幽々子5
10スレ目>>358
「うー・・・すいません・・・幽々子さん」
「あぁ○○、私を置いて先に逝っちゃうなんて絶対ダメよ」
「大丈夫ですよ。僕はこんなんじゃ死にません」
「当たり前です。ただの風邪で死ぬようなら人間絶滅してます。
それに幽々子様はもう死んでます」
現在体温39度7分。咳は無いが、鼻水がひどい。典型的な風邪だ。
そしてここは白玉楼客室。布団が一式、生者が1.5人、幽霊が0.5体、亡霊が1人。
「何故○○さんはこんなになるまで無理をしたんですか?」
「いや、折角会食に呼ばれたのに風邪で休むとか勿体無いし」
「食より体の心配してください。はい、風邪薬持ってきましたから飲んでくださいね」
あぁ情けない。
気合でなんとかなると思い無茶して来てみたらこの様だ。
妖夢から丸薬と水を受け取り、一気に飲み干す。
「んっ・・・。ぶはぁ不味い」
「良薬口に苦し、当たり前です。八意製ですからすぐに効くはずですよ」
「八意製ならもっと美味しい味付けが出来ただろうに・・・。
そういえばなんでここに薬なんてあるんだ? 冥界に薬は不要だろ」
「○○、妖夢は半分生きてるのよ。偶に人間の病気にかかっちゃう時があるから一応常備してるの。
それとあの薬師は霊にも効く薬なんかも作っちゃって無理矢理買わせに来るのよ」
そうか、冥界の半分生者の妖夢を忘れていた。それと霊に効く薬って何だ?
そう熱で半分も稼動してない脳みそを働かせていると、妖夢が水差しと盆を持って部屋を出ていった。
「・・・出来てますねぇ」
「当たり前よ、私の自慢の従者だもの」
まだ見た目少女がテキパキとものをこなしていく姿を見て驚いた。
絶対に良いお嫁さんになれる気がする。
「是非とも嫁に貰いたいくらいですよ」
あれ? 思ったことをすでに口にしている。
八意製の薬は副作用があるみたいだ。
「ダーメ。妖夢はずっと私のものなんだから」
「じゃあ幽々子さんを嫁にして妖夢を俺の従者にします」
「あらら」
もうだめだ。俺の頭は熱暴走してしまった。
「面白い事言うわね、でもそれもダメ。あなたはまだ生きてるのよ。
でも・・・死んでここに来れたら考えてあげてもいいわよ?」
「解りました。では今から紅魔館の『パッド』長に会いに逝ってきます」
「それは必死です!!」
パーーンと勢い良く襖を開けて妖夢が戻ってきた。
「こら妖夢、襖は静かに開けなさい」
「す、すいません」
「半霊げっとぉぉぉ!!」
妖夢と一緒に入ってきた彼女の半身を捕獲。あぁひんやりして気持ち良い。
「ちょ、病人がはしゃぐな!早く返してください」
「えー」
「えーじゃないです!」
「あ、コレ実はわたあめ?」
「違います! って齧るなぁ!!」
「ずるいわ○○、私にも分けなさい」
「幽々子様もやめて下さいー!!」
なんか無駄にテンションが上がってきた。副作用きつくね?しかも伝染してるし。
この後、俺のテンションが限界を振り切って上がり続け、関係無い幽々子さんも暴走し始めた。
手に負えなくなった妖夢が泣きながら二刀を振り回し、俺と幽々子さんを気絶させて収まったらしい。
ちなみにここまで人を暴走させる薬を作った永遠亭の薬師、
八意 永琳は「これ程まで副作用がキツイものとは思わなかった。服用の際は十分に気を付けて欲しい。また亡霊の暴走については私のせいじゃない」と述べた。
7スレ目>>808
「○○ー、○○は居るかしらー?」
「…はい、ここに。何の御用ですか、幽々子様?」
「妖夢が面白いお菓子をくれたの。一緒に頂きましょう」
「面白いお菓子……? この細長い奴がですか?」
「○ッキーっていうらしいわ。ええと、そっちの端くわえて」
「…………?」
「それで、私が反対側をくわえて、で、同時にかじり始める…と」
(ななななななんだってーーっ!?)
