メディスン(レス)1


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「私メランコリー。 あなたの後ろにいるの」
「分かったから俺の背中から離れてくれ」
「んー……あなたの背中ってとっても気持ちいいから嫌だー」
「やれやれ……じゃあもうちょっとだけな」

15スレ目 >>633
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「でね、今はもっと同士を集めている最中なの…」


いつも通り、膝に乗せたメディの髪に櫛を通し、少し癖っ毛のある髪を整える。
縁側で彼女の話を聞きながら髪をとかしてやるのはもう既に日課と化している。

小さなスイートポイズン、メディスン・メランコリー。
毒を得て動き出した人形であり、まだ若くて経験が浅いが立派な妖怪である。

そんな彼女と自分が出会ったのは数ヶ月前のことで、人里の近くを彷徨いていたのを見付けて家に誘ったのだ。
初めの内は慣れないようで少しは遠慮がちにしていた彼女だが、こちらがやりやすいように接してやるとすぐに馴染んでくれた。
新しいことを教えてあげると純粋に喜び、はしゃぐ姿は孫が出来たようで見ているこちらも嬉しくなった。
もちろん彼女が住んでいる鈴蘭畑には行くことはできないので、いつも彼女の方から家に来る。

「…ちょっと○ーさん、聞いてる?」
「あぁ、ごめん。少し前のことを思い出してなぁ」
「もう、○ーさんは数少ない同士何だからちゃんとしてよね」
「だから、ごめんて。機嫌を直しておくれよ」

ぷい、と膝の上で頬を膨らましてしまった彼女の頭を、髪を崩さないように丁寧に撫でる。
それで段々と機嫌も良くなってきたのか、メディは嬉しそうに話を続けた。

「でね、○ーさんを最初にしてどんどん同士を増やして行こうと思うの。一人だけじゃ人形解放は無理だもの」

そんな彼女は、人形解放運動なることをやっているらしい。
馬鹿のような話だ、人形はそもそも自力では動かない。
人形とは道具であり、道具とは人間に使われる物である。
それを解放などと、一体全体どうやるのか。
最初は、そう思ったものだ。
しかし、今は違う。

「スーさんと、○ーさんの協力があれば、鬼に金棒なんだから!」

今はまだまだ知識も足りず、視野も狭い。
が、彼女は彼女なりに理解を広めようとしている。
彼女なら、メディなら、いつかはできるのではないか。
そう、思った。

「ああ、頑張ってなぁ。応援するよ」

非力な自分がしてやることと言えば、精々応援をしてやる程度。
老い先短い人生、自分が死ぬまでにこの人形をどこまで見届けられるかは分からない。
だが願わくば、人形解放とやらをこの目で見たいものだ。

15スレ目 >>721
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メディスン「人間に対しての毒は色々な種類があるわ、致死性のある毒、中毒性のある毒、
      身体の自由が利かなくなる毒。」

○○「何で急に今そんな話をするんだ?」

メディスン「私に対しての毒もあるのよ。」

○○「メディスンに対しての毒が?まさか。」

メディスン「その毒はあなたなのよ、○○」

○○「・・俺かよ」

メディスン「私にとってあなたは中毒性の毒なのよ・・」

○○「・・誉め言葉として受け取るよ。」

メディスン「人間が嫌いなはずなのに・・あなたに毒されたみたい」

○○「・・俺はどうすりゃいいのさ。毒を吸い取ればいいのか?」
メディスンに顔を近づける

メディスン「だめ。」

○○「なんだ、じゃあやめとくよ」
俺が顔を離そうとした時、今度はメディスンが顔を近づいてきた。

メディスン「吸っちゃ毒が消えちゃうでしょ?もっと注入してもらうわ」
いきなり唇を重ねてきて口の中を吸われた。

○○「・・お前・・毒を自ら吸うのか」
メディスン「だって、中毒だしね。」

17スレ目 >>335
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(編者注:>>646 指を怪我したとして、一番手当てして欲しいのは誰?)

