鈴仙4



>>314


「あわてんぼうのサンタクロース、クリスマス前にやってきた~♪っと」
実際そんなサンタがいたら迷惑極まりないが、今回は俺がサンタだ。
そんなヘマはしない。
本日、十二月二十三日、クリスマスイブイブだ。

俺が居候させてもらっている永遠亭の面々には
クリスマスと言う概念がないらしいが、今回は他の幻想郷の面々が
クリスマスパーティを開くと言うことなので、今年から開かれるらしい。

もっとも、彼女たちのことだからただ騒げればいいだけなのかもしれないが。


「うむ、クリスマスツリーはこれで万全だ」
ちなみにここは紅魔館。
内装が和風の永遠亭では、それこそクリスマスを開くのには向くとはいえない。
むしろ、周囲に竹などあるから七夕のほうがムードが出るかもしれない。

うん、織姫と彦星のことについて語ったら、似合わないとか言われそうだけど、
やるんだったら、一応言っておこう。
きっとまたやることは酒盛りだろうけど。

「こっちはもう終わったわ」
同じように飾り付けをしていたメイド長の人が音もなく現れる。

「あぁ、こっちももう終わります」
大体、飾りつけも終わる。
これが終わったら、あとは帰るだけだ。

「ところであなた、クリスマスプレゼントは買ったの?」
「あー、いや、一応自分で作ったものを…」
そう答えると驚いたように彼女は目を丸くする。
普通に見れば俺自身、物を作るような人間には見えないだろう。
「作ったものって、もしかして置物かしら?」

その言葉に首を振る。
俺にとっては置物を作るほうが難題だ。

綺麗に陶器を作れるとは思えないし。
「や、ちょっとだけ服を…」
「服!?」
そのメイド長さんの驚きようは意外なんてものじゃなかった。
まるで、ありえないと言うように俺のほうを見る。

「はは、始めは誰もがそういう反応しますね。でも、最近の鈴仙やてゐの服とかは
俺が作ったものですよ?」
あの時、忘れもしない二ヶ月前、鈴仙とてゐの服を
俺の頭脳で何とか作り上げたものだ。
「あなた…何者よ?」
「…コスプレイヤーの知り合いに技術を伝授された奇妙な奴…でしょうか?」
「コス…?」
「あー、衣装とかそういうのを着たり作ったりする人です」
俺は専ら作るほうが専門だけど。
さすがに着るのはちょっと…勘弁してほしい。

「へぇ、じゃあ作るのは慣れてるのね?」
「えぇ、今回は一応普通の女性が着れる程度の服を作ったんですけど…」
「どうかしらね?」
考えてみれば体格差はかなりあったりする。
こっちの永琳さんと、ここのお嬢様とじゃ、かなり差があるんだよな…。


「ま、楽しみにしておくわ」
「プレゼント交換に当たったら、ですけどね」

交換会なんて結局の所、何十分の一の確立だし。
簡単に当たるとは思えないなぁ…。
…ここの館のお嬢様が運命でも操らない限りは。
いや、逆に運命を操られたらまず間違いなく当たるんだろうな。
やらないと思うけど。



そうこうしている内に、とっくに日が暮れて俺は帰るルートを辿っていた。
プレゼント交換用の服は完成しているのだが、本命に渡す服…というか衣装は
まだ完成していない。
「鈴仙…気に入ってくれるといいんだけど…」
そう、俺の本命は鈴仙だ。

言うなれば一目惚れ。
彼女と出会ってから、割と人生が変わった気がする。
「問題は…補修が大変なんだよな。あの衣装」
生地自体が、香霖堂にあったから良いにしても
もしかしたら、二度と作れないかもしれない。
「ま、何とかなるか」
そもそも、この衣装の存在自体も言うなればネタに近い。


ここから回想に入ってみるとしよう。
これが俺が衣装を作るまでの過程である。
『ねぇ、この箱何?』
俺の荷物を整理していた鈴仙が、それを持ってきた。
『あー、それアニメDVDの箱…そっか、服作る資料で持ってたんだったなぁ…』
『え?この可愛い服作るの?』
やはりこの時も鈴仙に驚かれた。
可愛いかどうかは置いといて、
『まぁ…一応は作る予定だったんだけど…着る人がなぁ』
ここに来てから、作るつもりなんて欠片もなくなった。

『じゃあ、作ったら私が着ようか?』

俺の心臓が飛び跳ねました。
萌えとか胸キュンなんてチャチなもんじゃ断じてねえ。
もっと恐ろしい、彼女の片鱗を味わったぜ…

『どうかした?』
『あ、いや、まぁ作る予定は未定って事で…』

こうして、俺はクリスマスまでに彼女の服を作ることを決意したのである。
それは(ピー)月だったんだが…


まぁ、そんなこんなで四苦八苦しながら、俺はクリスマスの当日を迎えてしまったわけだ。
だが、最高に「ハイ!」ってやつだアアアアアアハハハハハハハハハハーッ!

