ミスティア3
1スレ目 >>910
今日も一人で夜の道を歩いてる。
そう、私は1人(?)の鳥妖怪(夜雀)・ミスティアを探している。
彼女は気まぐれで歌える場所を探していつも幻想郷中を飛び回ってる。
博麗神社での宴会でたまたま彼女を見たときに、心がときめいた。
そして数日が経って私はいてもたってもいられなくなって、彼女を探すことにした。
しかし私が今知ってることは「彼女はたまに宴会に来て歌うだけ」と「主に夜にどっかで歌ってる」だけだった・・・・・・。
もっと彼女のことを知りたくて霊夢や魔理沙、紅魔館の人々に聞いても居場所につながる情報はもらえなかった。
そこで自分で直接彼女を探してみようと思い、このように夜に歩き探してるのだ。
探し始めてさらに3日が経ち、私は改めて幻想郷の広さを思い知った。
でもその探してる間にも、会った妖怪にいろいろ彼女のことを聞いた。
だけど彼女のことに詳しく知ってる妖怪に出会えることもなく一人さまよい続けてる。
その日の夜のこと、私は彼女に出会った。しかし自分の想像してたこととは違う形で。
――『何よ!。何時そんなこと言ったのよ』
――『また忘れたのですね。ではもう1度あなたの体に教え込むとします』
そういう風な台詞が聞こえるや否やいきなり少し先で弾幕戦が始まった。
少し近づくと片方はすぐに分かった。そうあの探していたミスティアだ。
(もう一人は・・・・・・誰だろう・・・?。今まで見たこと無い人だな)
-雀弾幕中-
しばらくするとミスティアが負けたらしく、そのまま落ちていく。
私はあわてて走った。そうするといきなりもう一人の女性が目の前に立ちふさがった。
『私の名前はヤマザナドゥ四季映姫』
『あなたがずっと見てたことも、あの雀を探してたことも知ってます』
『さぁ行きなさい。それが貴方にできる善行ですよ』
そういわれて私はすぐに彼女の横を通ってミスティアに駆け寄った。
『がんばるのですよ』
とボソッとつぶやいたけど、それは私の耳には届かなかった。
そばに着いて確認したら、ミスティアは気絶していた。
(さすがにあれだけの弾幕を食らったんだからな・・・。)
『待ってろ。今手当てするからな』
そう言ったものの、この場に治療できる物なんて無い。
『ここから一番近いのは紅魔館か・・・・・』
私はそうつぶやいてミスティアを背負って走り出した。
そして紅魔館に着いた。
着いたと同時に門番には叩き飛ばされそうになるわ、メイド長の咲夜さんに「どうしたの?」とか問い立たされた。
経緯を説明して何とか客用の寝室1つと治療箱を借りることができた。
治療箱を持ってきた咲夜さんが
『怪我の手当ては私がしますから、その間ドアの外で待ってください』
そう言われると半強制的に部屋の外に出された。
ドアが閉まったと思いきや、すぐにまた開いて
『手当ては終わりましたので、後はあなたにお任せします』
そう言って咲夜さんはどっかに行った。
時計の音のみが部屋に聞こえる。
しばらくするとノックする音が聞こえる。
私は返事をしてドアを開けると、咲夜さんがいた
『ほら、あなたもここ2・3日探し回って疲れてるでしょ。これでも食べて栄養をつけてください』
そういうと2人分の食事を持ってきてくれた。
『ありがとう』
私は食事をして、ミスティアが起きるのを待った
食事を食べ終えたころにミスティアが目を覚ました
『ここは・・・・』
『ここは紅魔館。そしてあなたは四季映姫という人にコテンパにされて気絶したので、私がここに運んで手当てしてもらった』
『そ~。で、何であの場所にあなたが居て、あたしを手当てまでするの?。別にほっといても問題なかったでしょ』
『それは・・・・・』
『それは?』
『それは、あなたを探し回ってたから・・・・・』
『あたしを?。何で何で』
『前に1度見かけたとき、きみの魅力にひかれた。だからもう1度歌を聞きたくて探し回ったのだ』
『今まで私の歌をそういう風に言ってくれる人は居なかったのに、珍しい人ね』
『私に歌ってほしい。場所が無いなら私の家でもいいから』
『本気なのね。でも今はこの怪我で無理なの。今度気が向いたら行かせてもらうね。そうそう、あたしのことはミスティアでもみすちーでも好きなほうで呼んでいいから』
『ああ』
私はそう言った後に部屋を出て、彼女を紅魔館の人に任せて家に帰宅した。
彼女は忘れっぽいということも聞いてたので心配だったけど、数日後彼女は約束通り歌いに来てくれた。
また数日が過ぎた時、次着たときに私は彼女に想いを告白しようと思った。
そして今日みすちーが来て、いつも通り歌を歌ってくれた。
一通り曲が終わったところで私は話かけた。
『みすちーご苦労様。実は今日は話があるんだ。』
『なんだ~?』
『前からずっと言えなかったけど、みすちー・・・・・きみが好きなんだ』
そう言いながら彼女の手を握り締めた。
『そ・・・・そんな・・・急に言われても・・・・』
彼女は恥ずかしそうに目を外した。
『私は本気だ。きみのためなら毎日でも歌を聞く。ほかの場所で歌いたいなら一緒についていってやる』
『そこまで・・・・じゃぁあたしの飛行に一緒に移動できるようになったらね』
『分かった』
翌日から私は一緒に飛べるようになるために飛行のことと、彼女を守るためにスペルカードというものについていろいろ調べ始めたのだった。
1スレ目 >>918
今のノリが好きだからドンドン手を広げることに不安を感じる俺ミスチー
愛してるからこそ不安なんだ! お前らに愛を感じたときから僕の心は弱くなってしまった。
癒してほしいミスチー、君の歌で、その熱くて甘い振動で変らぬリズムで僕の心を震わせ続けておくれ!