 こちらが指を怪我してるのを見て
「だめだよ、傷があるんだから念のため気をつけないと……」
 ってためらいがちに少し距離を置こうとするメディスンを抱き寄せて
 呆れたような、でも嬉しそうな笑顔で頭をなでられて温もりを感じたい

一見幼いのにふと見せる母性的な面とかいいよね


33スレ目 >>656
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「さ、メディスン、もう寝る時間だよ」
「うん……ねえ○○、また本読んでくれる?」
「いいよ。少しだけね」

「これがキングコブラで、こっちがインドコブラ。
 キングの方が毒が多いけど、毒の強さはインドの方が強いんだって」
「ふーん……ね、○○」
「なんだいメディ」
「長くキスするのと、深いキスをするのとどっちがいい?」
「メディはどっちがいい?」
「……深くて、息が続くだけずっと続くキスがいい」
「じゃあ、リクエストに応えようか。おやすみ、メディ」
「おやすみ、○○。んぅ――」

33スレ目 >>808
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今日は七夕である。人里では至る所に短冊を吊り下げる木が用意されていた。
○○はメディスンを連れて人里の中を歩いていた。

メディスン「ねえ、○○。色んなところに木が用意されているけど…あれ全部枯らせて良いのかな」
○○「ダメに決まってるだろ。木のそばに机があるだろ?あそこで短冊に願い事を書いて、木に引っ掛けるんだ。すると願い事が叶うんだって」
メディスン「へぇー。せっかくだし、私達も何か願い事を書いてみようよ」
○○「そうだな」

○○とメディスンは近くにあった机に向かい、そこで短冊に願い事を書いた。

○○「メディスンはどんな願い事を書いたんだ?やっぱり人形の独立をお願いするのか?」
メディスン「当たり前よ!人形の独立無くして、勝利は有り得ないわ!」
○○「はは、メディスンらしいな…」

○○は内心ちょっとガッカリした。何故なら○○はメディスンと添い遂げる事を願いとして短冊に書いていたからだ。
もしここでメディスンが自分と同じ事を書いていたら両思いだったのに…。○○は小さく嘆息した。
○○は自分の短冊をメディスンに見られないよう、隠しながら木に結んだ。メディスンもそれに倣うように短冊を木に結んだ。

○○(メディスンとは長い付き合いとはいえ…所詮は友達以上恋人未満の関係なんだな)

後ろ髪を引かれる思いで、願い事を書いた机を振り返ってみたら…メディスンの後ろにいつも居る小さな人形がせっせと何か短冊に
願い事を書いていた。身体が小さいせいでペンを抱えるように書いていた。人形の独立以外にも願い事があるんだな、と○○は微笑んだ。
しかしその小さな人形が書いていた願い事がどうも気になったのでメディスンと別れた後、○○はこっそりと短冊の元へと戻ってきた。

○○「さっき、小さな人形が書いていた短冊は…確かこの辺だったはず」

大量の短冊の中から人形が書いた短冊を探す○○。色は緑色。だから緑色の短冊に絞って探せば良い。
それにペンを抱えるように書いていたから字がヘタクソなのがお目当ての短冊のはずだ。
○○は短冊を探し続けた。そして、ようやくそれらしき短冊を発見し目の前に手繰り寄せた。そこには…。

『大好きな○○とずっとずっと、死ぬまで一緒に暮らしたい。』

短冊にはそう書かれていた。ミミズみたいな字だから間違いなくあの人形が書いたものだろう。
メディスンは俺の事を愛してくれていたのだ。○○とメディスンは両思いだったのだ。
○○は思わず瞳から涙がこぼれた。メディスンと両思いだった事が分かって、嬉しくて嬉しくて仕方が無かった。

この奇跡は、織姫と彦星のささやかなる贈り物なのかもしれない。


34スレ目 >>451
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セミの鳴き声が響く8月の晴れた日…。
鈴蘭畑の真ん中には元気よく動くメディスンの姿があった。

