ルナサ3



3スレ目 >>471


「ルナサぁぁぁ!君の体を俺と言う奏者によって弾かせてくれぇぇぇ!!」
「………」
バゴォッ!
「ぐはっ!まだだ、まだ終わらんよ!」
ゴスッ、メキッ
「くぅっ、やるな!だが俺の最終奥義を前にしても…」
─ ストラディバリカウンター ─
ぐちゃっ

どうみても拒絶されてます。本当に(ry


4スレ目 >>300


プリズムリバーの館で、僕はルナサさんの演奏を聞いていた。
窓から差し込む夕日が彼女が金色の髪を別の色に染める。
そんな姿に見惚れていると直に演奏は終わり、僕はそれに拍手を送った。
「どうだったかな?」
「上手だったよ、すごく」
「ありがとう。君にそう言ってもらえると、嬉しい」
ルナサさんは僕のちっぽけな言葉を、大切に受け取ってくれる。
そして小さいけれど綺麗な花がほころぶ様に、笑った。
その顔に胸が大きく跳ねる。

「ごめんね。気の利いたこと、言えなくて」
バイオリンを片付け終わって、同じソファの隣に座っているルナサさんにぽつりと呟く。
「どうして謝るの?」
僕は口下手だ。音楽にも詳しくない。
ルナサさんの演奏はとても心に響くのに、それをうまく形にできないのが歯がゆかった。
彼女にありきたりな賛辞しか送れない自分がとても嫌いでもある。
「本当は、もっとたくさん言葉を送りたいんだ。ルナサさんが喜んだり嬉しくなるような事をたくさん。
 でも何か上手にまとめられなくて……」
こうして話している今もいっぱいいっぱいで、自分で言っている事がよく分からない。

そうしてしばらくの間、沈黙が場を支配した。
夕日はもう半分以上顔を隠していて、空には気の早い星達が数個昇っている。
重い空気に耐え切れず、今日はもう帰ろうと思い僕は立ち上がろうとした。
その時――

「いいの」
と、ルナサさんは言った。
「あなたが聞いてくれるだけで、私はいいの」
彼女の右手が僕の左手に重なる。
「だって私、あなたのこと好きだから」
そしてもう一度微笑む。今度は全て包み込むような笑顔。
「ルナサさん……」
「実はね、演奏してる時はあなたの顔を見てるの。とっても面白いのよ。
 一楽章ごとに、ころころ顔が変わるんだもん。かわいい顔したり、難しい顔したり」
まさか自分がそんな百面相をしていたとは。気づいていなかったので恥ずかしい。
「だからね、言葉にしてくれなくても私には伝わってる」
 ぽふ、っと肩に軽い感触。ルナサさんが寄りかかってきたからだ。僕もそれに頭を寄せる。
「ありがとう」
あぁ、本当に僕は馬鹿に違いない。こんなに短いお礼の言葉を返すのが限界だ。

「私、あなたの事を想ってる気持ちを込めていつも演奏してるの」
ルナサさんはサラリと物を言う。しかも驚くほどストレートに。
「ちゃんと伝わったかしら?」
僕はそんな彼女の言動にどぎまぎしっぱなしだし、そんな時は余計言葉が出てこなくなる。
だから、重ねたままの手をそのまま自分の胸に当てた。
普段の何倍も早い鼓動。ひょっとしたら体の外にまで聞こえてるんじゃないか、と思うぐらいうるさい鼓動。
それを感じたのか、ルサナさんは僕のほうを向いて言った。
「すごい、ドキドキしてる」
「うん」
「こんなに早いと寿命縮んでしまうかもしれないよ」
「それは困るかなぁ」
「どうして?」
僕と彼女の視線がすっと絡まる。

『ルナサさんと一緒にいることができる時間が短くなっちゃうから』

そんな事を思ったけど、口下手な僕はもちろん言う事ができなくて。
誤魔化すように曖昧に笑って、彼女にキスをするのが精一杯だった。




『僕』はルナサより年下なので、さん付けで呼んでいるということにしてくださいorz
これはただ単に年上好きな私の趣味です 文句あるかちくしょー
しかもこれって素直クールじゃないよね…… ごめんなさい


5スレ目 >>151


「最近……」
「ん?どうした?ルナサ」
「最近……その……押し倒したりとか……そういうの流行ってるみたい」
「ん、そうみたいだな」
「○○も……その……そういうの……興味あるの?」

ルナサが真っ赤な顔をして聞いてくる。

「そりゃそうさ、俺も男だもんよ。……が」
「?」

ぽむ、とルナサの頭に手を置く。

「こうやって適当な所に座って、夜の風を受けながら一緒に居る方が心地良いと思わねぇ?」
「否定はしないけど……」
「ま、どちらにせよ俺等にはまだ早えぇよ」
「うん……。その、私もきっと、いつか決心すると思うか……ら……」

