鈴仙3



1スレ目 >>624


初めに、これはプロポーズスレ>>530-531の話に僕が勝手に続きを書いたものです。
人様の作品に勝手にアナザーを書くのはどうかとも思いましたが。
ぶっちゃけ、鈴仙のこのシチュエーションじゃないと僕の力量じゃアイデアを生かしきれませんでした。
よいきっかけを下さった530様に感謝しつつ。

 >>530-531から続く。

あれ以来、僕が鈴仙の裸を見てしまってから、
なんと! 前以上に鈴仙に声をかけてもらえるようになった!!
朝、廊下ですれ違う。

「おはよう、ヘンタイ」

乾いた笑顔がまぶしいぜィェァ!
あれ?


永琳さんのお手伝いで鈴仙と一緒に薬草を探しに行った時も
一歩後ろを付いてくる鈴仙が突然つぶやいた。
「スケベ」
思わず振り返るとジト目で言われた。
「なに、盗み聞き? サイテー」
チキショウゥゥゥ
僕は涙を拭きながら駆け出した。
確かに悪いのは僕さ、でも、だからって、こんな扱いされるなんて……


僕が他の人といるときは鈴仙も普通だった。
ウサギたちと一緒に長い廊下の掃除をしていたときは
「お掃除ご苦労様です。がんばってくださいね」
と最高の笑顔で言われた。
ウサギたちはそれぞれの持ち場へ掃除をしに行く。
僕は鈴仙の笑顔のギャップに見とれその場でポカーンとしていた。
鈴仙に睨まれてあわてて動き出すが、足元のバケツを引っ掛けてこぼしてしまった。
うあぁぁしまった、廊下が水浸しだ。
手持ちの雑巾だけじゃ拭ききれない、新しい雑巾はどこ…?
僕がおろおろしていると僕の視界が急に暗くなる。
後ろから顔を覆うように頭に雑巾を載せられた。
「バーカ」
そう言ってすぐに背を向け歩いていく鈴仙。
「まって! 鈴仙、わざわざ僕のために雑巾を持ってきてくれたの?」
「そんなわけないです。自意識過剰はキモチワルイ」
く……それ今迄で一番グサっときた。
でも、なんだろうこの気持ち……僕は内なる自らの新しい感情の芽生えを感じていた。
「ありがとう、鈴仙」
素直に礼を言ってみた。
「n……えと……な、なにまじめにお礼なんて言っちゃってるんですか? ヘンタイの癖に
 いまさら遅い。信じられない、アリエナイ、変人、サディスト、マッド、ひきこもり、存在感
 薄、嘘つき、変な髪形、えーっと、あと、とにかく……エッチ!」
顔を真っ赤にして、耳をピンと立てて怒る鈴仙。
そしてそのまま行ってしまった。
「僕はMなのかもしれない」
そう思った、だって今の鈴仙がたまらなく可愛い……
鈴仙に冷たくされて、嬉しくなって礼を言って、
鈴仙がよけい顔を赤くして取り乱すという僕的素敵ワールドが何度も繰り返された。
まぁ、鈴仙にとっては楽しいものではないだろうが
心なしか前よりもっと頻繁に鈴仙に声をかけられるようになった気がした。


