文3



>>397


のんびりグダグダ。
いやー…、お正月って素晴らしい。
はいそこ、お正月じゃなくてもグダグダしてるって言うな。
去年こそは孤独な年越し脱出だと思ったんだが…。


「結局一人で年越しフゥーーーーーーーーー!!!」
はいはいひとりひとり。
絶対来ると思っていた人は来ませんでしたっ!
俺は今年もおそらく負けたであろう曙のことを思いながら除夜の鐘を一人寂しく聞く事になったのだった。


「新年から幸先良すぎフゥーーーーーーーーー!!!」
今年もいい年だー!
今年も女運なさそうだー!
バーカ!バーカ!カップルは皆滅びればいいと思うよ!
クソ…なんでこんなことに…。
初夢だって文とイチャつく夢だったのに!


まああれだ。
この間のあの事件、クリスマスッポカシ文ちゃん大激怒事件――今名付けた――のセイセイセーイ!…もとい、せいだとは思うのだが…。
つまり表面上は許してくれたが、実は根に持っていて今回こういう形で表現されたということで。
…要するにだ、俺は文にふられてしまったと、そういうことか大佐!

(今は任務が先だスネーク!)

…なんだ今のは。そもそも大佐って誰だ。
まあその、今ので一つはっきりしたことは、だ。


「こ、今年も独り身か…?」
はい、それおそらく正解。
独り身脱出の喜びはたった数週間のものでしたっ!
「独身フゥーーーーーーー!」
「…何やってるんですか」
「うおぅ!文いつの間に?」
諦めて某ゲイ人の真似をしていたら、いつの間にやら文が後ろに立っていた。
「新年早々とんでもないものを見てしまいました…」
「とんでもない。立派な腰振りじゃないですか。
 そんなことを言われるとは、全くもって心外です」
「なんで英語の教科書風なんですか…?」
「いいえ、彼はトムです」
「何言ってるんですか」
いかんいかん、話が脱線しすぎた。
どのくらい脱線してるかって言うと元のレールから脱線して他のレールに乗ったからそのまま運行しちゃったみたいな。
今年の隠しゲイはこれで行こう。
「だから何言ってるんですか…」
「地の文に突っ込むんじゃないっ!」
「今『じのあや』って言いませんでしたか?」
「なあに、ただのミステイクだ」
「はぁ…あと、さっきのは口に出てました」
「なんだって口に出ていたのかそうかそうか全く納得だそれなら仕方ない」
「はぁ…」
文は2度目のため息を盛大についていた。
「おいおい、新年からため息とは文、幸せが逃げる前に来ないぞ」
「誰のせいですか…」


断言しよう、間違いなく俺のせいだ。
まあそれは置いておこうか。
大問題はつい10分前に振られたって思考にたどり着いたのにもかかわらずいざ会ってみたら普通に話している俺の思考にある。
「なあ、あやや…」
「なんですかそのあだ名は…。どうでもいいですけど」
文の方を見るとそっぽを向いています。
急に敬語になったのはきっと雰囲気です雰囲気。


「あのさ…。なんで大晦日来なかったんだ?」
まわりくどいのは嫌いだ。
さっさと核心を突いてみることにした。
「うっ…。その、あの…いろいろと」
「いろいろって何してたんだ?」
「い、いろいろです…」
なんでこんなことに答えられないんだ…?
まさかっ!
「あやぱん…」
「そのあだ名もどうかと思います…」
「えーっと…他の男?」
「なっ、どどどうしてそうなるんですかっ!」
あやぱんは顔を真っ赤にして否定した。
そこは否定してくれるのか、よかった。
…でも俺以外の男っつったら香霖くらいしか思い当たらんわけで。
否定してくれて切に良かったと思う。それはいいんだが…
「んじゃ、なんで言えないのさ?」
と、当然のことながら思ってしまうわけで。
「で、ですからいろいろあって…」
「言えないようなことなのか?」
「言いづらいことではあります…」
「言いづらい…ま、まさかっ!」