あーなたーーーの燃える手で~~~ アヂーーーーーーーー
慧音「鳥目で気がつかなかったようだが、それはミスティアではなく妹紅の鳥だ」
゜(゜´Д`゜)゜。ウァァァン
2スレ目 >>308
「巫女巫女レイム~♪」
どこかで誰かが歌っている。…こんな危ない場所で誰が歌っているんだろう?
しばらくその歌声に聞きほれていた。正確には面白い歌だなと楽しく聞いていたのだが。
何曲歌ったかわからなくなった後、妙に聞き覚えのある曲が耳に入った。
「大地を駆け抜ける風に~♪」
(あれ?この曲って…)
俺が好きな曲。いつもカラオケで歌ってたな、この曲…。
「やがて愛するもののすべてに注がれていけばいい~♪」
そして俺は自然に体が動いてしまった。
「ちぎれてはぐれてく雲が―」
元々歌っていた相手は、はじめ少し驚いたようだったがやがて一緒に歌いだした。
…心なしか最初より楽しそうに聞こえた。
そして曲が終わる。
「やがてあなたの心の中に注がれていけばいい~♪」
…歌が終わったあと、歌っていた人物が目の前に現れた。…人物というより鳥だったが。
すぐに妖怪だとわかったが、なぜか恐怖感や嫌悪感を抱かなかった。
「あれ~?よくこの歌知ってるね~?」
「ああ、この曲俺の好きな曲なんだ」
「へぇ~…実はね、この曲前人に教えてもらったんだ~。気に入っちゃった♪」
教えたのはおそらく俺と同じ外の人間だろう。…できれば会ってみたいものだ。
「そいつもこの歌が好きみたいだったみたいでね、なんか仲良くなっちゃって…
ほんとは私、人を食べる妖怪だけど、この歌に免じてあなたを食べるのは止めとく♪」
…命拾いしたな、俺。歌ってなければ今頃彼女の胃の中だ。
「あ、そういえば君の名前は?」
「私は
ミスティア・ローレライ。あなたの名前は…聞いても忘れるから、またその曲歌って呼んで♪」
こっちの世界に来たときはもうお先真っ暗かと思ったが、この笑顔と歌を聴いたらこの世界も悪くはないと思ってしまった。
告白までいっていないけどみすちー書いてみました!
みすちー可愛いよみすちー(*´Д`*)
歌はもちろんあの曲です('A`)
というか自分で考えるほどのスキルを持っていないのですorz
夢に出てきたらこの続きを書いてみようと思いますw
>>127
「鳥目にするんなら、鳥目になっても君が見えるように…傍に居てくれないか?」
3スレ目 >>504
みすちーで花映塚やりすぎて目を閉じるとみすちーが見えるぜ
みすちーかわいいよみすちー
4スレ目 >>222
みすちー。いや、ミスティア・ローレライ。俺は君が好きなんだ
「え、でもそんな……」
嫌なのか?だったらハッキリ『嫌』って言ってくれれば俺も諦めがつく
「違う!違うけど!だって、私鳥頭だし……」
忘れたくない事があったら、俺がそれを覚えていてやる
「それに体もこんなだし……」
女性の価値が体で決まるなら、そんな価値観を壊してやる
「それにあんまり強くもないし……」
強さなんて求めていない、求めているのは君自身だ
「それに、それに!私は妖怪なんだよ!?」
人間と妖怪が相容れないなら、俺は人間を捨てて妖怪として生きてやる
「……本当に良いの?」
本当だ
「ありがとう……」
「それで、その熱々なお相手の人間は何処なんですか?」
「んー、ブンブンになら教えても良いかな。その後彼も妖怪になったんだけどさ」
「うん、うん」
「何を何処でどう間違ったのか、人面樹になっちゃってね」
「つまり森で静かに生えてると?」
「いやー、そのー、実はね、これなのよ」
「これって、屋台ですか?」
「んー、実際に見せた方がいいかな。○○ー」
あいあい、ミスティアが俺の事を誰かに教えるなんて珍しい事だな
「うおっ、屋台が喋った!?」
「ま、こう言う事なのよー。あ、記事にはしないでね?色々五月蝿いの来るから」
「うーん、みすちーの頼みでは仕方ありませんね」
「ありがとー、今日は特別に私が奢るわー♪」
「ところで、夜の生活とかはどうなんです?(ニヤニヤ)」
「えー?それはまぁ、木だしねぇ?(ポッ)」
4スレ目 >>248
というわけで、家無き子でもないのに野宿を始めた俺だったが……。
「……寒い」
夏になろうかというのにこの寒さはなんなんだ。
毛布に包まっても寒いぞ。自宅前で凍死とか本気で笑い話だ。
「止め止め。俺が持たん」
さっさと結論付けて毛布を脱ぐ。迷いは死を招くのだ。
というわけでいざ鎌倉。我が理想郷へレッツゴー。
しかし、この時間で気軽にいける場所か……。あるか?