最後の方は、消え入りそうであまり良く聞き取れなかった。

「あんま無理はするなよ、他所は他所、俺らは俺らだ」

夜の冷たい風が、二人を軽く撫でていった。


5スレ目>>415-416


香霖堂へ核弾頭チョコを買いに行った俺だったが、店を出て空を見上げると入道雲と雷鳴と湿気を伴った風。
こりゃ夕立が来るなと思い、弁当忘れても傘忘れるな、常備していた折り畳み傘を開いて帰り道を急ぐ。
そしたら案の定、5分も歩けば台風リポートよろしく弾幕のような雨が空から降り注ぐ。痛いってマジで。
「くっそ、跳ね返った雨しぶきでズボンの裾がビッチャビチャだ……ん?あれは……」
森にある廃屋の前を通り掛かると、珍しく騒霊三姉妹の長女、ルナサ姉さんが雨宿りしていた。
空と周りの光景を見比べながら、当社比130%くらい鬱な空気が漂っているように思う。
「…………どうしよう……」
「珍しいな。どうしたよ?」
「……雨宿り」
見りゃ分かるって。
「あとの2人は?」
「……夏風邪でダウン中」
幽霊って風邪引くもんなのか? まあ⑨も風邪引くくらいだし、可能性は否定できんが……
「お大事に。しっかし、空を飛ぶにもこの天気じゃなぁ……」
帽子の飾りに避雷針よろしく雷が降り注ぎそうだ。
「……もういいや。走って帰る」
「マジで!?」
「……うん。それじゃ」
そう言って、土砂降りの雨の中を駆け出そうとするルナサ姉。
「おい、待てって!」
「…………何?」
「お前の家、結構遠いだろ?荷物だってそんなにあるし……傘、貸すからさ」
「……君の家も結構遠いよ」
「あー、まあなんだ、俺は雨に打たれるくらい平気だけど、女の子が身体冷やしちゃマズイだろ?」
「…………」
目を逸らして、何かを真剣に考えるルナサ姉。
ちょっと顔が赤いが、もしかして妹達の風邪移されたのに、無理して買い物に来た訳じゃないよな?
「……あーーもう!!ほら、傘!!」
埒が明かないので、半ば強引にルナサ姉に傘を押し付ける。
「…………凄くボロボロね。雨漏りしてる……」
「いやいやルナサ、俺と苦楽を共にした歴史が詰まった傘をボロ傘呼ばわりか?」
「…………うん。本人に似て、ボロボロ」
「俺のどの辺がボロボロなんだよ!?」
「……頭とか? うん、頭とか」
つうこんのいちげき!! こうかはばつぐんだ!!
「やかましいわ! だったら返せよ、もう!」
「…………」
傘を握ったまま離さない。
「……? おい、傘――」
「……これで我慢する」
「いや、無理しなくていいから。我慢とかしなくていいから」
「……これがいいの」
「…………俺に似て、ボロボロなのに?」
「…………君に似て、ボロボロだから」

もうちっとだけ続くぞい


ふっかつのじゅもん:**********_

「……で、結局二人で使うのな」
とりあえず俺が荷物持ち、ルナサ姉が傘担当。
「…………荷物、重くない?」
「別にこれくらい何ともないさ……しっかし、さっきの押し問答は何だったんだよ……」
「…………無駄な労力?」
「全くだ」

「しかし、あれだな」
「……?」
「相合傘って言うんだよな、こう言うの」
「…………出てけ」
「って、急に押すな! 押し出すな! ただでさえ傘小さいんだから!」
「半径2m以内の立ち入りを禁ず」
「いやいやルナサ、傘の持ち主俺だから! つーか嫌ならそっちから出ていくべきだろ!」
「……レディーファーストでよろしく」
「俺、頭しか傘に入ってねぇよ! メチャクチャお前優先!俺全身ビショビショ!!」
「…………じゃ、そのまま余計な事は言わないで」
言いたいことも言えないこんな理不尽な世の中じゃ……コンパロ。
「……なんか凄い理不尽じゃないか?」
「…………わかった」
「ん?」
おもむろにルナサ姉が俺の背後に回りこみ、そして……

 ぎゅっ……

抱き付かれた。
「!?!?!?!?!?!?」
「……こうすれば、わたしも君も傘の中」
「せせせ背中に胸当たあたあたくぁwせdrftgyふじこlp;!?」
お互い雨に濡れた衣服と、それから伝わる体温よって密着間は当社比180%増し。
「ん…………」
「とととと吐息が首筋っつーか胸胸胸くぁwせdrftgyふじこlp;!?」
ほのかに香る女の子の香り、そしてルナサ姉の重みによる存在感。
「……うるさいな。時に落ち着け。クールダウン」(字余り)
「いやいやいやいや、出来ないから! っつーか、おぶさるなっ!」
「…………理性の鍛錬だと思って、がんばっ」
何このスパルタ、ふざけてるの!?
「もう何か色々とヤバイから。角度とか。降ろしていいよな、いいよな!?」
「…………わたしを落としたら、もっとぼろぼろにするから」
「……傘? ……頭?」
「どっちがいい?」
「……どっちも止めて」
「…………ん、じゃあ頑張って」
「ったく……傘、離すなよ?」
「…………君こそ、わたしのこと、離さないで」
「わかってるって……」
「…………離さないで、ね」
「…………ああ、勿論」
離さないさ……絶対に……