メディ「あ、○○!また来てくれたんだ。最近暑くて暑くて辛いよねー…」

苦笑しながら、鈴蘭畑にやってきた○○に話しかけるメディスン。○○が持ってきた炭酸飲料を貰うと
すかさず蓋を開けてゴクゴクと飲み始める。

メディ「ぷはー!夏はやっぱりこれだね!いつもありがと、○○の持ってくる飲み物は最高よ!あ、そうだ」

そう言うとメディスンは懐からスプレー缶のようなものを取り出した。
ラベルには鈴蘭の絵が描かれている。

メディ「永遠亭の人が私の毒を薄めて香水を作ってくれたんだ。○○にも分けてあげる。
    この鈴蘭の香りで、いつ何処に居ても私の事を思い出してね。好きだよ、○○」

その後、○○はメディスンから貰った香水を付けた。鈴蘭の良い香りが身を包み、その香りの良さから
たちまち人里で話題となり永遠亭とメディスンに発注の依頼が大量に押し寄せたんだとか。


34スレ目 >>482
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秋めく景観をメディスンと一緒に見て回りたい。一緒に手を繋いで歩いたり、時々メディスンをお姫様抱っこして歩いたり、
後ろの人形が迷子にならないよう気を配ったり、会話に花を咲かせたり。
妖怪に襲撃された際にはメディスンに守ってもらいながら名所を歩き回って、イチャイチャな一日を過ごしたい。


34スレ目 >>586
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メディ「竹林の姉さんと共同で作った解毒剤が売れたから、今日は好きなだけ食べても良いよ!」
○○「本当に好きなだけ食べても良いのか?」
メディ「うん!人形解放に必要な資金は既に貯金へ回しておいたから!それに、日々○○には色々と協力してもらってるし…それのお礼も兼ねて…」
○○「よし、それならボリュームたっぷりのパフェを頼もう。メディスン、一緒に食べよう」
メディ「本当!?やったー!」

店員が超特大パフェを机に運んできた。

メディ「…本当にボリュームたっぷりだね…」
○○「俺達だけで食べきれるかどうか分からないけど…とりあえず食べよう」

食事中

メディ「あ、○○のほっぺたにクリームが付いてる。えいっ」(ペロッ)
○○「!?」
メディ「ごちそうさまー。うふふ」
○○「うー…そういうメディスンだって、口元にべっとりクリームが付いてるぞ」
メディ「本当!?じゃあ○○、私の顔も舐めて舐めてー」
○○「仕方ないな…えいっ」(ペロペロ)
メディ「くすぐったいけど、何だかいい気持ちねー。ありがと、○○」
小さい人形「……」(クリームを顔に付けている)
メディ「あ、後ろの人形も○○に顔を舐めて貰いたいみたいだよ」
○○「おいおい…全く、しょうがない奴だ」(ペロッ)


34スレ目 >>611
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丘の上にあるメディスンの家で

メディ「秋も深まりめっきり冷え込んできたという事で、熱々のシチューを作っちゃうよ!」
○○「シチューか。本当に作れるのか?」
メディ「大丈夫よ!竹林の姉さんに作り方を教わってきたんだから!具材もしっかり用意したわ!」
○○「そうか、なら期待しよう。だが毒だけは入れるなよ!絶対に入れるなよ!」
メディ「○○、毒が苦手なんだもんのね。ちゃんと分かってるわよ」

調理中

メディ「○○、知ってる?シチューって種類の違う、沢山の野菜を一つの鍋に入れて…それをグツグツと煮込む料理なの」
○○「ほうほう」
メディ「一つの鍋に入れられた野菜たちは火によって煮込まれ…やがて一つとなっていく。相反する味も…苦味も…独特な味も…みんな一つになっていくの」
○○「メディスン…?」
メディ「何だか……私達みたいだよね。人間と妖怪、種族が違うのに同棲という一つの鍋に入れられて…愛という火で煮込まれて…一つになろうとしている…。まるでシチューみたい」
○○「そういえばそうだな…俺達、案外シチューなのかもしれないな」