「じゃあ、いくわよー。○○も食べ始めてちょうだいね」
(うう……仕方ない。ギリギリで口を離そう)
「はむ…ぽりぽり……ぽり……」
「……ぽり……ぽりぽり……ぽり」
「(あ、ちょっとだけ残っちゃったわね。えいっ)ん…ぺろ」
「――――っ!? 幽々子様、今、今……」
「んー? なに、もっと欲しいの?」
「(ちがーーっ!! 今絶対唇舐められたっ!)」
「じゃあ……はい。今度は○○からかじりに来て頂戴ね」
「あ……はい……(気付いてないみたいだし……ま、いっか)」
「早く早くー(良かった……気付かれてないみたい)」
幽々子様はイチャイチャしにくい……。
個々の話で○○は別人だと思って下さい
うpろだ574
「雨がふるわ」
優雅に宙を浮いている少女がぽつりと呟いたのが、聞こえたのだが、
もしかしたら空耳だったのかもしれない、とおもって、
少女を見たら、おれの視線に気付かず浮遊していたので、
やっぱり空耳だったんだ、とおもって、外にでかけた。
雲ひとつない、綺麗な青空が、広がっていた。
「だから、言ったじゃない」
被っている帽子が、水を吸ってひどく重くなっていた。
おれは歩いて10分くらいのコンビニに行っただけなのに、全身びしょ濡れになってしまっていた。
弟が、「兄ちゃんだっせえ!」と、指をさしてわらう(アイスを買ってきてあげたけど、もうあげない)
母さんが、「シャワー浴びてきなさい」という言葉とともに、タオルを渡してくれた。
少女は、おれが出かける前と同じ位置で、お団子を食べていた。
やっぱり、さっきのは空耳ではなかったんだ(あきれたような、あの言葉も)
とおもいつつ、おれはシャワーを浴びにいった。
日曜日。
朝、目が覚めて、起き上がってリビングにいくと、誰もいなかった。
みんな、どこかにでかけたのだろうか。
テーブルの上のコンビニ袋のひとつから、おにぎりを取り出して口にする。
食べながら、ぼーっとしていると、どこからか、心地よい響きを持った声がきこえてきた。
声を頼りに部屋のなかを歩いていくと、棚に隠れて、少女が歌を歌っていた。
おれに気付いて、歌が止まる。
少女はにっこり笑って、「おはよう」と言った。
おれは無視して、残り少なくなったおにぎりを、口に放り込んだ。
「あの子たち、今日は近くで事故が起こるから、って言ったのに、外に出かけちゃった」
この前もだったが、今日も妙ちきりんな青い衣装を着ている。それに桜色の髪。
おれよりも身長の低い少女は、おれと同い年に見えるのに、弟はともかく母さんや父さんまで「あの子たち」と形容した。
今日は確実に言葉が聞こえたので、「ふーん」と、答えてみた。
「巻き込まれなきゃいいけど」という言葉に対する返事は、しなかった。
おれがそこからいなくなると、少女はまた歌を歌いはじめた。
「兄ちゃん、兄ちゃんっ!」
「・・・うるさい」
しばらくして、ソファーで本を読んでいたら、母さんと弟が帰ってきた。
買い物に行っていたらしい。
おれは、目の前で興奮してはねている弟を適当にあしらい、母さんに「おかえり」と言った。
「さっきそこで人がふっとんだんだよ!」舌足らずな弟が言ったことを理解するのに、数秒かかる。
その間に、母さんが、食材を冷蔵庫に入れながら、「人の不幸を喜んじゃだめよ」と、弟を咎めた。
ああ、人がふっとんだのか。
さっきの、少女が隠れていた棚のほうを見ると、その棚の近くで、少女は日の当たる場所で転がって寝ていた。
「○○」
夕食の時間、母さんが野菜をまったく食べようとしない弟を叱っているとき、誰かがおれを呼んだ。
振り向くと、少女がおれに向かって手招きをしていた。
向き直って、母さんがまだ弟を叱っているのを確認すると、おれは席を立った。
少女の表情が、明るくなる。
「ねえ、つまらないの。なにかお話をしない?」
「めんどい」
「○○は、星の名前を知ってる?わたしね、北斗七星ならわかるの。ほんとうに好きなのは桜なんだけど、まだ咲いてないみたいだから」
たどたどしく、人の名前を呼ぶ少女は、聞いてきたくせに、おれの意思はまったく無視して、手をとって、おれを外に連れ出した。
