小町(レス)1


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今日も無縁塚でサボっていた小町だが、何やらいつもと様子が違うことに気付く。
不思議に思い、辺りを探ってみると何とそこには人間の赤ん坊が。
取りあえず妖怪に襲われては大変だと赤ん坊を保護する小町。
その後、彼女の上司である四季映姫に相談すると、何と彼が外界人であり、更に捨て子であることが判明する。
彼の処遇をどうするかと頭を抱える映姫だが、何と小町が世話をすると申し出た。
彼女に赤ん坊の世話などできる筈がないと難しい顔をする映姫だが、いつになく真剣な小町の様子に思うものがあったのか、いくつかの条件を付けて許可を出すことに。
小町は喜び、赤ん坊の名前を○○と名付ける。
こうして、死神小野塚小町の子育ては始まったのだったーーー



お母さん小町っていうのが唐突に思い浮かんだ

14スレ目 >>197
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偶然○○の寺子屋の宿題の作文を見つけてしまったえーきさま。



ぼくのお母さん
○○

ぼくのお母さんはしにがみです。
でも、ときどきおしごとをサボって、先生のてらこやにきます。
そんなとき、えーきさまはいつもすぐにとんできて、お母さんをひっぱっていきます。
えーきさまは、「あなたはこうなってはいけません」といっていました。
サボるのは、いけないと思います。



「まったく、育ての親が反面教師になってどうするのですか」



お母さんはとてもやさしいです。
ぼくがこのまえかぜを引いた時も、おしごとを休んで、おくすりをもらってきてくれました。
むかし、ねむれないと言ったら、えほんを読んでくれました。



「だからあの日は急に仕事を休んだのですか…ならばそう言ってくれればいいものを」



ぼくはそんなやさしくて元気なお母さんがだいすきです。
いつもぼくをたすけてくれるお母さん、ほんとうにありがとう。
大人になったら、いっしょにおしごとがんばろうね。



「ふふ…どうやら、しっかりと母親をできているようですね…最初はどうなるかと思いましたが……さて、私も仕事に戻るとしましょうか…」

14スレ目 >>219
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「んじゃ、ちょっと行ってくるわ」
「行くって、どこに?」
「学校だよ。前にも話したろ?」
「あぁ、寺子屋のことか…どうせだし、もう少しゆっくりして行かないかい?」
「いや、ただでさえ単位ヤバいからなぁ」
「いいじゃないか。ゆとりを持ってマイぺースにいこう」
「もう既にゆとり教育だっての……」
「ほら、世間だって認めてるってことじゃないか。……それとも、あたいといるのは嫌なのかい?」
「…嫌ってわけじゃないけど…って時間ヤバ!?」
「あ!……あー……」


「…オイ、小町」
「あ、お帰り」
「いやお帰りじゃなくてだな……学校どころか、徒歩五分の筈の駅までもたどり着けないんだが…」
「気のせいだ」
「お前、能力使ったろ」
「気のせいだって」
「……ハァ、今日だけだからな」
「お、休む気になったのか」
「まったく……」



外の世界に小町を連れて行ったらこうなる?

15スレ目 >>708
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「七夕ねえ、一年に一度しか逢えないなんてあたいにゃ考えらんないね」
 川のほとりで、星を見ながら小町は言った。
 川といっても三途の河ではない。そこらの小川に涼みに来ただけだから。
「小町もあんまり仕事サボってると、俺と離れ離れにされちまうかもしれないぞー」
 もっとも、それを誰よりも畏れているのは他ならぬ○○自身なのだが。
 しかしそんな彼の不安を彼女は笑い飛ばす。
「もしそうなっても。知っての通り、私は渡しだ。だから、」
 天の川くらい、軽ぅく渡ってみせるさ、と。
 そんな彼女の笑顔が眩しいやら、自分の無力さが情けないやら。そして何より照れくさくて。
 誤魔化すように○○は、その辺に生えていた笹の葉で笹舟を作りだした。
「っ、てて。切っちまった」
 手元が暗がりであったせいもあるし、気分が浮ついてたせいもあったろう。
 葉で指を切ってしまう。指先にぷくりと赤い雫が出た。
「ああもう、何やってんだか」
 その雫が落ちる前に小町に手を取られ、その指を咥えられる。
 ざらりとした感触と、温かな咥内に○○の心音はさらに一拍跳ね上がった。
 只でさえ、星明りに薄く照らされた彼女の横顔に見惚れていたのに。
「ん、ちゅ。痒いかもしんないけど、引っ掻いちゃ駄目だよ?」
 解放された指先が、外気に晒され一瞬冷やりと感じる。
 なんとはなしに、意味も意図も後先も考えず、○○はその指を自分でも咥えてみた。
 鉄の味に混じって、彼女の味がするような気がした。
「な……っ! ちょ、こら。馬鹿、何を……!」
 さっきはあんなに豪快なことを言ってのけたくせに、それだけで彼女は頬を染めてうろたえる。
 指を舐めるのは平気なのに、いやはや乙女心とは複雑だ、と○○は小さく笑った。
 からかわれたと思ったのか、すねた顔を見せる彼女を正面から抱きすくめる。
 咄嗟のことで反応できなかった小町の頬に口を寄せて囁く。
「まあ、そんな心配はしなくとも。俺達の間は川どころか、血一滴分が落ちる余地もないな」
 その言葉に、何を返すでもなくただ強く抱きしめ返してくれた彼女が。
 途方もなくどうしようもなく愛おしかった。



「まあ、小町のサボり癖は○○のいるいないに関わらず元からですが」
「ぎゃふん!」

17スレ目 >>423
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映「小町、あなた最近サボりすぎよ。まったく、しょうがない子ですね・・」
小「うう・・そんなつもりはないんですよ~・・」
映「ま、大方○○の所にでも行ってるんでしょうけど。」
小「・・う、さすが、何でもお見通しですね・・あは・・は」
映「全く、あなたは死神としての自覚が無さ過ぎます。」