完成

メディ「出来上がったよー!さあ、召し上がれー!」
○○「頂きます。あむ………んっ!?このシチュー、やけに味が濃くないか?」
メディ「敢えて味を濃くしたんだけど…口に合わなかった?」
○○「いや、そういう訳じゃないんだけど…どうして味を濃くしたんだ?」

メディ「だって…『濃い』は、『恋』に通じるじゃない?○○には恋お味を味わって欲しかったの…。キャー言っちゃった///」


34スレ目 >>613
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木枯らしが吹く○○の家で。

○○「おー、寒っ」
メディスン「寒い?なら私が温かい飲み物を作って来てあげる」


メディスン「はい、どうぞ」
○○「ありがとう……ずずずっ………うん、美味しい!」
メディスン「美味しい?良かった。○○のために鈴蘭から取れた新鮮な毒を混ぜておいたんだけど、どうかな?」
○○「ブハッ!?……毒を入れただと!メディスン、言ったじゃないか!俺には毒は危険だから近づけないでくれって!」
メディスン「うん、知ってる。でも入れたのは少量だよ。毒でも少量なら問題ないわ」
○○「でもなぁ……毒は毒なんだから……危険である事に変わりは無いよ!」


メディスン「……○○と……もっと一緒に居たいの……」
○○「え?」
メディスン「○○は毒が苦手だから鈴蘭畑の中に入れないでしょ?だから少しずつ毒を飲ませて徐々に慣れさせて……そして毒に耐性を
      付けて貰って……私の鈴蘭畑に来て欲しいの!いっぱいいっぱいもてなしてあげたいの!!」
○○「メディスン……」
メディスン「○○の家に行くだけじゃ物足りない!○○を私の鈴蘭畑に招いて、一緒に遊びたい!お料理も作ってあげたい!」
○○「……分かった、飲もう。俺がメディスンの家に遊びに行けるよう、耐性を付けよう!」
メディスン「ありがとう○○!いっぱい作ってくるから!」

その後、○○とメディスンと小さい人形で飲み物を召し上がったんだとか。


34スレ目 >>688
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メディスンの後ろに居る小さい人形と。

小さい人形「………」(喋れないので必死にジェスチャーでしたい事を伝えている)
○○「このボールでキャッチボールがしたいって?」
小さい人形「コクッコクッ」(首を縦に振る)

小さい人形とキャッチボールをする○○。○○にとってはピンポン玉サイズのボールだが小さい人形にとっては抱えられるほど大きいボールである。
指で弾いて転がる○○に対し、小さい人形は全身を使ってボールを投げる。ボールを受けるだけでも一苦労な人形だった。

小さい人形「………」(座り込んで、両手をパタパタ振っている)
○○「もう疲れたって?まぁしょうがないよな」
小さい人形「………」(何処からともなく弁当箱を取り出し、弁当箱と自分を交互に指差す)
○○「弁当箱……君が作ったのか?」
小さい人形「……コクッ」(弁当箱のふたを開けて○○の前に差し出す)
○○「食べても良いんだね。ありがとう」

小さい人形が作った弁当はサイズも小さかったが心遣いは大きく感じられた。

34スレ目 >>699
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クリスマスの夜にメディスンとデートしたかったが、どうやら彼女は忙しいらしくそれは叶わなかった。
一人で虚しくクリスマスを過ごしていると、窓から随分と小柄なサンタが入ってきた。おもむろに袋からプレゼントを取り出して○○に渡すと、
そのまま窓から出て行こうとした。去り際、サンタは「彼女、いるんでしょ?…ずっと大切にしなさいよね」と呟いた。
そのサンタは、メディスンそっくりだった。

34スレ目 >>729
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メディスンと鈴蘭畑を散歩中、木の根っこに足を引っ掛けて○○が派手にずっこける。

○○「あいたっ!……しまった、膝小僧から血が……」

メディスン「だ、大丈夫!?」
○○「これくらい、どうって事はないさ。大丈夫……痛ッ!」
メディスン「ちょっと!全然大丈夫には見えないわっ!」
○○「これくらいで根を上げてたら男が廃る……心配する程では無いよメディスン」
メディスン「人間は妖怪より貧弱なんだから無理しないの!……そうだわ!」

