~2度目の来日とFreddieに起きたトラブル~
3月13日に北米ツアーを終えた<Queen>は1週間後
の3月20日に2度目の日本公演のために、JAL機にて
羽田空港へ到着。
前年ほどではないものの、大勢のファンが空港に
は待機しており、もみくちゃ状態で空港を脱出。
翌日の3月21日は取材や撮影会が行われ、公演
は翌日の3月22日が初日となった。
この日本公演は、3月26日の福岡公演の昼の部の
み、ライヴの一部を収録した音源しか流通してい
ないが、他の公演は演奏した曲目はすべて確認す
ることができる。
その音源を聴く限り、どの公演でも会場内は大変
盛り上がっており、ファンの熱気を感じる。
この来日公演のスケジュールを記しておくと、
3/20:来日、羽田空港到着
3/21:取材対応、撮影会
3/22:日本武道館公演
3/23:名古屋公演
3/24:姫路公演
3/25:福岡への移動日
3/26:福岡昼夜2回公演
3/27:大阪へ移動、Freddie受診
3/28:オフ日
3/29:大阪昼夜2回公演
3/30:東京へ移動、レセプション
3/31:日本武道館公演
4/1:日本武道館公演
4/2:仙台公演
4/3:移動日?
4/4:追加公演、日大講堂公演
4/5:オフ日
4/6:Brian & Rogerが離日
4/8:Freddie & Johnが離日
となっており、ハードなスケジュールである。
このハードなスケジュールが祟ったのか、
この2度目の来日公演ではFreddieの喉にトラブ
ルが生じてしまう。
3月22日の初日を終えた<Queen>は翌日には
名古屋での公演を行うのだが、この名古屋公演
からFreddieの声に異変が生じる。
最初は声が時折掠れる程度だったのだが、
ついには声が出ずにヴォーカルが落ちるという
事態も起きている。
Freddieも限界と感じたのか、3月27日には
大阪で受診をしている。
大阪での昼夜2回公演を終えた<Queen>は東京
に戻っているが、公演が丸一日なかったことで、
Freddieの喉は無事回復し、3月31、4月1日の
日本武道館公演、4月2日仙台公演と復調して
素晴らしいパフォーマンスを披露しているが、
4月4日の最終日の公演では、疲労が蓄積された
ようで、声の掠れが生じているが、何とか日本
公演を終えた<Queen>は、公演後に少しのオフ
日を日本で過ごし、次の公演地で、「A Night
At The Opera」リリースに伴うツアーの最終
公演地であるオーストラリアに向けて旅立って
いる。
~2度目の来日公演に対する評価と個人的な見解~
<Queen>2度目の来日公演は上記のように、
どの公演でも会場内が大いに盛り上がってい
る様子が確認できるのだが、途中でFreddie
の喉にトラブルが生じ、率直に言って、低調
なパフォーマンスが聞かれる日があるのは
事実である。
ただ、そのトラブルは過密なスケジュール
による影響であり、前年の北米で過密なスケ
ジュール、2回/日公演を複数回という状況
でFreddieが喉を傷めたという出来事があった
にも関わらず、同じようなスケジュールを
組んだマネージメントに問題があったという
べきだと思う。
喉にトラブルを抱えた状態でも、フル編成の
セットリストで公演を続けていることは、逆
に<Queen>が、特にFreddieが日本のファンを
大切にしている顕れだと思うのだが。
昔、某雑誌にて<Queen>の2度目の来日公演
は、「Freddieのパフォーマンスが低調で、
アイドル的人気に胡坐をかいて、日本のファンを
舐めている」といった記事が書かれたことがある
が、それは違うのではないか、と私個人は思う。
日本を舐めているという意味では、2度目の
<Led Zeppelin>の来日公演はそれに当てはまる
ような気がするが。
何せ2度目の来日時、<Led Zeppelin>はセット
リストもパフォーマンスも公開リハーサル的な
内容で、覇気を感じられず(もちろん、この時期
からRobert Plantの声が衰えていくのだが)、
ツアー中になぜか香港に旅行に行ったりと、
はっきり言って印象は良くない(私はLed Zeppelin
のブートもかなりの数所有しているし、1971年と
1972年の2回の日本公演はすべての公演の音源
を聴いているので、そのうえでの個人的な感想
である)。
~日本公演のセットリスト~
01.Concert Introduction
02.Bohemian Rhapsody (Opera~Hard Rock Part)
03.Ogre Battle
04.Sweet Lady
05.White Queen (As It Began)
06.Flick Of The Wrist
:Brighton Rock (Ending)
07.Medley
:Bohemian Rhapsody (Ballad Part)
:Killer Queen
:The March Of The Black Queen
:Bohemian Rhapsody (Ending)
:Bring Back That Leroy Brown
08.Brighton Rock
:Guitar Solo (Incl;Frère Jacques)
:Son And Daughter (Ending)
09.The Prophet’s Song
:Stone Cold Crazy
10.Doing All Right
11.Lazing On A Sunday Afternoon
12.Keep Yourself Alive
13.Liar
14.In The Lap Of The Gods . . . Revisited
15.Now I’m Here
16.Big Spender
17.Jailhouse Rock Medley
18.God Save The Queen
この日本公演でのセットリストは、おおよそ上記の
ようなセットリストだが、日によっては06と07の間
でHangmanが演奏されたり、12と13の間でSeven Seas
Of Rhyeが演奏されたり、09と10の間でFather To Son
が演奏されている。
また、2回/日公演の時には、16がセット落ちしている
ようである。
最終更新:2024年12月02日 20:43