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本系列は、2008年(平成20年)6月14日に開業した副都心線における運行本数増に対応するため、また有楽町線用の7000系を副都心線対応改造時の予備車を確保するため、さらに同系列の置き換え用(代替新造)として製造。
車体は、2004年(平成16年)度に落成した東西線の05系13次車をベースに日立製作所製のアルミ合金製オールダブルスキン構造車体(A-train)で製造されたが、今までよりも軽量になっている。同系列同様に「快適性の向上」・「使いやすさの向上」・「リサイクル性の向上」・「火災対策の強化」・「車体強度の向上」・「コストダウンと省メンテナンス化」がコンセプト。
本系列は営団地下鉄から東京地下鉄にスタートして初めての新形式車両であり、同社のイメージを印象付けることや新たに開業する副都心線用の車両でもあることから、「新生・変革」をメインテーマに設計。
車体構造は全ての構体(屋根・台枠・側構体など)をダブルスキンの中空押出形材で構成し、これらの部材を20m一括して摩擦攪拌接合(FSW)により接合。材質は廃車時のリサイクル性を考慮して単一の合金を使用する「モノアロイ化」を実施している(本系列ではアルミ合金)。
東京地下鉄では日比谷線脱線衝突事故以降に製造された車両では衝突事故対策を強化。本形式では先頭車前面の側面部分と貫通路柱についてアルミ板材から三次元削り出し加工として部材自体を強化し、さらに屋根構体と台枠と強固に接合する構造を採用。
側構体のダブルスキンと床上面の結合部をMIG溶接とFSW接合で強固に結合することで母材化を実施。車体端部の隅柱は厚みを付け、また三角形の断面構造とし、これを車体台枠から屋根構体まで貫通させ、さらに側構体に直接接合する構造を採用。これらの構造により車体強度の向上を図り、万が一の衝突事故時にも車体の損壊を低減させる構造とした。車両間には転落防止幌を設置。
大邱地下鉄放火事件を教訓に、不燃、難燃性の一層の強化や、樹脂部品の溶融滴下と有毒ガスの発生防止など、構造や材質の見直しが図られたほか、隣接する車両の状況を判断しやすい貫通路の大型ガラスや、消火器や非常コックの所在がわかりやすい車内見付けとなっている。車両の価格は1編成10両で約12億円。
当初の報道では、2007年(平成19年)度までに10両編成20本(200両)が日立製作所で製造される予定だった。その後、一部専門誌の記事では11本(110両)を追加製造し、10両編成31本(310両)となることが発表されていた。その後発表された資料によれば計画変更が行われ、新たに50両を追加製造し、最終的には2009年(平成21年)度内に10両編成36本(360両)が出揃った。
落成時は有楽町線に先行投入して使用していたが、当初より副都心線での使用を考慮して自動列車運転装置(ATO)やホームドアを使用したワンマン運転対応に対応するための各種機器を搭載している(1次車では一部機器は準備工事のみ)。
連結器は先頭部は廻り子式密着連結器、中間部は半永久連結器を使用。副都心線は10両編成と8両編成で運転されており、本系列は10両編成より中間車を2両抜き、8両編成での運用が可能。これは第01~05編成の10300形・10400形車両間および10500形・10600形車両間では分割作業が容易な廻り子式密着連結器を採用することで対応。ただし、8両編成で運用する車両は5編成で間に合うことから以降の車両ではその個所を半永久連結器構造。
〔1次車(第01~04編成)〕
このグループは有楽町線で運用されてた07系が副都心線におけるホームドアに不対応の為、その置き換え用として製造。その後07系は東西線に転出、同線の5000系を全廃。このグループでは2次車以降で搭載されるATO装置、戸閉力弱め制御機能、戸閉3/4締切回路、車内表示器2画面のうち左側の広告用画面を準備工事のみとした。このため後にこれら機器の設置工事が実施されることになった。ただし第04編成だけはATO装置のソフトウェアの開発の為、ATO装置を本搭載し、約1年かけATO装置の各種試験施行。
〔2次車(第05~20編成)〕
1次車の設計時には先頭車のデザインに、有楽町線のラインカラーの金色帯を入れる案と、入れない2種類の案が提案。1次車は前者のデザインを採用したが、2次車以降は後者のデザインを採用。第13編成以降は貼り替えの作業の省力化やデザインの観点から試験的に先頭車前面のM(メトロ)マークを省略。運転台に設置する西武用列車番号設定器を計器盤上部から計器盤内に収納。輪重調整作業の保守作業に配慮し10500形床下のフィルターリアクトルの設置位置を変更。当初より保安装置にATO装置を搭載。車内の照度向上のため、蛍光灯取り付け位置を変更。車内案内表示器は左側の広告用画面の本搭載を実施。ドアエンジンに戸閉力弱め機能を搭載、また戸閉3/4締切回路を搭載。軽量化のため、天井部のラインデリア収納箱をステンレス製からアルミ製に変更。
