紫11
8スレ目 >>937-940
「………」
今オレの目の前に座ってるこの人、見た目は…三十代ぐらいだろうか
紫の父親代わりの人で幻想郷に結界が張られるずっと前から住んでいる
元人間の大妖怪の●●さん、そして俺の横でニコニコと笑っている俺の愛する人、八雲紫
いつもの宴会騒ぎに紫がこの人を招待したのが事の始まりだ、紫の父親代わりの人だから
しっかり挨拶しようかなーと思っていたのだが
滅茶苦茶怖いです
なんだろう、後ろに銀色に輝く闘気的な物が見える、本人に出してる気は全く無いんだろうが
見ているだけで気圧される しかもこう言ってはなんだが顔や肩が傷だらけで余計怖さを演出している
「どうした、飲まぬのか」
「いっ、いえ!ソンナ事ハナイデスヨ?」
「どうしたのよ○○、いつもの貴方らしくないわねぇ」
怖くないんですかいゆかりん、ってまぁ怖い筈無いだろうけど
なにしろお父さん代わりの人だもんなぁ 顔とかは関係無いよなぁ
「もしかして●●の顔が怖いから怯えてるの?クスクス、しっかりしてよねダ・ン・ナ・様♪」
「いやいや、全然怖い訳無いだろーなにを言うのかこの子はーアッハッハッハー」
「………」
無言かYO!重い、空気が重い、Gで例えるなら500Gぐらい
話題を なにか話題を作らなければ
だが話題と言っても何が・・・・・・・・
あ
「そういえば紫は●●さんの事父親代わりだって言ってたけど何処で会ったんだ?」
「あら、聞きたいの?」
「そりゃあ恋人の昔の話は聞きたいさ」
「あら、うれしい」
紫が●●さんに目配せする 目で「話しても良い?」と聞いてるような気がする
「構わぬ、私が話そう」
「あらそう?じゃあよろしくね」
「………」
●●さんが神社の壁に腰かける、ちなみにオレ達が居る所は博麗神社の裏側、月がよくみえる場所だ
俺と紫も●●さんの隣に腰かける、紫はふわふわと浮きながら少しづつ酒を楽しんでいる
「……気も遠くなるような昔の話だ」
●●さんが言葉を紡ぎだす
「私はまだ結界が張られておらず、博麗の巫女も阿礼の乙女も存在しない幻想郷に迷い込んだ」
「そこは現世の地獄とも言うべき所だった………詳しい説明は要るか?」
「いえ、そこら辺は紫から前に聞いた事があるので」
「そうか」
「最初の内は…只、恐ろしかったな、いつ食われるのか、いつ死ぬのか、それすらわからなかった」
俺も最初はそうだった、あの時、あの場所で紫が気まぐれで俺を助け無かったら今頃は俺は妖怪の腹の中だ
「……私には、特異な力があった…いや、その頃は今で言う【異能】こそが普通だったのだ」
マジでか
「火を使い、雷を操り、魔道の力を使い生活を豊かにしていた、中には闘う事に特化していた異能もあった…そういう者は
必ずと言っていいほど戦争にかり出された……」
「当時の私はそれが嫌で里を抜け出し、東方にある言われていた幻想郷に向かった、その頃は妖怪の存在は誰もが知っていた
私から見れば外で妖怪が認識されていないと言う今の状況の方が考えづらい」
「私は生き残る為にたくさんの妖怪、人、亡霊を殺した、もちろん無闇に殺す事等せずに自分の命を狙ってきた者だけを狙った、墓も立てた」
「そうやって幻想郷で十年程過ごした頃の話だ、私はとある里に住み、家族の様な者達も居た」
「……そこを、大量の妖怪が襲ったんですか?」
「……よくわかったな、奴等に目的は無かった、只百鬼夜行の道筋に村があったから壊しただけの事」
「今の私ならそれも摂理と受け止め、己の命があるだけで良いと考えよう、だが昔の私はそう思わなかった」
「そしてね、●●は百鬼夜行の道筋に先回りして、そこで………」
「百鬼夜行を行っていた妖怪達を皆殺しにした、そうでしょう?」
うぉっ、後ろから声が
「あら幽々子、いつから聞いていたの?趣味が悪いわねぇ」
「偶然通りがかっただけよ~盗み聞きだなんて酷いわ紫」
この人は白玉楼に住む亡霊の姫気味で紫の友人の西行寺幽々子さん、と言うか幽々子さんはこの話を知ってるのだろうか