「…何でそんなに壊れ――はしゃいでるの?」
いつの間にか寄っていた鈴仙にジト目で見られていた。
まぁ、向かう途中の森の中で某吸血鬼のように高笑いをしてれば、普通引く。
誰だってそーする、俺もそーする。

「いや、こっちに来てからのクリスマスだし、それなりに楽しみなんだ」
「…あなたって、楽しむことを考えるとあんな高笑いをするの?」
「…普通はしないけどな」
そんな他愛のない会話をしながら、俺と鈴仙は紅魔館までの道を辿った。

一応両方のプレゼントをスタンバイしてある。
一つは交換会に提出するプレゼント、もう一つは隣にいる彼女に渡すものだ。

攻守において完璧だ!
…守は置いといて。

「ところで、鈴仙は何を用意したんだ?」
「ん、私は――」
そこで鈴仙は言葉を切って

「内緒」
と舌を出していった。
あぁ、もう可愛いなこんちくしょう
「…あなたは服を用意したんでしょう?」
「まぁ…普通の人が着れるサイズを…」
基準にしたのは適当だけど…。
むしろ、鈴仙の衣装を作るので必死だったので、こっちのほうは手抜きなのは内緒だ。
二着作ったので、出来ればそれで勘弁してほしい。
普通の体格サイズと幼女体格サイズ。


クリスマス会が始まり、何時間も経過した。
そんなこんなで、ドンチャン騒ぎだ。
進行が適当だからこそ、騒ぐときに騒ぐ、それが一番だ。
「さ、そろそろプレゼント交換でもしましょうか」
と、人形遣いの鶴の一声で、ようやく、プレゼント交換までに至った。
「…さーて、何が当たるのか…」
出来れば俺の提出したプレゼントは、大きい子と小さい子がいる場所に行くことを祈ろう。



「十三番はどれ?」
吸血鬼のお嬢様が番号を呟きながら選ぶ。
こういうとき、自分の提出したものが自分の所に帰ってきてしまうと悲惨でしかない。
俺の番号は十六番、俺のプレゼントは十九番だ。
「えっと、十三番っとは」
そうして探していると、やたらと軽いプレゼントが当たった。
いや、袋は軽いのだが中身がちょっと重い。
鉛とか、そういうものが入っているようだ。

「あぁ、私のね」
嫌な予感がした。
「…永琳さんの?」
ごめんなさい、何となく中身が分かってしまいました。
「薬…ですか?」
「そう、滋養強壮剤」
何が目的で仕込んだんですか、あなたは?
つーか、こんなの貰っても普通は嬉しくない。
「不満?」
「いや、貰えるものは貰いますが…」
「ふふ、じゃあ、帰ったら私の部屋に――」
「師匠!」
顔を真っ赤にした鈴仙が来ていた。
「あらあら、妬けるわね」
この人の本気がどこまでなのか分からない気がした。


「うぁ、藁人形だ!アリスだな?これ入れたの!」
「誰よ?お守りなんて入れたの。巫女に送りつけるなんていい度胸じゃない」
「って、私ナイフ貰ってもしょうがないわよー!お酒ーお酒ー!」
「…本は嬉しいんだけど…男性の写真集…誰?」
「お肉ー」

他の人達はそれはそれで、楽しんでいるらしい。

「あー、服だー!藍さまーお洋服ー!」
どうやら思惑――あった訳じゃないが、どうやら希望は叶ったらしい。
八雲紫の式とその式ならば、ちょうど服もぴったり合う…か分からないけど
多分大丈夫だろう。


「なぁ鈴仙、ちょっと外に出ないか?」
宴もそこそこ落ち着いた所で、目的の彼女を呼び出す。
きっと最後のほうで何かあるのだろう、吸血鬼のお嬢様が含んだ笑いをしていた。
それも考えながら、俺は彼女を誘う。

「ん、まぁいいけど」
「決まりだ。じゃ、行こうか」
彼女の手を引いて、外に出る。
冬だからか、外に出ると冷気が俺たちを包み込んだ。

「ほら、大丈夫?寒くない?」
鈴仙が俺のほうを心配そうに見上げた。
そう言いながら、見た感じ彼女のほうが寒そうに見える。
「…大丈夫。だけどお前の方が大丈夫か?」
「うん、私は大丈夫」
そいつは重畳だ。
こう寒いと、意識がなくなることはない。
眠くなる可能性はあるけど。

「ほら、プレゼント」
「…え?」
紙袋を受け取った彼女は目を丸くしていた。
うむ、予想通りの反応だ。それがおかしい。
「…え、えと、これは?」
「クリスマスプレゼント。 …まぁ、本来はサンタクロースが渡すものだけど
今回は俺で勘弁してくれ」
「ん…うん!」
まぁ、彼女が喜んでくれたならこれでよし。
「…別に大事にしなくていいから、一回くらいは着てもらいたいな」
「えぇ、だってこんな素敵なら、一回は着てみたいしね」
それだけ聞けば十分だ。
「あ…私、プレゼント返せない」
「大丈夫、大丈夫。俺のプレゼントを貰ってくれるだけで」
単なる自己満足に過ぎないが、それでも俺は十分だ。
彼女に贈り物をしたって言う事実だけで…











蛇足――

翌日、十二月二十五日。言うなればこっちが本当のクリスマスである。
昨日は結局、外にいたせいか軽く寒気がした。
「寒い…」
良い子の枕元にはサンタクロースがプレゼントはあるらしいが
この年でそんなものを貰っても――
「お、おはよう」
目を覚ますと、枕元には俺の作った衣装を着込んだ鈴仙が座っていた。

……

ゴシゴシ

……

ゴシゴシ

……!?