まだ春になったばかりなので、夜は少しさむい。
「今日は、星が綺麗よ」少女が、空を指差して言うので、おれも空を見た。
そこには、見たことがないくらいの星が、散りばめられていた。
「おれ、君の名前知らないんだけど」
少女は、にっこり笑う。
食後に弟が母さんに説教されているのを見るよりも、こっちのほうが、よかったかもしれない、とおもった。
夢を見ているのだとおもう。夢自体、あんまり見ることがなかったので、おれは、不思議な感覚に陥っていた。
「○○」
また、あの少女が、おれを呼ぶ。
上も下も、右も左もわからない空間だったけれど、なんとなく、声のしたほうに向いてみた。
青い服を着ている桜色の少女が、すこし遠くの位置に、立っていた。
「もう、行かなきゃ」
ほんの数週間で、おれはなぜか少女に慣れてしまって、少女がいる日常が当たり前になっていたのだが、
少女は残念そうに、手を振って、そう言った。
「そう」
「また来年、来るわね」
なんで来年なのかは分からないけど、おれが頷くと、それを合図に、少女はおれに背を向けて歩き出した。
見えなくなるまで、おれはその場に佇んでいた。夢はそこで終わる。
「早く起きなさい、○○」
夢が終わったのと同時に、目が覚める。
起き上がって、眼鏡をかけると、ぼんやりとしていた視界が、だんだんはっきりしてくる。
ソファーで寝てしまっていたらしい。
母さんが、朝食の用意をしていた。
弟はフォークを持って、甲高い音をたてて、食器を叩いている。
おれはなんとなく、前に少女が隠れていた棚のほうに、目を向けた。
「・・・母さん、幽々子を、知らないか」
夢のなかでさよならを告げられたけれど、どうにも現実味がなくて、なんとなく、母さんに尋ねてみた。
また弟を叱っていた母さんは、おれの言葉に首を傾げる。
「幽々子って、誰のこと?」
それは予想していた答え。
(もとから現実味なんて、なかったじゃないか)
9スレ目 >>468
「考えてみると、私ってかなり贅沢なのよね」
そう、呟いたのは幽々子さま。
お盆の忙しさも一段落し、
秋の気配の感じられる縁側で、いつものお茶会でぽつり、と。
紅に染まった空には、鴉が2羽、3羽。
「みんな、生きている恋人とはお盆の間しか会えないのよね。
なのに、私はあなたという恋人と、ずっと一緒なのだもの」
全身からクエスチョンマークを発している俺を慮ってか、
言葉を続ける幽々子さま。
――なるほど。
「まあ、そこは管理者の特権ということで。
それに、俺が死んでも冥界に来るとは限りませんし」
軽い気持ちで言っただけだった。
しかし、その言葉は彼女に大きな衝撃を与えたようだ。
ガシャン
幽々子さまの手から、湯飲みが音もなく抜け落ちて割れ、敷石を濡らす。
静寂。
幽々子さまは、目を見開いたまま動かない。
時折、ししおどしの声が聞こえるだけ。
いたたまれなくなって、声を出す俺。
「あの……」
「許さないわ」
ピシャリ、と。
幽々子さまが言い放つ。
「許さないわ。
死んだら、必ず此処へ戻ってきなさい。これは確定事項よ。
他のところへ行くなんて――許さない」
いつになく鋭い語調に、思わず腰を浮かしかける俺を。
幽々子さまは、両手で肩を掴んで自分の方へと向かせた。
視線が絡み合う。
彼女の眼は、今まで見たどんな眼よりも真剣だった。
「あの、すみません。
ちょっと言ってみただけで、別に此処に来たくないとかそんな訳では……」
しどろもどろになりながらも、慌てて言い訳をする。
すると、彼女の顔が、ふっ、と和らいだ。
「びっくりさせないで。心臓が止まるかと思ったじゃない」
そう言って、肩にあった手をそのまま後ろに回し、俺を抱きしめる幽々子さま。
俺の胸元に体を預ける幽々子さまからは、桜匂がひそやかに香る。
……心臓があるのか、なんてここで言うのは野暮、だろうな。
そんなことを思いながら、俺も彼女を抱きしめた。
どれほど時間が経っただろうか。
藍色の静謐を突き破って、声が聞こえてきた。
「幽々子さまー、どこですかー!