そんなある日、永琳さんから話があると呼び出された。
永遠亭の奥の部屋に入ると永琳さんが座して僕を待っていた。
僕も永琳さんの目の前に座る。
永琳さんは微笑むと僕にお茶を出してくれた。
「お茶をどうぞ、ヘンタイさん」
!!
「これはこれでアリだ」
僕が親指を立てると永琳さんはあきれた表情で言った。
「あらあら、本当にヘンタイなのかしら。まぁいいわ。今日の話はそれとも関係があるのよ」
言いながらしぐさで僕に茶を促す。
素直に飲む。
うぇ、つーんて、辛くてしょっぱい、涙出る。
永琳さんはニコニコしている。
やっぱりこういうのは嫌かも……でももしこれが鈴仙なら……
僕に塩わさび入り緑茶をだしてニコニコしている鈴仙を思い浮かべる。
うん、悪くない。
ということは僕はただのヘンタイではなく、鈴仙だから…なのか?
「最近、鈴仙と仲がいいみたいね」
「いえ、いじめられています。自業自得では在るのですが。」
「でも、その前はほとんど口聞いてもらえなかったんでしょう?」
「それは、確かにそうですが…」
永琳さんは少しまじめな顔をしていった。
「何が自業自得なのかは聞かないで置いてあげるけれど、ね。それよりも、あの娘の過去は聞いている?」
「月から逃げてきた、という話は噂で」
「そう。彼女は月につらい想い出がある。そして、あなたをみるとそれを思い出す。あなたが来たばかりの頃はそう言っていたわ」
「それは俺が…」
「外から来た人間だから、でしょうね」
「俺は知らない間に彼女に嫌な事を思い出させていたのか…」
「でもね」
そう言ってから一呼吸おくと、永琳さんは自分のお茶を飲んだ。
あ、顔をしかめた。
自分でも味が気になってたのか、チャレンジャーだなぁ。
「鈴仙が過去を思い出すのは何もあなたのせいだけではないわ。とくに、この間の花の異変から時々
 難しい顔をしてふさぎこむ事もあったのよ。けれど最近は吹っ切れたみたい。それはきっと、あなたに関係がある」
永琳さんはそう言って俺の瞳を真っ直ぐに見つめてきた。
吸い込まれそうになる、俺の心を見透かされているようで。
そして永琳さんは微笑んだ。
「だから、あなたにお礼を言おうと思って。鈴仙を元気付けてくれてありがとう」
「でも、僕、嫌われるならまだしも……信じられません」
「ふむ」
永琳さんはあごに手を当て考えるしぐさをする。
「盗み聞きをしているてゐ、あなたはどう思うかしら?」
バタンと音がしてふすまが倒れ、アハハと愛想笑いをするてゐが現れた。
「そ、そうですね……確かに鈴仙は最近あなたの話ばかりしています」
え……俺の脈が速くなっていく。
「あ、そういえば昨日も……」
てゐは急に瞳を潤ませ、しなしなと壁にもたれかかった。
耳をパタッと倒し髪を指に絡ませながら真っ赤な顔で言った。
「私、あの人のことを思うと……ウサウサが止まらないのっ!!1!1
 ……って鈴仙がいってましたよ?」
「ウサウサ!?」
ドキンと一つ僕の心臓が跳ねた。
我ながら分かりやすいと思った。
いつのまにか、僕は本気で鈴仙に惚れてしまっていたらしい。
「僕、鈴仙に会って来ます」
「そうね。いってらっしゃい、後悔のないように」
立ち上がり、永琳さんに礼をしてから部屋を出た。
「ところでてゐ、ウサウサって何?」
「嘘です、たきつけたら面白そうだったのでつい」
「……。私もウサウサがとm」
「やめてください(笑顔)」


永遠亭の外、竹林で鈴仙は竹の間から細切れに見える青い空を見ていた。
風が吹く、何かに耐えるように自らの両肩を抱く鈴仙。
冷たい風じゃない、ならばきっと耐えているのは感情の波だろう。
声をかけようとすると、彼女が何か独り言をつぶやいた

……。

それは僕の名前だった。なぜ?
やっぱりてゐの言ったとおりなのだろうか。
声をかけるのがためらわれる。
もしこのまま彼女を放って置いたなら
あがなえない内なる激情の渦に耐え切れなくなった彼女は
ついうっかり僕が見ていることも知らずにウサウサするのだろうか見たい見たい見たい。
じゃなくて。
「鈴仙」
暴走したのは僕自身の心。それを抑えて声をかけた。
「な、なんのよう?」
一人で物思いにふけっていたところを見られたためなのか、鈴仙の反応はぎこちない。
いつものようにいろいろ言われる前に俺はすばやくその場に膝を付いて頭を下げた。
「この間はごめん! わざとじゃないんだ、って言っても鈴仙に嫌な思いをさせたのは事実だし、どんな罰でも受けます。
 だから本当にごめんなさい!」
は? 馬鹿じゃないの? そんなんで許されるわけないじゃない。
罰を受ける? なら、今すぐ私の前で逆立ちしながらえーりんえーりんしてもらおうじゃないの! スッパで!
「お代官さまそいつぁ無茶だ」
「??」
あれ、予想した返事が来ない。
「御免忘れて」
もう一度頭を下げる。
「べつに……」
鈴仙はうつむいて、小声で答えた。
「べつにこないだの事はもういいの。あんなの、てゐとか師匠にはよくやられるし……、ただ、ちょっとドキドキしたって言うか…」
「え?」
予想外の答えに俺が顔を上げると、鈴仙と目が合った。
かぁぁぁぁっと鈴仙の顔が赤くなる。
「ああああやっぱりダメ。許さないヘンタイ、スケベ! あなたなんて大っ嫌いなんだから!!」
ぷいっと横を向く鈴仙。
その兎さ耳は中に「の」の字を書いていた。
だから僕は言った!!