「……あるじゃん」
いきなりお誂え向きな場所を思いつき、俺は仕事道具その一、チャリンコに乗り込んだ。
さて、行こうか。アディオス我が家。
――十数分後。
「ようミスティア。さっきぶ
「夜雀の屋台へようこそー……って○○!? どしたの? やっぱり家が壊れちゃったの?」
ミスティアの屋台に足を運んで、挨拶をした瞬間、思いっきり同情されてしまった。
可哀想な目で同情された。それも見た目年下の少女に。結構きついものがある。これはさっきの皮肉と応酬と同じくらいクる。
「……orz」
「やっぱり……元気出してよ。今日はタダにしてあげるから」
なんかミスティアまで落ち込んでしまった。
俺のせいで少々気まずくなった。これではいかん。
即座に立ち直る。空元気だが。
「いや、本当は壊れてない。ただ、三人ともダウンして俺の家で寝て、俺の居場所がね」
「そっかあ……壊れたわけじゃないんだ。よかった♪」
完全に人事だというのに、ミスティアは本当に嬉しそうに微笑む。
……全く。そんなにコロコロ表情を変えて。純粋というか、なんというか……。
「可愛いなあコンチクショウ!」
「わひゃっ?」
……いかん。余りの可愛らしさに思わず抱きしめてしまった。
「まいっか」
「!?!?」
即断即決。可愛いものは可愛いのだ。何が悪い。
驚くミスティアを尻目に俺はひたすら頭を撫で続ける。
――わしわし。
「ね、ねえ、○○。くすぐったいよ……」
――わしわし。
「……うぅん」
――わしわ……ピタッ。
「……ふぅっ、んっ?」
愛でるのにも満足した俺はミスティアを放してやる。
怒ってくるかと思ったんだが、当の彼女は上目遣いで俺を見上げてくる。
「……もう止めちゃうの?」
「なんだ、まだやって欲しかったのか?」
「……うん」
モジモジと照れくさそうに言ってくる。
なんか調教してるみたいだ。愛い奴め。
まあ、俺も断る理由は無い。可愛いし。それに、
「じゃあ、後少しだけな」
「……うんっ♪」
こんな笑顔を見れるならお安い御用というものだ。
――青年かいぐり中。
というわけで、俺はその日の夜が明けるまでこんな事をして過ごした。
次の日から俺の屋台の代金が「ミスティアの頭撫で」になったのは言うまでもない。
4スレ目 >>319-320
流れ切って投下してみる…
拙文なのと、恐らく矛盾とかそういうのがあることは事前に謝っておく。
「…うー、さぶ…
おーいみすちー、いつものと熱燗ー…」
冷え込みが厳しい冬のある日。
俺はいつもの屋台…と言うよりも、居酒屋に足を運んだ。
以前、偶然見かけた時からずっと通っている。
当初は八目鰻の蒲焼と酒くらいしかない正に「屋台」といった風情だったのだが、
お客から教わった色んな料理やつまみ(無論鳥肉は無い)をメニューに追加していった結果、
料理の品数に関しては比類が無くなったという、「成長する店」だ。
無論、彼女の持つセンスもあるのだろうが。
ちなみに、俺の好物は八目鰻の甘露煮。
こういう手間のかかる料理も用意してあるから助かるんだよな、本当。
「…あれ、みすちー?」
ところが、見慣れた彼女の姿がカウンターにない。
外に出っ張った所に居なかったのはこの冷え込みだからだと納得させたが、
中にも居ないというのはどういうことだろう。
…と、後ろに入り口があり、布団が覗いている。
確かに彼女は夜雀だが、夕方にまだ寝ているという事は無いハズなんだが…
「…みすちー?」
不法侵入なんだろうが、気になったので上がりこんでしまった。
そして当の彼女は、真っ赤な顔で布団に横たわっていた。
「…うー…あー、○○…ごめんね、今日は、屋台は、お休み…」
「いや、それ所じゃないだろ!?一体どうしたんだよ!?」
彼女は複雑な笑みを浮かべて答える。
「あはは…風邪、こじらせちゃって…
うつったら、いけない、から…早く、帰ったほうが、いいよ?」
ちょっとの言葉さえ途切れ途切れになっている。
つまりは、そうしなければいけないほど苦しいという事だろうか。
それに、ゲホゲホと咳き込んでもいる。
このまま放っていては、治るのには時間もかかってしまうだろう。
「馬鹿、病人ほったらかして帰れるか!」
そう言うと、急いで近くの井戸から水を汲んできた。
手拭いを浸して、絞って、彼女の額に乗せる。
手が悴んだが、そんな泣き言は言ってられない。
「ごめん、ね、○○…こんなことまで、して、もらっちゃって…」
「謝る事じゃない。
俺がやりたいからやってるだけなんだ、素直に受けとけって。
それじゃ、俺、少し出かけてくるから。」
「…?」
屋台が竹林の近くでよかった、と心底思った。
何をどうやったのかさえ覚えていないが、
驚異的な勘で迷いもせずに向かった先。
「…風邪薬?」
永遠亭・八意永琳の部屋。
「ええ、とびっきり強力なのを。」
「それは勿論あるけれど…どうしたの?貴方はどう見ても健康体だけど…。」
「知り合いが酷い風邪を引いちゃいまして…
出来れば一刻も早く直してやりたいんですよ。」
「分かったわ。はい、それじゃこれ。
これを飲ませてあげれば、良くなるのにあまり時間はかからないわ。」
「あ…ありがとうございます!」
「お礼はいいわ、私は医者だもの。
ほら、早く行ってあげなさい。てゐに近道を案内させるから。」
「…うえー、苦ーい…」
「よし、そんな無駄口叩けるなら大丈夫だな。」
ぽんぽん、と頭を叩いてやる。
が、矢張り叩いた頭はまだ熱を持っており、
また水を汲んできて、手拭いを濡らして冷やしてやった。
「…」
と、彼女は何を思ったのか、徐に俺の手を掴むと、
「!?」
「わー…つめたーい…」
…いや、そっちは冷たくて気持ちいいんだろうけど!?
