モリマチさんとエンジュさん

◆メモ的なもの

◆モリマチさん
◯キャラクター紹介
種族:小妖精
「さあ、お姉さんにお任せよ!」が口癖のナイスバディ妖精。
 (ただし身長は15センチほど)
 得意なものはダンスとホバリング。

◆義勇社員訓練:
https://www65.atwiki.jp/fantasycommunication/pages/260.html

38:NEFCO通信「どや顔」
 新東名高速道路 遠州森町PA 上がり

【座標:ぷらっとパーク】
希望世界のここでは一羽の小妖精がホバリングしている。どや顔しているぞ。

43:NEFCO通信「ドヤ顔」
 新東名高速道路

遠州森町SA 下り
【座標:ぷらっとパーク】
希望世界のここでは小妖精の一人が空中回転している。ドヤ顔しているぞ。

44:NEFCO通信「霧の意味」
 新東名高速道路 遠州森町PA 下り

【座標:遠州森町PAランプB】
 不意に気づいたが、希望世界の霧は、
おそらく妖精の国を隠すためにあるのではないだろうか。

◆物語


破った隙間から入ってきたというより飛んできたのは小妖精で、私の前で腕を組み、器用なことに滞空してみせた。
滞空、先生はホバリングって言ってた気がする。大きさは15センチには届かないくらい。

「あんたがあまりにも泣くから、遠く離れたモリマチまで聞こえてきたのよ!? それでこのお姉さんが、ばっちりやってきたわけ」
(シミズ編 1話:https://genso-koryu.jp/novels/3-1)

温泉回
(シミズ編 2話:https://genso-koryu.jp/novels/3-2)

小妖精の提案に良かったことは一つもないと人間では言う。しかしそれを言えば、モリマチさんが頬を膨らませてしばらく口をきいてくれないのは分かっていた。
(シミズ編 3話:https://genso-koryu.jp/novels/3-3)

私より体力のないモリマチさんはどうしているのだろうと思ったら、シミズさんの懐に
収まって小さな傘を差していた。ずるい。とは思うが、体格が小さい故に仕方ない気もする。
しかし雨ではない霧に傘は有用なのだろうか。そちらの方が気になる。
(シミズ編 4話:https://genso-koryu.jp/novels/3-4)

木の下を陶器兵が歩いて行った。
高速道路を作る際に皆壊されたと思っていた。
前の戦争で戦闘騎に並んで大量に使われた兵器だ。「チルに、オズルか」
(シミズ編 5話:https://genso-koryu.jp/novels/3-5)

イタチの村回1
「私は歌を歌うわ」
モリマチさんは胸を張って言った。
まあ、歌はうまいのだろうとは思う。なんとなくそれは分かる。でも。

「絶技の口上みたいだね」
  モリマチさんはそう言うが、私としてはどうかな、と思う。
(シミズ編 6話 https://genso-koryu.jp/novels/3-6)

イタチの村回2
小妖精みたいにサイズの違いからくる音響差分を調整する絶技を常用しているわけではなさそうだし。
それにしても小妖精と言えば物覚えが悪いということで貴族たちから信用されているのだけど
モリマチさんは小さな布団だ。なぜ小妖精用の布団があるのかは分からないが、どうも小妖精がたびたびここに訪れているらしい。

(シミズ編 7話 https://genso-koryu.jp/novels/3-7)

道路回2
「大丈夫、お姉さんに任せなさい!」
何が大丈夫なのか私の懐で羽を休めていたモリマチさんがそう言った。昔から人間では、小妖精の安請け合いという。つまり信用できない。

モリマチさんは手を挙げて発言した。
「コンクリートの材料に使う砂利がこっちでは少ないのよ。ほら、絶技で土地が海に呑まれた結果、大幅に海岸線が後退したでしょ。あれでコンクリートに向いた砂利がとれなくなったの」
モリマチさんは良い笑顔で、コンクリートについて延々と語っていた。似合わないことこの上ない。一体何があったのか。