第一部 ~完~

ご愛読ありがとうございました。琢磨・W・椎名先生の次回作にご期待下さい。


5スレ目>>533


みすちーの屋台に足を運んだら、珍しくルナサ姉が鬱モード全開で独りで呑んでいた。
屋台の店主も対応に困っていたようだし、たまには誰かと呑むのも悪くないか。
そんな訳で、ルナサ姉と一杯やることになった訳だが……

~二刻後~

「ういー、やっぱ日本酒はキクなー」
かれこれ五合くらい呑んだだろうか、すっかり出来上がってしまった……俺だけ。
ルナサ姉はチビチビ呑むばかりで、やっと二合ほど空けた所か。
「……馬鹿。こんなへろへろに酔っ払って……ここで倒れたら介抱するの誰だと思ってるのよ……」
「そんなこと言うなよー。俺とルナサ姉の仲じゃないか」
もちろん性的な意味で。
「どんな仲よ……」
「ほらほら、そんなチビチビ呑んでないで、もっとグイッと行こうぜ」
そう言いながら、ルナサ姉の徳利になみなみ注ぐ。
「……いやよ。そろそろ酔いも回って来たし、今日はこれくらいにしておく……」
「まぁまぁ。いいから飲めよ」
「ちょ……やめ……んっ」

ズキ゛ュゥゥゥゥン!!

「……んぐっ。」
「うへへー。ルナサ姉に口移ししちゃったぜー」
「……最低……死んじゃえ、馬鹿」
「まぁまぁ。いい呑みっぷりだったから、もう一口!」
「…んっ!?」

ズキ゛ュゥゥゥゥン!!

「……んぐっ」
「なんだ、以外とイケる口じゃないか」
「……うるさい、馬鹿」

~半刻後~

「……もう一口ちょうだい」
「じ、自分で飲めよ」
あれからルナサ姉はもの凄いペースで呑み続け、とうとう一升瓶2本を空けてしまった。
もちろん全部口移し。同じく酒を口に含んだ俺も相当に酔いが回っている。
「うるさい……早くキスして。早く早く早く」
「ちょ待てルナサ姉、目が座ってる。つーか呂律もヤバい」
「キスしてよキス……もっとキミとキスしたい。ずっとずっとキスしてたい」
うーむ、ちと呑ませ過ぎたか? めるぽのようにテンションが上がって来ているルナサ姉。
そういう所は姉妹なのか似ているんだなぁ……と、ルナサ姉に絡まれながら思った夜の屋台。
「だってルナサ姉、いつもはキスしようとしただけで強姦魔扱いするじゃん」
「だって……恥ずかしいのよ。大好きなキミの顔が近くに来ると、胸が『きゅーん』ってなっちゃうんだから」
それ何てエロゲ?
「……しょうがねぇなぁ」
「ん……ちゅ……くちゅ……」
うわぁ!ルナサ姉の舌おいしい!!まろやか! ……じゃなかった。このお姉さん自分から舌入れて来ましたYO!!
うーむ。たまにしか見せないルナサ姉の可愛らしい舌がこんな感触だったとは……ほんとグミみたいでちょっと感動。
「……ぷはっ! ダメ……離しちゃいや! ずっとキスするの……」
そして犯される俺の口内。何この絡み酒ならぬ迫り酒。
「大好きだよ……私を捨てたりしたら、許さ……ないぃ………………くぅ…」
絡むだけ絡んで寝やがった。
「……馬鹿。こんなへろへろに酔っ払って……誰が介抱するのと思ってんだよ……かわいい奴」

あえて言おう、そんなルナサ姉が大好きだと!!



~翌朝~

朝起きて、目覚めてすぐに、二日酔い
「……ぅーん……頭痛ぇ……って、ルナサ姉? 何で俺の部屋の隅で体育座りしてんだ?」
「…………………」←昨日の記憶全部アリ。
ヤバイですよこの人、当社比300%くらい鬱モードまっしぐらですよ奥さん。
「そういや昨夜のルナサ姉ってば凄かったぞ」
「………もう死ぬ。もう生きてけない……」
「ちょ待て、縄を首に巻くな!そもそもとっくに死んでるから!!」
「……キミみたいな人にあんなこと……もうお嫁にいけない……汚された」
最後のディープキスは自分からやっておいて、酷い言われようだ。
「ほう……そりゃ好都合だ。他の奴に取られる心配がないからな」
「……!?」
「その……何だ、ルナサ姉がどうしてもって言うならさ……責任取るぞ?」
「……バカ、あっちいけ強姦魔……」



その日の夕方、2人の朝の会話をネタにした号外が配られ、ルナサ姉の鬱に拍車が掛けられたのは、また別のお話。


5スレ目>>536


実録!呑んだ暮れバカップルの蕩けるような夕涼み(取材・射命丸文)

…現在幻想郷で密かにアツアツなシチュエーションの宝庫として、当誌が独自に取材を続けているプリズムリバー三姉妹の長女、
ルナサ・プリズムリバーさんとAさん。この二名の呆れるほどにダダ甘な日常生活が、当社の密着取材によって明らかになった。
八目鰻の屋台の店主、ミスティア・ローレライさんの証言によると、二人は店主が目の前に居るにも関わらず(スキマ検閲削除)
というスキンシップをとり、 更に店主の目の前で(青少年の健全な教育の為削除)という極めて大胆な行為に及んだという。
ミスティアさんは「ルナサさんって、もっと大人しい人だと思ってたけど、お酒が入ると……その、すごく大胆になるんだね」
と、赤裸々に証言しており、もしこれが二人きりの密室空間だった場合には、更に(PTAからの苦情により削除)と思われる。