だとしたら今何歳なんだろうか、実は結構年いってるんじゃ…
「いつ聞いたかは忘れちゃったけどね、昔紫に聞いたのよ」
「あ、口に出てました?」
「ええ、思いっきりね、後で覚えときなさいよ?」
\(^o^)/
「話を続けるぞ……○○だったか、お前は『妖怪の返り血を浴び続けた者は妖怪となる』という伝承を知っているか」
「あ、なんか聞いた事あります」
「そうか、ならばいい……その伝説は真実だったらしく、私の体は……と言っても見た目の話では無く体の作りの話だが…異形の物へと姿を変えていた」
「………」
「私は、その日から妖怪を駆逐する為だけに生きていた、妖怪を見つけては殺し、また返り血を浴びる、その繰り返しの日々………それが、しばらく続いたある日の事だ」
気になったけど、何年間生きてるんだろうこの人
「妖怪を殺すのをやめ、只幻想郷を無気力に過ごしていた頃……私はいつもの様に幻想郷を歩いていた、近づく者は誰もいなかった」
妖怪には会えば殺されると言う噂が立ち、人間から見れば恐怖の対象……ある意味当然かも知れないが俺はそんな考え方は許容できない
「私は……一人の妖怪の子供と出合った、その物は只泣いていた……私は、何を思ったのかその少女に話しかけた」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「一人か、物の怪の子供よ」
「………」
「黙っていてはわからぬ、親は何処だ、送ってやる」
「おやなんていない、わたしはひとりだもの」
「………」
「これからもひとりでいきてく、だれにもじゃまさせない、だれにもわたしのことをすきにさせない」
村で人間に騙され、酷い目にでもあったのだろう、その少女の心は荒み切っていた
「たべものと、おかねをよこしなさい」
「………欲しいのなら、奪ってみろ」
「ッ…わあああああ!」
当然、妖怪とは言え子供が大人の力に適うはずも無く、少女はいつの間にか疲れて倒れていた。
私は言えば我が子と遊んだような気持ちになり、久々の充足感を得ていた
人里にある茶屋で茶を飲ませ風呂に入れてやった
里で暮らせるように里の長に掛け合い、それで話は終わったと私は思っていた
良い引き取り先も見つかったのでそれで良いと思っていた
里を後にし踵を返し歩き出し、住処の洞窟に戻ろうと「………まって」……すると後ろから声をかけられた
「……ついていっていい?」
只の気まぐれ、それが運命を決めただけの話
「構わん、だが邪魔になれば放り出すぞ」
「………うん」
帰りの道中、私はある事に気づいた、名を聞いていなかったな
「少女よ、名はあるか?」
「……ない」
「……そうか、ならばお前は今日から、【八雲紫】と名乗れ、八雲は八の雲と書き、紫はむらさきと書く……私の名を少し捩った物だが、気に入らんか?」
金色の瞳がしばらく私を見つめてくる、瞳の中には私の姿が映っていた
「……ううん、ありがとう」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「………なんていうか、想像もつかないな、ちっさい紫なんて」
「あら失礼ね、全部本当の事よ?私が●●に拾われたのも、名前を貰ったのも、全部本当」
「へぇ~紫の名前ってそういう由来だったのね」
おーい幽々子さーん?あんた一回聞いてるんじゃないんですかー?痴呆症っすかー?
「撃つわよ?」
はいごめんなさいすいませんもういいません 多分
「これで話は終わりだ、満足か」
「あ、はい………どうもありがとうございました」
「それは、何の為の礼だ?」
「●●さんが居なかったら…紫は此処に居ないと思う、●●さんが居てくれたから俺は紫と出会えた…だから、ありがとうございます」
他にも色々な意味合いを込めたありがとうだが、こっぱずかしいので言わない事にする
「それじゃ、私と紫は境内の方でもっと飲んでくるわねー」
「○○、貴方も早く来なさい」
ちょ、おま、まーてーよ!