ちょっと来てくださーい!」
俺は、顔を近づけ、囁いた。
「幽々子さま、呼んでますよ」
だが、幽々子さまは駄々っ子のように、
いやいやと首を振るばかりで、俺から離れようとしない。
「ほら、幽々子さま」
多少強引かとは思ったが、幽々子さまを二の腕辺りから引き剥がす。
案の定、ぷくーっ、と膨れた顔をしている。
それでも、しぶしぶ動き出すのは、責任感ゆえだろう。
「それじゃ、頑張ってくださいね」
「はいはい。
……妖夢ったら、これでつまらない用事だったら許さないわ」
不機嫌さを押し隠そうともせず、声の方へと歩いていく幽々子さま。
と、2、3歩足を進めたところで不意に振り返ると、
「忘れ物してたわ。えいっ」
いきなり、唇を重ね合わせてきた。
「あなたが、此処へ来る予約よ。
しっかり約束したから、ちゃんと来なさいよね」
それだけ言って、颯爽と向こうへ歩いていく。
俺は、
「参ったな」
何に参ったのかわからないまま呟くと、
冷たくなったお茶を、一啜り。
頬を一つ、秋風が撫でていった。
うpろだ669
死者の楽園、冥界。
俺はその中の、ある一軒のお屋敷に居候させてもらってる。
といっても主が一方的に俺を殺して住まわせてるだけなのだが。
俺とこたつとみかんとお茶しかない白玉楼のお屋敷の一室。
平和なひとときを心行くまで楽しんでいると、彼女がやってきた。
「予想通り、外はとっても寒いのね」
このバカでかいお屋敷の主の亡霊お嬢様、西行寺幽々子。
「もう帰ってきたんですか」
雪景色を見ながらのお団子もいいわねと言って3分ほど前に旅立ったばかりだというのに。
「やっぱり冬はこたつの中でぬくぬくと過ごすのが快適なのよ」
こたつに身体を突っ込み幸せそうな表情でにこにことこちらを見ながら言う。
俺はそうですかと適当に返事を返すと、今日の夕食の献立を考えながら3個目のみかんのスジをきれいに剥ぎ取り、口に入れようとする。
「あ、私にもちょうだい」
大きな口を開けてくる。
このお嬢様はこたつから手を出す気はそうそう無いらしい。
いつもなら庭師の妖夢さんがこういうことをしていたと思うが、今日は見当たらない。
「やれやれ……」
みかんを1粒もぎ取ると、幽々子さんの口に入れるため手を伸ばす。
「えいっ」
突然彼女が手を出してきて、俺の手首あたりを掴む。
そのままみかんを持った俺の指ごと目的のものへかぶりつく。
「あっ……離してくださいよ!」
柔らかい舌が俺の指をなぞる。
「ひ・ひゃ♪」
これ以上ない笑みを浮かべてこちらを見る。 何がしたいんだか……
色々とたまらないくなって無理矢理口から指を抜き取る。
「んー、しょっぱいわね」
みかんの味か俺の指の味か分からない批評をする。
「余計なお世話ですよ!」
指先を拭かないまま、俺は2粒目のみかんをもぎ取って口に放り込む。
幻想郷についての雑談やニュースなんかを2人で話しながら時間を潰していく。
幽々子さんのマイブームが幽体離脱だなんてことは始めて知った。 ……というより幽霊は幽体離脱するものなのだろうか?