こっちは直に頬に触れてるんだから焦るって!
「ちょ、ま、みすちー!?」
「…あ、ごめん…迷惑、だよね…」
しゅん、と項垂れる彼女を見ていると、
罪悪感と一緒に別の感情も湧き出してくる。
…いや、「思い出して」くる。
…ぎゅっ。
「…!?」
「迷惑じゃないさ、焦っただけ。」
「え、あの、」
「俺、みすちーの事が、その、」
肝腎なときに声が裏返って出てこない。
「…好き、だから。」
出ない声の代わりに、彼女の声が響いた。
「…うん、好き…だから。」
暫く二人で見つめ合った後、
どちらとも無く唇を重ねていた。
そして、疲れが出たのか、彼女は直ぐ眠りについていた。
薬もきいたのか、起きた後の彼女は大分調子が良くなっているようだった。
「…あのさ、○○。ちょっと…」
ごにょごにょ、と最後はあんまり言葉になっていなかったが、
俺にはちゃんと聞こえた。
「ん、了解。」
ひょい、と所謂「お姫様だっこ」をして店の椅子に座らせて、
台所でお粥を作ってやる。
彼女のセリフの最後、『おなかへった』、と『…食べさせて』と言うのが聞き取れたから。
…ちなみに、彼女は本来人を取って食うハズなのだが、
普通の魔法使いにお握りを貰って食べた所「人<米」になったらしく、
以後米を主食にして食べているらしい。
「ほい、あーん。」
「…あーん。」
熱のせいなのか照れなのか、顔を真っ赤にして口を開ける。
「ほらほら、相思相愛なんだから照れるなって。」
ぶほっ、とむせる様を見て、けらけら笑ってやる。
「ちょ、もー!」
「あははは…」
数日後。
「○○ー、小皿3枚取ってー!」
「分かったー!」
俺も彼女の屋台で住み込みで働く事にした。
と言うより、彼女に頼まれたのだが。
彼女曰く、「出来るだけ一緒にいたい」からだとか。
非常に照れたが、勿論快諾した。
何でかって?そりゃ勿論、俺だって「出来るだけ一緒にいたい」からな。
それに、彼女の手料理がいつも食べられるなら、それに越した事は無い。
…え、それはもう同棲か夫婦だって?
それ、彼女には言わないでくれよ、照れて料理をめちゃくちゃにしかねないから。
4スレ目 >>337-338
「…あ゛ー…う゛ー…」
「何と言うか…その…お約束?」
みすちーが枕元で苦笑いしている。
古今東西、風邪の相手といちゃつくと、
遅かれ早かれ手ひどく風邪を引くのは良くあるベタな展開だ。
が、それ故に自分がかかることは視野に入れていなかったが…
ここは幻想郷だ。外の世界で幻想になった物…
そういう展開も流れ込んでくるのだろうか?
…何故か矢鱈潜伏期間が長かった気がするが、
音速と一緒に進行速度まで遅かった事にしよう。
「…い゛ー…」
…とか何とか考えてる間もあまり無く、
繰り返し起こる酷い頭痛と悪寒に耐え切れなくなる。
「んしょ…」
彼女に俺がやったように、
彼女も濡らした手拭いを絞って俺の額に乗せる。
こういうことに慣れていないのか、
少したどたどしい手つきがなんとも愛らしい。
と言うか掛け声が凄まじく可愛い。
彼女の持ち味の一つたる、くりくりした声でああいう声を出されると、
一瞬理性が崩壊しそうになるから恐ろしい。
「んー…困ったな、汗で枕がぐしょぐしょ…」
「あ…ああ、大丈夫、だって。」
「大丈夫じゃない。少しでも悪くする元は失くさないと…」
といって枕を引っこ抜いて干してしまった。
幸いまだ結構日は照っているので、
暮れるまで干せば多少は乾くだろう。
…が、枕を失った俺の頭は若干落ち着きなくゴロゴロ布団の上を転がっていた。
「もー。ほらほら、ちょっと体起こしてー。」
?と疑問符を浮かべながら体を持ち上げると、
枕元でもぞもぞと動く気配がある。
「いいよー。」
判断能力や思考能力が大分鈍っていたのか、
疑う事も無く頭を下ろした。
多分、代えの枕でも持ってきてくれたのだろうと。
…もう一つの枕も既に干しているのを思い出したのは、
位置エネルギーが粗方落下速度に変わった時だった。
ぼふ、という擬音がありありと頭の中で聞こえた気がした。
「ひゃっ…」
「…へ?」
焦って目を開けると、直ぐ近く…と言うより、
ほぼ真上に若干赤い彼女の顔が見えた。
…って、え、コレ、まさか!?