「○○」
ふと後ろから逆方向を向いている●●さんに呼び止められる、なんだろう
「貴様は……紫を幸せにすると約束できるか?」
「できます」
即答だった、迷いなんて微塵も無い
「種族も違う、寿命も違う、何もかもが違うのだぞ」
「いざとなったら人と妖怪の境界でも弄って貰えばいいし、二人で蓬莱の薬を飲むって手もあります」
そんなもん最初から覚悟の上で一緒に居るんだ、なんでこんな事を聞くんだろう
「……そうか、ならば、それで良い」
「はぁ」
結局なんだったんだろう
「早く行け、紫が待っている」
「そうっすね、あ、話聞かせてくれてありがとうございました!」
男…○○が走っていく
さて、今宵はもう帰るとするか 情けない顔では宴会にも出れぬだろう
年を取ると色々な物が緩くなってしょうがない
にしても涙等久々に流した気がする、最近は懐かしい事が多い
元々宴等は似合わぬ性分だ、家に帰って、いつものように一人で酒を飲むとしよう
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9スレ目 >>96
ミーンミンミンミンミンミーン
○「あっついなぁ・・・」
紫「夏だもの当然よ」
○「まあセミの声を聞きながらぼぉっとするのもいいかな」
紫「なら少し付き合ってくれない?」
○「酒か」
紫「ええ、いいお酒が手に入ったのよ量はそれほどでもないんだけど
皆と飲む分では少ないし私一人では多過ぎるのよ」
○「ザルが何言ってんだよ」
紫「あら、折角女性がお酒をダシに誘ってるのにそんな返し方は無いんじゃないの?」
○「・・・したいならしたいって言えよ」
紫「ムードってものがあるでしょ」
○「それもそうだな」
紫「それで?するの?しないの?」
○「据え膳食わぬは男の恥って言うだろ」
紫「素直じゃないわね、でもそんな○○が好きよ私は・・・んぅ」
○「ぷはっ・・・余計に暑くなりそうだな」
紫「そうね、でもこういう暑さは大歓迎よ」
○「だな」
・
・
・
・
・
・
藍「って何をしてるんですか!!」
○「何ってナニに決まってるじゃん、混ざる?」
藍「誰が混ざるか!!」
紫「というか藍覗き見?あまり感心しないわね」
藍「縁側でしといて何言ってるんですか!」
紫「固いわねー」
藍「橙の教育に悪いから何処か別の所でやってください」
○「しょうがないな、紫の部屋行くか」
ヒョイ
紫「あら、連れて行ってくれるの?」
○「男の甲斐性みたいなもんだ、それじゃあ行きますかお姫様」
紫「ええ、それじゃあ藍、後は頼んだわよ」
藍「はぁ・・・」
藍「・・・・・・胃が痛い」
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9スレ目 >>183
藍が買い物に出て、橙が屋根でお昼寝をして…屋敷には俺と紫だけだった。
そんなある日のやり取り&出来事…
紫「ねえ○、ひとつ聞いてもいい?」
○「なんだいきなり、改まって?」
紫「あなたは藍のことどう思う?好き?それとも嫌い?」
○「何を今更? 嫌いなわけないじゃない。」
紫「!!そ、そう…そうよね…(ぐすん)」
(とぼとぼ…)
○「俺は藍のことも橙のことも好きだよ。でも一番好きなのは…って、あれ?」
紫は俺の返事を最後まで聞かないで、どこかに行ってしまった。
○「ゆかりー、どこいったんだー?」
応答はない。むむむ、なんか猛烈にいやな予感がしてきたぞ…
数分後…あたりには暗雲が立ち込め、
使用者の宣言も無しに紫の弾幕結界が上空を覆っていた。
(ゴゴゴゴゴ…)
紫「貴方を私のものにできないなら、いっそのこと…っ!」
○「ちょ、ちょっとまて、話を聞け!」
紫「知らない知らないっ!」
(ひゅん!)
○「うわこえええ!!!」
高速の弾丸がガリガリと我が身を掠めていく。
とても平静を保って弾道を見て居られるわけもなく…
(ピチューン!)