俺はあるひとつのことに思い当たった。
こんなことがまさか本当にあったなんて!
「男じゃなくて女とイチャイチャしに「なんでそうなるんですかっ!」ひでぶっ!」
言ってる途中であやぱんにハイキックを見舞われましたが、どうみても白です。
本当にありがとうございました。
何が白いのかは心の奥底にしまっておこうか。
「全く…新年から何を言い出すんですか…」
「それはあやぱんがちゃんと言ってくれないから…」
「そのあだ名やめてください…。わかりました、言いますから」
「お?マジで?」
「その…写真を撮ってたんです」
「写真?」
「はい、新聞用にしようかと」
写真を撮るだけでそんなに時間が掛かるだろうか。
「で、えーっと…そんなに時間掛かるもんなんかな?」


「えっと…実はその、弾幕ごっこしながらだったんで」
「ちょwwwwwwあるあるwwwwwwwww」
ねーよwwwwwwwwwwwwww
弾幕ごっこしながら写真撮るとか、鬼かって。天狗だって。
「思ったより全員撮影するのに時間が掛かってしまって…気づいたら新年だったんです」
「そうだったのか…てっきり俺はふられたものと」
「そっ、そんなわけないじゃないですか!」
「いやー、そこまで必死に否定してくれると男としては感無量」
「そーなのかー」
…なんだ今の。
一瞬視界が黒くなった気が。
「そもそもクリスマスの時に言ったじゃないですか…」
「あー?」
「『あー?』じゃないですっ!…まさか、忘れちゃったんですか?」
途端に文の顔が曇る。
「まさか、そんなわけないだろ?」
「ですよね…」
「ああ、『来年もよろしく』、ってな」
「よろしくしといてふるわけないじゃないですか」
「そりゃそうか…?」
「そうですっ!」
言い切ってくれた。
さっきも言ったが感無量だ。
「そういや…クリスマスのことがあるんだから、言い淀む必要も無かったんじゃないか?」
「あー…じゃあ、おあいこってことでお願いします」
そう言って舌を出して笑うあやぱん。可愛すぎて今すぐベッドに押し倒「はい何考えてるんですか」
「地の文に突っ込まないでくれ…」
「また口に出てました!」
「そうなのか…」
「クリスマスの話で思いついたんですが」
「んー?」
「折角ですから今から新年のお祝いをしましょうか?」
「OK牧場」
「…なんですかそれ」



それからどした

「えー…っと…これはどういったことだ」
「え?ですから、新年の酒盛りです」
「やっぱこうなるのか?」
「もちろんですっ!」
テーブルの上には銘酒、水道水から幻想郷じゃなかなか手に入らないワインとかいろいろいっぱいいっぱいチルノ
待て待て、これをまさか2人で飲むというのか?そうなのか?
流石に呑んだくれの文でもそれは無いだろう…無いだろう?
「あー…あやぱん?」
「あやぱんって言わないでくださいっ!…なんですか?」
「いや、これまさか2人で全部飲むつもりなんか?」
「え?もちろんそのつもりですよ?」
「あやぱん実は怒ってません?」
「怒ってませんよ?」
そう言って満面の笑顔を見せる文。
悪気がない分性質が悪いよ?
この呑んだくれ!
「あー…無理」
「えー!どうしてですか!」
「いや、どうしてもこうしてもなあ…」
天狗ならともかく、この量は無理だ。
流石呑んだくれだ!俺に出来ないことを平気でやってのける!
「あのな?天狗ならこんなん飲んだうちに入らんかもしれんがな、悲しいことに、だ」
「はい」
「私は一流の一般人で、さらに…一流の一般人だ」
「まわりくどいですが、要は一般人ですよねそれは」
「そうだ。つまり無理」
「ダメです。倒れるまで付き合ってもらいますよっ!」
なんで?なんでこうなるんだ?
「やっぱ怒ってないか?」
「怒ってませんよ?」
そう言ってイイ笑顔を見せる文。
あらまあよく見れば青筋が。
「ちょwwwwwwなんで怒ってんのwwwwwwww」
「さあ?何ででしょうねぇ?」
全く身に覚えが無いぞ!
あれか?アルコールが切れたからなのか?飲む前から!
この呑んだくれ!
…って…このパターンから言ってまさか。
「誰が…呑んだくれですか…」
「いやっぱり口に出てましたよっ!?」
「言いたい放題言って!」
「これほどまでに怒っている文を私は今までに知りません!」
「当たり前です!」
「あああああ許してあやぱんやめてあやぱん」
「あやぱん言うな!」