「魔法少女リリカルれーせん」
思わず呟いてしまった。
ここまで可愛くなると、作った甲斐があるというものだ。
「え?」
「…あ、いや、なんでもない…着心地は?」
「うん…ピッタリだけど…ちょっとだけ、胸のほうがキツいかな?」
確かに、その辺のサイズは分からなかったので、ごまかし程度に作ってしまったが。
よく見ると、ちょっとだけ胸が強調されてるように見える。
そこだけ見ないように、顔を背ける。
今絶対に鏡を見れない。
「着てくれたのは嬉しいんだ。っていうか、すっげえ嬉しい」
「ど、どういたしまして」
微かながら、彼女の顔は赤い。

ぎゅっ…

「あーもうかわいいな鈴仙は!」
「う、うぅ…」
微妙に鈴仙にとっては羞恥プレイかもしれない。
でも、俺はこんなに幸せだった。

こんなクリスマスはありかもしれない。

サンタに感謝…ってね。






後書き

===衣装の裏===

オレは……生き返ったんだ 
故郷… プロポーズスレでみんなと出会った時…門板のスレを裏切った時…にな… 
ゆっくりと死んでいくだけだった…オレの心は生き返ったんだ…みんなのおかげでな……… 
幸福というのはこういうことだ………… 
これでいい 気にするな…………… 

===衣装の裏ここまで===

とりあえず、いつものパターンで完成させました。

補足
※鈴仙の衣装というのは某魔法少女をイメージしたものである
※鈴仙のリリカル姿を描いてみたは良いが、あまりにも適当すぎたのでボツった
※コスプレイヤー姉に衣装を作った…。そういう時期も私にはありました…


4スレ目 >>149


『鈴仙!俺を狂わせてくれぇっ!!!』

正気でも狂気でも、幸せであればいいじゃない。
みんなまったり行こうよ。


避難所 >>52


避難所>>33を受け

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「○○さん、また酒にやられたんですか?」
鈴仙が心配そうに覗きこむ。
「どうやらそうらしい。おかしいよなぁ…今日はあまり飲んでないのに…」
そう答えると、鈴仙は少し考えた後……
「そうですか…じゃあここでは満足した治療も出来ませんので永遠亭に行きましょう」
と、言って○○の手をとった。
「え?いや、ちょっと、そんないいって」
「いいえ、悪化したらどうするんですか。強制ですよ」
そう言って鈴仙は○○の目をじっと見た。
「え、ちょっ!顔近いって!!、ってその妙に紅い目は何…を……」
鈴仙の目をしっかりと見つめてしまった○○、あえなくダウン。
「ふふふ……」


 -永遠亭 鈴仙の自室-


「……うぅ~……ってハッ!!」
○○が目を覚ますとそこは永遠亭っぽいところだったが、まだ一度も入ったこと無いところだった。
「ココは……?」
「あ、気がつきましたか」
不意に声が聞こえ、その主のほうを見ると……
「おわぁっ!れ、鈴仙……なんで一緒に寝てるんだよ!?」
鈴仙が○○の横で寝ていた。
「あ、すいません……○○さんの治療をしていたら眠くなってしまって……その……気を害したのならばごめんなさい……」
そう言うと鈴仙はしゅんとしてしまった。
「いや!そんな気を害したとかそう言うんじゃなくて……む、むしろ暖かくて良く眠れた……って何を言ってるんだ僕はっ!!」
「え……?」
あわてて否定したおかげで余計なことまで言ってしまう。
でも鈴仙は何故か赤面して黙ってしまった。
つられて○○も黙ってしまう。

…………

半刻ほどして鈴仙が口を開いた。
「あ、あの○○さん……今日は……その……もう少し……このままでもいいですか?」
「え?……あ、ああ。いいよ……」
「本当ですか?ありがとうございます」
「いや、別にいいよ。僕も……まぁ、うん……」


……結局○○は永遠亭で一夜を過ごすこととなり、翌日鬼と天狗に折檻をもらったとか……



な ん だ こ り ゃ

全然文としてまとまってない。


文に文章のまとめ方を習ってきます……

[森]λ…


4スレ目 >>700


「一人で過去を背負うことなんて無い。俺が死ぬまで、隣で支えるから。
 ・・・迷惑なことなんてあるか、断ったって傍にいてやるさ。」→鈴仙

うどんげは好きな相手に告白されても、迷惑がかかるからって涙ながらに断りそうなイメージを幻視した。
よって2行目を追加したした次第。


5スレ目 >>161


「なあ鈴仙」
「なあに?」
「押し倒していいか?」
「………ごめん、今なんて?」
「いや、『押し倒していいか?』って言ったんだが」
「……………」
「………駄目か?」
「…………だっ…ななな何、何言ってるのよ貴方って人はぁー!!」
パァーン
「ふぐぉッ!」
あ~っと! 鈴仙くんの平手で ○○くん ふっとばされた~!
そのまま鈴仙は文字通り脱兎の如く走り去ってしまった。
「くっ…駄目だったか……」
「あらあらウドンゲもウブねぇ。
 まぁこれだから貴方たちを見てるのは楽しくて堪らないのだけど。」
「見てないで助けてください永琳さん……姫様もいらっしゃるんでしょう?」
「あら、バレてたの。流石ねぇ」
「もういい加減慣れました。痛つつ……」
「それにしても貴方にしては随分積極的だったじゃない。何かあったの?」
「いや、なんだかそういうのが流行ってるらしくて……」
「ふぅん。外では変なことが流行ってるのねぇ。」

