文5



4スレ目 >>634(うpろだ0038)


「○○さーん?」
 朝方の一軒家に、一陣の風が降りる。
「おう、お帰り」
 待っていた、とばかりに、縁側に座っていた青年。
 傍らには、冷茶を収めた薬缶。
「すみませんねー、二日掛かりの泊り掛けになってしまって」
 流石に疲れました、と肩を回す文。
「気にすんな。ほーれ、今度の原稿はこれだ」
「わー、多いですね手加減無しですか」
 新聞のコラムとしては、異様な厚みの分量に、渋面を浮かべる。
「数日分纏めて、だ。校正も一応してあるが、眼は通しておいてくれ」
「これは何とまた暇な――」



「――主夫紛いの男が、女が傍に居なかったら、眠る気にもならんし」
 ぼそり、と控えめに呟いていた○○だが、生憎と文の耳には届いてしまったらしい。
「――っ」
 口に含んだ冷茶を、ごくりと飲み下す。


 ――ちりん。
 風鈴が、鳴っていた。


「――ぅー……」
「――ん?何だ、その包みは」
 数刻立っても、未だ赤ら顔の解けない文の傍ら。
 彼女が持ってきたと思しき、紙包みが一つ。

「あー……。
 天狗仲間から、見舞いとして頂きました――その」
 答える文は、何故か落ち着きが無く、○○に目線を合わせようとはしなかった。
「ふむ、お菓子か――ふむ、焼き菓子っぽい包みだが」
「あー!い、今食べちゃ駄目ですっ」
 包みを破いて、中身を頂こうとした彼を、妙に慌てた様子で静止。
「んー?何だよぉ、こちとら久々に徹夜で甘い物欲しいんだが――
 って、何顔赤くしてんの」
「……知らないんです、か?」
 俯いたままの、上目遣い
「?」
 首を傾げる○○に――







「天狗のおやつ――滋養強壮に、効くんです。その、とても」
「――」
 消え入りそうな、呟きが届いた。







「(がさっ――ぱりぽり)――ふむ、中々」
「っていきなり食べてるし!!?」
 一瞬の早業。突っ込みの猶予を与えない動き。
 幻想郷最速の天狗の隣に立つ男に、その辺りの抜け目は無い。

「いや、丁度良いじゃないか、徹夜明けだし」
「いや――ああもー何で○○さんっていつもそう(がばっ)きゃっ?」




 ○○は文を少々強引に抱き寄せ、その唇に、自分が咥えていた菓子をあてがった。




 驚きに身を竦めていた文だが、やがて咀嚼を進めて――
「――ん」
 唇がほんのり触れると同時、彼の菓子を奪った。

「――どだ?」
「甘い――です」
 蕩ける様な視線が、○○を見つめる。
「俺には少し、生姜とかが強いかな。――甘みの補充が欲しいんだが」
「○○さん――甘党ですね」
 苦笑交じりに、熱を帯びた声が漏れる。
「止められない止まらない、ってな。それと一つ」
「はい?」

「……さん付け、なんだな」
「ええ――仕事一筋ですから、せめてその位は貴方を立てないと」
 瞼を弓の様に細め、ほんのり紅の載った頬のまま、○○の背に手を回す。
「そうか――さて、妙に寝付けないんだが」
 そして笑みが艶を帯び――
「丁度良いですね――仕事帰りの、私を労って下さ――っん
 ――――ぁ」




 ぱさっ――ちりん。

 黒い羽に撫でられるようにして、風鈴が鳴った。



(省略されました。全てを見るにはミッシング萃香を突破して下さい)


5スレ目>>275


本来もっと健全にイチャつける場所じゃないんだろうか
だけではなんなので


「ちょっと待てよ!話を聞けって」
「っっ!人間の癖に私に追いつけるわけないでしょう」
「ぜって~、つかまえる」
「つかまえられるものならつかまえ…きゃぁッ」
「……つかまえた」
「雷に驚いて立ち止まっただけじゃないですか」
「つかまえた」
「もう、強引ですね。苦しいですよ」
「こうやって抱きしめてないと飛んでっちまうからな」
「ああ、その手があったんでした。すっかり忘れてましたね」
「話、聞いてくれるか?」
「その必要はないです。ただ……」
「ただ?」
「もう少しこのままでいてください」


