2011年5月4日~5日 澤井単独で北アルプス爺ヶ岳南尾根から鹿島槍ヶ岳を目指しました。
渋滞を避けようと3日の昼過ぎに出発。
しかし、16号でいきなり渋滞。
仕方なく高尾街道経由の20号を選択するも、日野から高尾まで2時間。
相模湖まで6時間。。。
大町に着いたのは23時前。
閉店直前のアップルランドに駆け込んで、行動食を買い込み、大谷原の山荘に着いたのは24時近くであった。。。
5月4日 朝6時前に大谷原を出て扇沢出合を6:20に出発。
扇沢出合では遭難対策協議会の方が登山計画書の提出を求めている。
昨日は90名ほどの入山があったとのこと。
トレースべたべたなのは安心だが。。。
爺ヶ岳南尾根は、まず柏原新道を辿り、途中から尾根上へと上がる。
↑尾根への上がり口には立派な看板が。
尾根に上がってしまえば快適な登高。
雪が出てきたり消えたりだが、藪はうるさくない。
結局アイゼンは使わずに2時間ほどでジャンクションピークへ。
ジャンクションピークに上がると急に風が強くなる。
稜線上ではもっと風が強くなるので、冷池で幕営できるか不安だ。
今回は単独。無理をせずにジャンクションピークの先で幕営することとする。
早速見つけた整地済みのサイトをスノーブロックで補強して1時間余りで設営完了。
日暮れまでに帰幕するようリミットを決めて、鹿島槍を目指すことにする。
ここからは一応アイゼン着用。
爺ヶ岳南峰までは1時間足らずの登高だ。
稜線に上がると剣立山連峰が一望できる。
剱岳には残念ながらガスがかかっていた。
トレースは中央峰、北峰の巻き道についていて、下りメインのトレースを辿って冷池へ。
冷池周辺は樹林帯で風も比較的弱く、多くのテントが張られている。
これくらいの風だったら、幕営できたかも!?と思いつつも、リミットを決めての行動なので、先を急ぐ。
早速、布引山への苦しい登りが始まる。
行く手には東尾根や鎌尾根を登攀中のパーティーを見ながら、また山頂だけガスが晴れない剱岳を見ながらの登高。黒部側からの風が強く、ちょっと条件のいい冬のようだ。
軍手では指先が寒く、布引山で風を避けて一本入れたついでに毛手袋に交換する。
布引山を越えれば、本峰へ登るだけ。
俄然やる気が出てきた。
↑鹿島槍は端正な双耳峰(下山時に撮影)
鹿島槍山頂からは後立山北部の五龍、唐松、白馬が良く見える。
白馬は一段と白い。
風も強いので、一休みしたら、証拠写真を撮って下山開始。
さくさくと軽快に下っていける。
雪が腐ってきたので、途中でアイゼンをはずす。
↑来し方の爺ヶ岳(写真中央)を望む。長い帰り道だ。
さらに軽快に進んで冷池山荘のベンチで一休み。
ここからは爺ヶ岳の登り、行動食を食べて、気合を入れて向かう。
よれよれになりながら登って、いい加減にバテてきたころに、やっと北峰直下の巻き道に入った。
あとは、ほぼ水平にトラバースを続けて最後に南峰へ一登り。
誰もいない山頂に戻ってきた。
あとは下るだけ。
時折やってくる登高者と励ましあいながらジャンクションピークのテントサイトへ。
帰幕は15:10。6時間のアタックだった。
強風の中しっかりと耐えてくれていたわが天幕。
今宵は一人静かな夜を過ごすつもり。
まだ陽は高いので、気温の高いうちに融雪作業(=水作り)を進めておくことにする。
そして、甘~い紅茶を淹れてホッと一息。
夕食はラーメンのつもりだが、あまりお腹が空いていないのをいいことに、昼寝兼睡眠に。
今回は軽量化のために、薄手のダウンシュラフしかもって来ていないので、インナーダウンジャケットを着て、脚はザックに入って寝る。
意外とザックの中が暖かくて快適。
目覚めたのは夜10時ごろだった。折角もってきたので、夜食代わりにラーメンを食す。
さらに熟睡を重ね、テントの中が明るくなった4時半に起床。
心配した風もさほど強くなく、静寂の一夜を過ごすことができた。
朝食はパンとコーヒーで簡単に済ませ、一夜の宿を後にする。
↑爺ヶ岳東尾根から陽が昇る。眼下には雲海が広がる。
締まった雪にアイゼンを決めて下っていく。
登りに苦労したジャンクションピーク直下の急登も何のその。
1時間で柏原新道に降り立った。
八つ見ベンチの看板のあるベンチでアイゼンをはずして、さらに30分ほどで扇沢出合に下りついた。
駐車スペース付近でふきのとうを収穫してから一路薬師の湯へ。
朝風呂営業をしているのはありがたい。
おかげでさほど混んでいない湯船にゆっくりと浸かることができた。
~参考記録~
5/4:扇沢出合6:20~6:57南尾根取り付き点~8:45JP
(設営)9:30~10:10爺ヶ岳南峰~10:54冷池~12:20鹿島槍ヶ岳12:30
~13:20冷池~14:40爺ヶ岳南峰~15:10TS
5/5:4:30JP5:35~6:30八つ見ベンチ6:40~7:05扇沢出合