劇団ホロスコープ

サーカスにミュージカルやオペラ等の要素を有機的に組み合わせた総合エンターテイメントを提供する中央国でも指折りの劇団。
本拠地は中央国の上層部に位置する大きなドーム状の劇場。
作品の内容は「白鳥の湖」や「千夜一夜物語」等の古典作品をモチーフにしたものからホロスコープオリジナルの脚本迄多岐に渡り、作品1本の公演期間は大体1ヶ月前後、1年間で10本前後の作品を上演している。
出演者は皆「プレイヤー」と呼称され、その殆どが激しい演技に耐える体力と技を美しく見せるしなやかな身体を持つ10代で構成されている。
20歳も半ばになるとホロスコープでの経験を生かして役者や歌手となるべく卒業する者が多く、20代後半になってステージに立つ者はほんの一握り。

ホロスコープ関係者は団長から清掃員迄一人の例外無く全員が劇場近くに併設された寄宿舎に住む事を義務付けられているが、これは創設者ジュリア・オールスタインの「劇団員は皆家族」という考えを反映したもの。
新人だろうがベテランだろうが六畳程度の一様の部屋を与えられる為に特にベテランの団員からは改善を要求する声が上がる事もあるものの、現状では方針を撤回する予定は皆無である。
但し内装に関しては自由であり、クーラーやバスルーム、簡単なキッチンは備え付けな上に入居料は格安(給料天引き制)な為卒業が決まっても出たがらない者も多い(当然追い出されるが)。
寄宿舎一階には大きな食堂もあり、団員の体調を考え完璧な栄養バランスの食事を提供している。味もかなりの物であり時折スポンサー等に振る舞われる事もあるものの、基本的に外部に開放する事は無い。
その他にも敷地内には広いホールやジム・プールを備えたトレーニング施設、ファミリー公演を行う小劇場、団長室や経営戦略室・子供プレイヤー向けの学習塾等が入るオフィス館が存在する。

平日は午前と夜の二回、休日は午前・昼・夕方・夜の計四回の公演を行う。
休日午前の回には「リピート公演」と呼ばれる過去の人気作品を上演する時間、休日昼の回は「ファミリー公演」と呼ばれる子供向けの公演が行われる他は全ての回で「レギュラー公演」と呼ばれる新作の上演時間となっている。
リピート公演は観客からのアンケートを基にして1ヶ月の上演作品を2~5本決めており、可能な限りその作品がレギュラー公演されていた頃のキャスティングを再現するのが特徴。これは当時の感動を再現させるという目的と、上演スパンが短く出演していなかった者が一から練習するには厳しいという事情の為。
それとは別にレギュラー公演で何度も使用されている作品もあり、特に「白鳥の湖」と「オペラ座の怪人」・オリジナル作品「天使の贈り物」は数年に一度はレギュラー公演に用いられるホロスコープの十八番。この場合、レギュラー公演は「新釈・白鳥の湖」、リピート公演は「XX年度版・白鳥の湖」と区別され、キャスティングは勿論演技の内容も大幅に異なる仕上がりとなっている。
ファミリー公演は10代前半、場合によっては10歳にも満たない新人プレイヤーが主に舞台に立ち、舞台度胸や経験を積む場所も兼ねている。一応筋書きはあるものの小さい子供向けという事もあり簡易な内容となっており、どちらかというと純粋なサーカスに近い。
又、ファミリー公演中ベテランプレイヤーは街に繰り出し「出張公演」を不定期に行い、新規の顧客と団員の発掘に精を出している。こちらは完全に大道芸程度のもの乍らレギュラー公演の広告も兼ね、ワンシーンを即興で演じる事も。

劇団の休みは毎月の第2・第4月曜日。月曜日が祝日の場合は翌平日にずれ込む。

+ 劇団関係者
  • キルシュ・オールスタイン――劇団団長
  • ヴォルテール・ヴィンテージ――劇団副団長・団長代理
  • 織枝・シモンズ
  • ミシェル・エイブラハム

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最終更新:2014年01月28日 23:36