みたいな話を書きたいんだが文章力のなさが悔やまれる。
台詞が出てきても描写ができない。

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5スレ目>>505


なんか書いてるうちにキャラがわかんなくなってきたけど投下
台詞だけってのもむずいね。


「……で、この服は何ですか?」
「何って、プレゼントだが」
「そうではなくてですね、どうしてこういうひらひらの付いた服なんです」
「おや、お気に召さない?」
「召さないですねぇ。動きにくくて仕方ありませんよ」
「おかしいな、天狗はゴシック好きという情報を仕入れたんだが……」
「どこから仕入れたのかは知りませんが間違ってます。もっと正確さを求めた方がいいですよ」
「善処するよ。ま、破り捨てるくらい嫌ってわけでもないだろ。こうやって着てくれてるんだし」
「そ、それはせっかく頂いた物ですし、お見せするのが筋かと思っただけで……」
「それはど~も。む、着慣れないせいか?フラフラしてるぞ」
「足元が見辛いのにいつもの靴だからですよ。もう、どうせなら靴もつけてくれればよかったのに」
「いやいや、それは失礼した。ではお姫様は私めが抱いてお連れしましょう」
「んもう!初めからこうするつもりだったんじゃないんですか?」
「バレたか」

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5スレ目>>625


「分らず屋のお兄さんなんて知りませんっ!」
「だったら帰れ!」
ドガッと言う音と共に鴉天狗の少女は部屋を出て行った……



事の始まりは些細な事だった。
それがまさかこんな大喧嘩になるとは思わなかった。



翌日

久しぶりに重い気持ちで文の編集室に向かった。
文と親しくなってからはこんな気分にはならなかったのに…

「ち~す……」
誰に挨拶をするでもなく、唯 独り言のような呪文を唱える。
文はデスクに座っているが、挨拶を返してくれるわけでもなくモクモクと原稿を書いていた。



昼になり、メシでも食いに……と思ったが生憎手持ちも少なく、
かといって文に集る訳にも行かなく、仕方なく時間を潰そうと河原に来た。

空を眺めながら昨日の喧嘩の事を思い出し、また腹が立ってくる…

そんな時、俺の真上に陰が落ちた。
「……ん」
文は俺を見下ろしながら、スッと弁当を差し出す。
「…………」
言葉も無く文の目を見る。
多分「早く受け取って食え!」とでも思っているのだろうか…

その弁当を手に取り開けてみる。
中には鶏肉の唐揚げと玉子焼き、それと春巻き。
俺が好物だって言った物がギッシリ詰め込まれていた。
そして小袋に入ったマヨネーズ。それを見た瞬間、苦笑いする。
ヤレヤレと言ったら良いのだろうか、そんな素振りで唐揚と春巻きにマヨネーズを付けて食べる。
「………美味い」
「当然です! お兄さんは食わず嫌いが多過ぎるんです!」
「あはは、昨日は悪かったな……」
「もういいですよ。昨日は私も言い過ぎましたから……」
俺が座っている横に腰を下ろし、俺の肩に頭を乗せる文。
文の肩に手を回し、髪を撫でる……

時間がユックリと流れる中で、俺の鼓動だけは逆行するかのように脈打つ。
文がコチラを向き静かに目を閉じる。それに答えるかのように、俺も瞼を閉じ柔らかな唇を重ねる……



ピトッ!

え?「ピトッ?」

ニュル~
「ふがごヴェヴァヴォ!?!?」
目を開けると、何時の間にか文がマヨネーズのボトルを俺の口に付け力の限りに絞り込んでいる。
「くぁwせdrftgyふじこlp;!?!?」
「あはははははははは、昨日のお返しです! これ飲んで反省してくださいねw」



ちなみに、喧嘩の原因は「調味料としてマヨネーズは邪道か?」という議論が縺れた些細なものだった。
唐揚げはともかくとして、卵焼きや春巻き、果ては白米にまでマヨネーズを掛けて食べるのはどうかと思う。

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5スレ目>>635(>>625続き)



亀だが、フレンチキスネタで



やっとの思いで文のマヨネーズ攻めから解放された。
「ケホッケホッ……グスン…あんまりだ」
「(ちょっとやり過ぎたかかな…)仕方が無いですね……き、キスしてくれたら許してあげます。ただし、フレンチで」
「!?…い、いいのか?」
「二言はありません」
「それじゃ、失礼して」
「どうz…って、えっ? ちょっんーっ!!」

ズキュゥゥゥゥン!!

「…っは……だだだ誰がフレンチなのにディープキスしてって言いましたかっ!?」
「説明しよう。フレンチキスって本場フランスではディープキスのことなんだぜ?」
たぶん
「なっ、なっ、なんだってー!!」
「もしかして知らなかったのか?」
「ししし知ってましたよ!知っててあえて言ったんですよ!!」
「なるほど。じゃあもう1回」
「え?ちょまt…んん~~っ!!??」