「さて、夕食の買出しに行かなきゃっと」
時計を見て最後の一口を食べようとした時。
「あー、それちょーだい」
さっきと同じおねだりの顔で頼み込まれる。
手を差し出しているならまた指までもっていかれる心配はなさそうだ。
「はいはい、どうぞ」
差し出された小さな手のひらにみかんの1粒を乗せる。
「ありがと」
幽々子さんがそれを口に入れるのを見ると、俺は立ち上がり少し伸びをする。
それと同時に彼女も立ち上がる。
「幽々子さん、どちらへ?」
「このみかん、口移ししない?」
ああ、また厄介なことになった。
「しませんよ! もうすぐ晩御飯なんですから、遊ぶのはほどほどに……」
どんっ
幽々子さんが俺を押し倒す。
ちょうど俺の上に乗っかる感じだ。
「ね……いいでしょ……?」
潤んだ唇が妙に艶かしい。
顔がどんどん俺の口に近づいてくる。
死んでるはずなのに……鼓動がすごい激しい……
「な、何やってるんですかーっ!」
我に戻って声のするほうを見ると、妖夢がこちらをすごい剣幕で睨んでいる。
「あなたって人はこんな破廉恥なことをして……幽々子様も幽々子様ですよ!」
下の世界で買ってきたものを放り投げ、ずんずんと近づいてくる。
「や、こりゃ誤解ですよ妖夢さん……」
「そうなのよ……だって彼がいきなり『このみかんを口移ししてほしい』なんて言い出すから……」
話が烏天狗よろしく改変されまくってる。
妖夢の怒りが最高潮に達してしまったようだ。 あーあ俺もう1回死ぬのかなー?
「あ……な……たって人はぁーっ!!」
切り傷666刺し傷297打撲打ち身捻挫骨折眩暈狂気……どうにか直ったのは幽霊であるお陰とでもしておこう。
11スレ目>>370
俺の名前は○○、妖怪だ
こう見えても軽く2000年は生きている
そんな俺だが目の前の出来事に少々面を喰らっている
その理由は…………
「あ~~○○だ~、いらっしゃ~い」トテトテ
「幽々子様、着物の丈が合ってないんですから歩くと転びますよ!」
恋人の幽々子が幼女ぐらいの大きさに縮んでいて
こちらに笑いかけながら歩いてきてるからだ
正直可愛い、コロコロと鈴を転がすような声で喋り満面の笑顔まるで曇り空から差す一点の光のようだ
以前外の世界に行った時幼女に興奮する有象無象を見て引いたが
今の自分なら彼らの気持ちが分かるだろう
ああ、このまま持ち帰って自分好みに育ててしまいたい衝動に駆られる
と、いうかもう持ち帰りたい
いいよね?持ち帰っても、答えは聞いてない!!
「○○どうしたの?」
「っ!?いや、なんでもないぞなんで突然ちっさくなったのかなーと思ってな」
「朝私が起こしに来た時には既に小さくなってまして…どうすればいいんでしょうか?」
「大丈夫よ妖夢、きっと時間が経てば元に戻るわよ」
「幽々子様ご自分の事なんですよ、なんでそんなに暢気なんですか?」
あ、危なかったー、幽々子に話しかけられなかったら絶対拉致してたぞ俺
落ち着け、落ち着くんだうろたえてはいけない、ロシア軍人はうろたえない
俺の名は○○、一夜で一国を落とすほどの力を持つ妖怪だ
それが恋人のとはいえたかだが幼女一人の笑顔でどうにかなろうなどt
「ね~○○~抱っこして~」
ああ、堕ちてしまいそうだ…………ん?どこからか視線が
「………………変態」ボソッ
「よ、妖夢!!??」
い、いかん妖夢の俺に対する評価が下がりつつある
これは由々しきことだ、早急に幽々子を元に戻して評価を上げないと変態扱いされてしまう
しっかしどこの誰だ?幽々子を小さくして何か得することでも……はっ!そうか!奴に違いない!!