(シミズ編 8話 https://genso-koryu.jp/novels/3-8)

「NEFCOの技術研修を受けてたらしいよ。コンクリート技士の資格を持ってるって言ってた」
「なんで小妖精が」
(シミズ編 9話 https://genso-koryu.jp/novels/3-9)

陶器兵登場回

小妖精という種族はかつて栄華を誇った種族で、必ず双子で生まれてくる。
日本で言うなら携帯電話のようなもので、どんなに距離が離れていても片方が
片方の気持ちを理解するので、かつては戦争に便利だからと大量に作られていた。
昔は一人に一羽以上の小妖精がついて戦争に欠くことのできない情報通信を引き受けていたという。

でもそれは、あくまで気持ちを共有できる能力あっての話。
モリマチさんのように姉妹の片方をなくした小妖精は弓の的くらいにしかならない
というのが人間の一般的な常識だった。私やフジエダさんも、弓の的には
しないけど、そのあたりを歩いている猫程度に思っていた。でも違った。
小妖精にも私たち人間と同じように個性があった。頭のいい小妖精がいたのだ。
私たちは小妖精というだけで、それを理解しようともしてなかった。
ただ NEFCOや日本の人々は先入観がなかったし、日本に大量にあふれる
マンガや小説、アニメのせいで差別する心がなかった。なかったから普通に
テストをして成績が良かったので、特別コースに進ませて専門技術者として
教育したのだろう。モリマチさんもそれによく応えた。

(シミズ編 10話 https://genso-koryu.jp/novels/3-10)

「任せて。私はいつだって、お姉さんなんだから」
それがとても大切なことのようにモリマチさんは言って微笑んだ。

彼女は両手を広げて口から歌を歌い出した。
”すべての生命の母にして美の極北たる赤の赤に希う”
 ”それは地の母が受け継ぎたる血の契約”
 ”赤にして東雲の我は万古の契約の履行を要請する”
 ”我は召喚する水酸化カルシウム、我は召喚するシリカ、我は召喚するアルミナ、我は召喚する! 砂と小石! そして水!”
 次々と空間が輝き出すと空から材料が落ちてきた。膨大な量だ。モリマチさんは誇り高い顔で歌い続けている。
”回転せよ! 良く混ざれ!”
「形は、木、みたいなの?」
 「うん」
  モリマチさんは微笑んで広げた手を前に伸ばした。
”我は守りたる姉の誇り 我は守りたる姉妹の身”
 ”完成せよ 巌の盾!”


聞いたこともない絶技だった。新しい絶技? そんなもの、ありえない。
全ての絶技は巨人が教えたもの、それ以外なんて、ない。
でも、目の前でコンクリートの林ができあがる。

アスファルトの上に膝をついて、フジエダさんを見る。綺麗な羽根が
根元から折れていて、胃が締め上げられているような気分になった。
絶技、こんなに凄い力なのに、今まで使わなかったのはなぜか。答えが分かった気がした。

モリマチさんはそう言って墜落した。顔が真っ白になっていた。

「駄目、動こうとしたら、脚が、壊れた。どうしよう、どうしようシミズさん」

(シミズ編 11話 https://genso-koryu.jp/novels/3-11)

シズオカさん登場回
 「小妖精が絶技使ったら死んじゃうよね。体内に保持するリューン少ないし」

(シミズ編 12話 https://genso-koryu.jp/novels/3-12)

女の子は明るい髪を揺らしてフジエダさんの手の中にあるモリマチさんを見た。
前より酷い状態になっている。
「この身体は駄目だね」
「そんなこと言わないでください!」
思わず大きな声で支配種族に反論してしまった。殺されても仕方ない状況だったが、お目こぼしされた。
というか、軽く無視された。
女の子は小さく歌を歌うとフジエダさんの手の中のものを空中に浮かべた。
「城の中で新しい身体をあげる。私の後継者用のストックがあるから」