「…えと、あの…どうかな、寝心地。」
………膝枕。
「あ、うん、いいよ、すごく、楽…。」
…焼き切れそうになる理性を只管繋ぎ止めながら、
暫く寝てる振りをした。
本当にゆっくりと、時間が過ぎた気がした。
何も邪魔することの無い、二人だけの、穏やかな時間。
…無論、二人とも気恥ずかしさは感じているようだった。
俺は熱より別の要因で顔が真っ赤だったし、
彼女も薄目で確認すると耳まで赤くなっていた。
「…それじゃ、雑炊作ってくるねー。」
「おーう…」
流石に膝枕をずっとしている訳にもいかないらしく、
みすちーは仕方なく、といった様子で座布団を枕にしてくれた。
ぐしょぐしょの枕で寝るのとそんなに差があるかな、とも思ったが、
乾いてるだけいいだろうと納得した。
症状の方は大分収まってきたと思う。
永遠亭から貰った薬が残ってて良かった。
「お待たせー♪」
「待ってないぞー。」
「あ、ひっどーい。」
と、くすくす笑いながら台所から湯気の立つ小鍋を持って戻ってくる。
中身をレンゲで運ばれるままに食べていたが、矢張り美味い。
こういう単純な料理だからこそ、
作り手の腕が顕著に出るんだと思う。
「えへへ、○○に合わせて味付けしてみたんだけど…どうかな?」
「…っ。あ、うん、美味いよ、すごく。」
…訂正。腕と言うより、もうこれは愛だと惚気ていいですか?
「…あ、そうだ。」
ぼけーっと時計を見ていた時に、そんな声が聞こえた。
彼女の声には何処となく悪戯っぽい色が宿っている。
「…?」
ふー、ふー、と冷ます音は聞こえるのだが、
一向に運ばれてこない。
疑問符を浮かべながら横の彼女の方に顔を向けようとした、その時だった。
「むぐ…っ!?」
柔らかい物で口が、肌色で視界がそれぞれ塞がれる。
そして、さっきと少し味の異なる雑炊が口に流れてくる。
……ナンダコレハナンダコレハナンダコレハ?
頭の回転が一時的に凍りつく。
一瞬後に我に返ると、
風邪を引いている俺よりもさらに赤く、
それこそリンゴかトマトのような顔をしたみすちーの姿。
「え、えへー…」
照れを隠すかのように笑う彼女の口には、一粒の米がくっついていた。
その事実が物語ること、それは、
「口、移、し…?」
「……。」
真っ赤な顔で頷く。
その姿もたまらなく愛らしく、そして愛しい。
そして俺は、躊躇わずに彼女を強く、強く抱きしめる。
「あう…ちょっと、苦しいよ…」
「…悪戯のペナルティだと思え。」
そして少し離して唇を奪う。それも、とびっきりにディープなキスで。
「…むぐ……っぷは。」
「ははは、ざまみろ。
みすちーに主導権握られっぱなしなのは俺の沽券に関わる。」
…が、みすちーはその辺には反応を示さずに、
黙って布団の中にもぐりこんで…って、ちょ、それは待て!