一方、うどんげはというと………
勢いで走り去ったものの何処へ行ったらいいかわからず、永遠亭に戻ってきていた。
しかし帰って来たはよかったが、顔を合わせづらかったので庭でうろついているところだった。
「はぁ…はぁ…まったくもう、あの人はいきなりなんてことを……」
ふと、○○の行ったことが反芻された。
「でも………彼にだったら………いい、かも………」
「ふーん、成程ねー」
「ッッッ!!! て、てゐ!!!」
突如、竹林の影から不敵な笑みとともに白兎が現れた。
「い、今のはちが…そういう意味じゃなくって!」
「ふふーん、意外と大胆なんだねぇ。みんな聞いて聞いてー!鈴仙ちゃんがー」
「うう、やめてー。」
時既に遅し、てゐに知れた時点で、その話は永遠亭の全員に知られたと同じことを意味するのだった。

その後○○と鈴仙の間には気まずい空気が流れていたが、
その他大勢はいつ押し倒すのかと期待に胸を膨らませていた。

ちなみに鈴仙自身もちょっと期待をしていたのは秘密だ。


すまん、今まで書いたこと無いのに勢いだけでやってしまった。
しかもイチャイチャできてない上に微妙に流行が終わってる気がする・・・


5スレ目>>199



遅れたけど、つまりこういうことですか?


「鈴仙。嬉しい話があるわ」
いつものように鈴仙と採取してきた薬草の仕分けをしていると、八意永琳大先生がにこやかな顔で入ってきた。
イナバ達はそこらではしゃぎ回り、輝夜様はたまたま野草集めにやって来た妹紅と鉢合わせ、殺し合いの真っ最中。
至って平和な永楽亭の昼下がりである。…一区画を除いて。
「え、なんですか師匠? 良い話というのは」
「貴女、胸が大きくなっているみたいよ」
「へぇ、そうなんですか……って、はいぃぃ!?」
全く想像してなかった話に顔を赤くする鈴仙と、あまりにも脈絡の無い話に思わず頭を柱に打ち付ける俺。
「大体従来比にして…2、3センチは増量ってところかしら」
「いや、その、嬉しい…のは嬉しいんですけど、…師匠なんで知ってるんですか?」
「鈴仙、乙女には誰にも教えたくない秘密が十や二十くらいはあるものなのよ(はぁと」
「それ、多すぎやしませんか永琳さん…?」
こちらにウインクする永琳先生。…ツッコミ所満載だが、敢えて黙っておくのが身の為である。
「因みに、今の貴女のトップは8じゅ」
「わーっ! わあぁぁーッッ!!」
「そうねぇ…毎晩のように彼と励んでいたらそうなるのも当z」
「わぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!」
必死に言葉を遮る鈴仙。これも弄られ役としての宿命か。というか師匠、見てるんですか?
…なんか関係を知られているということが意識されて、顔が赤くなる。
相変わらず庭からはイナバ達の楽しげな声が響き、雄叫びや爆音が聞こえる。
「カァァァァァァァァァァグヤァァァァアァァァァァァッッッッ!!!!!!!!」
「モオォォォォォォォォォォコオォォォォォォォォォォッッッッ!!!!!!!!」
……庭の一角は無事だろうか? クレーターとか出来てないだろうか?
しかし凄い叫び声である。魂に火をつけろ?
「最近鈴仙ったら身体検査もさせてくれないんだから…久しぶりに驚いちゃったわ」
「師匠…あれは普通『身体検査』と呼称される行為とは違うと思います…」
どうやら、俺の想像を超える「アレ」な行為が日夜繰り返されていたらしいようなそうでないような。
まぁ今はその「身体検査」をするのは俺の役割だけどなうはははは…
…と師匠に言ったら、一抱えもある座薬を捻じ込まれたのは苦い記憶だ。
なんだか危険な世界に目覚めてしまいそうです、あぁん。
…外からはイナバ達の声がしなくなってきた。どうやら総員退避命令が下ったようである。
「アァァァァァカシックゥゥゥ・バ○タァァァァァッッ!!」
「ムウゥンヒィィリング、エ○カレーショォォォンッッ!!」
…段々両者が危険な世界に転がり落ちて行っているようだが、毎度の事なので黙っておく。
結局薬草の選別をしたり、妹紅を連れ帰りにやって来たが諦めた慧音と共にお茶を飲んだりしてその日は過ごした。




夜ですよ




…俺と鈴仙は、一つ同じ布団の中で横になっている。
彼女の長い髪が、俺に絡まっている。くすぐったくて、何となく心地よい。
外には蒼い月。月光が優しく降り注ぐ、静かな夜である。
「科学忍法・火○鳥!!」
「マ○クロウェーブ…来るッ!!」
…前言撤回。今もなお激しい闘いが繰り広げられていた。
もはやネタの披露合戦という様相を示してきているが。というか姫様、それは幻想郷的にOKなの? 月に関係あるとはいえ…
色々考えることはあるが務めて頭の中から消し去るよう努力する。つーきーの光にみーちびかーれー、なんーどもー、殺しーあうー。

「……ねぇ?」
…俺の腕に頭を乗せていた鈴仙が、こちらに尋ねてくる。
「今日も…するの?」
真剣な目で、そう問う。
返事の代わりに、鈴仙の顔をこちらに近付け、唇を奪う。
「ん……んっ……」
そのまま腰を引き寄せ、手の平を(続きを読むには泳ぐキンギョでやみなべパーティー。飛んでもNothing~)