映「・・今後、○○との一切の交流を禁じます。いいですね?」

小「そ、それは・・お言葉ですがその命令には従えません。
  確かにサボってしまう要因にはなっていますが・・一緒にいるとなんていうかその・・」
小「すごく幸せな気分になるのです。サボらないように努力はします・・
  でも今は見逃して下さい!お願いします・・」
小「それでも駄目と仰るなら・・」
映「(小町が私の命令を断るなんて・・そう、よっぽどその人が好きなのね)」
映「・・やれやれ、ま。小町のサボりは今に始まった事じゃないですしね・・」
映「分かりました。好きにしなさい。でも、ちゃんとやる事はちゃんとやるのよ?」
小「・・あ、ありがとうございます!」
映「あと、今度○○をここに連れてきなさい。あなたに相応しいか私が白黒付けてあげるわ、ふふふ」
小「(・・えいき様が嫁に行く娘を心配する父親みたいになってるよ・・!)」

17スレ目 >>459
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「な~~小町ぃ~~。」
「んー?」
「吸血鬼ってさぁー。」
「ん~~。」
「喉が渇いて血を吸うのかぁー?お腹が空いて血を吸うのかぁー?」
「さぁ~、どっちもあるんじゃないの~?」
「そうか~、じゃぁ前者の方だとさぁ~?」
「何~?」
「自分の腕から血を吸ってぇ~、永久循環すればいいんじゃねぇ~?」
「ん~、それはいいとおもうけどさぁ~。」
「何だぁ~?」
「そもそもぉ~、口から入ってまた血液になるのかぁ~?」
「・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・。」
「暇だなぁ~。」
「暇だねぇ~。」


こんな平凡な状況を野原に転がって青空見ながら話したい。
もちろん後で映姫様が説教を垂れ流すのも含めてな。


17スレ目 >>728
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 飲み屋の帰り、帰路を歩く○○。
 背中に酔って寝こける死神を負ぶって。
 しかしどうしたことか、歩けど歩けど一向に自宅に辿りつかない。
 妖精にでも騙されたかと思ったがその気配もなし。
 いやしかし、これはもしや。

「……小町、起きてるだろ」

 答えの代わりにぴくぴくと背中で身じろぎをする。
 どうやら笑いをこらえているらしい。
 おかしいとは思ったのだ、たかだかあの程度の酒精で彼女が酔いつぶれるなど。
 おおかた閻魔の絡み上戸から逃れるために狸を決め込んだに違いない。
 これならいっそ横抱きにして街道を巡ってやればよかったと溜め息を吐いた。

 吐息を感じて下ろされるものと勘違いしたのか、首に回された腕が絡みつく。
 それに苦笑を返して、そのまま背負い直す。

「後で幾らでも抱いてやるし、負ぶってやるから。とりあえずは家に帰ろうか」

 委ねられた重みは先程と比べて少し増したように感じたが。
 それが苦になるどころか幸せに思えるのは惚気というものか、と彼は小さく笑った。





 その後、一歩目で家屋が見えて。
 二歩目で戸の前に。
 三歩目で敷居を跨いだというのは、やや調子が良すぎる気がしないでもない。

「さあさ、約束約束。まずは呑み直すとしようか。抱っこされたままで」
「良いのは銚子もまた然り、かなあ」


19スレ目 >>922
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「あぁ、堂々とサボれるなんていいねぇ♪」
「……」
「どうしたんだい?黙っちゃって」
「なぁ、小町。一つ聞いていいか?」
「なんだい?あたしの隅々まで知っているくせに何を聞くのさ。あ、弁当二つくださ~い」
「とりあえずそのセクハラ発言はいいとしてなぜお前まで行くんだ?そして、なぜ俺も一緒になんだ?」
「ぜんぜん一つじゃないじゃないか。これでもあたしは死『神』だからね」
「だからか……。映姫様がいじけてたぞ『私も行きたかったって』。で、二つ目の質問には答えてねぇぞ」
「そりゃあ、簡単さ。ちょっとこっち向いて」
「なん――んむっ!?」
「っぷは……。あんたはあたしの恋人なんだから一緒に旅行に行きたいって思うのは当たり前だろ」


「あ、あの弁当……」
どうしていいかわからず立っていた販売員がいたとかいないとか。

20スレ目 >>285
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○○「だるいなぁ」
小町「だるいねぇ」
○○「小町はもう少し仕事したほうがいいんじゃないか?」
小町「○○こそ、仕事すすめなくていいのかい?」

…………

○○「だるいなぁ」
小町「だるいねぇ」
○○「そういえば、三丁目にうまいおでん屋見つけたんだが、今晩いくか?」
小町「お、いいねぇ、寒い時にはやっぱりおでんさね」


映姫「こら! ○○! 小町! やっぱり二人してサボってましたね!」
○○「すいませんすいません……あれ、小町?」
小町「○○~、あとはよろしく~」
○○「おのれ、先に逃げるとは後でおしお「聞いているのですか!?」はい! すいません!」
映姫「だいたい貴方が来てから小町の勤務態度は以前よりも(以下108行略


20スレ目 >>837
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「一つ埋めては嫁のため、二つ埋めては……」
「何のためだい?」

 振り返れば小町がいた。
 問いには笑みを浮かべて流し、作業を続けた。
 焦れた彼女は口を出してくる。

「……埋めたものを見るには二つある。掘り起こすか」
「出てくるのを待つか」

 できれば前者は御免被りたいところだ。
 コレのためにどれだけ苦労したことか、それを泥どころか水泡に帰すことは考えたくもない。
 果報は寝て待てとはよくいったものである。

「それを再び目にすることは叶わないかもしれない。それでも、埋めるというのかい?」
「埋めるさ。また見たいのだから」

 埋めるということは即ち産めること、殖やすこと。
 何も輪廻は水の専売特許ではないのだ。
 土の中でも生命は巡っている。
 肉体の生死という意味ならばこちらの方が馴染み深い。