           (Y)
      ,,..-ー7" `ヽー- ..,,
    /,,.-ー'"´ ̄ ̄`゙ー-'、ヽ、  
   /'"i´ |l⌒ヽ、__,ノ´⌒l| ヽ '., 
   l:::,.ゝ '、r-、__!r-、__,r-i_ノ_,.イ l 
   ',::`γ´ ハ  λ ハ  ゝ r'"i
    ヽ;:i レイ._,.レハノ.,_レヽノ i::ン ここから先は性的な意味でお見せできないわ。
     ノレ´ .i.-─   ─-i.  |'
      7 从"  _, ".从  i 
     〈./ ri.>r---,.イレ'ヽ  〉 
    __ハ/⌒iイヽニンYー'、 ハイ<{  
-=ニ ̄:::::ヽゝ、ノY  rー'-、ノ:::::::: ̄ニ=-  
     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ー'" ̄ ̄ ̄

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5スレ目>>636


台詞のみで長文になったが失礼して



「……式場の紹介記事、ですか?」
「そ。近々始めるらしいんだが、
 宣伝が心許無いらしくて、協力してくれないかって頼まれてな」
「なるほどなるほど。それで人助けですか。善意の人ですねぇ」
「いやぁ、それほどでも……」
「それだけで動けるのなら、ですけどね」
「…な、なんのことだろう」
「………………」(天狗が見ている ~Brack Eyes)
「あ、あの?………」
「…………………………」(天狗が見ている ~Brack Eyes)
「うわぁん、汗水流して働く程度の能力しか持たない俺が
 たまにくらいお小遣い稼ぎしたっていいじゃないかよぅ」
「隠さないで初めから言えばいいんです。なにも毟り取ろうとまでは言いませんよ」
「とほほ……そこそこには手加減してくれ」
「それは記事の内容次第ですね。とりあえず決まっていることを大まかに」
「えっと、実際に一組の式の模様をなぞる形で式場の紹介をしていくことになるかな」
「ふむふむ。多少の編集は必要でしょうが、それがわかりやすいでしょう」
「あ~っと、んで花婿が俺」
「っっ!………やっぱり嫌です」
「なっ!?えっ、ちょっと」
「気が変わったんですっこの話は諦めてください!」
「ちょっと待てって。ちゃんと話をさせろって」
「もう話す必要もないですっ」
「話は最後まで聞けって!!」
「イヤなものはイヤですっどうして私があなたの花婿姿を撮らなきゃいけないんですかっっ」
「だ~か~ら~!!おまえが嫁さんなのっっっ」
「ふぇっ!?」
「あ~…その…なんだ……」
「…私が…お嫁さん……?」
「あっ!ああ…い、言っとくけどな。記事のための役だからな、あくまでも」
「……およめさん……」
「い、いやホント言うと俺ってモテる方で棟梁ンとこの娘を早く貰ってくれとか
 こ、こないだもお茶屋の………」
「………………」(天狗が見ている ~Brack Eyes)
「…新吉っつぁんにこないだ生まれた娘を許婚とか、いやいくらなんでもそれは早…」
「…ぷっ……くすくす……」
「な…なんだよ。急に吹き出したりして」
「真っ赤になって明後日向いて捲し立てても、ぜ~んぜん説得力ありません」
「そういうお前こそ泣き笑いでそんな台詞吐いてもぜ~んぜんしまらないぞ」
「あはは、それは失敗でした」
「いや、全くだ。」
「さてと、どこかの素寒貧にたまには美味しい物を食べさせてあげるとしましょうか」
「スカンピンて、おい…ヒドイな」

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5スレ目>>675


俺「さあ始まりました蓬莱リーグの覇者"エターナルズ"と、幻想郷リーグの覇者"腋巫女ナース"最終戦。
  まさに二〇三高地、まさに天王山、まさに雌雄を決する戦いであります。実況は私、名も無いナレーター、
  解説は文々。スポーツ紙編集部の射命丸文さんです。射命丸さん、よろしくおねwせdrftgyふじこlp」
文「ちょ、ちょっと、最初の掴みで噛んでどうするんですかっ!! 大事な一戦なんですから、しっかりして下さいよ!!」
俺「失礼致しました、わたくしも色々と昂ぶって参りました。改めまして、射命丸さん、よろしくお願いします」
文「よろしくお願いします」 
俺「こう改まると、まるでお見合いの席に座っているような気分になりますね」
文「そうですね、ふつつか者ですg……って、公共の電波で何言わせようとしてるんですかっ!?」
俺「いやいや文、お前こそ生放送なのに公共の電波でツッコミ入れるなよ。マイクが拾ったらどうするんだ?」
文「さて、気を取り直しまして本日の天下分け目の決戦、試合終了までよろしくお願いします」
俺「(開き直りやがった……)」


俺「さて、エターナルズの先発は満を持して鈴仙・優曇華院・イナバがマウンドに上がりました。
文「蓬莱リーグの、いえ球界を代表する大エースですね」
俺「射命丸さん所の新聞では"ここぞという大舞台に弱い"と散々コキ降ろされていた気がしますが、今日の調子はどうでしょう?」
文「ぜんっぜん大したことないですね!この大舞台にビビッますね!そうに決まってますよ!」
俺「……え~、さすがは幻想郷最速投手と呼ばれていた射命丸さんのお言葉ですねぇ……。いいのかこんなボロクソに言って?」
文「取材の時にベンチ裏で鳥鍋をつまみ食いしていた報いですよ」
俺「……えー放送の途中ですが、ここで少しの間コマーシャルです」