5スレ目>>368


「えーりんって、すげー美人だよな」
「はぁ? いきなり何言い出すのよ」
「ムッチムチでボインボイーンだし。おまえと正反対だな。それでも弟子なのか?」
「失礼ねッ! わ、私もその内、ぼ……ぼいんぼいーんになるわよ!」
薄い胸を張って、うどんげは声を張り上げた。
「で、その内って、いつ?」
「その……いちねんご?」
「第二次成長期終わってんのに育つわけないだろ馬鹿。一生その洗濯板を抱いてろ」
「…………」
恐ろしく狂った目つきをしたうどんげに頬をつねられる。凄まじい力だ。たぶん千切れる。
「いや、俺が言いたいのはそういうことじゃなくてですね」
必死の命乞いと土下座の甲斐あって解放してもらってから、俺はうどんげに言った。
「胸を揉んでもらえば育つって言うだろ? 新聞でも話題になってたくらいだし、大丈夫だって」
「も、揉む!?」
ちなみに、話題のその人物はイニシャルA・M。いぢられキャラばんざい!!
「なんだったら俺が揉もうか?」
「揉むなッ!」
「またまたそんなこと言って、よーしパパ押し倒しちゃうぞー」
「揉むなッ!触るなッ!押し倒すなッ!!」
「と、怒りながらも内心ドキドキなうどんげでした」
「か、勝手なモノローグ語るなッ!!」

ちなみに、本当は内心ドキドキでちょっぴり期待してたのはここだけの話。

5スレ目>>622-623


「最近、胸が苦しいんですよ」

薬品棚の整理をする俺と鈴仙。
ここは永遠亭。
いつの間にか幻想郷に入り込んでしまった俺を、保護してくれた所。
カバンの中に化学Ⅰ・Ⅱなんて物が入っていたせいで、
俺は今、ここで八意永琳という人の、助手No.2として働いている。

「太ったんじゃないか?」
「ああっ、ひどいですね。
 太ったんだったら、絶対幸せ太りですから、責任とって下さいよ?」
「もちろん。地獄の底まで責任とってやるよ」

そしてこの娘が鈴仙。
助手No.1にして、俺の恋人。
俺としても、まさか幻想郷で恋人ができるとは思っていなかったけれど、
この娘の熱烈なアタックに、めでたく恋人になった。

グラッ

突如、大地が揺れた。
地震だ!
そう思う間もなく、俺と鈴仙は、薬品棚の下敷きになっていた。



う……。
服に付いた薬品の冷たさで目が覚める。
どのくらい経ったのか。
そうだ、俺たちは地震で下敷きになって……。
はっ!

「鈴仙? れいせーん!?」
「こ、ここです……」

見れば。
向かいの薬品棚に、下敷きになっている鈴仙が見えた。

「待ってろ! 今助けるから!」

薬品棚から這い出す。
俺は幸い、怪我はないようだ。
すぐに鈴仙に駆け寄り、薬品棚を押しのけて抱き起こす。

「大丈夫か?」
「大丈夫、と言いたい所ですが……。
 少し、右の足首をやってしまったようです。
 部屋まで、連れて行っていただけませんか?」
「よし、このまま連れて行くから」

その状態のまま、お姫様抱っこのように抱き上げる。
鈴仙は痛みのせいなのか、はたまたこの状態が恥ずかしいのか、
顔を赤くしながら、俺の首に手を回す。

「よし、行くぞ!」

そういった瞬間。
プツッ、と
ブレザーのボタンが、弾け飛んだ。

「んっっ!」

右手で、恥ずかしそうに胸を押さえる鈴仙。
しかし、片手で押さえきれるはずもなく。
指の隙間から、慎ましやかな胸の谷間が顔を出している。
それでも、左手はそのままなのは、
俺を気遣っているのか、自分を重く見せたくないのか。

「は、早く行って下さい!」
「イエス、サー!」

そして。
ボタンを撒き散らしながら。
俺は、鈴仙の部屋までひた走った。



鈴仙の部屋。
そこは、惨状だった。
ぬいぐるみや薬品が辺りに散乱し、そこに本が折り重なって足の踏み場もない。
それは、もちろんベッドも例外ではなく。

「これは……、ひどいな」
「そうですね……。こんなときに限って師匠もてゐも姫様もいませんし、
 どうしましょう……?」

そう。
俺たちが恋人になってから、
やたらと構ってくるのがここの人たち。
今日も、
「2人っきりにしてあげるわ」
と言って、イナバたちを連れてみんなでピクニックへ行ってしまったのだ。

「とりあえず、俺の部屋に行こう。
 まだ俺はここに来て日が浅いから、物がほとんどない。
 ベッドも、無事なはずだ」

そう言って、鈴仙を抱きかかえたまま、俺に与えられた部屋へと向かう。
思ったとおり、俺の部屋は大丈夫だった。
ベッド以外に物がほとんどないのは考え物だが。

「ほれ、鈴仙、大丈夫か」
「はい……」

鈴仙をベッドに寝かせる。
そして、水を汲んできて、濡らしたタオルを足首に巻いた。
少しは冷えるはずだ。

「すみません……」

いつにも増して、弱々しい鈴仙。

「気にするな。お互い様だ。
 俺たちは、恋人だろう?」
「ありがとう、ございます……。
 あの、手を握っていて、もらえませんか?
 あなたに触れていると、凄く安心するので……」
「お安い御用だ」