ぺろっぺろっ(メディスンが屈んで、傷口を舐め始めた)

○○「なっ……何やってるんだメディスン!?」
メディスン「何って傷口を舐めてるのよ。このまま放置したら破傷風になっちゃうよ」
○○「しかし……!」
メディスン「私は毒を吸い出す事も出来るのよ。だからこれは消毒。怪我をしたら消毒するのは当然よね?」
○○「た、確かに…」
メディスン「安心して。小さい人形に包帯を取りに行かせたわ。包帯を巻いたら永遠亭へ診せに行きましょ」
○○「メディスン……恩に着る」


メディスン「はい。包帯、巻き終わったわよ。歩ける?」
○○「メディスンが舐め続けてくれたおかげで痛みが少し引いた。これなら歩ける。ありがとう、メディスン」
メディスン「人間は貧弱なんだから、無理しちゃダメよ。怪我をしたらすぐ私に言いなさい。すぐ治療してあげるから」

小さなその体が、何故大きく見えて頼りがいがあった。

34スレ目 >>791
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一日遅れの雛祭りで、雛壇を取り出したメディスン。

○○「おお、綺麗に並べられたな」
メディスン「どう?私の手並みは。人形に関しては、私の右手に出る者は居ないのよ」

○○「………って、あれ?お雛様とお内裏様がいないんだが。どうしたんだ?雛祭りの主役みたいなものだろ?」
メディスン「それは敢えて置いてないの」
○○「どうしてだ?この2つが無いと雛壇は完成しないじゃないか」
メディスン「○○はこの服を着て。私はこの服を着るから」
○○「?」

メディスン「どう、似合ってる?」
○○「その格好って……十二単じゃないか」
メディスン「そう。○○も烏帽子が似合ってるよ」
○○「まるでお雛様とお内裏様だな………あっ」
メディスン「ふふ、それじゃあ空けておいた所に座ろっか」

周りの人形と比べて○○の体は大きかったが、雛壇は完成したとか。


34スレ目 >>821
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雛祭りが終わり、人形を段ボール箱の中に片付けてから数日後……。

○○「……何だか物置の方から変な音が聞こえるな。一体何なんだ」

段ボールが仕舞われている物置から日夜おかしな音が聞こえていた。段ボールを叩くような音だ。
いつまで経っても鳴り止む事が無かったので、いぶかしんだ○○は物置の前へと向かった。

○○「また聞こえてくる……」

物置の解錠作業をしている間にも音は聞こえる。心なしかさっきより大きくなっている。
扉を開けると、○○は驚愕の光景を目にする。なんと1つの段ボールが独りでに動いていたのだ。
謎の音の発信源はこの動く段ボールからだった。

○○「おいおい、段ボールが妖怪化するのか……?」

○○は恐る恐る動く段ボールに手をやり、封を塞いでいたガムテープを引き剥がした。
すると中から人形が飛び出し、○○の顔面に抱きついた。

○○「お、お前は!メディスンの後ろに居る小さい人形じゃないか!」

○○の顔面に抱きついているのは、メディスンの後ろに居る小さい人形だった。
どうやら雛祭りの人形と間違われてメディスンに片付けられてしまったらしい。
夜な夜な聞こえていた、段ボールを叩く音は小さい人形の助けを求める音だったのだ。

○○「暗かっただろうに…怖かっただろうに…」

○○は優しく小さい人形を抱きとめた。小さい人形は喋れない。でも瞳には涙が浮かんでいた。よほど怖かったのだろう。
○○から中々離れようとしなかった。そんな小さい人形の頭を人差し指で撫でながら、物置に施錠し部屋へと戻った。

その日を境に、小さい人形はずっと○○とぴったりくっついていた。まるで懐いた子犬のようだ。


34スレ目 >>823
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最終更新:2014年11月08日 23:32