「…。」
「…えと…みすちー?」
きゅっ、としがみついてくる。
「………。」
「…あー、うん。俺の負けだ、負け。
やっぱみすちーには敵う気がしないよ…。」
結局、あの後は一緒の布団で寝ていた。
…といっても、決してRとかX指定が必要なことは断じてしていない。
ただ単に、枕が一つしか残ってないから共用しただけだ。
そしてその後暫く、どっちも風邪は治ったというのに二人して何かと顔を真っ赤にしていた。
世の男どもは常に妙な妄想をしやすいんだろうけれど、
俺としてはこうやってゆっくり進めて行きたいな、と、そう思った。
あ、そうそう。これはあくまで余談だが。
「○○ー、ちょっと中から日本酒取ってきてー。」
「あいよー。」
屋台の方は変わらず繁盛している。
が、メニューに何故か「雑炊」の項目はない。
それについて聞いてみたところ、
「えーっと…愛する人に対する特別な料理って、
やっぱりあるじゃない?」
…みすちーにはいろんな意味で勝てないと、
前にも増して悟った気がする。
でも、勝てなくていいとも思う。
純真で、無邪気で、そして明るくて。
有り触れた形容詞だが、彼女は俺の太陽なんだろうな、と思った。
と言うことで、後日談兼逆バージョン。
自己満足なのかもしれないが、みすちーを動かすのは楽しい…
個人的にみすちーの行動は天然物で、
狙いとかも無くやってると思う。
4スレ目 >>397-398
冬も本番。
雪のあまり振らない地域だから冬でも客足が激減するということは無いのだが、
それでも矢張り寒いことは寒い。
「うーさむ…おーいみすちー。
調味料とか材料、仕入れてきたぞー。」
トントントン、と包丁が小気味よいリズムを響かせている。
恐らく、開店前の下ごしらえだろう。
「あ、おかえりー。ごめんねー、キツい仕事任せて。」
そりゃまあ確かにこの気温の中、里まで買出しに行くのはちとキツい。
が、
「おいおい、キツいのは俺じゃないだろ。こないだの風邪だって、
こんの寒いなか八目鰻獲るのに気張りすぎたそうじゃないか。」
「え!?し、知ってたの?」
「鰻の冷凍保存の協力者に聞いた。」
「…あうー。冬場が旬なんだよー、八目鰻。」
そうなのである。
一般的な鰻は夏場が基本なのだが、
八目鰻は(少なくとも本来は)冬の味覚なのである。
…それ故に、これの温かい料理と熱燗、という冬ならではの極上の味が楽しめるのだが。
「いや、それは分かってるが。
無茶してもらっても困るからなあ。」
「うん、気をつける。」
「素直でよろしい。
さて、この荷物はどこに仕舞えばいい?」
「えーと、調味料はまだ台所にあったハズだから倉庫行きで…
材料は冷蔵庫かな?」
ちなみにこの冷蔵庫、上の段に氷を入れるタイプである。
本来なら氷代もバカにならないのだが、
氷精を買収してあるのでコストは殆どかからない。
「へいへい、りょーかい。」
てきぱきと整理しながら仕舞っていく。
こういうことが簡単に出来るようになってきたあたり、
この屋台で過ごし始めてから大分時が経ったんだなあと思う。
「さて、これで下ごしらえは大丈夫…と。
それじゃ、開店まで休憩しよっか?」
「おーう。」
ずずずず。
「ふぃー、あったまってきた。」
「うん。あ、美味しいね、この羊羹。」
熱めに淹れたお茶と、買出しついでに里で買ってきた羊羹で一息つく。
「炬燵でもあればもう少し暖を取れるんだがなぁ。」
「んー、マヨヒガか神社くらいにしかないと思うよ?コタツ。」
「だよなぁ…」
どう見ても寒そうな格好をしている巫女から借りるのは絶望的だし、
何より法外なレンタル料を取られそうな気がする。
マヨヒガは…ダメだ。どこにあるかさえ分かったもんじゃない。
行けさえすれば在庫の一つや二つあるかもしれないが。
「となると、やっぱり…」
すたすた。
「?」
むぎゅ。
「~!?」
「あー、あったかい。
鳥は人間より体温高いって言うしな。」
後ろから抱きすくめる格好でみすちーを懐炉代わりにしてやる。
みすちーと一緒に暮らし始めてから結構経っているが、
未だに何かしてやると初々しい反応が返ってくるのがとても愛らしく、愛しい。
「あうー…」
耳まで真っ赤になって俯くみすちー。ふと出来心が芽生えてしまう。
「…こちょこちょ。」
「うひゃっ!?」
敏感に反応している。矢張り腋の辺りは人妖共通の弱点のようだ。
「こちょこちょ。」
「あう、や、やめてぇ~。」
ぶんぶんと腕を振り回すみすちー。
ああもう、可愛いったらありゃしない。
でもまあ、流石にこれ以上暴れられても困るからやめておく。
「~~。」
あらら、どうも機嫌を損ねてしまったようだ。
「あ、うん、悪かった…おーい?」
「…お返し!」
くるっ、と向きを変えて俺に擽り攻撃を仕掛けてくる。
が、俺とて小さい頃はこういう勝負を何度と無く潜り抜けて来た猛者だ。
「わははは、効かん、効かんぞ!」
「このこのー!」
実際は結構ヤバいラインなのだが。
と言うかあの爪で引っかかないように擽ってくるあたり、
やっぱり器用なんだなあと妙な所で合点する。
結局、暫く擽りあいの珍妙な勝負を繰り広げていた。
「…疲れた…」
ぼて、と大の字に畳に寝転がる。
結構長いことやっていた気がする。
四半刻、といったところか?
「ふにゃ~。」
ぼふ、と俺の上に倒れこんでくるみすちー。
少しやりすぎたんだろうか?
「おーい、大丈夫かー?」
「…ぬふふー、いい位置ー!」
げ、このやろ確信犯でいやがった!