(シミズ編 13話 https://genso-koryu.jp/novels/3-13)
「これをベースにして記憶を映して表面を整形するね」
「ちょ、ちょっとまってください。それじゃあこの子は?」
「この子?」
「この小妖精」
「これは小妖精じゃなくて、私の予備、人間風に言うなら後継。まだ作り始めたばっかりだからちっさいけど。
でもまあ、ちょうど良いサイズだからこれを身体にすればいいと思うのよね」
不意に小妖精と大妖精の名前が理解出来た気がした。
人間でいうなら 小人と大人ってこと? 
人を妖精という言葉に置き換えたということ?
いや、いや、嘘。そんな。人間だって小さい時から大きくはなるけれど。私は透明な棺桶の中を見た。これが大妖精になるとは到底思えなかった。大きさは確かに小さいけれど、体つきは人間の大人に近い。対してシズオカさんはどう見ても子供というか、幼い体つきだ。疑惑の視線に気づいたか、シズオカさんは顔を赤くして手を振った。
「べ、別に子供っぽいのを気にしてこういうボディにしているわけじゃないのよ。ただ陶器兵に乗るならセクシー路線がいいかなって」

何を言っているのか分からないがシズオカさんは大妖精の中でもかなり残念な人のような気がする。人じゃないけど。
シズオカさんは私から目をそらすともう一つ、透明な棺桶を噴水から浮かび上がらせた。そちらにはモリマチさんを入れた。
「記憶の転送を始めるわ。多分4時間くらいかかるかな」
「助かるの?」
私以上に何も分かってなさそうなフジエダさんは必死な顔で言った。シズオカさんはフジエダさんの顔をじっと見た後、笑顔を見せた。
「人間じゃよく分からないかもしれないけれど、助かるよ」

(シミズ編 14話 https://genso-koryu.jp/novels/3-14)

陶器兵の話

(シミズ編 15話 https://genso-koryu.jp/novels/3-15)

陶器兵の話2

(シミズ編 16話 https://genso-koryu.jp/novels/3-16)


https://genso-koryu.jp/novels/3-17

https://genso-koryu.jp/novels/3-18

https://genso-koryu.jp/novels/3-19

モリマチさんはニコニコしている。
小妖精にありがちな、よく分かってないけど笑顔は絶やさないやつだ。
小妖精は大体それで世間を乗り切ってる。
あるいは乗り切ってないけどあんまり気にしてない。

(シミズ編 20話 https://genso-koryu.jp/novels/3-20)


モリマチさんは寄り道大好きな小妖精なだけあって、すぐ賛成した。
(シミズ編 25話 https://genso-koryu.jp/novels/3-25)

藤はマメ科の植物で木じゃないんだっけ。もっと勉強しておけばよかった。
モリマチさんは藤の花の蜜を楽しんだあとは花飾りを作ってその身を飾っている。
ドレスみたい。飛びながらくるくる回って私に向かって微笑んでいる。
彼女が元気になって本当によかった。
(シミズ編 26話 https://genso-koryu.jp/novels/3-26)

私とフジエダさんが互いに顔を殴るのは同時だった。
やめてよとモリマチさんが金切り声をあげているが、そうそう収まるものでもない。
こっちが一発殴ると向こうも一発殴るからだ。
一発多く殴らせるくらいの慎み深さがあれば喧嘩も収まるものを。
さらに殴り合ってたら、モリマチさんが絶技の歌を歌い出した。それで、やめた。彼女がまたバラバラになったらたまらない。
モリマチさんはべそべそ言っている。
「もうやめてよ。なんで喧嘩するの?」
小妖精は記憶力が悪い。いや、モリマチさんは良い。
モリマチさんは他種族のこと信用しすぎというフジエダさんの酷い言葉を覚えている上で
そんなことを言っているのだろう。

◆補足

◯同一存在
同一存在は種族が異なっても成立する。
理由:ゆかりさん、ドラゴンデパートのユカリさん

 

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最終更新:2018年05月25日 23:53