「それに意味はあるのかい?」
「違った花も咲くかもしれない。甘い実がなるかもしれない」

 新しい芽を出すために、古い種を埋める。
 その努力には意味があると信じたかった。
 彼女にも、その意味を見つけて欲しかった。
 だから。

「なあ、小町。
 これを埋めたら、子作りをしよう」

 次の代へと続きますように。


21スレ目 >>995
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「もし、小町さんや」

「何だい、○○」

「周りはめでたそうにしてるが、俺達は新年の祝いとやらをやらないでいいのか?」

「何を言うかと思えば……今は仕事中だよ?」

小町がへへっ、と軽く笑いながらつきなれた嘘をついた。
聞きなれた嘘ではあったが、こちらもついおかしくて笑ってしまう。
周りがいかに慌ただしくなろうとも、小町だけはいつも通りだな……いや、俺も。
結局いつものように河岸で寝転がりながら談笑したり、まどろんだりして元日を過ごした。

「他の死神はえらい忙しそうだったが、手伝わなくていいのか?」

「周りが忙しそうな時は休む! 周りが暇そうな時は働く!」

「働く時でさえ仕事量が少ない時期を選ぶのかよ……」

「いいのいいの。 あたいのおかげで死神の仕事量のバランスは保たれてるんだからね」

また適当なことを言う。この時期にこんなこと言ってたら映姫様が飛んでくるだろう。
その光景がもう絵に浮かぶようだ。

「それに、その……いくら忙しくったって年初めくらいは恋人と一緒にいたいじゃないか」

「……そうだな」

唐突に小町がデレて、空気を変える。
俺も照れ隠しに適当な相槌を打つ。 ……うん、いつも通りだ。
小町の背後にそびえ立つ閻魔さんを除けば――



「――小町」

先程まで赤かった小町の顔が急速に血を失っていく。

「し、四季様!? すいません!すいません!」
「今日という今日は真剣なお説教が必要ね……」

はぁ、と眉間に皺を寄せながらため息をついて、映姫さんがこっちを見た。
あなたにも責任はあるんですよ、と言いたげであったが、
怠惰な部下の説教に集中するためか、すぐに視線を戻した。
俺も申し訳ないと思いつつ、足早にこの場を去ることにした。



「ちょっ、○○! ひきょ――きゃん!」

鈍い音の後に聞こえる悲鳴もまた、ああ――いつも通りだ。

22スレ目 >>312
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 何処から流れ何処に行く三途の川の上に、一隻の船がゆるりと移動していた。
 全てを受け入れているような、それとも何も考えていないような表情をしながら、○○は
船の上で腰を下ろしきっていた。
「本当に亡くなっちゃったんすかね、俺」
「本当に亡くなっちゃったんだよ、あんた」
 そういうことだった。
 若いうちから亡くなってしまったことは至極残念なことだった。しかし、憧れの
小野塚小町はここにいる。
「まさか死神だとは思いもしませんでした。死に掛けた際、何度も何度もお会いしては、普通に
会話したりしましたし」
 そう。
 これまでに、二回ほど事故に遭った。一度目の事故の際は何とか助かったのだが、その際に「まだいけるからしっかりしろ」と激励されたのだ。この
小野塚小町に。そのついでとばかりに、雑談も交えたのは記憶に新しい。
「うん、死神なんだよね。どうかな?」
「やっぱり小野塚さんは頼れる人だと。死後、こうして世話にさせて頂いていますし」
「そうかい、そうかい。それは良かった」
 うん、と小町が小さく頷く。決まりでもあるのか、小町はずうっと立ちっぱなしだ。
身長があるからか、ただそれだけで歴戦の戦士と思わせる風格があるから凄いものだ。実際は
死にかけの際に雑談をしてくれる、そんな人だったりするのだが。
「せっかく会えたのに、もうお別れなんですかね」
「そうだね、転生しなくちゃならんしね」
「そうなんですよね。でも、俺はずーっと三途の川の上でもいいかなーと」
「どして」
「あの事故以来、あなたのことが忘れられなくて」
 ああなるほどねと、小町が納得するように頷く。
「そうなんだ。死神が好かれるなんて前代未聞だなあ」
 顔は赤くしていなかったと思う。
「それはおかしいですよ。小野塚さんは美人でしょう」
「いや、やっぱり死神という看板が強烈だからさ」
「そうなのですか。死神さんなのに、流行物とかを聞いたりするのに」
 小町は微笑しながら、斜め上に視線を傾けている。
「まあ、あたいも女だし」
「そうですよ、小野塚さんは女性、それも人を助けてくれる女神ですよ」
「あたいは死神だし、励ましただけだよ」
「それで十分です」
「そっかい」
 もうじき、還るべき場所にたどり着く。気持ちが安定しているのも、小町が
「あんたは善行を積んだから大丈夫」と保障してくれたからだ。
「ねえ」
「はい」
「今度、映姫様に本気でかけあってみるよ。一ヶ月に一度や二度、休暇をくださいって」
「何故です?」
「好きな人が、もう少しで生まれるから」
 そういうことだった。
 そんなわけだから、次も頑張ろうと決めたわけだ。


23スレ目 >>825
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「なぁ、こまっちゃん、まだ向こうには行かないのか?」
「あせったところで変わりゃしない、もう少しのんびりするさ」
「ふむ、桜は散り際が美しい、ってことか」
「わかってないねぇ○○」
「あれ? ちがった?」
「アンタがいて、あたいがいる。この瞬間をもう少し楽しみたいのさ」
「……なるほど、結構クサいことを言うんだね」
「はは、違いない」
「でもうれしいよ、小町」
「……へへ」