風符「風神一扇」

「くぁwせdrftgyふじこlp;」



「はっ!」
「あ、ようやく起きましたか」
「ああ…」
「それじゃ、始めましょうか」
始めるのはいい。始めるのはいいんだが。
「あーっと…一つ言いたいことが」
「なんですか?」
「この拘束を解いてください」
「『だが断る』です」
あんですとー!?
「な、なにするつもりだよぅ!やめろよぅ!弱いものいじめよくないよぅ!」
「なんでいきなり幼児退行してるんですか…」
「な、なんで…なんでこんなこと」
「そうでもしないと逃げちゃうじゃないですか」
「そんなことはない!…と思うよ?」
「なんで疑問系なんですか!せめてそこは言い切ってください!」
どうしてもこれは逃れられないのか?
…そうだ。
「ああ!あやぱん!」
「あやぱん言うな!…なんですか?」
「ほら、このままじゃ飲めないだろ?だから手だけは解いてくれ!」
「ダメです」
なんでじゃー!
「なんで…」
「私が飲ませます」
「どうやって?」
「こうやるんですっ!」
そう言うや否や、文は持っていた酒を口に含み……俺にそのままキスした。
「!!?!???!」
驚く俺を他所に、文の口の中から俺の口の中へと酒が送り込まれてくる。
そうして飲む酒はなんとなく甘い気が、した。


酒を送り終え、文がそっと離れる。
頬を赤く染めて視線を逸らせてああもう!可愛いなあ!
「お世辞言っても何も出ませんよ」
「いや本心だから!」
「…そうですか?」
そう言ってこっちを上目遣いでうかがう文。
ちょっと潤んでたりしてもうくぁwせdrftgyふじこlp;
「あやぱん…」
「なんですか…?」
「ずっと、一緒だぜ?」
「…縛られたまま言うのはかっこ悪いですよ?」
そうでしたー☆
「ちょwwwwwwじゃあ解いてくれよ!」
「ダメです」
なんでだよ…。
「絶対に離してあげませんからねっ!…ずっと、一緒ですから」
ああ、そういうことか…。
「…大丈夫だって、逃げたりなんかしないから」
「本当ですね?」
「ああ。誰が離れてやるもんか」
「…その言い方はちょっとどうかと思いますよ?」
「俺も同意見だ」
仕切り直す。
大事なことだしな…。
「絶対、文を離したりなんかしないさ。…ずっと一緒だ」
今度こそは決まった!そう思うだろ?アンタも!
「……………」
ちょ、なんで無言なんだよ!
「………ぷっ」
「なんで笑うんだよ!」
「だって…縛られた…まんま…ぷくくくく!」
そうだったー☆
「二度目かよ!解けって!」
「はいはいわかり…ふふふふふ!」
「笑うなっつーに!」
台無しだよ!もう!


「いい感じに酔ってまいりましたー」
「誰に言ってるんですか…」
「さあー?」
「飲みすぎじゃないですか?」
「誰だよー、飲めって言ったのはー」
「私ですけど…」
「だろー?」
「悪酔いしすぎです…」
「気のせいですよーん☆」
「…………」
「すまん、正直今のは自分で無いと思った」
「ですよね…流石に今のは引きます」
「引くな、頼むから」


そんな感じで暫くのまのま。
気づけばテーブルの上の酒も大体無くなっていた。
スゴイネ人体。
「あー…ようやくこれでお開きかぁ?」
「え?まだですよ?」
なんで?もうお酒ナイヨ?
「あやぱん、そうは言うがもうお酒は…」
「ありますよ、ここに」
そう言って玄関の外に行く文。嫌な予感しかしません。
ついて行くとそこには…。
「うわぁ……玄関の前、お酒でいっぱいなりぃ……」
ついおかしな語尾になってしまうほどの量のお酒がそこにはありましたとさ。
「これ全部飲むの?」
「当たり前ですっ!」


「勘弁してくれー!!!!」



~後書き~
あーあ、東海大なにしてんだよもう。
関係ないけど優勝候補って言われる奴って大体優勝しないよね。
これは本当に余談だけど。
スペカ見たときに、ついでにカットインの言葉も見たわけですが。
優曇華とチルノの奴は特にキャラのことも表してなさげでちょいとはてなでした。
まーだチルノは言いそうだけど、一石二鳥とかは。

本編の突っ込み。

初夢
マジで見れたので。
ありがとうあやぱん。

彼はトムです
ツボだったのでついやってしまいました。
わからなかったらググってください?