○「アッー!」
被弾。なお、コンティニューなどという軟弱な措置はありません。
数時間後、家に帰ってきた藍が見たのは、
弾幕結界の流れ弾であちこち破壊された屋敷と、
なんとも不器用に巻かれた包帯まみれの俺と、
その俺を膝枕して嬉しそうに看病する紫だった。
藍「一体何があったんですか?」
○「いやまあ、その…」
紫「うふふ…ちょっと愛の再確認をね。」
藍「??」
紫「○、好きよ、大好きよっ!」
○「紫、愛してる。」
紫「もっと言って、もっと言って♪」
(ぎゅうぅ~…)
○「(むぐぐ、苦しい…)」
藍「とりあえず見てるだけで暑苦しいのでスキマ内でやって頂けますかね?」
本日の教訓。互いに判りきっていても、たまには『好き』と言ってあげましょう。
もしかしたら相手も貴方の言葉を聞きたがっているかもしれません。
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9スレ目 >>322
○「いつものロングも良いけど結い上げてる紫もいいな」
紫「ありがと、でどのあたりが良いの?」
○「そうだなー、結い上げた髪からちらちらと見えるうなじかな
あまりにも魅力的過ぎて押し倒してしまいそうだ」
紫「あら、じゃあ押し倒してみる?」
○「じゃ、お言葉に甘えて」
ガバッ
紫「ぁん……優しくしてね?」
○「当然」
ブラックアウト
~数日後~
紫「藍~おはよ~」
藍「おはようございます紫様、朝ごはんできてますよ」
紫「ありがと、ご飯食べたら○○の所に行くから髪、お願いね」
藍「最近○○の所に行く時はいつも髪を結い上げてから行きますね」
紫「○○が似合ってるって行ってくれたのよ」
藍「そうですか」
紫「そうよ、ご馳走様
じゃあお願いするわね」
藍(食べるの早いなー)「はい、分かりました」
~少女髪結い中~
藍「はい、できましたよ」
紫「ありがとう、じゃあ行ってくるわね」
藍「夕飯は……」
紫「いらないわ、明日の朝に帰ってくるから」
藍「かしこまりました」
紫「じゃあ行ってくるわね、そうそう、もしかしたら家族が増えるかもね」
藍「ちょ!?」
特にオチはない
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9スレ目 >>325
初めて会ったのは子供の頃だった、先生、とでも言うべきか・・・少々、いやだいぶ荒っぽい先生だった
母さまにいいところを見せたいと言う思いもあっただろうが私は自分がどれ位やれるのかを知りたかった
そうして彼に、勝負を挑んだのだ
「・・・まだやろうってのか、もう勝負はついてるぞ」
「五月蝿い!私はまだ負けたわけじゃない!」
「・・・死んでも文句は言うな」
そのときに、本当の殺気を感じた
私のような箱入り娘、世間知らずが、何をなせると言うのか
結果惨敗、私はその日一日泣き通した、何よりも自分が悔しくて恥ずかしかった
それからは毎日が稽古だった、術を覚え、戦いを学んだ
自主的に勉強にも励んだ、彼を出し抜こうと努力した
全てはリベンジの為に、そしてずっと彼の事を考えていた、彼の事しか考えていなかった
憎むべき敵は、いつの間にかわたしの頭を離れない、気がつけば彼の事ばかり考えていた
彼は何をしてるだろうか、次はいつ会えるだろうか
戦うたびに、戦うたびに、彼に近づける、そして倒れるたびに差し伸べてくれた大きな手
そうだ、これが私の初恋だ
「紫はどんどん強くなるな、俺もうかうかしてられないな」
強くなるたびに誉めてくれる、頭を撫でてくれる、それが幸せだった
こんな日々がずっと続けば良いのに、そう思っていた
ある日彼が言う
「もう十分、俺が君に教える事はない」
それが別れの言葉、私に彼は必要ない、そう彼がした決断だ
「行かないでよ先生・・・私嫌だよ、私には先生が必要だよ」
好きだと、直接面と向かっていうことはできなかった
それでも彼は受け止めてくれた、私がちゃんとした告白ができたのはそれからちょっと先の話だ
今の私があるのは彼がいたおかげ、最強の妖怪には最強の先生がいたおかげだ