この放送は、六法全書からデスノートまで何でも揃う「紅魔館大図書館」、銀杏マークでおなじみの「銘酒・水道水」、
トイレットペーパーから核弾頭まで何でも揃う雑貨屋「香霖堂」、幻想郷一早くて正確な真実の泉「文々。新聞社」、
ゴランノス・ポンサーの提供で、お送り致します。


俺「さて、一死満塁の大ピンチ。マーガトロイドは霧雨にどんな球を要求するのか。
  落ちる球はワイルドピッチが怖い所ですが、射命丸さんなら何を投げますか?」
文「シュートですね。カミソリシュート。胸元にドカン!ですよ。バットをへし折ってダブルプレーで終了ですね」
俺「おい文、魔理沙はストレート以外投げられないんじゃなかったのか?」
文「え? わ、私だけに恥かかせないで下さいよ! 私なら何を投げる?って聞いたのはそっちじゃないですか!」
俺「普通は文が魔理沙だったら何を投げるか?っていう意味なんだが……」
文「わ、分かってますよ! ちょっとした乙女心ってやつですよ!
  勘違いしないで下さいよ? お兄さんと一緒に中継に出演できて浮かれている訳じゃないですからね?」
俺「大丈夫かこの番組……」
文「あ、魔理沙さんがスペルカード宣言しましたよ」
俺「ん? ってバカ魔理沙!!こんな所でマスタースパークぶっ放すんzy…」



21:00   ./:::::::::::\
      /:::::......::;,;::....:ヽ
      l;;n;;;;,/ ヽ;;;;) 
     (Yヽ( ̄)^( ̄) 
       ヽ  ̄ _j ̄ノ
        ヽ ー /.

神主「9時になりました。ニュースをお送りします」

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5スレ目>>844-853


844 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/10/05(木) 21:38:57 [ qJCJ0PrU ]

俺、東方シリーズ(どれか一作品)のLunaticノーコンクリアしたら、
文ちゃんにプロポーズするんだ……。


845 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/10/05(木) 22:20:19 [ QARdqSi. ]

 >>844
じゃあ夢想霊夢で芋夢想がいいね。


846 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/10/05(木) 22:39:43 [ d6cVETdE ]

うぅ、良い奴だったのに>>844… (;_;)


847 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/10/05(木) 22:59:51 [ qJCJ0PrU ]

 >>845
格ゲーは勘弁シテクダサイ orz


848 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/10/06(金) 00:35:26 [ xAsI8B7M ]

 >>844
プロポーズの相手を使って花映塚をやるしか無いな


849 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/10/06(金) 01:56:56 [ kigH0Gso ]

 >>844 の たたかい が はじまる …

花映塚のVS文、頑張ってくれ! 君の愛が今、試される!


850 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/10/06(金) 02:00:49 [ 5iLj5RyY ]

じゃあ俺が芋夢想いってくるぜ


851 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/10/06(金) 03:31:54 [ vgTDL8QE ]

文なら先日「実は最近彼氏が出来たんですよー♪」って嬉しそうに


852 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/10/06(金) 04:11:16 [ tAqU1FmQ ]

衝撃の新事実!
文の彼氏は鴉だった!!


853 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/10/06(金) 18:26:17 [ naxf8bDw ]

なんだって~!!!!!


備考:恋敗れた>>844カワイソス(´・ω・`)

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避難所>>68


「寒いな……だいぶ冷え込んできたか」
 そう言いながら目の前の薪を割る。
 四季が豊かな幻想郷では冬の寒さも厳しい。ちゃんと暖を取らないことには生きていけない。
「よっこらせっと……」
 割った薪を運ぼうとする、と

「○○さ~~~~ん!」

 風を切る音とともに、目の前に天狗が舞い降りた。
「文か」
「私以外の誰がこんな所に来るって言うんですか」
 その天狗、射命丸 文は、降りてきていきなりそんなことを言った。
「たまに来るぞ? 腹減った熊とか腹減った宵闇とか」
「危険じゃないですか……よく生きて来れましたね」
「俺は逃げ足には自信があるのさ」
 そうでなければ生きていけないからな。

「とりあえず、これが今回の新聞です」
 そう言って文は新聞を差し出す。
 毎週購読している文々。新聞である。暇潰しには最適だ。
「ありがとう、いつも悪いな」
「いえいえ、私の新聞を購読してくれる方は貴重ですからね」
 聞くところによると、文の新聞は弱小の部類に入っているらしい。
 個人的には面白いと思うのだが……やはりデバガメが多いせいではなかろうか。