鈴仙の手を握る。
その鈴仙は、笑顔を浮かべると、
ほどなくして、規則正しい寝息を立てはじめた。

「寝られるのなら、痛みはひどくないんだな。
 早く元気になれよ、鈴仙」

頭を撫でる。
立ち上がって、さっきの薬品室でも整理してこようと思った時、

クラッ

眩暈がした。

「……え?」

床がスローモーに迫ってくる。
そう言えば、動悸も激しい。
もしかしたら、さっき薬品をかぶった時に、風邪でもひいたか?
そう思いつつも、
俺の頭が、大地に着くと同時に、
意識も、闇へと沈んだ。


「う……」

そう言えば、今日は気絶してばかりだな。
そう思いながら目を開くと、

「良かった……。
 本当に、良かったです……っ」

眼の前に、泣きじゃくる鈴仙の顔があった。
そう言えば、いつの間にか自分のベッドに寝ている。

「あー、鈴仙?」
「3日間――、3日間も意識不明だったんですよ。
 あんまり心配させないで下さい!」
「俺、どうしたんだ?」
「あなたのかぶった薬品、致死性の薬品だったんですよ!
 皮膚からだから、死ぬことはないだろうと師匠は言ってましたけど、
 もう、心配で心配で……。
 解毒薬を作るには時間もかかりますし、
 その間に何か起こらないか、気が気じゃなかったんですから!」
「悪かった。
 それにお前もネグリジェだし、治りきってないのに看病してくれたんだな」
「え、べ、別にこれは……」

腕を振る鈴仙。
落ち着いて観察してみると、鈴仙の服はネグリジェにカーディガンを羽織っただけの簡単なもの。
ただ、ネグリジェはシルク製の物凄く高そうなものだが。
そこに現れる永琳。
手にはお盆を持ち、その上にはお粥と薬が何錠か乗っているのが見てとれる。

「お邪魔だったかしら」
「いえ、大丈夫ですよ」
「ごめんなさいね。地震が起きるなんて思わなかったから」
「まあ、俺の体も今のところ大丈夫そうですし、いいですよ」
「ふふふ、それにしてもうどんげったら凄かったわー」

テーブルにお盆を置くと、悪戯っぽい口調になる永琳。
止めようとする鈴仙。
だが、永琳の口は止まらない。

「うどんげったら、あなたが致死性の薬品をかぶったのを聞いて、
 『○○、死にませんよね! もし死んだら、師匠を刺して私も死にますから!』
 って。凄いでしょう?」
「うう……師匠……ごめんなさい」
「愛されてるわね。嫉妬しちゃうわ」
「ははは。自慢の恋人ですから」
「あら、妬けちゃうわね。では、邪魔者はこの辺で退散しようかしら」

音もなく部屋を出て行く永琳。
あとには、ばつが悪そうな鈴仙。

「嫌な女だと思ったでしょう?」
「いや、嬉しいよ。そこまで思ってくれているんだから」
「本当?」

俺の顔を覗き込む鈴仙。

「ああ、本当だ。
 それより、腹が減った。そのお粥を食べさせてくれないか?」
「はい!」

途端に元気になる。
そして。

「はい、あーん」
「いや、自分で食べれるって」
「『食べさせてくれないか』って言いましたよね。
 男らしくないですよ」
「いや、あれはそういう意味じゃ――」
「あーん」

どうやらやめる気はないらしい。
覚悟を決めて、俺も口を開く。

「あーん。
 もぐもぐ。うん、旨いぞ」
「では、もう一口。
 あーん」
「あーん」

こうして、鈴仙がお粥がなくなるまで食べさせてもらった。
だが、錠剤まで飲み終わっても、鈴仙が部屋を出て行く気配がない。
それどころか、衣擦れの音とともに、カーディガンを脱ぎ始めた。

「鈴仙?」
「あなたの症状を早く治すには、添い寝が良いと師匠が言っていたんです。
 本当は全裸のほうが効果あると言っていたんですが、
 それはさすがに恥ずかしいので、ネグリジェで我慢してください」
「ちょ、ちょっと待て!
 おおおお前、いつもパジャマ派だろう!?」

指摘箇所が違うだろう。
落ち着け、俺。

「ええ、でも薄絹の方が効果があると師匠が――」

そう言いながら、一歩一歩ベッドに近づく鈴仙。
胸がふるふると揺れているのが、ここからでもわかる。
そしてその頬は、恥ずかしそうに朱に染まっている。

「いやいやいやいや、それ絶対騙されてるから。
 っていうか胸がなんでそんなに揺れてんねん」

やばい。
相当俺もテンパってきている。

「胸、大きくなったんです」
「え?」

いきなりの方向転換についていけない俺。

「苦しくなったの、大きくなってたんです。
 胸に合うブラジャーがないのでノーブラですけど、失望しないで下さいね」

そう言いながら、俺のベッドに入ってくる鈴仙。

「それから。
 騙されていても良いんです」
「は?」
「騙されているから、こうして、あなたと一緒にいられるんですから。
 私と一緒は、いや、ですか?」

そんなことを言われて。
いやだと言える恋人がいるはずもなく。

「そうだな。2人で騙されようか」
「ええ。なるべく長く騙されましょう」
「それもなんだか変だけどな」
「ふふふ、そうですね」

そして。
俺と鈴仙は。
1つの枕で抱き合いながら眠りについた。

後日、てゐの写真により、75日ほどからかわれ続けたけど。


5スレ目>>940


この前製薬の材料集めだとかで困ってたうどんげ助けたら、
お礼に永遠邸ですき焼きやるんでどう? ってうどんげに誘われたんだ。
うどんげの手料理を食せるとはまさに至福。
これはアレですね? そろそろ俺の想いも成就してOKってことですよね期待しますよ!?