「紫?ボーっとしてどうした?」
「なんでもないわ先生」
「先生か・・・懐かしいじゃ無いか」
「ふふ、昔を思い出してたのよ○○」
彼は、今も私の傍らに
「そうか、あの頃の君は煩かったな、今ではだいぶ落ち着いたようだ」
「貴方は変わらないわね、私が恋した時のまま」
「君も変わらないところがあるよ、相変わらず可愛い俺の恋人だ」
「あら、昔はそんなキザな事は言わなかったわ」
「そうだっけ?憶えてないなぁ」
「非道いのね、いいわ、昔の話でもしましょう」
「そうだな、君と初めて会った時の話だがな・・・」
昔話をしよう、なんどでも、忘れてしまわぬように、大切な記憶を語り合おう
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9スレ目 >>327
「いい夜だな」
ある夜バイトが終わり後は家に帰るだけだった俺はふと一人になりたくて
昼間すら誰もこない公園で一人夜空を見てた
「あっちの夜はこっちより深かったな」
そう思いながら缶コーヒーを啜ってると突然空間に亀裂が入った
「久しぶりね、○○」
そしてその亀裂から出てきたのは美しい女性にして化生境界を操る大妖怪八雲紫だった
「ああ、久しぶりだな、最後に会ったのはいつだ?」
「貴方が人間に転生して博麗大結界が貼られたとき以来だから大体100年以上前ね」
「もうそんなになるのか、人の体だと時の流れが速く感じるからな」
人間に転生するのはこれで三回目だが妖怪の時とは違う時の流れ方に俺はいまだに慣れない
「変わったわね、昔の貴方はそんな風に周りを気にしないで自分の道を突き進むタイプだったのに」
「なんだ、失望したか?」
「こっちはこっちで中々魅力的よ」
「そ、ありがと、それで幻想郷は今も変わらずか?」
「良い意味でも悪い意味でも変わってないわ、幻想郷は」
「『残酷なまでに全てを受け入れる』だろ?」
「そうね、まあ色々と面白いことはあったわよ」
そう言うと紫は俺がいない幻想郷で起こったことを語った
紅い霧が幻想郷を包んだことや、幽々子が春を奪ったこと、つきの異変の話、花の異変など
まるで童女の様に楽しそうに語ってくれた
「そうそう、そういえば萃香が幻想郷に戻ってきたわ」
「へぇ、あいつ戻ってきたんだ」
「それで三日に一回は宴会を開いたりしたのよ」
「あいつらしいな」
「ええ、それでその……○○は幻想郷に戻ってくるつもりない?」
「……唐突だな、いまさら只人間の俺が幻想郷に行ってどうしろと?只食われるだけだぞ」
「○○程の力を持った妖怪が少し人間になったぐらいで力がなくなるわけないでしょう」
「まあ、それもそうだけど……そういう紫はなんで戻ってきて欲しいんだ?」
「……本当に分からないの?」
「あ、ああ」
俺がそういうと紫は俺を⑨を見るような目で見てきた……⑨って誰だ?
「貴方がいない100数年間は結構寂、それに…………○○の事が好きだから」
伏目がちにそう言う紫は普段の様子とはまったく違い日頃紫を知るものがいたらさぞ驚くだろう
「俺もこっちでの生活があるから気軽にそっちに行く事はできないんだよ」
「そう……よね、ごめんなさいね」
「ま、時々で良いからこっちに来いよ、それなら俺も大歓迎だ」
「いいの?」
「ああ、俺も紫に会いたいしな」
「……ありがとう、じゃあそろそろ帰るわね」
「また来いよ」
「ええ、それじゃあまた」
そう言い紫はスキマから幻想郷に帰っていった
「惑いて来たれ、遊惰な神隠し、か」
そうつぶやき俺は
ボゥ!
手の中にあったコーヒーの缶を焼滅させた
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9スレ目 >>420
紫「ごきげんよう、今夜も着たのね。」
○「紫を攻略するためなら、雨が降ろうが槍が降ろうがクナイが降ろうがくるよ。」
紫「ふふ、そうだったわね。」
くすり、と紫は微笑む。可愛らしさを主成分としつつ、
胡散臭さと意地悪さをほんのり含んだこの人ならではの微笑みだ。
紫「ところで…貴方は山には行かないの?