「今から容疑者の所に行って幽々子を元に戻してもらってくる
妖夢、俺がいない間の幽々子の事、頼んだぞ」
「はい、庭師として責務、果たして見せます」
「いってらっしゃ~い、お土産買ってきてね~」
二人にそう告げると俺は真っ直ぐにあいつのいる場所に飛んで行った
今回の件の犯人はあいつに違いない
~地獄~
カリカリカリ
「ふぅ……あら、もうこんな時間ですか午前の仕事はこれぐらいにして昼食休憩でも取りましょうか」
今日は朝からそれほど霊が来なかった為ほとんどが書類整理ばかりでした
霊を裁くのが私の仕事とはいえ出来ることなら裁きは少ない方がいいです
……小町がサボって連れてこないのなら別ですけど
「四季様ーーーーーーーー!!」
「どうしましたか?そんな大声を出して、それよりも丁度よかった
私は今からお昼にするつもりですがまだだったら一緒に食べませんか小町」
「そ、そそそそそんなことより大変なんですよ」
「何が大変なんですか、サボりすぎて彼岸に霊が溜まりすぎたのですか?」
「そんな事じゃないんですよ!!もっと大変なことです!!」
ここまで小町が慌てるなんて…一体何があったんでしょうか
「それで、何があったんですか?」
「それがですn」
「ウェルカーーーーーム!!!!」
ドンガラガッシャーーーーーーーーーーーーーン!!!
小町が何か言おうとした瞬間、物凄い勢いで何かが執務室に突っ込んできた
「よぉ、久しぶりだな四季・映姫・ヤマザナドゥ」
「貴方は…○○!一体何のようですか?」
「何のようだと?白々しい、幽々子を元に戻すように言いに来たんだよ」
「西行寺幽々子を?何の話ですか?」
彼女に何かする理由は私にはありません
確かに私は閻魔ですけどそれはここに来た霊を裁くのであって冥界の霊を裁くのは領分を越えています
彼は一体何を勘違いしているのでしょう
「幽々子の豊満な体に嫉妬して幽々子の体を幼くしたのはお前だろう!!」
「…………はい?」
人の執務室に突っ込んで来ておいて何を言い出すんでしょうか
だいたい私が彼女の体に嫉妬なんt……………………ウギギギギギ
「う、うううう羨ましくなんかありませんからね!!!」
「四季様、落ち着いて下さい!!」
「兎に角、さっさと幽々子を元に戻せ!」
「だから私はやってないといってるじゃないですか!!あまりしつこいと裁きますよ!!
丁度貴方には100にも上る罪状があるんですから!」
「おもしれぇ!!やってもらうじゃないか!!」
「ちょ!?二人ともやめてくだs」
ドゴーーーーーーーーーン!!!
両者の戦いは熾烈を極めその結果周囲の風景は
まさに地獄と呼ぶに相応しい惨状となっていた
誰が止めようとしても止められず
結局明王の方々が止めに入るまでの約四時間両者は戦い続けてた
by小野塚小町
「いってー、まったく、無駄骨だったな」
結局幽々子を小さくしたのは閻魔ではなかったようだ
「閻魔じゃないとなると心当たりが無くなったな…一体白玉庵に帰るか
妖夢がいるから大丈夫だろうけどちょっと心配だし」
~白玉庵~
「○○お帰り、お土産はないの?」
「お帰りなさい○○さん」
「って元に戻ってるーーーーーーーー!!??」
白玉庵に戻った俺を出迎えたのは元の大きさにまで戻った幽々子と
どこか申し訳なさそうな表情をした妖夢だった
「ど、どうして元に戻ってるんだよ」
「○○は私が元の姿に戻るの嫌だった?」
「いや、そうじゃないけどどうやって元に戻ったんだ?」
「それがですね、今日の昼頃紫様が来て元に戻したんですよ
それで、その……幽々子様を小さくしたのも紫様だったんですよ」