「とはいえ、ほどほどにしないと、仕事が溜まってまた四季様に怒られるけどな」
「……きゃん」

23スレ目 >>989
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「今日も一日お疲れさん」
「ん、小町も。ご苦労様」

 かつん、と。酒盃を合わせる。
 ○○と小町の二人は気さえ向けば一日の終わりにこうして飲み屋に繰り出す。
 そうして、その日に見聞きした与太話やらを肴にだらだらちびちびとやるのだ。

 彼がなんの気なしにその話題をふっかけたのも、意味があってのことではなかった。
 常と同じに。

「そういえば、神社の方で天人さまを見たよ」
「──ん」

 彼の見た天人の少女は、知識の上の天人とはかけ離れた様であり。
 その食い違いを笑い笑われようと口にしたのだ。
 反応からすると小町はその天人を知ってはいるようでもあった、が。

「そうかい」

 それだけを言って、なみなみと注がれた酒を飲み干し、空いた杯を置いたので。
 その話は、それでお仕舞い。彼はそう受け取った。



 その後、頃合を見てお開きと相成り、二人並んで帰路につく。
 ただしその様子はやや珍しいものとなった。

「ほら小町、シャンと歩けって」
「ん? んぅ~」

 訳のわからない呻きを上げながら、つい先程までは小野塚小町だったものが纏わりつく。
 変な所に酒精が回ったらしい彼女は、正体を無くしたかのようにグニャグニャになってしまった。
 量を鑑みるに酔いつぶれたとは思えないが、はてさて。
 彼はそんなことを考えながら、細い彼女の腰に手を回し、姿勢を保持しようと試みる。
 その勢いを利用して、小町はより一層、寄り添うように縋りつく。

「……ねぇ」

 耳朶に響く囁き声に彼はゾクリと背筋を振るわせた。
 普段の彼女とはまるで違う、擦れながらもとろみのある、まるで強い洋酒のような。
 それにただの返事だけをするということに、彼は並々ならぬ忍耐を用いて望む羽目となった。
 だというのに彼女は続ける。その声で、抱きつく腕に力を込めて。

「あんたは、天人に、なりたいかい?」

 老いず、朽ちず、苦しまず。
 求めず、追わず、動かない。
 そんな多くの下界人が焦がれ憧れる、天人というものになりたいかと彼女は言った。
 おいおい、と。呆れた様子の彼にも構わず。
 そうしたら、と。

「そうしたら、ねぇ。きっと、ずっと一緒に……」

 ──ああ、小町。やはりお前は船頭なのだ。お迎えの死神にはなれない。
 だから。そんな言葉では、誘われてはやれないし。拒まれてなどやるものかよ。

「ぅ、んっ」

 なおも言い募る口を、彼は唇で塞いだ。
 そして吸った。彼女の弱気を、いらぬ所に入った酒気を吸い出してしまえとばかりに。
 序で、逃げようとする彼女の舌をも思い切り吸った。
 その刺激に小町は二三度小さく身震いして、彼の胸をそっと押す。
 先程までとは違う、しっかりと意思と芯の通った力で。
 だから彼は彼女を放してやった。もう平気らしかったから。
 そのまま小町はトントンと二三歩下がって素早く回れ右をした。
 その背中に声をかけてやる。

「お帰り」
「……ただいま」

 翻りざまに見えた耳は闇夜にあってなおも赤かった。
 恥じているのだ、彼女は。
 そのまま酔いの欠片も見えない足取りでスタスタと先を歩いていってしまう。
 速く見える歩調の癖に、距離は一向に離れないけれど。

「大丈夫か?」
「好い女さ」
「思い出した?」
「取り戻した」

 まだ赤いだろう彼女の耳を摘もうと伸ばした彼の手は、髪を一房掠めるだけに終わり。
 お陰で見える、半分だけ振り向いた横顔。それはいつぞやのものとよく似ていた。
 彼と彼女の行く道の、最初にあったあの言葉。あの誓い。

 彼は彼女を娶るから。

「私はお前を送るんだ」



「天になんぞ、堕とさせやしない」



 お迎えの誘惑より甘く、死神の鎌より鋭く、彼の心を捕らえて放さぬ小野塚小町の殺し文句。
 結局のところ、彼は彼女に殺されっぱなしであったという話。


24スレ目 >>71
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「ここは…?」
「お、新しいお客さんだね。あたいは小町。よろしく。」
「小町さん…聞いたことあるような名前だけど、…何も思い出せないな。」
「生前の記憶ははっきりとは残らないようになってるならねぇ。」
「生前?…俺、死んだんですか?」
「いや、あんたはまだ死んじゃいない。死んだような状態になったから、ここに来たのさ。」
「そういえば俺、確か手術を…麻酔、全身麻酔をしたからここに来たんですね?」
「そういうこと。まあ、手術が失敗したらこのままあたいが運んであげるから安心しな。」
「できれば生き返りたいです…。手術が成功したらどうなるんですか?」
「麻酔の効果が切れたときに、普通に起きるだけさ。ここでの記憶は無くなっちまうがね。」
「俺、全身麻酔をするのは2回目で。前の時は麻酔で寝た後、起きたら手術が終わってたんです。
前回もここに来ていて、その記憶が無いだけ、なんですか」
「麻酔の時だけここに来るわけじゃない。気絶した時とか、ほんの一瞬記憶が飛んでる時とか…
人間は結構頻繁に来ているよ。ま、たいていは一瞬で帰っちまうんだけどね。」
「何回も来ているけど、記憶が無くなってるだけですか…あんま実感わかないです。」
「そんなもんさ。そして今回のも忘れるんだろうね。…そろそろ手術終わるみたいだね。」
「ええ、視界がぼやけて来ました。まあ、きっと忘れちゃうんでしょうけど、また来たら、よろしくお願いします。」
「ほんとは来ないのが一番なんだがねぇ。ま、仕方ないな。よろしくされたよ。」

