「バルクルム砂丘」


風光明媚だが、生命にとっては過酷な環境であることを、這いつくばる草が物語っている。
船を拒む遠浅の海。
果てしなく続く砂、砂、砂・・・・・・。
海水浴以外、利用価値も無さそうな場所だった。
しかし、遊泳中に足がつった少女を助けたところ、その御礼にと、彼女は驚くべき場所へと導いてくれた。
イルカを見せるために彼女が案内したのは、天然の良港として最適な小さな入り江だったのだ。
結局イルカは現れなかったが、船乗りだった私にとっては、それ以上に大きな収穫だった。
私は、この入り江に『セルビナ』と名づけた。
自分の名前が地図に記されると、少女は無邪気に手をたたいて喜んだ。
天晶762年 グィンハム・アイアンハート
最終更新:2010年02月23日 14:14
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