「でも、僕は鈴仙が大好きだ!」
「!!」
鈴仙の耳がピンと伸びる。
「ほ…本気、なの? へンタイの癖に…」
「こんなの冗談じゃいえないよ、鈴仙、君が可愛すぎるから、どうしても君のことを考えないでいられない」
俺は一歩近づいた。
鈴仙は動かない。
「ア、アブナイ人?」
「うん、そうかもしれない。僕はもう君の瞳に魅入られてる」
もう一歩近づく。
鈴仙はその場で横を向いたまま緊張してカチカチになっている。
あぁ、今すぐ鈴仙を抱きしめたい、けれど僕はまだ許してもらっていない。
今そんな事をしたら鈴仙は逃げてしまうだろう。
僕は再び頭を下げ手を差し出した。
「もし許してくれるなら、僕を受け入れてくれるなら、どうかこの手をとってください」
そのまま、少しの時が流れた。

不意に、鈴仙の緊張が緩んだ。
はぁ、と何かを決心するため息を付く。
そしてまだ頭を下げている僕のほうを向いていった。
「やっぱりあなたは馬鹿です。あなたをみて過去の重罪を思い出してた私まで馬鹿みたい。でも」
そう言って彼女は僕の手をとってくれた。
「あのとき、あなたも必死で生きているんだなって思いました。些細な事で、私にとっては重大問題だけど、
 一生懸命になったあなたがなんだか可愛くて…それで、えっと…その…ほら、よく言うじゃない。
 好きになった子ほど苛めたくなる…って」
好きと、確かに鈴仙は言ってくれた。
「僕も、鈴仙にならもっと苛められたいかも」
俺は鈴仙の手を引っ張ってその小さな体を両腕で抱きしめた。
鈴仙は抵抗しなかった。
「ばか…」
鈴仙はただ、俺の腕の中で小さくつぶやいた。
白くて細い指がぎゅっと俺を掴んで話さない。

「大好きだ、鈴仙」
「私も、あなたの事好きになりました」

end




どうしても直視できなくて一部ネタに走った。
鈴仙にバカって言われたかった。


1スレ目 >>940


唐突だが僕は今、窮地に瀕している。
いや、どういう状態かというと…一部の人なら喜びそうな状態なんだが…僕にはその気は無いので…
まぁ、簡潔に言うと、兎にマウントポジションを取られている。
その兎の名前は鈴仙・優曇華院・イナバ。
何でこういう状況なのかというと…

そもそも僕は人間界に住んでいた。
小、中、高と全然女性運が無く、恋愛とは無縁の暮らしをしていた。
趣味は散策でいろんな山、谷、海岸等を歩いたもんだ。
だが、ある神社から歩いて1時間ぐらいの竹林を歩いていたら…僕らしくも無く迷ってしまった。
軽い散策のつもりだったからもちろん地図、磁石なんてないし食物も軽い物しか無かった。
そして迷って三日、ついに食料も底をつき「もう死んでいいか…」なんてことを考えながら眠りについて…
気がついたらこの永遠亭の布団で寝ていたわけである。
僕を介抱してくれたのは薬草探しに来ていた鈴仙だった。
そして、そこの居住者である八意永琳さんに話を聞いてみたら、ここは幻想郷という世界で、
僕はどうやら行きがけに通った神社(博麗神社というらしい)の結界を破ってしまい、この幻想郷に来たらしい。
帰ることを促されたが、僕は人間界は散策してもあまり面白くないが、こちらなら面白そうだという理由で断った。
そしたらそこの家主である蓬莱山輝夜さんがある条件と引き換えにこの家に住まわせてくれると言ってくれた。
輝夜さんの提示した条件はというと…ネット回線が突然繋がらなくなったから直してほしいとのことだった。
…後でてゐから聞いた話によると、輝夜さんは人間界で言うヒッキーらしい…
僕はもともと通っていた学校が工業系だった為に容易くここに住まわせてもらえることになった。(ちなみに原因はLANケーブルの断線だった。ここにいる兎の中でもかなりのイタズラ好きの奴が齧ったらしい。ちなみにその夜、おかずに兎の肉のソテーが出て、鈴仙とてゐが食事を辞退したのは言うまでも無い)

