04.古傷


昼過ぎのエルナス
昨夜は綺麗な月が覗かせていたのだが
今朝は雪が舞っている
エルナス=雪というイメージが湧きやすいが
よく天気が変わりやすいというのも
エルナスの特徴と言えるだろう

その中
旅支度を済ませた旭達が
先日立ち寄ったリサの鍛冶屋に向かう
紹介状をもらいに行くためである

入口前にエイジが立っていた
「あ、旭さん!お待ちしていました。これ・・リサさんからです」
「ご苦労様、ありがとう。
ところでエイジ君・・・そのリサさんの友達はどこに??」
先日、自分が聞きそびれてしまったことを思い出し
エイジに聞く
表面上はしっかりしているように見えて
稀に肝心なところが抜けるとこがあるのが
彼にとっての短所である


旭の問いにエイジが答える
「あっ・・・・え~と・・・・・下町ですよ。
この前、リサさんと一緒に出張で行った事があるんで。
確か・・・・ここです」
胸に入れてあったメモ帳を手に取り
ササっとリサの友達の場所を書き旭に渡す
「・・・・・わかった、ありがとう」
「はい!ではお気をつけて・・・」
「エイジ君も頑張ってな」
深々と礼をするエイジを見て
エルナスを後にする

最終更新:2009年12月05日 00:40