24スレ目 >>928
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「それじゃあ、僕は寝るよ。おやすみ」
「もう寝ちゃうのかい? 寝るのはいいけれど、ねえ?」
「――ダメダメ、明日は休みでも何でもないんだから」
 そうかーと、面白くなさそうに小町が顔を歪ませる。
「じゃあさ、手を繋いで眠ろうよ」
「どうして」
「目を覚ました時に、あんたがいなくならないように」
「……小町ってさぁ……」
「なんだい?」
「本当、たまらない女性だよね」
 小町がうっとりと微笑み、
「そりゃそうだよ。○○に飽きられたら、あたいはどうしようも
ないからね」
 黙って小町の手を、きゅっと握った。応じるように、小町も同じようにして
○○の手を包み込んだ。
 そうして、音も無く互いの意識は静かに溶け込んでいった。
 明日も良い日になるだろう。

25スレ目 >>385
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「と言う訳で○○、お前さんの匂いはどうなんだい?」
「え、男の俺に言うの?今の流れ的に小町の方なんじゃ?」
「あたいが気になるのさっ」

ボスッ

「え、わ、ちょっと」
「んー…いつもと同じ、○○の匂いがするね」
「いや、自分じゃわからないんだけどさ」
「それじゃ、あたいはどうだい?」
「ん…花の香り、かな。この香り、好きだな」
「そうかそうか」
「…いや、違うな」
「?」
「香りが好きなんじゃなくて、小町が好きだ」
「へへ、嬉しいねぇ」


小町は彼岸花の香りがするんじゃなかろうか。
今は夏真っ盛りだけど

25スレ目 >>577
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とある所に諏訪神社というのと小町観音というのがあるんです。
こま「へぇ~、であたいに手を合わせてると…観音じゃなく死神なんだけどねぇ。」
どうかどうかこまちゃんと幸せに暮らせますように…ぱんっぱんっ
こま「ちょ、ちょっと!突然だね…  あ~、その願い叶えて進ぜよう///」
おお、なんかその気になってきた!
こま「も、もう//おふざけはいいから早いとこ抱きしめな!」
では  ムキュッ

25スレ目 >>784
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こま「○○は綺麗な髪してるね、あたいなんかくせっ毛だからちょっと羨ましいよ。」
○○「でも小町の髪、僕は好きだよ。なんかこう、ふわっとしてて優しい触り心地がね。」
こま「そ、そうかな‥えへへ///そんな嬉しい事言ってくれる○○にはご褒美をあげちゃおうかね♪」
○○「小町…ってこっちに来たら船のバランスが!」
小町「ふぇ、○○…好きだよ…」
○○「聞こえてない!? ちょっ!あ、ああーーーー!」
どぼ~~~ん

25スレ目 >>874
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ある朝、起きてみるとなんだか喉が痛い。頭もボーっと熱い。
着替えるために体を起こすが、どうにもダルい。どうやら風邪でも引いたようだ。
重い体で着替えを済まし、居間に出ると小町が朝食を並べているところだった。
おはようと挨拶すると、声が変だとケタケタと笑われる。どうにも息苦しいと思ったら、鼻が詰まっていたか。
卓袱台の自分の席に腰を下ろし、風邪を引いたと言うと、どれどれとペタリと小町は自分と俺の額に掌をくっ付ける。
小町の手の冷たさに身震いする。小町はこりゃ大変だと手を離し、お粥を作ると言って台所へ飛んでいった。
あまり食欲は無いのだが、少しは食べないと体が持たないだろう。それに、あの急ぎ様。心配してくれているのだろうか。
しばらくすると、お盆にお粥を盛った茶碗と水の入ったコップ、それと風邪薬を乗せて戻ってきた。
ありがとうと言うと、何言ってんだい夫婦だろと笑い、俺の隣にくっ付くように座ってくる。
風邪が移るぞと言って少し離れる。するとまたくっ付いてきて、夫婦だろと返される。
まったく小町には敵わない。仕方なくそのままでいると、小町はレンゲで茶碗からお粥を掬って、あーんと俺の口に近づけてきた。
一人で食べれると言おうと思ったが、言っても聞かないだろう。大人しくそれに応えてあーんと口を開き咀嚼する。
そのまま二、三度口に運ぶと、水はいるかと聞かれる。あぁ、と頷くとコップを口に近づけられる。
零れるだろうなと思ってコップに口を近づけ水を飲むと、案の定少し水が零れた。
濡れたところを卓袱台においてあった布巾で拭いていると、小町にダメだろうと面白そうに笑われた。
笑われたのが気に入らず、風邪薬を引っつかんで口に押し込み、小町からコップを奪って一気に呷る。
驚き固まっている小町に、ごちそうさまと言って部屋に戻って布団を被った。
布団の中で自分の大人気なさに呆れていると、部屋の戸が開く音がした。
小町が入ってきたか、息を殺してジッとする。子供の頃、親とケンカしたあとのようだなどと頭に浮かぶ。
そのままジッとしていると、小町は枕元に座って、怒ったのか不安げな声で聞いてくる。
声を出そうとしたが、喉でつっかえてしまって声が出ない。
あうあうと口を動かしている内に、何かを置くと小町は部屋を出て行ってしまった。
あぁ、自分が情けない。布団から顔だけ出すと、そこには新しく盛られたお粥と水の入ったコップを乗せたお盆があった。
謝りに行かなければ。布団をガバリと退けて居間に出る。
居間に出ると、小町はションボリとしながら一人で朝食を取っていた。
こちらを振り返った小町に謝ろうと口を開く。しかし、出てきたのは大きなくしゃみであった。
しばらくの沈黙。鼻を啜り、一度コホン、と息を整えてからさっきはすまなかったと謝ると、クックと笑われた。
そのまま小町が笑い続けるものだから、釣られてこちらも笑ってしまう。
笑いながら、お粥はまだいるかと聞かれたので、あぁ、と応えると小町は台所に引っ込んだ。
小町の向かい側の席に座って待っていると、小町がお粥を鍋ごと持って戻ってきて、どっかと隣に座ってくっ付いてきた。
風邪がうつるぞと言うと、ならうつせと返された。