「…と言いたいとこなんだけど、冗談抜きに疲れた~。」
俺の上で転がっている。若干苦しいが、悪い気分じゃない。
「えへへー、あったかーい。」
「そりゃまあ人を布団にしてりゃな。」
「んふー。」
ごろごろ、とばかり擦り寄ってくる。
いや、お前さん鳥だろうて。猫とか犬の仕事だぞそれは。
「…すー。」
あら、寝付いてやがる。動くと起きちまうかな…っても、
流石に風邪引くか。
「よっこいしょ…っと。」
極力動かさないように一旦畳に下ろして、
とりあえず手近な座布団を並べて寝かせてやる。
んでもって、
「ほれ。」
ぼへ。
という珍妙な擬音と一緒に、掛け布団を放り投げてやる。
「わっぷ!?」
あ、しまった。顔に当たったらしい。
「悪い悪い。大丈夫か?」
「だ、だいじょーぶー。…あー、でも今ので目が覚めちゃった。」
「そか、そりゃ悪い事したな。」
頭を掻き掻き謝る俺。
「むー、悪いと思ってるなら行動で示してよねー。」
「行動?」
ちょいちょい、と手招きをしてのたまったセリフは、
「添・い・寝♪」
…ダメだ、相変わらず勝てる気がしない。
悶々としながらそういうことを考えたのは、
みすちーに抱き枕代わりにされて身動きが取れなくなってからだった。
初心に返ってひたすらイチャついてみますた。
ついムシャクシャしてやった、
だが反省も後悔もしていn(コーラスマスター
4スレ目 >>506-507
とことん季節がズレまくりなのを持ってきますた。
続き物っぽくなってると時間の流れとかに制限が…
いつもより少し短かった冬が終わり、ようやく春。
八目鰻の旬も終わりはしたが、
屋台のメニューは多彩だからまったく気にせず客は来る。
この近くにも中々見ごろな桜もあり、
花見酒やその肴を買いに来る客でも賑わっていた。
「おーい、味噌田楽と焼酎ちょーだーい!」
「こっち清酒と芋の煮付けー!」
…と、殆ど時間を置かずに注文が飛んでくる。
「は、はらほろひれはれ~。」
「いやいやみすちー、それハーピーだから…」
フラフラになりながらどうにかこうにか注文を捌いて行く。
作り置きがあるメニューをメインに据えたのが良かったか…
「ミスティアー、氷届けに…」
「いいところに来た、ちょっと手伝ってくれチルノー!」
「…へ?」
「料理とか運ぶだけでいい、今手が足りないんだよ。」
「…まったくもー…バイト代はきっちり貰うよ。」
「…ぶはー、物凄い盛況だったな…
繁盛するのはいいけど流石に疲れるぞ。」
「いーのいーの、それだけ焼き鳥から離れてくれる人が増えるかもしれないんだから。」
ちなみに
チルノには一升瓶1本と肴少々で勘弁してもらった。
そういえば、多少のミスは覚悟で手伝いを頼んだんだが、
注文とりは兎も角、皿運びをまったくそつなくこなしていたのには二人とも驚いた。
で、俺たちはと言うと、残り物の料理と適当な酒で二人で簡単な酒盛りをやっている。
いつもなら次の日の仕込みをするべき時間帯なのだが、
幸いにして明日は定休日、夕方からは花見と洒落込む予定である。
で、今はその前夜祭、とでも。
「そういえば、明日は弁当とか持って行くのか?」
「勿論。冷蔵庫で保存してあるよー。」
「んー、それじゃ冷えてて硬くなるんじゃないか?」
「あ、そうかも…」
「ま、持って行ってるうちに常温になるだろ。」
「そだねー。」
気楽なもんである。
「ふー…大分酔っ払ってきたー…」
「あー、俺もだ。明日二日酔いで中止ってことにはならないだろうな?」
「ま、そのときはそのときよー…
いざとなったら次の日あたりに屋台サボっちゃえばいいんじゃない?」
「やれやれ、マイペースなことで。
ま、そうかも知れないけどな。」
「そーそー。幻想郷では人も妖怪も生きたいように生きるのよー。」
「へーへー。そんじゃ寝ますか…」
「えー、寝ちゃうの?」
「…寝る以外にどうしろと。流石に遅いぞ?」
「えー、せっかくここまで飲んだんだから…ねぇ?」
クスクス、といつもとはまた違う笑みを見せる。
「えーと、それはまた一体どういった意味でせうか?」
「それは勿の論…うふふふ、言わなくても分かるんじゃない?」
そう言うとみすちーは、
―――――――
(Y)
,,..-ー7" `ヽー- ..,,
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',::`γ´ ハ λ ハ ゝ r'"i
ヽ;:i レイ._,.レハノ.,_レヽノ i::ン
ノレ´ .i.-─ ─-i. |'
7 从" ¬. ".从 i 不適切な表現になりそうだから
〈./ ri.>r---,.イレ'ヽ 〉 ちょっとスキマ開けさせてもらうわよ
__ハ/⌒iイヽニンYー'、 ハイ<{
-=ニ ̄:::::ヽゝ、ノY rー'-、ノ:::::::: ̄ニ=-
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―――――――
翌日の夕刻、近くの山の中腹辺り。
「うーん…今までは夜桜か昼間の桜のどっちかだったけど、
黄昏の中の桜ってのもなかなかいいもんだな。」
「でしょ?ここ、私達しか知らないとっておきの名所なのよー。」
「私『達』?」
「そ。もうすぐ来ると思うよ?」
「…なるほど、だからこんな馬鹿でかい弁当を…。」
と、荷物の重さを再確認していると、
急に涼しい風が舞ってきた。