弾幕ごっこしながら写真
はい、思っておられるとおり文花帖です。
面白いけど。面白いけど!
あんまりヘタレてるから落ちる落ちる。ごめんねあやぱん。

一流の一般人&これほどまでに(ry
古畑任三郎FINALの第1夜より。
第2夜はイチローだし楽しみ。

そう思うだろ?アンタも!
スクライド。

ありがとうございました。

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3スレ目 >>388-389


 「……来ませんね」
 「……来ないですね」
森でひときわ高い杉の大木の上で、双眼鏡を目に押し当てている男女一組。
女はその出で立ちと発する気配から高位の天狗に違いない。男の方は……どうやら成り立ての天狗だ。人間から転じたものだろう。
つまり、俺たちだ。
 「あのネタ…………ガセだったんでしょうか」
 「さあ、竜なんてめったに見られるもんじゃないですから」
 「あーあ……もし写真に撮れたらすごいことになってたのに…………」
がっくりと肩を落とす天狗記者の射命丸文。

俺は彼女のアシスタントのようなことをしている。長くあやかしの連中と付き合っていたせいか、ついに人間から天狗の見習いのようなものになってしまった。
……らしい。自覚は空を飛べること以外何もないけれど。
文と一緒に昨日は紅魔館周辺へ、今日は永遠停内部潜入、明日は白玉楼上空へと毎日ネタを求めて幻想郷を駆け回っている。
今夜はこの森の空を竜が通過するという噂を聞いて、こうやって一晩中粘ってみたんだけれども、どうやらいい加減な情報だったらしい。
 「今何時です?」
 「2月15日の午前4時半ちょうど。もうじき明るくなってきますよ」
今までは、夜目がきかないものならば自分の手さえも見えなかったような暗闇が、徐々に明るくなってきている。
もうじき夜明けだ。

 「あー、肩がこっちゃいそうですよ」
高下駄風の靴で器用にバランスを取りながら、文は杉の木のてっぺんまで一息でジャンプすると、こった体をほぐすように体操っぽいことをしている。俺は枝に座ったままだ。
 「どうするんですか。号外の一面空白ですよ、これじゃ」
俺はこれから帰宅して書くべき文々。新聞の号外を考えると頭が痛くなってきた。無事に竜が写真に収められればトップ記事として飾れたのに、これでは紙面の穴埋めにもならない。
 「仕方ありませんね。一旦家に帰って休んでから、巫女のところに行きますか」
 「やれやれ。体がもちませんよ」
俺は苦労しつつてっぺんまで上りながら見上げる。
文は何か、遠くを見ていた。俺たちには分からない、天狗の千里眼でどこを見ているんだろうか。
 「今日もずいぶん遅れてここまで来ましたし。いい撮影場所を探すのも結構大変だったんですよ」
よいしょ、と葉と枝の隙間から顔を出すと、文はふわりと木から足を踏み出し、そのまま空中に停止する。
 「帰る前に、少しいいですか」
 「構いませんけど」
ちょうど、俺と向き合う形になった。何か頼み事かな?と俺が考える前に、
 「はい、これ。受け取ってもらえますか」
文が、俺に向かって何かを差し出した。
その手には、きれいにラッピングされた小さな箱があった。
 「一日遅れに、なっちゃいましたね」
 「天狗の麦飯?」
 「違いますよぉ……チョコレート……ですけど。甘いもの、苦手でした?」
 「いいえ。大好きですよ」
 「じゃあ……はい」
俺がそっと受け取ると、文は安心したように笑った。
 「よかったあ。受け取ってくれなかったらどうしようって思って緊張しちゃいました」
う、うう……すごく嬉しいかも。何しろ今までバレンタインでチョコをもらった事なんて数えるほどしかない。それがまさか、彼女からもらえるなんて。
 「あ、その、か、勘違いしないで下さいね。これはその、バレンタインという幻想郷の外の行事がどんなものなのか、記者として事実を記事にするにはまず体験しなくちゃと思ってですね。ですからその」
不意に、緊張が反転したのか早口で言い訳を始める文。
 「き、聞いてます?正しいことを書くには自分でもやってみないと駄目なんです。だから別に、そんな貴方のことが好きだなんて……
 ただ、渡すのもそこら辺の天狗じゃなくて、いつも手伝ってくれる貴方ならって考えただけなんですけど……ああもう、私がチョコレートをあげたらいけませんか!?」
ついに逆ギレ気味だ。