「薪割りをしてたんですか?」
 文は俺が割った薪を指さして言う。
「ああ、これから運ぶところだ」
「それじゃ、手伝いましょうか?」
 ふむ、ありがたい申し出ではあるが
「いやいい、女子に力仕事をさせるのは気が引ける」
「天狗は人間よりも力があるのですが」
「気にするな」
 こういう話は面白くないので、早めに切り上げるに限る。

「それにしてもだいぶ寒くなってきたよな」
「ええ、人間にはかなり厳しくなってきましたね」
「……いいよな、文は。あんまり寒く無さそうで」
 格好は限りなく寒そうだというのに。見えそうで見えないミニスカとか。
「妖怪ですし、新聞記者は忍耐が基本ですからね……って、今変なこと考えませんでしたか?」
「気のせいだ」
 まったく、勘が鋭い。それも新聞記者に必要な物なんだろうけど。

「で、何時までここにいるつもりだ? 他の場所に配達しなきゃいけないんだろう?」
「いや~、せっかくですから朝ご飯でも頂いていこうかと」
 まったく、この天狗は。
「何がせっかくだ……初めからたかるつもりだったんじゃないだろうな?」
「さあ、どうでしょう?」
 そう言って文は笑みを濃くする。……読めないな。
「まったく、こっちは寒くて苦労してると言うのに……」
 思わず愚痴が零れる。文に言っても仕方がないことだいうのに。
「あ、すみません。気を悪くしましたか?」
「そう思うんだったら少しは遠慮してくれ。とりあえず待っていても飯は出ないぞ」
 自分の分しか作る気がないからな。
「う~ん、う~ん。あ、そうだ」
 何やら思いついたらしい声。何を考えついたのかと思ったら

 ぎゅっ

「……文。今時いきなり男に後ろから抱きつく女はいないと思うんだが」
「いいじゃないですか。○○さんが寒そうだからしてあげてるんですよ」
 いや、確かに暖かいが。
「そういう気遣いはいいから……。つーか当たってる当たってる」
「あ、当たってました?」
 後ろに顔を向けると、やたらニヤニヤしている文。……この女、確信犯だな。

 ……何かもう、どうでも良くなった。
「まあいいさ。入れよ、飯ぐらい作ってやる」
「わーい、ありがとうございます」
 無邪気に喜ぶ文。丁寧な口調の割に子どもっぽいところが、こいつの可愛いところだと思う。
 やっぱりこいつは飯をたかりたいだけなのだろうが、もはやそんなことはどうでも良い話だ。

 とりあえず、

「ところで文」
「何ですか?」

「何時まで抱きついているつもりだ?」
「さあ~、何時まででしょう?」

 ……本当にどうでも良い話だ。

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6スレ目>>83


俺「文ちゃーーーん。難易度Lunaticノーコンクリアしたから結婚して!!」
文「……でも貴方オプションで残機設定いじってMaxにしてましたよねぇ?」
俺「うっ」
文「しかも貴方がクリアしたのって永夜抄ですよね?それって私が出てないじゃないですか」
俺「う、うう…」
文「まあでも私もあなt「うわぁぁーーーん。文ちゃんのばかーーー」ってちょ、まっt」
文「…あれ?せっかくクリアしたんだからデートくらいはしてあげようと思ったのに……」



BAD ENDING No.2
初期残機でのLunaticクリアを目指そう!!

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6スレ目>>209


たまには自分の写真も撮ろうよ
こんなに可愛いのに勿体無いよ?

 >文

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6スレ目>>219


抜けるような青い空。
秋晴れの中を、鴉が一匹、くるくると上空で回っている。

ここは、紅魔館近くの湖畔。
涼しげな風が吹き抜ける木陰に、俺は座っていた。
いささか茶色くなった芝生も、湿った土の感触を想起させるほどでもない。

「あなた、暇じゃないんですか?」
「ああ、大丈夫、楽しんでるよ」
「でも、こんなに何もないのに……」

今、話しかけてきたのは、射命丸文。
天狗だというが、そのいささか幼い顔立ちからは想像がつかない。
新聞屋というのは意外だったけれど。
彼女は、何でも特ダネ情報を入手したと言って、ここまで来たのだ。
俺を連れてきた理由を問うと、
「だ、だって、待っている間一人じゃ寂しいじゃないですか!」
とのことだが。
その彼女は、今、隣で紅魔館に向かって一心不乱にファインダーを覗き込んでいる。