……やられた、考えてみれば紫が第一容疑者に立候補してもおかしくない
と言うかなんで思いうかば無かったんだorz
あいつ絶対俺が空回りしてるとこ見て笑ってるぞ
「あの、大丈夫ですか?○○さん、なんだかお疲れのようですけど」
「ちょっとな、そうだ、風呂沸いてるか?疲れたから風呂入りたいんだけど」
「まだですけどすぐにいれてきますね」
「ああ、頼む」
そう言うと妖夢は浴室の方へ歩いていった
「……ふぅ」
「お疲れ様」
「ああ、本当に疲れたよ、ってか幽々子、お前見てたろ」
「ええ、○○が私の為に頑張ってる姿、ちゃんと見せてもらったわよ
嬉しかったわ、想われてるのが伝わってくるから」
「ったく、そんな風に言われると怒るに怒れないだろう
でも紫は〆る」
「あんまり喧嘩しないでね、紫は大事な友達なんだし○○は大切な恋人なんだから」
にこやかに笑う幽々子を見てると今まで怒こっていた自分がどうでもよく思える
「……分かったよ、精々酒をかっぱらう位にしとくか」
「ありがとう、そうだ、お詫びって言うのも変だけど一緒にお風呂に入りましょう
背中流してあげるから」
「じゃあお願いしようかな」
「そしてお風呂から上がったら、ね?」
にこやかに笑ってたのとはうって変わって艶やかに笑う幽々子
ああ、風呂から上がった後が楽しみだ
10スレ目>>597
とりあえず、俺は弁当箱にみっちり詰まってみることにする。
味見が出来ないのが痛いが、きっと彼女なら残さず食べてくれることだろう。
味の保障はしないが、愛だけは溢れんばかりに入っているからな。
さて、この俺の愛情弁当を受け取ってください。
幽々子様!
10スレ目>>669
「ひさしぶりね」
白玉楼の縁側、すっかり寂しくなった桜の木が見える場所。
そこに、座して茶を嗜む少女がいた。
少女は静かに、しかしよく通る透き通った声で呼びかけた。
「ひさしぶりですね」
虚空からの返答。
そしてドロン、とレトロな効果音と共に1人の幽霊が少女の隣に姿を現す。
「ただいま戻りました」
「お帰りなさい」
「妖夢はどこへ?」
「おつかいよ、おつかい」
ふわふわと、どこからか人魂が湯飲みを運んでくる。
「あんまり遅いから、冷めちゃったかもしれないわよ」
「次は、気を付けます」
「次なんて無いわ」
男は湯飲みを受け取り、口をつける。
「・・・あつい」
そう一言だけ言って、湯飲みを脇に置いた。
「猫舌なのは変わってないのね」
そう言って、少女西行寺幽々子は、くすりと笑った。
「そう簡単に治ってはくれませんよ」
少し拗ねたように男○○はそう答えた。
そこで会話が途切れ、2人で桜の木を眺める。
春、あれほど栄華を誇っていた桜は、今はもう見る影も無い。
「いなくなったのは、春のあの時かしら?」
不意に、幽々子が訊く。
「ええ、結界が破れていましたので。・・・社会勉強に、と」
「戻る時は?」
「騒霊たちに手伝ってもらって」
幽々子に「呆れた・・・」とでも言いたげな視線の攻撃を受け、だんだんこえがしどろもどろになってゆく○○。
「・・・・・すみません」
「しょうがない人」
幽々子が立ち上がる。
「今度は、もっとうまくやりますか、ら・・・?」
背後から幽々子が○○を抱いた。吐息が耳にかかるくらいに近い。
「大事な人が急にいなくなったら、心配するでしょう?」
陶器のような白く滑らかな腕が、身体同士の密着をより強くする
「それは・・・すみませんでした」
「罰として、絶対外出禁止よ。えいっ」
「そん・・・うわっ」
そして○○を抱いたまま後ろに倒れる。当然○○も巻き添えだ。
胸に○○の顔を抱え、満ち足りた顔で頭を優しく撫でる。