さて、前置きが長くなったが今のこの状況になるまでのプロセスを思い出すと…
事の発端は永琳さんが僕と鈴仙に薬草を取りに行かせたことだ。
「この薬を作るのにどうしても必要な薬草なんだけどこの辺にはあまり生えていない希少な植物なの。だから2人で手分けして探して頂戴」
といわれて、僕らは二手に分かれてその薬草を探し始めたのだが…
しばらくして鈴仙が僕の探しているところにやってきた。
「あっち探してたんだけど生えてそうに無いの。だからこっちを手伝うわ」
と言って一緒に探し始めた。
「おいおい、これじゃあ永琳さんが2人に頼んだ意味無いんじゃあ…」
「いいの。貴方の場合見落としがあるかもしれないから。」
流石に少しカチンとくる言われ様だったが、実際鈴仙の方が薬草探しは慣れているので言い返せなかった。
そしてしばらく二人で探しているといきなり鈴仙が僕の正面に立ちはだかった。
「…おい、何のつもりだい…」
「貴方に…話したいことがあるの。」
話したいこと?なんなんだ?と思いつつ「なんだい?」と聞いてみるとその"話したいこと"はものすごいことだった。
「…あのね…わ、私は……あ、貴方のことが好き!…なの…」
「…はい?」
いきなりのことだった。まさか愛の告白をされるとは思わなかった…
「…い、いや…でも…その…」
うん、この時の僕ほどキョドってた奴はいないな
「その…何?」
鈴仙が顔を近づけてきた。
「そ、その…まず聞きたいことは…なんで僕なの?鈴仙みたいに…か、可愛い女の子には…僕みたいな輩は…不釣合い…」
「そんなことない!私なんて可愛くなんか無いし、それに…貴方は…そんなに自分を卑下すること無いわ。少なくとも私にはカッコいい」
「う…でも…僕は…そんなに君が言うほどアレじゃないし…その…その…」
「…結局貴方は私と付き合うのが嫌なの?」
「い、嫌だなんてそんなことは!」
「じゃあ、なんで答えてくれないの!」
「そ、それはその…」
うん、この時の僕ほどヘタレな奴はいないな…
すると鈴仙が「ああ!もうじれったい!」と言いながら僕を押し倒してマウントポジションを取った。
「う、うわ!ち、ちょっと鈴仙?」
仰向けに倒れた状態で鈴仙の顔を見ると…な、泣いている?
「どうしてハッキリしてくれないの!私貴方のそんなところが嫌いなの!いつもいつもその場の雰囲気に流されて!自分の意見を押し通したことなんて一回も無い!」
「鈴仙…」
「もっとハッキリしてよ!私だって…私だってそんな貴方だけど大好きだから勇気を出して告白したのに…やっぱり貴方は自分の気持ちを出せなくて… 私は…私は……」
「…ゴメン…ゴメンよ…鈴仙……僕は人間界にいたときもこんな感じだから何も出来ず、ただ意味の無い生活をしてたんだった…学生の時だって…好きな人はいたけれど…そのことを伝える勇気が僕には無くて…結局その人は僕の友人と付き合って…僕はそれを祝福してやることしか出来なかったんだ…自分の… 自分の気持ちを結局無視して…」
「○○さん…?」
「自分の気持ちは…ハッキリと伝えなくては相手には伝わらない…鈴仙、僕は…僕は今から君に僕のキモチをぶつけるよ!」
「○○さん…」
「鈴仙、僕は…僕は君のことが好きだ!僕と…僕と付き合ってください!」
「…○○さん…その想い、確かに受け取りました…よろしくお願いします!」
「鈴仙…ありがとう……」

僕らはそのまま抱き合い、そしてキスをした。
今まで僕が伝えられなかったこと…これからならそれも取り戻せそうな気がする…




実はてゐの子分の兎がその情事を覗いていて、永遠亭に帰ったらてゐの手荒な祝福を受けたのはまた別の話…


2スレ目>>60(>>52からの流れで)



(結婚式場で白無垢の鈴仙を引きずって主人公に投げ与える輝夜)

てるよ「た、種ぇ」
鈴仙「姫様、どうせよと?」
主人公「おそれながら鈴仙殿…………
    てるよ様はこの場にて、
    鈴仙殿とそれがしに男女の契りを
    結ばれるよう望まれておられるご様子」
鈴仙(男女の契り…)
主人公(ワクワクテカテカ)
鈴仙「…………」
主人公(わくわく)
鈴仙「…………」
主人公(わくわくハァハァ)


最終更新:2010年05月27日 23:29