26スレ目 >>315
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「ようよう、そこのお前さん。三途の河に何用だい?」
「河の向こうに行ってしまった、愛しい人を想ってたのさ」
「さては後でも追う気かい?やめときな。それこそ永遠に会えなくなるぞ」
「生まれ変わればまた会えるってか?怠け者だからな。地獄のお勤め果たせるかどうか。
 俺が地獄に堕ちた方が、どれだけか早い気がするよ」
「残念ながらそいつは無理だ。あたいが許してなるものか」
「死神としてのお仕事か?」
「つまりはそう言うことだわな。もしお前さんが地獄に堕ちても、働き口が違うかもしれん。
 下手すりゃあんたの死に損さあ」
「……ああ、何故あいつは俺を置いていったんだ。共に生きると誓ったろうに……」
「諦めて新しい恋するんだね。そんなやつらはごまんといるさ。」
「よくよく見ればお前さん、河を渡ったあいつに似てる。どうか惨めなこの俺を、慰めてはくれないだろか?」
「こいつはとんだろくでなし。あたいに女の代わりをしろと」
「さもなきゃ河を渡るまで。さあさあどうする死神さんよ」
「ただでさえ死者が多すぎるのに、余計に増えるは迷惑だ。仕方ないから相手をしよう。
 ……全くとんだ茶番劇だあね」
「そう言うなよ小町。自殺者をとめるのも仕事だろ?」
「はいはい、付き合ってやるよ。河を渡った恋人として」

小町はこんなやり取りが好きな気がする。
季節お構いなしの突発でごめん

27スレ目 >>260
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死神なんて因果な仕事だ
映姫様は大切な仕事だと言うし、あたいだってそう思う
それでも、来るやつ来るやつに恐れられる仕事なんて、進んでやりたいとは思わない
まずここにきた奴は、あたいが死神だって事でまずは逃げようとする
それから舟の上で、少しはうちとけてみようと話しかけてはみるものの、たいがいは
一言も発さないまま対岸についてしまうんだ
自分が死んだときに、気さくに死神と話す奴もいないだろうとはわかってるけどさ
しかし、そんな事を繰り返していては、あたいだって気が滅入ってくる
だから定期的にサボり、心の洗濯をしてるんだが、映姫様はそこんところが分かってないんだ

「小野塚さん、また来ちゃったんですけど」
死神とは、本来恐れられる仕事だ
……しかしまあ、こんな例外もいるにはいる
「なんだい?
今度こそ年貢の納め時かい?」
「さぁ? まだ若い身空なんで、できれば生きていたいんですけどね」
こいつは〇〇
外から連れてこられたらしい人間
もともと外の世界で医者のヒヨコみたいなことをやってたらしく、今は永遠亭の医者見習いとのこと
「しかし、八意先生の得体の知れない薬を頭から6ビンもかぶりましたから、今回は危ないかもしれませんね……
小野塚さんと会うのも、これで10回目ですか?」
「11回目だよ」
その度にあの薬士が引き戻していくから、こいつとは今ではすっかり顔なじみだ
死に切れない自殺志願者なんかなら、軽く説教して追い返すところだけど
〇〇は毎度殺されかかってるんだから説教のしようが無い
それでも映姫様なら「あなたは毎度毎度注意が足りなすぎる」とか言うんだろうけどね
それにあたいはサボっているとは言っても、あまりこの彼岸を出れないのだから、友人も少ない
死神の同僚もいるにはいるが、死者に輪をかけたような暗い奴ばっかりで、一緒にいて楽しい事なんざなんにもない
と言う事で、〇〇の話を聞かせてもらうのが、最近のあたいの楽しみなのだ

「それで、前々回に先生とレイセンさんの新しい薬で往きかけた後に、てゐさんに教えてもらったとおりに言ったんです
『そんなことばっかりしてると、今に蜂が来ますよ!』って」
「ハチ? 珍妙な脅しもあったもんだね?」
「ええ、特別な蜂らしいんですけどね
それを聞いて、先生、レイセンさん、姫様の三人が酷くおびえてしまって」
「月人は、ハチにトラウマでもあるのかい?」
「私も話に聞いただけなんですが、そいつの名前は、緋ば……」
何かを言おうとした〇〇が、あたいの目の前で消える
また今回も、無事に魂は体に帰れたみたいだ
話せたのはだいたい3時間くらいだけど、気分はすっかりリフレッシュできた
一週間くらいは、無愛想極まりない魂を相手にできるくらいには
「さぁて、と」
体を伸ばして、あたいの舟に乗り込む
「早く閻魔様に会いたい魂は、あたいの舟に乗りな
今は気分がいいから全速力で連れて行くぞ」

また一週間後には、たぶんあたいのやる気は失せてると思う
ノルマをこなすには、それまでにまた来てくれるか、そこにかかってるんだ
〇〇、早く来ないかな
無論死なない程度に さ