「おーい、ミスティアー。」
「あ、来たね、チルノ。大ちゃんも。」
「えーっと…いいの?私達がお邪魔しちゃって…」
「ほらほら。せっかく呼ばれたんだから遠慮するのは失礼よ?」
「そーそー。お弁当はたくさん作ってきたから、
むしろ私達二人じゃ食べきれないよー。」
「やれやれ、姦しいことで。」
出席者の一人と言うよりは、
三人姉妹の保護者といった様相で眺めている。
…ああ、この時間を使って弁解しておくと、
昨日の晩の行動もRやX指定は必要ないぞ。スキマ妖怪が余計なことをしたが。
俺は昨日、みすちーが飲ませ上戸だということをはじめて知った。
売り物の酒まで引っ張り出してきて飲ませるもんだから、
昨日の晩だけで何度吐いたか…
…それで二日酔いが軽かったのは奇跡だけどな。
…とまあ微妙なオチ。
最近ネタが詰まり気味です申し訳ない。
4スレ目 >>642-643
「おーい、みすちー。」
「…」
「おーい?」
七月…えーと日付忘れた、とりあえず久しぶりに晴れた日。
屋台が定休日なのはいいのだが、
昨日の晩あたりからぼーっと何かを考え込んでいるみすちーが非常に気にかかる。
「…」
「…おりゃ。」
すっぱーん、
と事前に作っておいたハリセンでどついてやる。
気付け代わりにはちょうど良かろう。
「ひゃぁ!?ななななななな何何何ー!?」
おー、絵に描いたようなテンパり具合だな。
「いつまでもぼけーっとしてんじゃない。
何か悩んでんなら相談乗るぞ?」
「あー、うん…大丈夫…」
「どう見ても大丈夫じゃないだろうが。
いつもの明るさが無いと客だって来ないし…
まあ、俺も寂しい気がしないでもない。」
「…。昨日、珍しく冥界の庭師が一人で来たじゃない?お使いだったけど。」
「ああ、来てたな、そういえば。」
「えーと…あの人、半分が人で半分が霊…なのよね。
そういう意味で…珍しいじゃない。」
「まあ、そうだな。…だけど、それが…」
「半人半妖、っていうのは…少なくとも私は聞いたことも見たことも無い。」
…嗚呼、成程…そう言うことなのか。
…おおよそ、察しはついた。
「…だから…その…私達の…言ってみれば、「歴史」。
覚えていてくれる人がいるのかな、って。」
「そんなことで悩むってのも…ま、みすちーらしいって言えばそうか。
子孫が残せるかなんて俺にもわからないな。
近くに前例があるわけでもないし、里の歴史学者も教えてくれない。」
「…そう…」
「けど、な。
子供が出来る出来ない以前に、先ずはいろいろ愉しもうや。
悩むのは何時だってできるが、遊べるのは休みの日だけだぞ?」
「…ぷ。」
あ、笑いやがった。
「こんにゃろ、何がおかしい。」
「あはは…、そうかもね。
ま、折角幻想郷にいるんだから、何から何まで愉しまないとね~♪」
「そーそー、その調子だ。よーやく調子が戻ってきたか。」
「んー、まだ本調子じゃないかな。だいぶ吹っ切れたけどねー。」
「うし、んじゃ暫く屋台サボって遊ぶとするか。」
「えー、自分がサボりたいだけじゃないの~?」
あははは、といつもの笑い声が聞こえる。
「お?そういうこと言い出しますか。
まあいいや。好きな所に付き合ってやるから何処でもいいぜ?」
「えへへ~、それじゃ、手始めに…お布団で?」
「…やーれやれ、やっぱ敵わんな。」
口ではそう文句を言っているが、
小悪魔的な笑みを浮かべてにじり寄ってくるみすちーを拒むことはなかった。
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7 从" ¬. ".从 i ちょっと不適切な表現になりそうだから
〈./ ri.>r---,.イレ'ヽ 〉 またスキマ開けさせてもらうわよ。
__ハ/⌒iイヽニンYー'、 ハイ<{ 若いっていいわねぇ…。
-=ニ ̄:::::ヽゝ、ノY rー'-、ノ:::::::: ̄ニ=-
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数日後、盛大な祝福と共に里で婚姻の儀式が執り行われた。
里のワーハクタクや常連である森の魔法使いも参加しており、
珍しい人と妖怪との婚姻とあって天狗も取材に来たらしい。
それから暫く後。
相変わらずの繁盛を続ける屋台に、
相変わらずの姿があった。
相変わらず屋台の女将一行も、常連客も、常に笑っていた。
人々や妖怪達の、分け隔ての無い憩いの場として、長く愛されるであろう屋台。
人々はその屋台を親しみを籠めてこう呼んだ。
『鴛「雀」夫婦の屋台』、と。
余談として、その暫く後。
「産休」や「育児休暇」という看板が出て屋台が休みだったことも、
あったとかなかったとか。
―――――――――――――――――――――
と言うことで、一連のシリーズ…と言えるような物でもございませんが、
みすちー…いえ、ミスティアのシリーズはこれにて幕引きとさせていただきます。
観客の皆様、愉しんでいただけましたら拍手を送ってお帰りください。
お気に召しませんでしたら、どうぞご意見をお寄せください。
魔界神様は、お早めに歩いてお帰りください。
では、またいつの日か。
4スレ目 >>677
みすちーが俺の家に鰻を持ってきた
で、食後に「デザートは、私でいい?」
って言うんだが、皆、俺はどうすれば良いと思う?
最終更新:2010年05月25日 00:24