カワイイ神様に会えるかもしれないわよ?」
○「俺は行かない。」
紫「どうして?みんな行ってるのに。」
○「俺にとってはね…」
顔から火が出そうなセリフ、
山に行かずにここに来る理由を、
俺は紫にギリギリ聞こえる声で漏らした。
○「俺にとっては、紫が女神様なのっ!」(ぼそっ…)
紫「あ、あら…そんな事言っても、手加減なんかしてあげないわよ?」
(ボンッ!…)
紫は茹であがったタコのように顔を真っ赤にする。
どうやら彼女の小さなアタリ判定にHitしたようだ。
(スカスカスカ…)
紫「(私は彼の女神様。ふふふ…なんか素敵な響き♪)」
紫はくるくると傘をまわして上機嫌。
○「紫、どうしたの?速度も密度も起動もEASY級じゃない?」
紫「私も調子が出ない日があるのよ、きっと睡眠不足だわ。」
○「よく言うよwww」
その日の弾幕はいつもより激甘で、
何故か最後手前の藍のスペカがすっ飛ばされたり、
安地でもないのに動かないで居るだけで当たらなかったりで、
いつもより長く2人は弾幕ごっこという名の夜のデートを楽しんだそうです。
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9スレ目 >>450
「好きだ、愛してる紫」
○○にそう言われた、あまりにも突然なので
「え、ええ私も愛してるわ」
と普通に返すしかなかった
まあ普通は恋人同士なんだからそういう愛の言葉を言うのは不自然ではない
だけど○○は少し変わって言葉じゃなくて行動で示してくる
例えばいきなり抱きしめたりキスをしたり
まあ私も嫌ではないのだがこれでも一応女の子なので言葉で愛を示してもらいたいと思っている
だから今回○○が言葉に出して私のことを「愛してる」と言ってくれたのは本当に嬉しかった
例えそれが酒に酔っていて真っ赤な顔をしていて霊夢の方を向いて言ったとしても
とりあえず○○の向きを私の私の方に向かせて……
「私のことどれくらい、好き?」
「この世とあの世をあわせて一番だ、お前の為なら俺は全てを超越できる」
嗚呼、まさかこうやって○○に面と向かって愛してるって言われる日が来るなんて……
パクンパクン
「紫様スキマが、ってあーーーー!?」
「にゃーーーー!!藍様がスキマに落ちたー!?」
「何やってんのよ、って私もー!?」
「お嬢様ーーー!!」
後ろがうるさいけど今は放っておきましょう、そんなことより
「ねえ○○キス、してくれない?」
「ああ、いくらでもしてやるさ」
「うれしい、ん……ふぁ」
今は○○の事だけを考えましょ
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9スレ目 >>530
「何故、私が神隠しと呼ばれていると思いますか?」
「当然、神隠しが境界を操る君の力に拠るからだろう?」
「人は妖怪に喰われてもそれを神隠しと呼びます。故に妖怪は人が言う所の
『神隠し』は神隠しとは呼びません。」
「なら、別の神隠しがあるのか?」
「はい。妖怪が呼ぶ所の神隠しとは、『神を隠す』ことです。」
知識への渇望……いや、ただ「君」のことが知りたかった。
「紫様の睡眠時間が長いのには理由があるんです。」
「ほう、どんな理由が?」
「境界を操る、それは理を歪める力。当然に要求される代償、
強制される生と死の境界、それこそがあの眠りです。」
「それはまた、酷く怠惰な代償だな。」
紫が式神をからかっているんだろうと笑った。
その時、僕はその意味を理解などしていなかった。
そして追憶は「あの時」へと収束する。
のたうつ蛇身。巻き上がる砂埃。死の恐怖。
生贄を求めて荒ぶる神の前に、何も出来なかった自分。
慢心と無知が引き起こした結果。迫る顎に死を覚悟した、その時
「○○を傷つけさせはしないっ。」
紫が蛇神と僕の間に割り込む。
「まったく、厄介な物を呼び覚ましてくれたものね。」
そう言う彼女の声は心なしか震えていた。
「神隠し今神、隠すことを願わん。荒び荒ぶる荒魂の存在と不存在の境界をこの手に!」