「なあ、文」
「なんです?」
「たまには、自分の写真も撮ったら?
 そんなに可愛いのに、勿体ないよ」

バフッ、と。
一瞬で顔が赤く染まり、こちらを見る文。
振り向いた拍子に当たった手のせいで、小さな三脚が大きく揺れている。

「な、な、何を言い出すんですか貴方はっ!」
「文が可愛い、ってことなんだけど」
「わ、私がですか!?」
「そう」

文の黒髪を、右手で軽くとかす。
鴉の濡れ羽色の髪は、いつ撫でても、サラサラして気持ちいい。
風が。
一つ、大きく吹いて、文の髪を靡かせた。

「――怖いんです」
「え?」
「写真が怖いんです。だって、魂が抜けちゃうって言うから……」
「あははははは――っ」

思いもよらない答え。
あの、いつもみんなの写真を撮っている文が。
俺は、込み上げてきた笑いを抑えることができなかった。

「もう! だから今まで言わなかったのに!」
「あはは、ごめんごめん。
 でも、それはある意味当たってるな」
「どういうことです?」

不思議そうに首をかしげる文。

「ファインダーごしに君を見てから。
 俺の魂は文に持っていかれたようなものだから。
 ずっと、愛しく思ってた」
「……へ?」
「ごめん。突然こんなこと言って。
 でも、カメラを構えた君は、女神のように輝いていたんだ。
 そう、俺の魂が抜かれるくらいに」

呆ける文。
こんな表情をこの少女が見せるのは、本当に珍しい。
文があまりにも呆けているせいか、
告白した自分が、凄く落ち着いているのがわかる。
と。
その時。
ある考えが、俺を支配した。



――パシャッ!

シャッターを切る。
その音に、文が気を取り戻した。

「は、謀りましたね!」
「いや、今のは偶然さ。ただ、あまりにも文が呆けていたから。
 ――で、告白の返事はしてくれるのか?」
「え、いや、あの、……本気、だったんですか?」
「ああ、本気だ。
 俺は、文のことを愛している」

まっすぐ文を見て言う。
俺と文の間を。
ひとひらの紅葉が、ふわり、と落ちた。

とまどい。
理解。
赤面。
笑顔。

「私も、魂を抜かれちゃいました。
 大好きです、○○!」

不意に抱きついてくる文。
その温もりを、俺は両手で受け止めた。

「ずっと、ずっと一緒にいたのに、
 貴方に触れられなくて、凄く切なかったです。
 でも、これからは触れていいんですね!」

そう言って、俺の胸に顔を埋める。

「ああ」

俺は、それだけ言うと。
ぎゅっ、と。
力いっぱい抱きしめた。

どれくらい、経っただろうか。
ふと、向こうを見ると、一人のメイドを連れ出している霖之助氏。
一瞬、腕の中に視線を移すと、
そこには、俺に身を任せ、安心した微笑をたたえる文。
文にはすまないけど、もう少しだけ、この温もりを味あわせてもらおう。

どこかで鴉が、クエッ、と鳴いた。

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避難所>>75


 その日はいつもより早く目が覚めた。
「寒……」
 冬が深まった頃なので、まだ外は日が出るかでないかといった様子。
 今更寝直すのもあれなので、知り合いの生活を真似てみることにした。

 お湯を沸かして珈琲を煎れる。部屋も暖まって一石二鳥だ。
 暖を取ったところで椅子に腰掛ける。
「朝早く静かな内から珈琲を飲みつつ読書に耽る……。
 森近さんじゃあないが、人はこういうときに幸せを感じるものなんだなあ」
 あの人の場合は周囲がいつも騒がしいせいで、静かな時間が貴重なのだろうが。
「一時の幸せ、か……」
 人として、こういう時間を大切にしていきた……
「○○さんいらっしゃいますかーーーー!!」
 ズバーンッッ!! ――バキッ
「なんだいるじゃないでs……なんで机に顔を突っ伏しているんです?」
「いや、なんでって聞かれてもな……」
 幸せ&ドア破壊。どうせこんなオチだとは思ってたけどさ。
「前にそのドアはボロいから勢いよく開けるなって言わなかったか?」
「あーそういえばそうですね。忘れてました」
 怒気を含めた言葉にも笑顔で返してくる。相変わらず面の皮が厚い天狗だ。

 折角朝早く起きたというのに、
「何が好きでドアを直さなきゃならんのか……」
「ほんとご苦労様ですね」
 破壊した当事者は手伝いもしないどころか、勝手に上がり込んで珈琲まで飲んでいた。
「つーか、それ俺が飲んでたやつ……」
「堅いこと言わないでくださいよ。私と○○さんの仲じゃないですか」
「だったら手伝え。というより、お前が壊したんだろうが」
「それは面倒だから嫌です」
 ほんとにこの天狗は。