29スレ目 >>407
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小町「ひー、ふー、みー、よー、いつ、むー、なな、やー……八文か。渡し賃には十分だよ」
〇〇「そいつはありがたい」
小町「しかし、三文以上持ってるって事は、爺さんはなかなか慕われてたみたいだね」
〇〇「それだけ長く生きたってだけのことだろうよ。わしはただのしがないじじいさ」
小町「いやいや。この銭はね、死んだときに自分を心から慕ってくれた者の涙でできてるのさ。
   つまり、少なくともあんたが死んで本気で泣いたやつが八人いたって事だよ」
〇〇「それは多いのか? 少ないのか?」
小町「そこそこ、かね。けれど、あたいは三文も持ってなくて対岸に置き去りなんてやつも大勢見てきたんだ。
   爺さんは恵まれた人生だったと思うよ」
〇〇「ありがとうよ」
小町「……ところで、その九人の心当たりってのはあるかい?」
〇〇「当たり前だろうに。自分が死んで泣いてくれるやつだぞ? 分からないなんて不義理にもほどがあるわ。
   まずはチルノ、ルーミア、リグル、ミスティアの四人。わしが若いころからの友人だ」
小町「爺さんの若い時分は頭がよくなかった事がわかる面子だねぇ」
〇〇「なにをぬかすか。わしが老いてから、ミスティアを女将にして五人で焼き八目鰻屋をやっとったんじゃ。馬鹿にするな」
小町「はいはい、ごめんよ。それで続きは?」
〇〇「西行寺の嬢さん、魂魄さんとこのお爺さんと孫娘かね」
小町「それは?」
〇〇「これでも若い頃から剣には覚えがあってな、晩年までずっと妖忌師匠に師事してもらってた。
   妖夢ちゃんは小さい頃から叔父さんと言われとったし、幽々子さんとも仲良くしてもらっとったわ」
小町「ふぅん……で、最後は?」
〇〇「……」
小町「……」

〇〇「もう、知らない間柄のふりはやめようや。……わかっとるじゃろ?」
小町「…………ああ」
〇〇「40年前。酒宴の席でわしが言った事を覚えとるか?」
小町「当たり前だろ」
〇〇「もう一度会うまで、誰とも付き合わなけりゃ結婚してやる。そう言うたな?」
小町「ああ、言ったよ」
〇〇「賭けはわしの勝ちでいいな?」
小町「強引だねぇ。もう死んでるのに、どうやって結婚するんだい?」
〇〇「この舟の上にいるあいだだけの夫婦。それだけでわしは満足じゃよ」
小町「……物好き。なんであたいなんかがよかったのさ」
〇〇「さあな。酒の席で何度も会ってるうち、好きになってた。小町こそ、どうしてそれから酒宴に来なかったんじゃ」
小町「当たり前だろ。人間と死神でうまくいくはずない。それにああ言ってしばらくほっとけば、あんたは違う恋を見つける。
   そう思ってたのにさ。当てが外れたよ」
〇〇「人間の忍耐力の勝利、といったとこじゃな」
小町「……でも、あたいはうれしいよ。こんなあたいを40年も想い続けてくれる人がいたなんて、信じられない」
〇〇「泣くな泣くな。しかし、そういう涙もこの銭に数えられるのかの?」
小町「さあね。こんな状況、後にも先にもこれっきりだろうから、検証のしようが無いよ」


〇〇「対岸、か……短い夫婦生活もこれで終わりじゃな」
小町「終わらないよ」
〇〇「何?」
小町「ここ、あたいの家だし」
〇〇「……」
小町「〇〇、40年越しの想いを実らせて、もう諦められるのかい?
   あたいは嫌だよ。夫と呼べる男ができたのに、ものの数分で分かれるなんて認めない。
   死神だって女なんだ、恋愛談はハッピーエンドが好きなんだよ。それが私事となりゃ、なおさらさ」
〇〇「わしは、もう爺さんだぞ?」
小町「魂に年齢なんて関係ない。それに、あたいだって実年齢はあんたの数倍さ」
〇〇「映姫さんには、何と?」
小町「魂の一つや二つ、無くなったってわかりゃしないさ」
〇〇「……くくくっ。なんじゃ、強引なのは小町もでないか」




映姫「……新人死神〇〇。研修期間として上司、小野塚小町宅に間借り と。
   ふぅ。虚偽の報告書を作るのは閻魔として心が痛みますね。
   小町もまだまだです。私がわからないだろうと思ったなら、ずいぶん見通しが甘いですよ」


30スレ目 >>108
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こまっちゃんの能力を禁止

デートを約束

こまっちゃん、気をつけてたが寝てしまう

○○待ちぼうけ ←現在

小町「○、○~~~…」
○○「やっと来たか…」
小町「…ふえっ…えっぐ…っ」
○○「ちょっ、いきなり泣く!?」
小町「だって!デートが、おじゃんに…ああああああたいの馬鹿馬鹿馬鹿!」
ぽこぽこぽこぽこ
○○「…小町さん、仕切り直しだ」
小町「…ふぇ?」
○○「このままお開きは嫌だしこれから家で二人で、その…」
小町「う、うん!!」

こまっちゃん、全力疾走で疲労、足がorz

○○がお姫様抱っこ

後日スキマ妖怪とお姫様抱っこの素晴らしさを語り合う
そんなこまっちゃん、可愛いです


30スレ目 >>226
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「なぁ、こまっちゃん煙管ってどんな感じなんだ?」
「そういう、○○の吸ってる水煙草ってのもどんなんだい?」
「試しに吸ってみるか?」
「あんたも吸ってみるかい?」
~青年・少女喫煙中~
「どうだった?」
「林檎と○○の味がしたけど、そっちは?」
「小町の味がした」
「そうかい…○○」ぴとっ
「…小町」ぴとっ
その後、ずっと肩で寄り添いあった