 「いいえ、そんなことありませんよ。まさか文さんからもらえるなんて、本当に夢みたいです」
 「そ、そこまで言われると……あ、あはは、ちょっと、照れちゃいますよ」
俺としては、本当のことを言っただけだけど。
包み紙を丁寧にはがして蓋を開けると、そこには数個のトリュフがあった。
 「一応……手作りです」
 「食べてみていいですか?」
 「ええ。まずくは、ないと思いますけど」
一つ口に入れてみると、洋酒とチョコレートのいい香りが口に広がった。
こんな手のかかるものを作ってくれたんだ。そりゃあ撮影場所に遅れもするよな。
「おいしいです」って素直に礼を言うと、料理なんてあんまりしないんですよ、と文は笑ってくれた。
あ、でも、これって「日頃の感謝を込めて」ってことで義理?
 「これは、その…………もしかしてだけど、本命とか?」
こちらとしても、思い切って聞いてみる。けれども、
 「…………はい」
そこには、顔を赤くして一度だけうなずく文がいた。
 「ええと…………」
 「その………これからも、よろしくお願いします……○○さん」
 「あ、ああ。こちらこそ………」
俺たちはそろってぎこちなくお辞儀をしてしまい、頭を一緒にぶつけ合ってしまった。

それから文は、いつもよりも慌ててどんどんと機材を片づけ、家まで一直線に飛んでいってしまった。こちらの顔も見ないで。
見習いの俺も急いで後に続く。
でも、いつもよりほんの少し、並んで飛ぶ二人の間は狭まったような気がしたんだけど。

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3スレ目 >>613


大型の天狗新聞大会(仮称)に参加する文。
と、それを(主にネタ探しで)手伝った俺。
さんざ駆けずり回って、ようやく形になったわけだが…

「できた!完成です!」

「……なになに、註:この新聞はフィクションかもしれないです。
 実在する人物や団体、事件、その他の固有名詞や現象などとは何の関係も…
 っておいちょっと待て」

「すごい出来ですよ!文々。新聞の辞書に不可能の文字はなぁ~い!
 ですよね、キョンさん!」

「誰がキョンだ杉小…じゃなくて射命丸!
 こりゃウソ情報だろ!これを衆目に晒すのか!?」

「これは発売初日から完売御礼大入り袋間違いなし!
 もっと値段釣り上げればよかったかしら。今からでも大会本部に掛け合えば…!
 これなら先々月からツケにしてた印刷屋さんにもお金を返せる!
 どころか来月分の印刷代と生活費にも苦労しなくて済みますよ!?
 もぉうあなたにも取材バカの貧乏天狗なんて言われなくていいんですね。
 鴉天狗だけにクロウが絶えないなんて笑えない状況からも一気に脱却できます!
 あはっ、あはっはっはっはーっ!!」

「……今日は上白沢んとこに行って、茶でも飲むか……」


「そう思うでしょ、キョンさん!」

♪ナゾナゾー、みたいにー、地球儀ぃーを…


※文=取材命=でも新聞売れない=貧乏キャラ=気合でカバーしてるのでわかりにくい

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4スレ目 >>157


「文!今日もチルノでわくわくしようぜ!」

いやプロポーズになってないんだけど一緒にチルノでわくわくしたいんです

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4スレ目 >>565


「た、助けて~」
突然ですが命の危機に陥っております 黒い球体状の物体に「ばんめし~」
などと言われながら夜の森を追いまわされている所存です 夜に妖怪の領域に
入る事は食べられてもしょうがない事だとは解っているのですが某新聞の写真に
出ている妖怪少女達があまりにも愛らしく思えたのでまず試しにと襲われた時の
ために避難所になりそうなコウリンドウとかいう道具屋の近くで妖怪が現れる
のを待とうと思っていたのですが 向う途中謎の球体物質に出会って間違って
森の中に入ってしまい今に至ると言う訳です(命の危機なのに妙に冷静だな俺)