「今日の晩ごはんはひき肉の小判焼きをお願いね」
「・・・ハンバーグの事ですか?」
「多分それよ。妖夢は作り方知らないのよね」
「それじゃ作り方教えるので僕はまた旅に・・・」
「鶏めしの卵とじ、貴方のじゃないと美味しくないのよ」
「ケチャップなしでオムライスなんてつくるから・・・」
「それと」
幽々子は手を止め、上半身を起こして○○の顔を上から覗き込む
「もう、勝手にいなくなっちゃ嫌よ?」
少し不安そうな顔の幽々子を見て、「当分脱走はしないようにしよう」と○○は長続きしない決心を固めるのだった。
11スレ目>>160
俺「明日は皿洗い担当か、ハードな一日になりそうだ…」
照明を消し、布団に潜り込む。
俺「…平気かな」
聴覚に全神経を集中させて物音がしないか確認、恐らく誰もいない。
俺「…ゆ、ゆゆ様ぁ!可愛いよぉぉ!ちゅっちゅしたいよぉぉぉ!!一生仕えたいよぉぉぉぉ!!!」
その瞬間ふすまがゆっくりと開き、光が射し込まれ時が止まったように思えた。
幽々子「こんな時間に騒がしいわよ、幽霊かと思ったじゃない。なにしてるの?」
妙な体勢のまま硬直する俺、極めて冷静に対処しなくてはならない危険な状況だ。
俺「あ、いえ…その…そ、そう!柔道の練習です!!」
幽々子「こんな時間に熱心なのね、感心よ。でも寝不足は身体に毒、早く寝なさい?」
俺「は、はい!さ、騒がしかったですかね!?はは、ははは…」
幽々子様はおやすみと言うと部屋を出てゆっくりとふすまを閉め…
幽々子「可愛いよ~♪ちゅっちゅしたいよ~♪」
俺「・・・あ、あの!」
幽々子「可愛いよ~♪ちゅっちゅしたいよ~♪」
面白いものを見たと言わんばかりにニヤ付いている幽々子、えらい満足気だ。
俺「ち、違うんですよ!?」
幽々子「あら、一生仕えてくれるのでしょう?」
俺「あのあの、あの、それは勿論そのつも」
幽々子「可愛いよ~♪ちゅっちゅしたいよ~♪ぷぷぷw」
幽々子様はそのまま一方的にふすまを閉め去っていった。
俺はその日、信じてもいない神を恨んだ。
11スレ目>>865
「もういいもういい、もうそんなに盛らなくていいよ。
お櫃もうないんだろ。卓袱台に置けないからいいよ。
だからそんなに食い切れないって。
おい、もういいっていってんのに。頂きますするからくれよ。ほら。
なんで盛るんだよ。盛らなくていいって。盛るなよ。
食い切れねえよ、盛り過ぎだって。盛るなって。よこせよほら。
おい、おい、なんでまだ盛るんだよ。すごいことなってるって。
何キロだそれ。やめろって。食いきれるかって。
聞いてんのかよ盛るなって。なんで盛るの。やめろよ、やめろって。
誰が食うんだよそのご飯を。もういいから。いいからさ。
おい、ほんとに食えないって。つーか聞いてんの。ねえ。
もうやめて、盛らないで。やめてって。盛らなくていいって。
やめろって。おいやめろよ。やめろ、盛るのやめろ。盛るな。盛るな。
おまえ何してんだよ。盛るとか盛らないとかの話じゃなくて何やってんだって。
おい、ほんとなにしてんだよ、ご飯あふれるって。おかしいって。
もうやめろよ。やめろよ。やーめーろーよ」
「……幽々子さま、もうお味噌汁が冷めてきていますが」
「あらそう。それじゃ食べましょうか」
「いやその前にこの惨状どうにかしようよ」
○○の目の前にはぐらぐら揺れる白い巨塔が、圧倒的な存在感を放って立っていた。
「よくこんなに盛りましたね、幽々子さま」
「なんでこんなことをしたんだ……」
「だってこうでもしてあなたを鍛えないと、一緒に食べにいけないじゃない」
最終更新:2010年05月31日 22:20