 漸く補修が終わり、文に問いかける。
「で、なんの用だ? 今日は配達日じゃないだろう」
 文が俺の家に来るのは珍しくないことだが、こんなに朝早く来るのは配達日ぐらいのものだった。
「そうなんです、大変なんですよ!」
 どうやらやっとここに来た目的を思い出したようだ。
「さっきまで人の珈琲を飲んでくつろいでいた奴の台詞ではないな」
「そんな細かいことは置いといて、とにかく大変なんです」
 ふむ、文が焦る事と言えば何かすごい記事のネタを見つけた、とかだろうか?
 しかしそれだったらわざわざ俺の家に来る必要などない。
 兎に角話を聞くとしよう。
「私は先程すごいネタを発見しました。これまで見たこともないぐらいとんでもないやつです」
「ふむふむ」
「これは早急に写真に納めるべきだと思い、私はコンマ0.2秒でカメラを構え……」
「待て。長くなりそうだから手短に言うと?」
「朝御飯ください」
「帰れ」
 ついに配達日以外でもタカリに来たか。というか話の前後が繋がってない。
「自分の家でも飯ぐらい食えるだろうに……」
「何言ってるんですか。○○さんの家の飯だから食べる意味があるんですよ」
 自分がどれだけむかつくこと言ってるか判ってるのかお前は。
「で、さっきお前が言いかけたことは嘘か?」
「九割方嘘です」
 ほとんどじゃねえか。

 まったく、思わず溜め息が出てしまうが仕方がない。
「……飯はやるから嘘はつくな。嘘を考えるぐらいなら正直に食べたいと言え。そうすれば作ってやるから」
「いいんですか?」
「嘘をつかれるよりましだ。……もちろん、毎日はダメだけどな」
 俺のところにも食糧事情というやつがある。毎日来られたらたちまち食料が無くなってしまう。
 流石の文にもなけなしの良心ぐらいあるだろう。……後でこの約束を後悔するかもしれないが。
「やったー! 有り難うございます!」
 ……まあ喜んでいる文が見れたし、よしとするか。

「しかし、だ。朝飯はこれから作るから暫く時間が掛かるぞ。うちの竈は火力が弱いんだ」
「あれ、作ってたんじゃないんですか?」
「俺は本を読んでいただけだ。そこにお前が飛び込んできたんだろうが」
「そうでしたね。しかし時間が掛かるとなると少々暇ですね……」
 暇だというなら手伝いぐらいしろと言いたいが、どうせしないだろうから無駄なことは言わない。
 一応の案は出してみる。
「暇なんだったら記事のネタの一つも見つけてこい。それほどストックも残ってないんだろう?」
「確かに現在のネタ数は少ないですが、外に行くのは寒いので嫌です」
 前は忍耐強いとか言ってなかったか、とは言わない。妖怪とはいえ寒いものは寒いだろう。
 だが新聞記者としてはどうか。
「ほんとに勤労精神の薄い天狗だな……。どうしたら仕事する気になるんだ?」
 その言葉に文は思案顔にうつむく。何か嫌な予感がした。

 案の定、顔を上げた文はこんなことを言った。
「○○さんがキスしてくれるんだったら、やる気も出るんですけどねー」
「はあ?」
「あっ、おでこでもいいですよ?」
「俺はするとは言ってないが」
 というか、何でそれでやる気を出す。
「ダメなんですか?」
 いきなり上目遣いにこちらを見上げてくる。どこで覚えたそんな技術。

 ……最近、乗せられてばかりな気もするが。
「わかったよ。一つでもネタを撮ってきたならしてやらなくもな…」
「それじゃ、ちょっくら行ってきますねーー!」
 バビュンッッ!! ――バキッ
 文は俺の返事が終わるのも待たずに飛び出していった。
「まだ話は終わってないが…ってまたドアが!」
 また直すのか、とガックリきた所で気がついた。
「ん? お前置いていかれたのか」
 普段は文の肩に留まっている烏が、所在なさげに部屋の中を飛んでいた。
 主人が余りにも高速だったため、ついて行き損ねたようだ。
「羽を落とされても困るし……。机でもいいから、飛ばないでくれないか」
 話は通じたようで、烏は机の上で落ち着いた。文についているだけあって利口なものだ。

 とりあえず朝食を作る準備をしながら考える。
 なんだかんだ言って、自分はあの少女と一緒にいる時間が嫌いじゃないらしい。
 落ち着きがないのが玉に瑕だが、元気な彼女の姿にどこか惹かれている自分がいる。
 戻ってきたら約束通りキスぐらいしてやろう。
 一度といわず何度もやってやれば、あの少女も驚くのだろうか。
 おっと、文が戻ってくる前にドアを外しておこう。これ以上壊されてドアごと交換なんてことにはしたくない。
 少々寒くなるが仕方がない、と玄関に向かったところで机の烏と目が合った。
 こいつも苦労してるんだろうなと苦笑しつつ、何となく声をかける。
「お前の主人ももう少し落ち着けばなあ……それは無理な話か」
 反応など期待していなかったが、烏は俺の言葉に頷くように、カーッと鳴いた。