また、プリズムリバー三姉妹の次女、メルラン・プリズムリバーさんと、三女、リリカ・プリズムリバーさんの証言によると、
メ「結局、朝になるまで帰って来なかった。帰って来た時にはこの世の終わりを迎えたような全開鬱モードの顔だった」
リ「姉さん曰く、お酒の勢いで行く所まで行っちゃったらしい。責任がどうこうとか、汚されてお嫁に行けないどうこうとか」

文々。新聞では、この証言を裏付ける決定的な音声記録の収録に成功した為、ふくろ綴じ付録として収録した。

 ------------------------------きりとりません------------------------------

 A「……ぅーん……頭痛ぇ……って、ルナサ姉? 何で俺の部屋の隅で体育座りしてんだ?」
 ル「…………………」
 A「そういや昨夜のルナサ姉ってば凄かったぞ」
 ル「………もう死ぬ。もう生きてけない……」
 A「ちょ待て、縄を首に巻くな!そもそもとっくに死んでるから!!」
 ル「……キミみたいな人にあんなこと……もうお嫁にいけない……汚された」
 A「その……何だ、ルナサ姉がどうしてもって言うならさ……責任取るぞ?」
 ル「……バカ、あっちいけ強姦魔……」

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次週掲載予定の特別企画「実録・バカップルの全て ~上白沢慧音編~」は、担当者取材の為お休みさせて頂きます。


5スレ目>>576


ここ数日、ルナサ姉のソロライブに足を運ぶことが日課になってる俺ガイル。
ちなみに聴衆は俺だけ。つまりルナサ姉独占だ!ワハハハハ!!!!(社長AA略

「おはよう……今日も無駄に元気そうね」
「うぃっす、いい天気だな」
「そうね……少し、太陽がまぶしいけどね……」
お陰で向日葵畑の向日葵も元気そうだ。ゆーかりんは日傘差して暑そうだけど。
しっかし、ゆーかりんといいルナサ姉といい、真夏に上着羽織ってて厚くないのか?
それにしても今日は日本晴れだ。昼間だってのに月まで見えてるぞ。
「このまま晴れてりゃ、夜には望遠鏡持って来て天体観測でも出来るんだけどな……」
「今夜は予報では雨だって……天気予報で言ってた」
俺も見たが、いつからヨシズミの天気予報は幻想入りしたんだ?
「あんな赤鬼の予報なんて当たってたまるかよ」
「大体、星のことなんて何も知らないじゃない……」
「いや、そうだけどさ、何か星を見てると、こうさ……不思議な気分にならないか?」
角度とか。
「あんまりじっくり観察する機会とか……うん、無いかも」
「たまには少しでいいから夜空を見てみろよ、けっこう綺麗だぞー」
「男のロマン……みたいなもの?」
「そうそう、それ。宇宙は男のロマンさ。正直どの星が何て名前でどれがどの星座とか知らないけどな」
「……ダメじゃん」
「でもさ、宇宙から地球を見たら綺麗だと思わないか?」
どっかの竹林に住んでる蓬莱人とか宇宙人なら、生で見れたんだろうけどさ、チクショー!!
「それは……そうね、ちょっと見たいかも」
「だろ?宇宙……この神秘がいいよなぁ……太陽とか……月とか……。ルナサ姉は月って感じだよな?」
「……何が?」
「月ってさ……ほら、静寂のイメージみたいな? そんなのがあるんだよ、俺の中で」
それ以前に、あんたの帽子の飾りは何なのかと小一時間(ry
「そう……。ねえ、知ってる?」
「何が?」
「月ってね……太陽の光を反射して光っているのよ?」
「いや、それくらい知ってるけど……それが?」
「その…ね、私が月……だから、太陽が」

そこに突然現れるメルラン。

「呼ばれて飛び出てめるぽっぽ!!(ぼいんっ!!)」
「ガッ!!……じゃなかった、ようメルラン!」
「メルラン…何しに来たの?」
二人きりのシチュエーションを害されて、少し不機嫌オーラが出てるルナサ姉。
「月食」
つまり邪魔しに来たんかい!!
「…で、何しに来たんだ? わざわざここまで…」
「それなんだけどね、ハッピーなことに懸賞で映画のチケット当てちゃったのよ」
そう言いながら、映画の特別鑑賞券を差し出すメルラン。どうやら「エンゲージ」という映画らしい。
「でもこれ、男女ペアチケットなのよ。だからいつも姉さんがお世話になってるお礼に連れてってあげようかなぁ~って」
「うむ。いつもいつもルナサ姉には上から下までお世話になっtヘギョッ!?」
えっちなのはダメですかそうですか。
「う~ん、でも姉さん置いて行くってのもねぇ……そうだ、キミが姉さんと二人で行けばいいのよ」
「「え!?」」
あ、ルナサ姉とハモった。
「いいのいいの。あなたと姉さんが仲良くなれば私もハッピー、あなたもハッピー」
「……キミは、私と一緒でいいの?」
「いや、俺はルナサ姉と一緒なら……それより、ルナサ姉は俺と一緒でいいのかよ?」
「うん……新聞でも話題になってるし、前から見たい映画だったから」
「決まりね。これであなたも私もハッピー、姉さんもハッピー、みんなハッピー」

