど、それがどうかしたの?」

「俺が前住んでたところじゃな、今日は『ポッキーの日』なんだ」

「『ポッキーの日』?」

「そ。
 このポッキーが4本並んだように見えるだろ? だから『ポッキーの日』。
 親や友達、恋人なんかの親しい人と一緒に食べる日なんだ。
 それで、アリスと一緒に食べたくてな」

「なるほどね。それなら最初からそう言えばいいのに。
 それにしても……、これがあのポッキーだったのね……」

「に似た物、だがな、正確には。
 知ってたのか?」

「紅魔館の図書館にあった文献にね。
 そうだ■■、ちょっとゲームしない? 負けた方が勝った方の言うことを何か一つ聞く罰ゲーム付きで」

「ふぅん、面白そうじゃないか。何やるんだ?」

「これよ」

カリ

「ふぁきにはなひたほうのうぁけだからね(先に離した方の負けだからね)」

「ぅ、え……? あの、アリスさん? それ……」

「はやふ(はやく)」

「~~~ッ、い、一回だけだかんな」

カリッ
ポリポリポリポリポリ
……
ポリポリ
……

「ぅぁ」

むちゅぅ
「~~~ッ!?!?」

チュ、クチュ、クチャ、ニチャ、ヂュルルッ、チュパ

「…………」

「ふぁ……」

「…………」

「先に離したから貴方の負けね」

「……なんで」

「ん」

「なんでポッキーゲームなんて知ってんだよッ!?」

「だから言ったでしょ、図書館の文献にあったって。
 最近現れた物らしいわよ。ちょっと大きめのすごく薄い本」

「なんでだよ……」

「ねぇ■■、さっきの罰ゲーム」

「ん、なんだよ?」

「ふふ、もういっかいね」








~窓の外~
「あややややや、紅魔館に続きここでもですか。
 これは、記事にして広めるしかないですね。

 ……主に私の為にッ!