消え行く蛇神と無事な僕の姿をみて彼女は満足そうに微笑み、そして
「おやすみなさい。」
そう言うと共に彼女の体が崩れ落ちる。
「あれから20年、はやいものだな。」
眠り続ける少女の隣で、一人呟く。
当初は今日こそ目を覚ますか、明日こそは……と期待と失望を繰り返していたが、
1ヶ月が経ち3年が経ち、やがて眠り続ける事を当然と感じている自分に気付く。
既に、こうして隣にいることは無意味であると理解しているのだが、
それでも、目を覚ました時に一番に「おはよう」を言いたいから……。
「やはり意地なのだろうな。」
そっと、少女の頬に手を添える。
その暖かさを確かめるように、その明日を信じられるように。
「また明日くるよ、紫。」
開けた襖から差し込む夕陽と暗い部屋の闇のコントラスト。
「春」はまだ来ない。
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9スレ目 >>594
圧倒的な存在感、見るもの全てを魅了する美貌
そして事象の全てを支配すると言っても過言ではない能力を持ち
幻想郷の中でも最強クラスの力を持つ妖怪、
八雲 紫
そんな彼女に出会ったのが全ての始まりだったと俺は思う
「お久しぶりです紫さん、最後に会ったのはいつでしたっけ?」
「5年位前だったと思うけど○○、あなた……」
「ああ、やっぱり気づきましたか、そうです俺、妖怪になりましたよ」
そう、彼女に出会ったときに俺は彼女に心を奪われてしまった
それからは毎日彼女のことを考えできるだけ彼女に会おうとした
でも俺は人間で彼女は妖怪、寿命や何もかもが違いすぎる
それでも俺は彼女と生きたかった、だから俺は妖怪になった
種族魔法使いになってもよかったがそうなると肉体面は脆弱なままである
故にありとあらゆる古今東西の魔術書、古文書、禁書を読み研究し
俺は遂に妖怪になった、それもすべて彼女への愛だった
「……馬鹿よ貴方」
「馬鹿と罵られようと愚か者と後ろ指を指されようと俺は貴女のことを愛しているんです
貴女の為なら何でも出来ます、幻想郷を敵に回しても構いません」
「本当に馬鹿ね貴方、もう後悔しても遅いわよ」
「後悔なんかするはずがないです」
「そう……なら私八雲 紫は、○○の愛を受け入れるわ」
「…………紫さん」
「紫って呼んで」
「紫」
「なに?」
「愛してる」
「ええ、私もよ」
そして俺たちはお互いの体を抱きしめた
これから始まる長い長い二人の時間の始まりを確かめるかのように
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9スレ目 >>782
○「ここが外の世界で俺の住んでた場所だ」
紫「外の世界には何度か来てみたけどどこも似たようなとこばかりね」
○「まあここは町の中心で人口が多い分マンションが多く建ってるからな」
紫「ここに○○は住んでたのよね」
○「ああ、そうだな小さい頃からこの町で育って
大人になってもこの町で暮らすものだと思ってた」
紫「……後悔、してないの?私と一緒に生きるということは
当然幻想郷で暮らすことになるのよ
そして○○は行方不明者扱いになってもうこっちの知り合いとは会えない」
○「確かにみんなと別れるのは悲しい
両親だって泣くだろう、死んだ後地獄に堕ちるかもしれない
でもな、こっちの世界には紫がいない、そんな世界は嫌だ
だから俺は地獄に堕ちようが妖怪になろうが構わない、それでも紫と一緒に生きたいんだ」
紫「○○……ありがとう」
○「それじゃあ帰ろうか幻想郷に、俺たちの家に」
紫「ええ、帰りましょう私たちの家に」
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9スレ目 >>875
藍「おはようございます。○○さん」
俺「おはようございます。藍さん」
俺が挨拶している相手は九尾の狐八雲藍