こうしてルナサ姉と一緒に映画に行く事になった訳だが、そこから先は別の人が報告するのを待とうかと思う。



「メルランさん、ありがとうございました」
「いいのいいの。姉さんが幸せになってくれれば私もハッピー」
「そして、それを記事にできる私もハッピー……ですか?」
「そうそう。でも、あのチケット本当に貰って良かったの?」
「あの映画はウチが配給元みたいなものですから」
「文々。よ、お主も悪よのぉ……」
「いえいえ、お代官様ほどでは……」
「こやつめ、ハハハ!!!」
「ハハハ!!!」

ちなみに、裏でこんな会話があったのはナイショだとかウソッパチだとか…


(続く?)


5スレ目>>787


おーい、ルナサー。前にルナサが頑張った成果のSSが出てきt
いたっ!痛いっ!ちょ、バイオリンの弓で叩くな!地味に痛いから!
何なんだよ急に……あ?おやつのコーヒーゼリー食べただろって?んなことするわk
いたっ!痛いから!地味に。OK、話し合おう。俺が喰った訳じゃないが二個にして返してやろう。どうだ?
……OK、交渉成立だ。つーか一個増えただけで収まるとか安い怒りだな
いたっ!俺が悪かった!だから頬を膨らませて涙目で怒るな!幼児退行してるぞ!

そんな訳なのでコーヒーゼリー買ってきます


6スレ目>>164


ルナサといちゃいちゃしたい


背中合わせで座っていたい
いつも隣でルナサの奏でる音を聞いていたい
リリカに茶化されたい
ブンブン丸に記事にされたい
魔理沙に「おい、結婚式はまだか?」とからかわれたい



ルナサが好きだ


6スレ目>>293


これから先、数え切れないほどの音を奏でる君へ

ただの一度、1小節だけでも良い

僕の為だけに演奏して欲しい、その君に似たとても美しいバイオリンで


6スレ目>>334


コンコン

「あーい、開いてるから勝手に入ってくれー」
「お邪魔します」
「おう、ルナサか。どした?」

扉を開けてルナサが入ってくる。その手にはリボンの付いた紙袋を抱えていた。

「今日はどうした?食い物ならハバネロチップスくらいしか残ってないぞ?」
「……君が私の事をどう思ってるか良く分かった」
「冗談だ。で、本当にどうしたよ?俺の所に来るなんて珍しい」
「うん、これ」

と、手に持っていた紙袋を渡された。
うん、女性からのプレゼントはいつ貰っても嬉しいものだ。

「おう、ありがとう。開けても良いか?」
「うん、構わないわ」

紙袋を開けてみると、毛糸のマフラーが出てきた。
これから厳しくなる冬に、これは嬉しいプレゼントだ。

「おー、すげー、こりゃマジ嬉しいわ……って、長いなオイ!」
「う……その……君の事考えて作ったら何時の間にかこんなになっちゃって……」

モジモジしながら恥ずかしそうに話すルナサ。ああもうかわいいなぁ畜生。
しかし男冥利には尽きるが、こんなものを普通に撒いていたら余った部分が地面に擦れて汚れてしまう。
はてさて、どうしたものか。

「……そうだ、素敵な方法があったジャマイカ。ルナサ、ちょいジッとしてて」
「え?あ、ええ」

自分の首に片側を巻いて、その後ルナサの首に余った部分を撒いてやる。
あっという間にカップル用マフラーの完成だ。それでもまだ少し長いが、この程度なら気にならないだろう。多分。

「よし、これでルナサが余らせた部分の有効活用ができるな!」
「これは……かなり恥ずかしいんだけれど……」
「気にするなスネーク。よし、このままデートでもすっか!」
「え、ちょ、待っ……」
「出発じゃー、観念せーい」

そのまま俺とルナサは外に出て色んな場所を練り歩いた。二人で一つのマフラーをしたままで。


(省略されました・・。続きは文々。新聞の『幻想郷カップル特集』の一番目の記事を読んでください)


6スレ目>>450


「ここが私の家だけど……妹たちが起きるといけないから静かにしてね」
「ああ」
ガチャ
「ね~え~さ~ん?」
「おかえりなさ~い」
「きゃっ!ふ、二人とも起きてたの……?」
「そりゃあねぇ?我らがお姉さまが夜中まで帰ってこないとなれば、心配というものじゃないの」
「そういうこと。でもまさか男を連れて帰って来るとはね~」
「いや、あ、こ、これは……」
「……この子たちが妹さん?」
「はい~。私がリリカですぅ~」
「私がメルラン~~。お姉さまがいつもお世話になってますぅ~」
「○○……悪いけど今日は帰って……」
「あらお姉さま。まだいいじゃないの~」
「そうよ~ゆっくりしていってもらいましょうよ~」
「……うう~」
「わわっ、ちょ、ルナサ?」
「まぁお姉さまったら。抱きついちゃって。はしたないわ~~」
「お義兄さま、とりあえずあがってくださいな。お話はゆっくり聞きましょう~」
「…………ははは」