「おじゃましまーす」
「いらっしゃーい、遅かったですね、もう大体できてますよ」

部屋の真ん中に鎮座する鉄板の中にはくつくつにゃーにゃーと色とりどりの食材が踊っている。
おおこれは美味そう……って、なんか赤いの多いんですけど。

「……すき焼きににんじん入れるか?」
「へ?入れないの? うちではたいてい入ってるけど?」
「(そりゃウサギのためだろ、うどんげはウサギなのかよくわかんないけど)
 うちは入れないなぁ。肉、ネギ、白菜、焼き豆腐、しらたきぐらいで。
 あとはラストにうどん食うぐらいか」

ボッ
「え……わ、わたしっ!?」
「え、いや、俺そんなこと言ってな
「え、えとえと、悪くないですけどもうちょっと雰囲気良い場所でって私は何を言って

ぷすっ

? 今の何の音?
なんか首筋が チク ッ て
         し た 
       け
「あらあら、私の可愛いオモchじゃなかった弟子に手を出そうなんて1200年くらい早いわ」
っていう声と共にブラックアウトせめてうどんげの手料理食わせてほしかった


    △
   (・∀・) ってとこまで幻視した
   (νν    …………アレ? 幻視だったんだよねヤゴコロ先生?
    )ノ


5スレ目>>945


自分はこういうのを幻視した。
あー、でも文章長いし、幻視力足んないな……。
口調が変なのは、酔っているからということでご勘弁。
ちなみにうちはにんじん時々入ってました。

======

永遠亭で留守番を頼まれた。
なんでも、うどんげ以外は泊まりでピクニックに行くらしい。
家事を2人で分担して1日を過ごし、夕食の時間。

「夕食できたわよー」

食堂の方から声がする。

「おおっ、今日はすき焼きか」

食堂へと行くと。
テーブルの上に鎮座ましましているのは、紛れもなき鉄鍋。
肉の焼ける香ばしい匂いが伝わってくる。

「それだけじゃないのよ、じゃーん!」

そう言ってうどんげが取り出したのは、

「ああっ、それは月世界!?」
「そ。師匠の秘蔵のお酒。しかも純米大吟醸古酒千年物。
 今日は飲むわよー!」
「って、良いのか?」
「いいのよ。大体、私を置いてくなんて、やってらんないわー!」

俺が横に座ると、
コップで酒をくいくい飲みだすうどんげ。
俺もご相伴に預かりつつ、すき焼きに目を移すが。

「にんじん多いな、おい」
「あ、ごめん。
 ついつい兎用に作っちゃった、えへ」

すでに相当顔が赤いうどんげ。
これは、かなり酔ってるな。

「まあ、いいけど」

桜形に切られたにんじんを1つつまみ、口に運ぶ。
うん、柔らかく煮えてる。

「あー、にんじんは私が食べるのー!」

俺がにんじんを口にしたことに、不満を表される。
いや、そんなこと言われても。

「あー、今から食べればいいのかー」
「え?」

そう言うと、俺の唇に唇を合わせて。
舌を俺の口に割り入れて。
にんじんを奪い去るうどんげ。

「んー、おいしー」
「お、おい」
「このほうがいつも食べるよりおいしーなー。
 ねえ、今から全部口移しで食べさせてー」

とろんとした目でおねだりがくる。
やばい。
ちょっと幼児退行気味のうどんげ、可愛い。
ほんのりと赤くなった肌が、それに拍車をかけている。

「なら、それに見合うだけのことをうどんげがしてくれたらいいぜ」

こんな言葉が出てくる辺り、俺も相当酔ってる。
俺も強い方じゃないもんな。
そんな俺を、うどんげは見つめると、

「うーん、わかったわ……。
 あーん、で食べさせてあげるのと、
 口移しで食べさせてあげるのと、
 私ごと食べるの、どれがいい?」

爆弾発言をかましてくれました。

「え、いや、あの」
「んー、でも、私を食べるときは私だけを見てて欲しいし、
 口移しでいいわよねー」

そう言うと、焼き豆腐を咥えて、俺にキスをせがむうどんげ。
そうして、2人で食べさせあったすき焼きは、
いつもの3倍の時間がかかったけど、
大変おいしゅうございました。



そして、夜も更けて。
鍋の中も総ざらいしたところ。

「ねえ、このおつゆどうしてる?」
「うちか? 大体うどん食べてるな」
「ええっ、私食べられちゃうの!」
「違うわー!」

おでこに、こつん。
悪戯がばれたような笑顔のうどんげ。
2人とも、酔いはまだ醒めない。

「えへへ~」
「ここはどうしてるんだ?」
「兎たちはそんなに食べられないから、いつもこれで終わり」
「そっか。勿体ないな」
「でも、そっか、うどんなのね。
 ちょっと持ってくるね」