八雲藍は式神、主人である八雲紫に使役されている。彼女はこの家で朝早くに起きて主人の世話をしたりと忙しい日常を送っている。
藍「それでは朝の支度をしますので紫様を起こしてもらうのを頼めますか?」
俺「ええ、構わないですよ」
それから俺は紫様の部屋へ行き襖越しに声をかけた
俺「紫様、起きてますか?」
…
……
………
返事が無いと言う事はまだ寝ていると判断し襖を開けた。
ススス、と木擦れの音を立てながら部屋を覗く、そこにはこの家の主八雲紫がシーツ一枚、胸元が見えているので肌着を着ないで寝ているのがわかる。
おもわずその豊満な胸に目がいく、85、88はあろうか寝息の度に上下する胸に目が釘付けになる。
ハッ、と我に返り藍さんの頼みを思い出した。
寝ている紫様にもう一度「紫様、起きて下さい、もう朝ですよ」と言う
それでもやはり起きない
これじゃ藍さんが苦労するのが理解できた。
紫様の横に座り肩を揺する。
紫「ん~…」
太陽の光を避けるように顔を背ける。
それでも俺は肩を揺すり起こそうとする
俺「紫様!起きて下さい、もうすぐ朝ご飯ですよ」
揺らした反動かこちらに顔が向く
前屈みの姿勢だったせいか、顔と顔が接近し紫様の顔がすぐ近くに迫る。
思わず息を止める俺、ヤバい、ここに来てから何度か紫様を見てきたけど間近で見るとても綺麗だ。
陽光に照らされた唇が僅かに濡れていてとても艶っぽく見える。
このまま紫様の唇を奪いたい衝動に駆られるが必死に抑え顔を上げ………………られなかった。
唇と唇が重なり一瞬何が起ったのかわからなかった。
紫「おはよう○○」
唇が離れ、うっすらと目を開けた紫様から挨拶がかかる。
俺「あ、お、おはようございます」
とっさにこちらも挨拶を返す
紫「ん~~…」
布団から上半身を起こし伸びする紫様、当然胸元を覆うシーツが下にずれるのを予測し、顔を背け後ろを向く
俺「あ、あの…紫様、朝の支度が整ってますので着替えてから居間に来て下さい、それでは」
すっ、と立ち上がり部屋を出ようとした時、呼び止められ
紫「明日もお願いね」と微笑みながら言われ俺は頷くしかなかった。
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10スレ目>>113
「ただいまー藍」
「お帰りなさい紫様、首尾はどうでした?」
「もう少しで○○を式に出来たんだけど霊夢に見つかっちゃってね
惜しかったわー、あと一分もあれば○○を式に出来たのに」
「そういえば気になってたんですが紫様はどうして○○に執着するんです?
いっちゃなんですがあまりパッとしませんよ」
「私が○○に惹かれたのは最初の理由は魂の色ね
人間は大抵何かの色に染まっているんだけど○○の色は無色だったわ
そしてその無色を私の色で染め上げたいと思ったのよ」
(おっさん臭っ!)「最初の理由ってまだあるんですか?」
「ええ、○○は強くなろうと足掻いて足掻いて挫折して
それでも尚足掻いて強くなろうとしたわ
そういうあきらめない○○の魂の輝きに私は魅せられたのよ」
「まあ確かにあの根性は認めますけど
○○は霊夢の男ですよ」
「藍、○○の居た外の世界ではNTRという言葉が流行ってるそうよ」
「えぬてぃーあーる?なんですかそれ」
「簡潔に言うなら他人の恋人を奪って自分のものにすることよ」
「紫様!?何考えてるんですか!!」
「もちろん○○を私のものにすることよああ、○○の魂を私色に染め上げて
○○の魂を私の為に輝かすのよ!」
「霊夢が黙ってませんよ」
「恋に障害は付き物、その障害が大きければ大きいほど恋は大きく燃え上がるわ!
と、言うわけでまた○○の所に行って来るわ、ご飯はいらないから」
「ちょ!?紫様!!あーあ、いっちゃった・・・○○頑張れ」
「藍さまー、ご飯まだですかー?」
「ああ、今からするから少し待っててくれないか」
「はーい!」
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最終更新:2011年02月26日 22:07