その後、口調がおかしい妹二人から朝まで質問責めにあったのは言うまでもない。


6スレ目>>461-462


  「で?二人はどこまでいったの?」
  「え……」
  「こ、こら!そんなこと言えるわけないでしょ!」
  「ふ~ん……ところで○○さん、姉さんってけっこう細身だから、胸なんて全然ないでしょ?」
  「いや、脱ぐと意外に……」
  「わーっ!わーっ!ちょっとー!!」
  「ふふ、なるほどね~…………じゃあそれって、私よりあるのかしら?」
  「え」
  「ちょ、メルラン!何してるの!」
  「だって、私も脱がないとわからないでしょ?ほら、少しぐらいなら触っても……」
  「こら!そんなにくっつくなー!」
  「あはは…………」
  「…………ねぇ○○さん」
  「な、なんだいリリカちゃん?」
  「私、胸はないけど……あっちのほうなら自信あるよ……」
  「お、おい」
  「あーもうリリカまで!ほら○○、ぼけっとしてないで!」
  「あ、ああ。二人とも、もういいから……」
  「あら~、まだいいじゃない」
  「それとも○○さん……私たちじゃ嫌……?」
  「そ、そうじゃなくて……」
  「………………うわぁぁぁーん!!!」
  『ストラディヴァリウス』
  ちゅどーん


  ルナサの部屋にて~
  「げ、元気な妹さんたちだね」
  「………………」
  「……なぁルナサ、そろそろ機嫌直してくれよ」
  「………………」
  「俺が悪かったからさ……」
  「…………なんでここにいるのよ」
  「え?」
  「妹たちと遊んでればいいじゃない……」
  「いや、そういうわけには……」
  「いいのよ!私はメルランみたいに大きくないし、リリカみたいにうまくもないし!」
  「…………」
  「だから私なんかっ…………え?」
  「……ルナサ……」
  「ちょ、ちょっと……何よ……」
  「ごめん……でも俺が本当に好きなのはルナサだけだから……」
  「…………」
  「…………」
  「…………○○」
  「……なんだい?」
  「…………好き…………」
  「…………俺もだよ」
  「んっ……」
  「…………」
  「…………ぷぁ……○○……」
  「ルナサ…………いいかい?」
  「…………うん。でも妹たちが寝てるから、静かにね……」
  「わかってる……」
  「あっ……そこは……」
  (省略されました・・全てを読むにはルナサかわいいよ!と5回言ってください)


6スレ目>>516


流れを完全に無視してルナサを有名オーケストラのコンサートに連れて行ってみた。

「どうだった?」
「うん、流石はプロね。すごくよかった」
「そうか。喜んでもらえて何よりだよ」
「それにしてもあのヴァイオリン、どこのかしら……ストラディヴァリウスかしら……それとも……」
「……ルナサ?」
「あ、ごめんなさい。つい夢中になっちゃって」
「いいって。ルナサは本当に音楽が好きなんだね」
「一応本職だから……」
「そっか。じゃあさ、今度ルナサの演奏も聴かせてもらっていいかな?」
「いいわよ。来週あたり妹たちとコンサート開く予定だからそのときにでも……」
「いや、ルナサ一人の演奏が聴きたいんだ」
「えっ……ソロで?」
「うん。駄目かな?」
「…………考えておく」

フラグ成立


6スレ目>>948


ルナサ姉の髪に顔をうずめて匂いをかいでみた。
心がみるみる落ち着いていく。
あー、やっぱりいい匂いだなぁ……
ん?

「どうしたルナサ姉。どこぞの氷精みたいに顔を真っ赤にして口をぱくぱk…ちょ、ルナサ姉!?どーした!?
 何でいきなり気絶するんだ!? おい!ルナサ姉!」


10スレ目>>104


「別に、人気が欲しくて演奏してるんじゃないわ」

彼女の口から紡がれた返事は、これ以上なく淡白だった。
コンサートを精力的にこなし、人気を集める彼女達を褒めたつもりだったのだけど。

「それでも、聞いてくれるものがいることはありがたいことなのだけど」

静かに呟き、グラスに注がれたアイリッシュ・ウイスキーを舌に転がす。
チェイサーすら用意しない、純粋なストレート。
周囲の世界は、彼女達が盛り上げた宴会で騒がしい。
そんなお祭り騒ぎだというのに、彼女と俺だけ静かな夜のバーに迷い込んでしまったかような錯覚を覚える。

「じゃあ、なんでコンサートを開くんだ?」

「誰も聞かない音に意味がある? 音は聞かれて初めて、本当の音になるの」

「哲学的で難しいなぁ」

騒霊の音楽家が、拘りがなかったらそれはそれで哀しい。

「難しいことはないわ。 だって、考えなくても聞こえるもの」

すっ…と、彼女が俺のほうに席を寄せた。
さらりとした髪が、ふわりと風に揺れる。
確実に度数が40%を超えるウイスキーを飲んでいるためか、紅潮した頬。
その赤い頬が煽情的なものに見え、俺の鼓動が跳ね上がった。

