ぷよm@sアナリーゼ
6.ノルニル(Part33
17:16)
○輪(まわ)るピングドラム
「ノルニル」はTVアニメ「輪るピングドラム」(全24話)の主題歌です。2011年の放送という比較的最近の作品です。作詞・作曲・歌はやくしまるえつこ(名義は異なる)。よく知らなかったのですが、「相対性理論」というバンドにも参加するなど音楽を中心としながらも、多方面で活動をしている人のようです。
監督がウテナを手がけた幾原邦彦氏ということで、視聴者的には当然ウテナの後継作品と認識する向きもあるのでしょう。作品としての繋がりは全くありませんが、どことなく漂う退廃的な雰囲気は幾原ならではなのかなぁ、と感じています。
近年のアニメ作品は総じて難しい、もっと言ってしまえば「訳が分からん」ことがあるのですが、今作品もそうしたところが結構あり、そもそもピングドラムって何? という肝心の部分すら明示されないまま終わってしまう何とも不条理な作品です。ところどころに出てくるバカっぽいやりとりは好きなんですけどね。
そこで「ノルニル」です。聞いたことない言葉なので、これもまた意味不明な造語なのかと思いきや、「ノルン
(古ノルド語:norn) は北欧神話に登場する運命の女神。複数形はノルニル(by
ウィキペディア)」 複数形、というのが気になりますが、それなりに物語を意識した曲名になってました。歌詞も運命に翻弄される登場人物たちを指し示すような丁寧な作り方をしています。
○シンクロMAD
しかしながら「歌詞とのシンクロ」という点において、本家のピングドラムよりもぷよm@sの方が上回っている、と感じてしまうのは私がぷよm@sびいきだからでしょうか。とにかくそのハマリぶりには驚くばかりです。
出だし「くるくるまわる」からしてPart33そのものであると言えますし、二番のサビ「超展開期待してるんだ。生存率0を割って、絶体絶命がそっと到来」はそのタイミングの雪歩の状態そのままです。
さらに三番のサビ「臨界点突破してるんだ。限界ならすでに去って、絶対的支配だって崩壊」のところでは心理描写が真に切り替わっているのですから、物語からBGMを選択する、という本来の順序とは逆に、BGMから物語を作っているのではないか、と考えてしまうほどです。
ニコニコ動画上のアイマス動画、ニコマスは当初、ダンスシンクロというMADが主流でした。全く関係のないある曲に合わせてアイマスのゲーム内のダンスモーションを切り貼りして、あたかもその曲の振り付けを踊っているかのように見せるこのワザは、ニコマスを知らなかった私にはかなりの衝撃でした。
こだわりの強い各プロデューサー(MAD制作者)達はフレーム単位で調整していき、ダンスシンクロという「作品」と言えるレベルの物にまでなっていきました。それをノベマスでやってしまおうというタラPの試みは、こうまで心揺さぶられるものか、と感嘆してしまいます。
今回のノルニルの場合でもまずBGMの尺の長さを基準にしてプロットを起こしているのは間違いありません。その工程でセリフが長い、あるいは足りない時はちょうどになるように足し引きしているはずなのですが、その不自然さを全く感じさせないのはすごい文章力だなぁと思います。
いや、それ以上にタラPの想いが伝わってくるとういうところが大きいからでしょうか。ここには理屈を超えた何かがあります。
最終更新:2015年10月16日 10:24