30スレ目 >>465
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小町「どうだい、いい眺めだろ○○」
○○「ああ、キツイ山登りだったけど頂上からこんな景色が見れるなんてな」
小町「ここはあたいだけの秘密の場所さ」
○○「でもいきなり現れて山登りしようって言ってきた時は驚いたよ」
小町「今日は○○が人里に行く用事があったのは知ってたけど話があってね」
○○「話?」
小町「○○‥‥‥しばらくここで暮らさないか」
○○「ここで‥‥‥いきなりどうして」
小町「あたいは好きな人とここで暮らすのが夢だったんだ。イヤかい?」
○○「小町とならイヤじゃないけど、準備とかしてないよ」
小町「そういうのは全部あたいがするからさ」
映姫「見つけましたよ小町」
小町「映姫様どうしてここが!」
映姫「貴方の秘密の場所なら見つからないと思っていましたか」
○○「小町、映姫様?」
映姫「人手が足らなかったので貴方に死亡予定リストの整理を頼んだのは失敗でした」
○○「死亡予定リスト?」
映姫「○○、今日は人里に用事があったのでしょう」
○○「はい、でも小町に誘われて山登りを」
映姫「よく聞きなさい、貴方は今日、人里で事故に遭い死ぬ予定だったのです」
○○「なんだって!」
小町「‥‥‥‥‥‥‥」
映姫「ですが小町が山登りに誘い、貴方は人里に行く事もなく死なずに済んだ訳です」
○○「小町‥‥‥‥」
映姫「小町、これがどのような大罪か分かっているのですか?死亡予定者を助けるなんて」
小町「まさかこんなに早く見つかるなんて‥‥‥覚悟は出来ています‥‥‥」
○○「待って下さい映姫様、俺が死ねば問題はないはず!」
小町「な、なんて事を言うんだい!」
○○「大罪って事は極刑もあるって事だろ、命を捨てて俺を助けてくれたんだから
   今度は俺が命を捨てて小町を助けるよ」
小町「○○‥‥‥」
映姫「貴方が死んでも小町の処分は無くなりませんよ」
○○「映姫様!」
映姫「では処分を言い渡します、今の仕事から外し死神候補生の教官を命じます」
小町「たったそれだけですか?懲役100年か極刑は覚悟してたんですが」
映姫「なにか不満でも、それと死神候補生とは○○の事です」
○○「お、俺が!」
映姫「死亡予定者がアクシデントで死ななかった場合、冥界の職員になってもらう決まりなのです」
○○「俺が冥界の職員に‥‥‥」
映姫「いやなのですか?」
○○「いえお願いします、死神になったら小町とずっと一緒にいられるし」
小町「○○、あたい凄く嬉しいよ」
映姫「決まりですね」
小町「○○、映姫様と話があるんで先に山を下りといてくれないか」
○○「分かったよ」
小町「ありがとうございます映姫様」
映姫「何の事です」
小町「本当は死亡予定者が死ななかったら死神が死亡予定者の命を刈らなければならないんですよね」
映姫「知っていましたか」
小町「だからこの山でしばらく○○を匿うつもりだったんです」
映姫「匿うだけでは○○は助けれませんよ、いつかは見つかってしまう」
小町「死ななかった死亡予定者が助かる方法は冥界の職員になる事だけ、でも閻魔様の推薦が必要になります」
映姫「私も○○には感謝してるのですよ、○○のおかげで小町が仕事をサボらなくなりましたしね」
小町「死神の仕事は立派だって○○が言ってくれたんです、だから立派な死神になりたくなりました」
映姫「そうですか‥‥‥○○が卒業するまで貴方は教官です、元の仕事に戻りたければ
   ○○を一日も早く卒業させなさい」
小町「はい、○○と一緒に死神をやりたいので頑張ります」
映姫「今日は非番でしょう、○○の所に早く行きなさい」
小町「ありがとうございます映姫様!それと死亡予定リストをワザと見せて下さった事にもお礼を」
映姫「それも知っていましたか。頑張りなさい小町、○○が死神になったら非番の日を同じにする事くらいはしてあげます」


30スレ目 >>622
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小町「隣良いかい?」
○○「ああ、別にいいぞ…って小町か」
小町「ん?あたいじゃ不満かい?」
○○「いや、前にサボってるのがバレて説教くらった、あんなのはもう御免だ、
   って言ってただろ。またサボってていいのかよ?」
小町「あー、まあ説教は御免だけど、あんたと一緒にいられるなら
   別に悪くないなって思ってさ。
   そう思うくらいにはあんたのことは気に入ってるんだ」
○○「…そうか。じゃあ、説教くらいそうになったら弁護はしてやるよ。
   俺が無理に引きとめたんだってな」
小町「…いいのかい?あんたも説教くらっちまうよ?」
○○「おまえのためなら別にかまわないって思うくらいには
   俺も小町のことが気に入ってるってことさ」
小町「…そうかい」
○○「ああ」


~~~数時間後~~~
映姫「ですからあなたたちは…、ちゃんと聞いてますか?」
小町・○○「え?聞いてますよ?」
映姫「ならいいのですが…」

映姫(何でしょうか。この二人を見ていると、何かに負けた気がしてきます。
   それが何かは分かりませんが…)


31スレ目 >>278
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小町「○○じゃないか。どうしたい、湿気た面して」

○○「……ああ、小町か。俺、生きてる意味があるのかな」

小町「はあ?」

○○事情説明中。

小町「そんな事があったわけか」

○○「なんか俺の人生は何の進歩も、生産も無い様に思えるんだ。それならいっそ――」

小町「そこから先は言うんじゃないよ。いくら○○でも地獄に突き落とさなきゃいけなくなる」

○○「……………」

小町「まあ、なんだ。人生なんてもんはさ、お迎えが来た時にマシだったと思えればいいんじゃないかい?
   ほら、笑う門にも福来たるって言うじゃないか」

○○「死神が福の神について語るのか? 変なの」

小町「うっせえ。とにかく、いつまでもショゲてんなってこと。
   明日から、また元気に笑っていこうよ。それが○○にとっても一番いい事だろ?
   何かあったら、この小町姉さんの所に来なよ。職業柄、人の話を聞くのは得意だし」

○○「小町……ありがとう。俺、もう少し頑張ってみるよ」

小町「そうしろ、そうしろ。若いんだから、考える前に動きな。
    あれこれ悩むのは、爺様になってからにしな」

○○「流石は三途の渡し守。言うことが深いね。
    じゃあな、小町。そろそろ行くわ」

小町「あいよ、またな」



小町「――がんばれよ、○○」


34スレ目 >>792
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最終更新:2014年11月08日 23:33