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新ろだ43


「ごめんごめん、ちょっと遅れちゃったかな」
俺は○○極々平凡な一般人。平凡=一般人だろうが気にしない

「大丈夫よ、そんなに待ってないわ」
んで、この子がアリス・マーガトロイド、俺はこの子のことが多分好きなのだと思う。

「ってことは少し待ったんだろ。ごめんな、遅れちゃって」

「まぁいいわよ、それより折角の時間がなくなっちゃうわ。
 早く行きましょ。」

「おっとそうだったな、じゃあ行くか。
 それで?どこ行きたいんだ?」

こういうときは相手に任せるのが基本である

「そうねえ、まず最初は服が見たいわ」

「わかった。じゃああの店だな」



「うーん・・・あ!
 ねぇ○○、これなんてどうかしら?」

「へぇ・・・かわいいしいいんじゃないかな?
 試着してみたらどうよ?」

「そうね。
 じゃあ○○、そこで待っててね」

暫くして・・・

「ねえ○○。似合うかしら?」

「うん。いいと思うよ。
 アリスは何を着ても似合いそうだな。
 やっぱり元がかわいいからかな?」

アリスの顔が少し赤くなる。
たまに口説き文句をいれるのがコツなのだ。

「もう・・・○○ったら・・・」

「ごめんごめん。でも本当のことだから仕方ないだろ」

「うぅ・・・
 は、早く買って次行きましょ・・・!」

「それで次はどこ行くんだ?」

「アクセサリーなんてどうかしら?」

そうきたか。可愛さを引き立たせるためにも重要なアイテムだな。



「うわぁー綺麗ー」

「アクセサリーと言ってもこんなにあるもんなんだな
 ん?
 アリス、これなんてどうだ?」

「ブレスレットね。いい感じじゃないかしら」

貴金属系は男が選んでやると喜ぶときがあるのだ

「うん、これに決めた。
 あーでも少し高いわね・・・」

「いいよこれくらい。俺が買ってやるって」

「でも・・・」

「気にするなって」


そして俺たちは街中からあたりを一望できるくらいの場所に移動した

「ごめんね・・・本当に・・・」

「いいっていいって。
 今日遅れたお詫びって思っておけよ」

「そこまでいうなら・・・
 ありがとうね」

アリスの笑顔が見れたんならこれくらいお安いものさ

「あーそろそろ日が暮れちゃうね・・・」

「そう・・・だな・・・」

「ねぇ○○・・・」

「どうした?」

「あの・・・その・・・ね」

「あ、ちょっとアリスいいか?」

「え・・・?えぇなにかしら?」

「俺たちって・・・付き合ってないんだよな・・・?」

「えぇ・・・そうね・・・」

「じゃあさ、これから付き合おうって言ったら・・・どうなるか、試したくないか?」

「え・・・?」

「率直に言うぞ!アリス!
 俺はお前が好きだ!
 俺と付き合ってくれ!!」

「え・・・」

「アリス!俺はお前が居ないとダメなんだ!
 何をしようと楽しくない・・・
 楽しいのはお前がそばに居るときだけなんだ!」

「○○、そのね
 わ、私も・・・○○のことが好きよ・・・
 でも、私は妖怪で○○は人間なの「それがどうした!!」

「種族の違いなんて関係ないだろ!
 愛があればいいはずだ!
 もう一度言うぞ!
 アリス、俺と付き合ってくれ!!」

「そう・・・よね・・・
 愛があれば・・・いいわよね・・・」


 「○○!」「アリス!!」

そして俺たちは抱き合い・・・そして口付けを交わした
この瞬間・・・時が止まった気がした


「○○・・・これから・・・よろしくね・・・」

「あぁ・・・絶対幸せにしてやるよ・・・」


そして俺たちはいつまでも抱き合っていた・・・

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新ろだ56


神無月外界旅行(正式名称はしらん)に何故か行くことになった俺とアリス。
アリスは外界に興味があるらしい。
外界って言っても海くらいしかない気がするんだがまぁいいだろう。

さて、今のうちにいいスポットを決めておかないとな。
これはデートになるんだと思うし。

「○○、待たせたかしら」

「ようアリ・・・ス・・・?」

そこに立っていたのは女神にも負けない笑みのアリスだった。

「なによ・・・おかしいかしら・・・
 結構オシャレには自身あったんだけど・・・」

「いや・・・可愛すぎて・・・一瞬誰だかわからなかったよ・・・。ごめんな」

アリスの顔が真っ赤に染まる。うむ、かわいい。

「もう・・・は、早く行くわよ!」

「おい、そんなに急ぐなって」

「へー、外界ってこんなに綺麗なところなんだー」

「幻想郷・・・ほどじゃないと思うがな・・・」

確かに綺麗なところはあるかも知れないが、如何せん人が多すぎる
それに伴い悪い人間も増えることが難題だな

「そういえば○○はこの世界に未練はないのかしら?」

「ないな、正直。
 なんだかんだでみんなと騒げるのが楽しいからな」

「そうね。私も○○と騒げるのが・・・」

「ん?なんか言ったか?」

「な、なんでもないわよ・・・
 あ、あっちに行ってみましょ」

そっちはたしか海岸だったな
まぁいいだろう



「うわーきれーい・・・」

「そういえば幻想郷に海なんてなかったな。
 久々に見るといいもんだな」

「ねぇ○○」

「どうした?・・・うわっ」

アリスめ・・・。いきなり水をかけてきやがった・・・

「ちっ、お返しだ!」

「キャッ・・・、もう・・・やったわね!」

「うおっ・・・」

こうして俺たちは日が暮れるまで水をかけ合って遊んだ。

「寒いわ・・・」

「さすがに10月にもなって水かけはやりすぎた感があるな・・・」

「早く部屋に戻りましょ・・・」

「あぁそうだな・・・って、ん?」

「なぁ・・・俺とアリスで一部屋になってるんだが・・・」

「えっ!?ちょっと・・・
 本当ね・・・」

「どうするよ・・・」

「どうにもこうにも仕方ないわ・・・
 それに、○○なら・・・私もいいわよ・・・」

「まぁ仕方ない・・・か・・・」

(もう・・・○○ったら・・・。ここまでアプローチしてるのに気づかないのかしら・・・?」



「とりあえず着替えなきゃな・・・」

・・・


「ねぇ○○ー?」

更衣室で呼ぶ声がした

「どうしたー・・・
 ってうわっ!?
 ご、ごめんアリス・・・」

アリスは下着姿で俺の上にのしかかって来た。

「アッ、アリス・・・?!」

「今日気づいたけど・・・
 ○○って本当に鈍感よね・・・」

「むっ?」

「もうアプローチも無駄だって悟ったわ・・・
 なら・・・これが私の気持ちよ!!」

アリスがいきなり口付けをしてきた。
無論俺はパニックに陥ったようだ。

「こうなるの・・・ずっと待ってたんだから・・・!」

「アリス・・・まさか…!?」

「そうよ!○○、私はあなたが好きなの!」

「アリス・・・
 ごめんな・・・お前の気持ちに気づいてやれなくて・・・」

俺はアリスをぎゅっと抱きしめた。

「アリス・・・俺もアリスのことが好きだよ・・・」

そうして俺はアリスの舌に自分の舌を絡ませた

「だけどよ・・・」

「この体勢はまずいだろ・・・」


「いいよ・・・○○なら・・・」

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最終更新:2010年05月19日 02:13