エミール:よろしくおねがいします
タルウィ:よろしくだ
スカァサ:お願いするわ。今日は何だったかしら
タルウィ:下らない依頼じゃないだろうな?
エミール:このあたりのお金持ちが、いろいろな食材を集めているとのこと。珍しいもので手に入れるのに危険もあるそうで、冒険者に依頼しているようです
スカァサ:採集なら戦闘は少ないでしょうし、問題ないわ
タルウィ:まあいいだろう
エミール:とりあえずお話を聴きにいきましょうか。
スカァサ:ええ
冒険者たちは金持ちの依頼主、通称「美食家」の元へ赴いた。
GM:美食家「女を攫って来て欲しいのだ」
タルウィ:はあ?
スカァサ:誘拐のお話ね
エミール:あぁ…これは駄目です…
3人は依頼主からいきなり突拍子もないことを言われ、唖然とした。
GM:美食家「ドリアマリアという花を知っておるか?」
スカァサ:花…?
タルウィ:興味ないな
エミール:聞いたことありますね
GM:美食家「蜜腺が美女のような姿をしていてな。それを取って来て欲しいのだ」
知力+サバイバル判定:達成値12 → エミールのみ成功
ドリアマリアは湿潤な土地に生える食人植物。美女の姿の蜜腺は極上の蜜を出すが、根や葉、蔓などいたるところから毒の霧をまき散らし、力尽きた者を養分として成長する。
エミール:…というものだったと思います。
タルウィ:成る程な
スカァサ:厄介ね。毒の治療、出来る人いるかしら
エミール:それにしても攫ってきてとは…詩的な表現ともいいがたいですね
タルウィ:下衆だな
依頼人はゲテモノ食いで、無茶な依頼をすることで有名な美食家。報酬が良く、料理も振る舞ってくれるとのことで依頼を引き受けてみたがなるほど、確かに無茶な依頼をしてくるようだ。;
エミール:どうでしょう?受けてみましょうか?
タルウィ:アタシは戦えればいい
スカァサ:ま、いいでしょう
GM:美食家「おお!感謝するぞ!既に馬車を手配してあるからさっそく向かっておくれ。頼んだぞ」
3人は依頼を引き受け、依頼人宅を出発したのであった。
…馬車に揺られ、ドリアマリアの生えているという場所までやって来ると、中央にうずくまった女性のようなものが見える。あれが目的の蜜腺のようだ。甘い香りを放っている。
エミール:見るのははじめてですが、確かに女性のように見えます
スカァサ:遠くからでも香りがするのね
エミール:毒があるので充分にお気をつけて。失敗したら喰われるのは我々の方です
タルウィ:ふん、精々倒れないよう立ち回ることだな
エミール:では進みましょう
スカァサ:ええ
タルウィを先頭に花に近づく…ドリアマリアから放たれた芳醇な香気が、数瞬だけタルウィの意識を混乱させ、彼女を引き寄せる!
⇒アクティブシーンに移行します。
エミール:!!
タルウィ:小癪な…いいだろう。ぶっ飛ばしてやるよ
花から霧(デッドリーポイズン)が吹き出し、タルウィを強力な毒で侵す。彼女は意に介さないように両手剣を振るい、踊りながらドリアマリアの蔓を跳ね飛ばした。
一方スカァサは美女のような姿をした本体に対して魔法を放つため、呪文の詠唱を行う。
タルウィ:この程度の毒ならば大したことはない
スカァサ:大丈夫かしら。スリーピング!
エミール:確か牛には効きにくかったですね
スカァサ:草には効くみたいね
エミールが眠ったドリアマリアにフレイルによる渾身の一撃を放つ。タルウィは毒にもひるまずに軽快なステップで仲間たちの士気を挙げた。
覚醒したドリアマリアに再びスカァサの誘眠魔法が向かうが、今度はその効果が発動しない。
スカァサ:効かなかったわ
エミール:やはり心が通わないと難しいのでしょうか
スカァサ:嘆かわしいわね、私はこんなにも彼女に心砕いているというのに!
花の放つ幻覚がスカァサを包み、そのテリトリーに引き込む。一方タルウィは毒の霧に苦しみながらも、そのステップをますます激しくしていく。
スカァサ:ラブコールが多いのね
タルウィ:ふたりとも、力を貸してやる!カーテンコール!
エミール:感謝します。ホーリーライト!
スカァサ:スリーピング!
タルウィ:ソードダンス!
エミール:弱ってきた。もう一息です
タルウィ:魔法は効かなかったが…虫の息だな
最後はスカァサの魔法の矢でひるんだドリアマリアを、タルウィの剣が捉え、その動きを止めた。
冒険者は動かなくなったドリアマリアから蜜腺を切り取り、美食家の家まで持ち帰った。そして振舞われたケーキはとろけるような甘さだったという。
⇒クエストクリア!;
エミール:あの美食家は他にもいろいろと食材を探し求めているとか。また依頼があるかもしれませんね
スカァサ:数寄も一日にしてならないのね
タルウィ:変な男もいるものだ
エミール:ご一緒いただいて、ありがとうございました
スカァサ:お疲れ
タルウィ:ふん、またな
最終更新:2016年11月08日 17:38