そう言って、席を立つうどんげ。
だが。
まだ酔いが醒めてない状態で動き出せば。

「きゃっ」

ガタッ

案の定。
うどんげはテーブルの足につまづき、転んでしまった。
しかも、その衝撃で鍋が大きく揺れ、汁が飛び出してしまっている。

「大丈夫か!」
「うん、大丈夫。でも――」

俺に抱きかかえられたまま、テーブルの上を見やるうどんげ。

「おつゆ、こぼれちゃった……」

確かに、つゆがこぼれて、うどんげといわず、俺といわず、あちこちに飛び散っている。

「ごめんなさい……」

しゅん、と俯かれる。
そんなうどんげが可愛くて、

「こうすれば、大丈夫だ」

うどんげの首筋にかかったつゆを一舐め。

「ひゃっ! ……え?」
「うどんは食べられなかったから、代わりにうどんげをいただくとするさ」
「やっぱり私、食べられちゃうんですねー。
 でも、1人だけ食べるのはずるいですから、
 私もあなたをいただきますよー」

そう言って、俺の頬をすっと舌が撫でる。
その夜は、2人でずっとあちこち舐めあっていたのだった。

次の日、永琳に酒を飲んだのがばれて、しこたま怒られたけど。


5スレ目>>946


 >>945これしか思いつかなかった

永遠亭で留守番を頼まれた。
なんでも、うどんげ以外は泊まりでピクニックに行くらしい。
家事を2人で分担して1日を過ごし、夕食の時間。

「夕食できたわよー」

食堂の方から声がする。

「おおっ、今日はすき焼きか」

食堂へと行くと。
テーブルの上に鎮座ましましているのは、紛れもなき鉄鍋。
肉の焼ける香ばしい匂いが伝わってくる。

「それだけじゃないのよ、じゃーん!」

そう言ってうどんげが取り出したのは、

「ああっ、それは月世界!?」
「そ。師匠の秘蔵のお酒。しかも純米大吟醸古酒千年物。
 今日は飲むわよー!」
「って、良いのか?」
「いいのよ。大体、私を置いてくなんて、やってらんないわー!」

俺が横に座ると、
コップで酒をくいくい飲みだすうどんげ。
俺もご相伴に預かりつつ、すき焼きに目を移すが。

「にんじん多いな、おい」
「あ、ごめん。
 ついつい兎用に作っちゃった、えへ」

「箸置けぇーー!」
「え?え?」
「加藤家、家訓!!」

以下略


6スレ目>>255


 「はぁはぁはぁ……」

 俺は逃げている。
 理由は簡単、妖怪に追われている。
 遊んでいた因幡の子達がいた。
 そしてその子達を狙う妖怪がいたので、少し挑発して俺を追うように仕向けたから。
 まあ、その隙に因幡の子達は逃げてくれたので良しとしよう。

 「しまった……がぁ!」

 走っている途中、石に躓き転けてしまった。
 そして後ろから妖怪にその大きな爪で切られる。
 かなり深い傷みたいだ。
 血が面白いように流れている。
 これはやばいかなぁ。などと思う。
 まあ、最後に因幡の子達を助けられたから良いか……
 そう思った時だった……

 「大丈夫ですか! ○○さん!!」

 「れい、せん?」

 彼女が来てくれたのは。



 彼女が来てからは、あっと言う間だった。
 俺が必死に逃げていた相手がものの数秒で倒される。
 なんか複雑だ……

 「○○さん!! 大丈夫ですか!?」

 鈴仙が俺に呼びかける……

 「あーなんかもう無理っぽい」

 背中からかなりの量の血が出ている。
 それでも俺は答える。

 「そんな……なら今すぐ治療しますから頑張ってください!」

 彼女は泣きそうな顔で言う。

 「たぶん、無駄だと思うよ」

 俺はそう言う。
 彼女も解っているはずだ、俺がもう助からない事は……
 彼女の師匠の永琳さんが居れば話は別だと思うが居なものはしょうがない。

 「最後だと思うから言っておくよ……」

 「最後なんて言わないでください!」

 彼女が俺の言葉に反応する。
 でも、それを無視して俺は自分の想いを告げることにした。

 「鈴仙、俺は君のことが好きだ。初めて出会ったときから好きだった。」

 「えっ?」

 彼女は目を見開く。

 「わ、わたしは「いや言わなくていい」え?」

 そして泣きながら言葉を発しようとしたのを俺はさえぎる。
 答えは解っている。断られる、きっとそうだから。
 そんな最後は惨めすぎるから、だから俺は返事を聞かない。

 「結果は解っているから。だからいい。」

 彼女はそれでも何か言おうとしてくれる。

 「でも!」

 そんな優しい彼女がたまらなく愛しく感じる。
 だから彼女に向けて精一杯優しく微笑む。
 そして最後に告げる……

 「ただ覚えていて欲しいんだ。こんな奴が居たって事を……」

 その一言を最後に俺の意識は途絶えたのだった……


6スレ目 >>312


「月には兎がいるって、小さいころ教えられてさ。
 信じてたんだよなぁ。
 だから月で一人餅をつく兎が可哀想で、小さいころからよく月眺めてたんだ。
 その習慣かね。今でもこうして月の綺麗な夜には、一人で酒を飲みながら眺めるのさ。
 なんでかって?
 なんでだったかな……まぁ、たぶんそうしてやれば月の兎も寂しくないと思ったんじゃないかな。
 何しろ子供の考えることだからな。
 ま、なんにせよ、これからはお前と二人で呑みたいね、月のウサギさん。

 …………

 あぁ、伝わりにくかったか? 一世一代の愛の告白のつもりだったんだけどな。
 じゃあ改めて。
 好きだ鈴仙」


最終更新:2010年05月27日 22:36