「このお祭り騒ぎも、過ぎ去れば木枯らしが吹く寂しい広場に早変わり。
だからお祭りは盛り上がれば盛り上がるほど、寂しいものになるわ」

ルナサは、グラスにウイスキーを並々と注いだ。
飲みすぎではないか? 心配になり、不安をルナサに伝えると
一気にそのウイスキーを呷った。

「おぃっ?!」

流石に酒に当てられてのか、バランスを崩して俺の胸に倒れこむ。

「あぁ、憂鬱だわ。 あなたといると嬉しいのに、お祭りはいつか終わってしまうの」

「ル、ルナサ……?」

「○○、あなたが好き。 でもそれを告白してしまった私は憂鬱」

「お、俺もルナサが――」

「待って。 その先を口にしたらきっと○○は酷く憂鬱な音を聞くことになるわ」

構うものか。
今ここで口にしない後悔をするよりずっとマシだ!

「ルナサ、俺もルナサが好きだ。愛している」

「○○…」

「ルナサ…」

二人の視線は、吸い込まれるようにお互いの瞳に
二人の顔は、重力に引き寄せられるように
緊張に震える唇は、ゆっくりと、お互いの温もりを求めて引き寄せられる。

「よーし!そこだー!姉さんいけー!!」

「ちょ、メルラン姉さん!!そこで叫んじゃ駄目ー!!」

「………」
「………」

「こ、今度にするか」
「だから、『酷く陰鬱な音を聞くことになる』って言ったのに。 あの子が邪魔しちゃうから」



10スレ目>>554-555


   白玉楼の花見、それは霊たちが一番熱狂する瞬間だ。
  陽気な霊たちは一年に一度のこの日の為に、芸を披露したり酒を煽って愚痴を言い合ったり。
  そして最後は騒霊の演奏に聞き入るのだ。
  だが、やはり騒ぎが好きなものばかりと言うわけでもない。 
  騒霊の長女のように、騒がぬものもいる。
  此処にも1人、そういった霊がいた。

  「・・・」
  満開の桜の火の下、彼は本を読んでいた。
  はらはらと舞う桜の花びらを時折払いのけながら、黙々とページを進めてゆく。

  「演奏、どうだった?」

  ビクッと身体を強張らせ、声の方を向く。
  金髪に黒の帽子、そして黒の衣服をまとい、バイオリンを携えた少女。ルナサ・プリズムリバーがそこにいた。

  「あ、ああ、良かったよ」
  どう答えても、しどろもどろに言ってしまっては不審なだけだ。
  やはり訝しげな表情でこちらを見ている。
  「怪しい」
  「ま、まぁ座れよ」
  そう言って、場所を空けると、訝しげな表情のままルナサは座った。

  こうした付き合いは去年の春から続いていた。
  一寸したきっかけで話し相手になった。時たまやってきては俺の隣で演奏し、少しだけ話をして帰ってゆく。
  それじゃ寂しくないかと聞かれる事もあったが、別に寂しくなどない。俺も彼女も口下手だから、却って話し続ける事の方がしんどい。
  その辺りは彼女の方も理解しているらしく、殆ど何も話さなくて何も言わない。
  ・・・だが、それなら俺に会う必要など無いのではないか。
  突然、降って湧いた疑問。そういえば、何故なのだろう。というか、なぜいままで気にならなかったのだろうか。
  そう思って、ルナサに質問してみる。
  「・・・なあ」
  「なんだ、本の虫」
  ・・・結構根に持つタイプだった!
  「いやいや、ちゃんと聞いてたって」
  「そうか。それじゃあ感想を聞こう」
  そう聞かれると苦しい。聞いていたには聞いていたのだが、いかんせん本を読みながらなので大まかな内容しか覚えていない。
  とりあえず、印象的だったことを言ってみる
  「今回は2回とちってたな。まぁ、長く演奏してればそういう事もあるさ、きにするな」
  「・・・・・」
  あれ、黙ってしまった。まずい事を言ってしまったかな?
  そう思っていると、突然ルナサは嘆息し、
  「・・・聞いてないようでしっかり聞いている」
  そう、少し疲れたように笑った。
  疲れているのかと聞くと、今日まで猛練習だったから、と返ってきた。
  俺は、お疲れ様だな。と答え、そのまま本に目を戻し・・・
  忘れるところだった。
  「なぁ、どうして此処にくるんだ?」
  疑問をぶつけてみた。
  「いちゃだめ?」
  「いや、そうじゃなくてだな。ほら、お前妹いるだろ?どうして一緒にいないんだ?」
  「・・・ああ、その事か」
  ・・・?ルナサが俯いた。なにか嫌な事聞いてしまったのだろうか。
  俺が余計な考えをめぐらせているうちに、ルナサは静かに語りだした
  「妹たちといると・・・時々、疲れるんだ。姉妹なのに、しかも妹なのに。嫌な姉でしょう?」
  それは・・・
  「妹を厭う姉なんて聞いたことも無い。きっと私は、嫌な姉」
  そう、吐き出すようにいい終えた後、ルナサは俺の顔を見る。
  聞いてしまったからには答えなければならないだろう。いつものようにそうかで済ませる事は許されない。
  ルナサの真剣な眼差しがそれを物語っている。
  俺は少し考えてからこう答えた。
  「お前は考えすぎだな。世の中都合のいい事ばかりじゃないさ、たまには意見の違う事もあるだろ」
  「・・・・・」
  「大体人の趣味趣向なんて完全に一致しないんだし、合わないところが出てくるのは当然だろう。問題は生じたストレスをどう発散するかじゃないのか」
  俺が語る間ルナサは静かに、真剣に聞いていた。そういえば、真面目な話なんてした事無かったなぁと思う。
  俺が話し終えると、ルナサはそうかと言ったのち、こう続けた。
  「何も考えてない奴の意見を聞いたらなんだかどうでも良くなった」
  「・・・酷い奴だ」
  「冗談。でも、本当にもう大丈夫」
  最後に、ルナサは笑顔でそう締めた。
  俺はその笑顔を見、そして自分の目的が達成した事を思い出して再び本に目を落とした。