〔3次車(第21・22編成)〕
出入口クツズリ部に車内床面とコントラストのある「出入口識別表示板」を設置。これは視覚障害者が車両とホームの段差を認識しやすいようにとの目的。識別表示板はアルミ形材に視認性や滑り止め効果のある特殊セラミックスを貼り付けた形材を、出入口部にあるクツズリ部に取り付けた構造。車内7人掛け座席部の荷棚高さを18mm(1,813mm→1,795mm)、車端部は33mm(1,813mm→1,780mm)低くしたものとした。また優先席部のつり革は80mm低(1,660mm→1,580mm)、使いやすさの向上を図る。車両間貫通引き戸について従来は傾斜式であったが、下部に隙間ができて乗客の足元を巻き込む危険性もあることから水平式(ワイヤー巻き取り式ゼンマイバネ方式)に変更。空調装置は仕様を見直し、圧縮機の容量を増大して4台から2台に集約し、小型軽量化を図る。合わせて外観の見栄えを考慮して中心面の高さを45mm高くした曲線形状に変更(日立製作所製HRB504-3形から三菱電機製CU7610形へ)。
〔4次車(第23~27編成)〕
客用ドア上部にドアの開閉動作と乗降促進ボタン使用時に赤く点滅する「ドア開閉表示灯」を設置。側扉脇の手すりを縦面一体形から握りやすさを考慮し独立した手すりに変更。また、優先席部の袖仕切部にある握り棒を黄色塗装のエンボス加工品に変更。初期車で採用した座席は乗客より「座り心地が硬い」との意見が多かったことから、背ズリおよび座布団形状を変更し座り心地を向上。また、従来の編成も背ズリの交換を実施。LCDの輝度も向上。コストダウンのため、ATC装置とATS装置、列車情報装置を7000系の廃車発生品より流用。このため、これらの装置は従来の一体箱構成からそれぞれが分割箱となった(ATC装置箱とATS装置箱は独立した機器構成)。このほか、乗務員室内の非常用ハシゴの固定金具は形状を変更し軽量化を図る。
〔5次車(第28~36編成)〕
車内のスタンションポール(握り棒)の材質をステンレス管からクラッド管(普通鋼製の鋼管を薄いステンレスでかぶせた構造)に変更。廃棄時の廃材を減らすため、荷棚を1種類の形材構成から3種類の形材構成に変更。
このほか、床下の暖房配線分岐構造の変更や妻面の電線固定方法の変更など、細かな点で仕様変更が実施。
(「Wikipedia」より一部改)
〔2006年 8月 3日 日立製作所製〕1次車 8両可能編成
〔2006年 8月 4日 日立製作所製〕1次車 8両可能編成
〔2006年 8月 5日 日立製作所製〕1次車 8両可能編成
準備中
〔2006年 8月17日 日立製作所製〕1次車 8両可能編成
準備中
〔2007年 3月 9日 日立製作所製〕2次車 8両可能編成
準備中
〔2007年 3月23日 日立製作所製〕2次車
準備中
〔2007年 4月28日 日立製作所製〕2次車
準備中
〔2007年 5月12日 日立製作所製〕2次車
準備中
〔2007年 5月26日 日立製作所製〕2次車
準備中
〔2007年 6月 9日 日立製作所製〕2次車
〔2007年 7月21日 日立製作所製〕2次車
準備中
〔2007年 8月 4日 日立製作所製〕2次車
〔2007年 8月18日 日立製作所製〕2次車
〔2007年 9月 8日 日立製作所製〕2次車
準備中
〔2007年 9月22日 日立製作所製〕2次車
準備中
〔2007年10月 6日 日立製作所製〕2次車
準備中
〔2007年10月20日 日立製作所製〕2次車
準備中
〔2007年11月 3日 日立製作所製〕2次車
準備中
〔2007年11月17日 日立製作所製〕2次車
〔2007年12月 1日 日立製作所製〕2次車
〔2008年 5月17日 日立製作所製〕3次車
〔2008年 6月 6日 日立製作所製〕3次車
準備中
〔2008年12月12日 日立製作所製〕4次車
〔2009年 1月 4日 日立製作所製〕4次車
準備中
〔2009年 2月20日 日立製作所製〕4次車
準備中
〔2009年 3月 6日 日立製作所製〕4次車
〔2009年 4月 4日 日立製作所製〕4次車
〔2009年 9月 4日 日立製作所製〕5次車
〔2009年 9月18日 日立製作所製〕5次車
〔2009年10月 2日 日立製作所製〕5次車
〔2009年10月25日 日立製作所製〕5次車
準備中
〔2009年11月 8日 日立製作所製〕5次車
〔2009年11月22日 日立製作所製〕5次車
〔2009年12月 4日 日立製作所製〕5次車
〔2009年12月18日 日立製作所製〕5次車
準備中
〔2010年 1月 8日 日立製作所製〕5次車
準備中