2011年1月1日~2日 澤井(2007卒)単独で夜叉神峠から鳳凰三山へ行ってきました。
年末に84のメンバーで山行に行く予定だったのに、代休申請が取り消され不参加に。。。
それからパートナーが見つかるわけもなく、仕方なく単独行。
年末から塩見を狙うも、二つ玉低気圧と寒波の予報に断念して、年が明けてからもっとも冬型の影響を受けなさそうな南アルプスへ。
大晦日の夜、実家から戻って紅白もろくに見ずに就寝。
元旦4時に起床、快適に環八を飛ばして中央道へ。
あっさりと芦安入口のローソンに着く。
ちょうど初日の出の時間だった。
夜叉神ゲートまではスタッドレスだけで入れた。
駐車場も結構がらがら。
装備を整えて、一人登山道へと踏み入れる。
登山道に入るとすぐに雪を踏むようになるが、5cm程度の積雪。
夏と同じペースで夜叉神峠まで上がる。
↑峠からは、白峰三山がデーンと姿をあらわす。
この上ない晴天に恵まれ、静寂な山は快い。
尾根上はところどころ吹き溜まりですね程度の積雪。
ダブルストックでぐいぐいと高度を稼ぐ。
杖立峠を過ぎるとだんだんと風が強くなり、雲が広がってきた。
冬型が強まって雪雲が流れてきたのだろう。
山火事跡からは白峰三山も雲に隠れてしまった。
↑すっかり太陽も雲の中
インナー手袋一枚では指先が寒く、毛手袋を併用する。
やっと指先に血流が戻った頃に南御室小屋に着いた。
まだ午前中で、これから撤収して下山するパーティーもいるくらいだ。
樹林の近くにちょうどよいサイトが空いていたので、そこに張ってしまう。
南御室では水が出ているので、融雪の必要がない。
雪山で融雪の必要がないのは、かなり大きなメリットだ。
天気も冴えずに、上の様子を見に行く気にもなれず、昼食にラーメンを作ったり、
昼寝をしたりして時間をつぶす。
夕方近くなって、天候が回復してきたので、携帯が使えるところまで上がって、最新の気象情報を入手。
冬型は強まるものの、南アなら大丈夫そうだ。
単独なので夕食はα米。
食事を済ませて、酒を飲んで、あとはひたすらラジオを友に夜をすごす。
早く寝ても早起きしてしまうと寒いだけなので、20時頃に就寝。
夜中に起きて外を見てみると、満天の星空。
明日のアタックも快適かもしれない。
2日目。特に目覚ましは掛けずに寝たのだが、5時前に目が覚めた。
寝ようにも寝られないし、何もしないのも寒いだけなので、早速調理。
と言っても、α米なのでお湯を沸かすだけ。
ひたすら、テルモスに入れる紅茶を作ったりして、テント内を暖める。
結局1時間ほどで出発準備も整った。
表はまだ暗いけれども、出発するかな?
6時過ぎに出発。
まだまだヘッ電は必携だ。
少し行くと先行に追いついた。
意外と早く出発している人がいるものだ。
次第に明るくなっている東の空に追われるようにしてペースを上げる。
アタック装備だけなので身軽だ。
ちょうど砂払岳に出たところでご来光。
ちょうどいいタイミングだった。
白峰三山も紅く燃え絶景だ。
↑モルゲンロートに染まる薬師岳。
薬師岳小屋から森林限界を越えて稜線へ飛び出すとすごい強風だ。
ゆっくりせずに、観音岳へのコルへと下る。
岩陰で小休止を取って、再び烈風の稜線へ。
陽が昇るにしたがって、次第に風も弱まってきた。
尾根上は雪面がクラストしていて歩きやすいが、一旦樹林帯に入るとラッセルとなる。
古いトレースも吹き溜まりでは消えてしまっていて、深いところで腿のラッセル。
賽の河原が見えたところで、赤抜沢の頭直下をトラバースして賽の河原を目指した。
地蔵岳直下には鳳凰小屋から来たと思われる登山者が見える。
しかし、これが大失敗。
樹林帯のトラバースが吹き溜まりになっていて、ひどいラッセル。
何とか尾根に逃げて、賽の河原に下りきる。
オベリスクの直下まで岩を登ってみる。
凍てつく花崗岩に雪がまとわりつく模様は、ここが確かに2800を越える稜線上だと気づかせてくれる。
しかし、今日はポカポカ陽気だ。
のんびり休憩したいところだけど、今日中に夜叉神まで下るにはうかうかしていられない。
今度はしっかり赤抜沢の頭まで登り返して稜線を辿る。
↑オベリスクのバックに八ヶ岳を望む。
行きにつけたトレースも、ところどころ消えかかっていて、再びルートファインディングとなる。
朝のように風も強くなく、快晴の下、白峰三山や富士山を眺めながらの稜線漫歩。
どうやら、観音岳から先には登山者は上がってこなかったようで、静寂の雪山を楽しめた。
なんとまぁ、もったいないこと。
観音岳まで戻ると、後はべたべたのトレースを辿るだけ。
意外に早く、南御室のテントサイトに戻れた。
風もないので、外でスペースを贅沢に使ってパッキングして下山開始。
今日も登ってくる登山者が結構多い。
いいペースで歩けて、杖立峠で1本入れただけで夜叉神ゲートまで下り立った。
芦安までは安全地帯ではないので、のんびりせずに芦安まで下る。
芦安入口のローソンでのんびり休憩。
ほったらかし温泉~甲州街道で帰京。
~参考記録~
1/1 夜叉神ゲート7:38~8:26夜叉神峠~9:37杖立峠(大崖頭山直下)~11:02苺平~11:32南御室小屋
1/2 南御室小屋6:16~7:13薬師岳~9:00地蔵岳~10:12観音岳~
11:10南御室小屋11:50~12:16苺平~12:55杖立峠~
13:33夜叉神峠~13:56夜叉神ゲート