  「・・・ねぇ」
  少しして、今度はルナサの方から声を掛けてきた。本を閉じ、ルナサの顔をまじまじと見る。
  顔が赤いのは気のせいか。
  「ん」
  「貴方といると・・・凄く落ち着くんだ。だから・・・」
  途切れ途切れでもここまで言われれば何を言わんとしているのかくらい俺にも判る。なので。
  「ずっと一緒にいてくれ」
  言葉尻を奪い、ついでにルナサの手も握る。
  「俺も、お前のバイオリンを聞いていると落ち着くんだ」
  顔が熱い。なんとなく気恥ずかしくなって、顔を背ける。その代わり、手はしっかりと握る。

  「貴方は、聞いていないようで聞いている・・・本当に意地が悪い」
  冷たいはず幽霊の手が、少し暖かく感じた。


11スレ目>>998


君の演奏をずっとそばで聞きたいな、ルナサ


うpろだ1108


 必要なだけの家具が置いてある以外これといって物品が見当たらないせいで、どこか寂々とした雰囲気の我が家の自室。そこで椅子に腰掛けて本を読みふける。
 ページを捲る際に紙が擦れて音をたてるほか、ほぼ無音といっていいこの部屋で今、僕は一人ではなかった。
 僕の背中から椅子の背もたれ越しに本を覗き込んでいる少女がいる。
 彼女の名はルナサ・プリズムリバーという。
 美しく光沢を放つ金の髪は、彼女の服装の基調となっている黒によって一層引き立てられ、見る者の目を奪う。よく整った目鼻立ちは、表情の変化の乏しさと相まってどこか西洋の人形のような印象を受ける。

 手元の本のページを捲ると後ろから、あっ、と小さく声が上がった。
「ごめん。まだ読んでた?」
 振り返って問うと、彼女は申し訳なさそうに、もうちょっとだけ、と答えた。
 いいよ、と返して再び前に向き直る。戻した視線は本ではなく何もない部屋の中空へ。

 彼女と出会ってから、何度季節が巡っただろうか。
 里に来ていた彼女の演奏に惚れ込み、ソロ、アンサンブル問わずその演奏を聴きたくて彼女の元に足を運ぶうち、気がつけば、いつしかそれなりに親しい仲となっていた。
 他愛のない雑談に興じ、時に演奏の手解きをしてくれる彼女との日々は本当に楽しいものだった。

 ふと視線を手元に戻す。
 本を持つ手の皺は、気がつけば随分深くなっていた。

 僕は人間で彼女は騒霊。
 彼女は老いる事はない。だがそれは僕の側の見解であり、彼女にしてみれば、僕の方が勝手に皺くちゃになっていっているように見える事だろう。
 僕達は在り方が違う。

 それでも彼女は今もこうして傍にいてくれる。何も変わらず、昔のように。
 それがただありがたかった。

「ありがとう」
 呟いたのは、彼女だった。
 遠くへやっていた思考が不意に呼び戻される。
 それが、読み終えるまで待っていてくれた事に対する感謝である事に気付くまで、少し時間が掛かった。
 そんな僕の顔を覗き込んで不思議そうに彼女は続ける。
「ページ、捲って?」
 首を傾けてこちらを伺ってくるその顔を見て、ふっ、と笑みがこぼれた。
 僕の様子を見て何かおかしな事を言ったかとうろたえて、いよいよ身を乗り出してくる彼女。
「な、何?」
「なんでもない。うん」
 只々笑って、なんでもない、と繰り返すだけの僕に彼女は納得のいかない様子だったが、本の続きの方が気になるようで結局追求は諦めたらしく、おとなしく背中の後ろに戻ってくれた。
 視線は本に落としたまま、ページを指で捲りながらふと思い当たる。
「ルナサ」
「……何」
 そういえば口にしたのは数える程だったかも知れない。
「好きだよ」
 明らかに動揺しているのが雰囲気でわかるので実に面白い。振り返ってその赤い顔を見てやりたい気もするが、ヘソを曲げられても面倒なので我慢しておいた。
 彼女はようやく搾り出したかのようなか細い声で僕に告げる。
「そんなの、知っているわ……莫迦」
 そりゃ失礼。


最終更新:2010年05月30日 23:49