「うわっ」 あ~…もうダメだ 木の根に脚を引っかけて、それが切欠なのか
もう立ち上がれる気力も体力もないや …最後に顔を見たいな…
どんな娘なんだろ あ、近寄ってきた 可愛いな… こんな可愛い娘の糧に
なるのならそんなに悪くないかもな でも生きながら生で食われるのは
やっぱりやだなぁ… 命乞いして見逃してくれるかなぁ
「うーん普通の村人Aがそこそこの妖怪に森の中で食べられる
ネタにはなりませんね」
走馬灯状態の頭で声のした方向を見上げてみると月を背にして俺が定期購読
してる文文。新聞の記者さんがいた。 現金な事にさっきまでこんな愛らしい
娘に食べられるならいいや、と思ってた俺の生存欲求が記者さんに助けを求めた
「す、すいません。妖怪に食べられそうなんです、あ、ちなみにあなたの新聞
の定期購読者です助けて頂けないでしょうか」(定期購読を餌に使うなんて
変に冷静だよな、俺の頭)これで助かりそうかも、と思ってる俺に記者さんは
少し、迷った後に口を開いた。
「定期購読者を失うのは辛いのですが妖怪は人間を食べるもの、人間は妖怪を
退治するもの、これが幻想郷の掟であり、退治する力も持たない貴方が妖怪の
テリトリーに入ってしまったのです、自業自得なのです、あと私はネタにも
ならない人間を助けるつもりは基本的にはありません。昼間なら助けたんです
が、定期購読者ですし、それでは私の新聞を読んで下さる方が一人減るのは
少し寂しいですが、これで」そういって記者さんは羽を広げて飛び立つ準備を
しながら、もう一言付け加えておきますと前もって話してくれた。
「その娘ルーミアっていうんですが人里で伝わってる間違いの言い伝えみたい
に人間を生きながら貪り喰うなんて真似はしませんよ。苦しまないよう一思い
に息の根を止めてから人間で言う調理をしますから、人の形を取ってる妖怪は
皆そうです、もちろん私もですが。人の形を取ってないのはそれこそ生きたまま
貪りくうモノ達ですが、この娘がご飯を取られたくないのもあったんでしょうが   
あなたが生き地獄みたいに食われないよう威嚇して守ってくれたんですよ」

では、って言葉をのこして天狗は去っていった。後に残るのは俺とルーミアっ
て名前の愛らしい妖怪少女だけ。近寄ってきたルーミアは俺に言った。
「わたしね、友達の⑨ちゃんてあだなの子とおんなじ位オバカって友達の皆
に言われたりするんだけど、そんな私でもちゃんと守ってる事があるの」
「ごはんを食べるときはいただきます、ごはんを食べ終わったらごちそうさま
それとごはんになってくれた人間への感謝の気持ち、それじゃ、ありがとう」
その瞬間に視界が暗転した …あ、ホントに苦しまずに死なせてくれるんだ
残り少ない意識に 「ちゃんとお墓もつくってあげるからねっ」って優しい
声のルーミアの声が聞こえた気がする

…そう、その妙な未練でここにこれちゃった訳 でこれからどうするの?
…新聞記者さんを見返す 記事にしてもらうって名目でアプローチするわけね
…え、なんで判るのって あなた顔にでてるし 見返すって割には顔が
わくわくしてるじゃないの 復讐心でそんな顔はできないわよ 

…それであの食べちゃった娘はどうするの …え、もう会いに行った
…あなた冥界に来てまだ3日でしょうに、こりゃ優先順位は目に見えてるわね
…え、今からまた会いに行きたい? いやココはいい従者もいるし生活者
 はなにもしなくてもいいんだけど、あなた珍しく亡霊だから少しは手伝い
 して欲しいきもするんだけど …ああ判ったわよ しばらくは何もしなくて
 いいから早く会いに行ってあげなさい …まったく、亡霊になって一日めに
 しにがいがあるんだから羨ましいったらないわねぇ    妖夢~おやつ~

ちょっと独自設定とかいろいろ入ってる感じになってしまった
ほんとは文をメインにする予定だったんですが途中からルーミアの愛が迸って
しまいました。俺の中のルーミアはあんな感じなんで勘弁して下さい
最終更新:2010年05月11日 17:29