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6スレ目>>523-524


  俺が幻想郷に(神隠しで)来て、もう二ヶ月が経つ。
  最初の頃は低級妖怪に殺されかけ、湖の氷精に馬鹿と言われてきた。
  だが、ある妖怪に色々な事を教えてもらった。
  その妖怪の名前は射命丸 文。
  彼女は幻想郷の事。自分が天狗である事。「文文。新聞」という新聞を発行している事も教えてくれた。
  そして、俺は現在その文文。新聞の記事を書くのを手伝っている。

  「いいですか、○○さん。もうすぐクリスマスです。今回はクリスマス特集で記事を書きますよ」
  「あぁ、もうそんな時期か。で、どんなことを書くの?」
  「とりあえず、外界のクリスマスというのを書こうと思ってます。だから、取材させてください」

  ……OK、ちょっと待て。貴女達は、外界のクリスマスを知らないでクリスマスをしてたんですか?

  「え~、文さんはどこまで外界のクリスマスを知ってるんですか?」

  俺の、問いに文は少し戸惑いながら言った。

  「えっと……お酒飲んで、ご馳走食べて、プレゼント貰う日?」

  どこの子供の発想ですか……いや、お酒って言ったところで子供じゃないか。
  俺は、呆れながらも文の問いに答えた。

  「まぁ、間違いでもありませんがもう一つ言えることもありますよ」
  「何ですか?」
  「外界では、好きな人と一緒に居る日でもありますね」
  「すっ、好きな人ですか!?」

  文はイキナリ素っ頓狂な声で聞き返してきた。
  そこまで驚くようなことを言ったつもりではなかったが。

  「ビックリした……。どうしたんですか一体?」
  「いっ、いえ。ただ予想してなかった答えだったので……」
  「そうですか。で、他に聞きたいことは?」
  「あっ、じゃあ聞いていいですか?では……○○さんは今、好きな人が居るんですか?」
  「はぁ?!」

  今度は俺が素っ頓狂な声で文に返した。

  「文さん、本当にどうしたんですか?」
  「いえ、○○さんが外界のクリスマスは好きな人と一緒に居る日って言ったから……」
  「だからその質問ですか。まぁ、今のところはそういう人は居ませんね」
  「そうですか……じゃあ、もう一つ。この質問は私、個人の質問です」
  「どうぞ」
  「クリスマス……一緒にすごしませんか?」
  瞬間、俺の頭は⑨と言われてる氷精のパーフェクトフリーズのごとく固まった。
  だって、あの質問からイキナリこれだ。固まらないほうが凄い。
  彼女の色白な顔は徐々に赤くなっていきとうとう真っ赤になった。

  「それは、どういう意味で?」
  「まだ分からないんですか。私は……私は、貴方のことが好きなんです。
   だから、クリスマスを一緒に過ごしたいんです!!」

  確かに彼女は言った。俺が好きだと。その瞬間、俺の顔も赤くなった気がした。

  「えぇ!? ちょっと待って! いつから俺が好きになったの!?」
  「初めてあなたに会ったときからです! 
   それからほぼ毎日会いに行ったのに貴方は殆ど気にも留めてなかったじゃないですか!
   貴方は鈍すぎるんですよ!」

  今度の言葉は素直に俺の頭に入った。つまり、文は俺に恋していたってことになる。
  うん。コレは夢か?試しに頬をつねる。痛いから夢ではない。
  文の方は俺の返事を期待と不安が入り混じった表情で待っている。
  俺は、覚悟を決めて言った。

  「俺も文と一緒にクリスマスを過ごしたいよ。俺も文の事は好きだし」

  その瞬間の彼女の表情は今まで見てきた彼女の表情の中で一番可愛かった。


  後日、文文。新聞の見出しにはこう書いてあった。

  ――クリスマス特集。今年のクリスマスは是非、好きな人と一緒にすごしませんか?――
  その下の記事にはこうも書いてあった。
  ――ちなみに私、射命丸 文はこのクリスマスを大好きな○○さんと過ごす予定です――

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6スレ目>>716


「……というわけで○○さん、現在お付き合いしている女性がいるというのは本当なんですか?」
「え、それは……」
「白を切っても駄目ですよ。ちゃんと証拠写真もあるんですから!」
「なっ!」
「ほら、見てください!」
バッ
「…………ん?」
「どうですか?」
「どうって……これはこの前のデートで君と撮ったプリクラじゃないか。文」
「……えへへ。ところでこの写真、記事にしてもよろしいですか?」
「これをかい?うーん……最近のプリクラは過度に女性を美しく見せすぎるからな。真実と言えるのか……」
「えー、私はかわいくないってことですかー!」
「いや、そうは言ってないよ。ただ」
「?」
「君の美しさは、僕だけが見ていたいんだよ」
「……馬鹿」

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最終更新:2010年05月11日 17:45