日頃より当ホームページを閲覧頂きまして、ありがとうございます。
さて先日より告知をさせていただきましたが、私、当ホームページ開設者兼管理人は、2023年度末をもちまして、撮り鉄活動から完全引退させていただきました。
そこで引退の締め括りとして、長文ではございますが、ご挨拶申し上げます。
まず冒頭より、厳しい言葉の羅列から始めることをお許しください。
最近の撮り鉄事情として、はっきり申し上げて、自己中心的な人間しかいません。しかし逆に、自己中でなければ、撮り鉄という趣味は無理です。
撮り鉄は、各々がそれぞれの自分のためだけの「最高」を競い合う戦場
と考えます。特に臨時ネタの時のあの盛況ぶりは、同業者からしてみても、ただ事ではありません。
各々が我先にと場所を競い合う。
譲り合いの精神があるものが表沙汰にならないくらい、撮り鉄は悪趣味。SNSやマスコミもそこだけを掻い摘んで、そちら側のいいようなネタにして終いには印象操作までされる、一般人からすると何歩も引かれる趣味。
そして、余裕で線路内に侵入しその場で狙う者、ホームや沿線で異常に騒ぎ立てて同業者や一般人等の他人を無視し続ける猛者。挨拶もなく場所の横取りや、平気な顔して後から来た人間が元々場所取りしていた人間に「邪魔」や「どけ」など、撮影妨害を無心またはわざと企てる狂い者…などなど。
実際そういう成人達や大人達が多数存在するから、将来の子供達もそれをまねてしまう。
私自身も撮り鉄であった以上、責任転嫁はできません。しかしどうしても思ってしまうのは、十数年前を思い出すと、そこまで激しくなかったと記憶しています。
何故だろう、こんなにも趣味を胸張ってできない苦しさは…。
私自身がそれに気づいた時、導き出した結論は、
何も臨時ネタだけが、撮り鉄ではない。何も変哲もない、普電こそも撮り鉄である。
普電も臨時スジになれば猛者が来る、ならば普電は普電のうちに撮影してしまおうと。そして、ただ集めるならば番号順に全て、さらに片割れ防止で両方向、つまり人の倍撮れば、悔いは残らない。そう思い始めた。
それを最初に決めたのは、中学2年生の撮り鉄最初期。古い友人とまだコンデジでネタばかり追っかけていた時、大宮駅ホームに停車していた京浜東北線E233系を見て、やろうと決めました。
当時はYahooブログも臨時ネタばかり掲載していた傍らで、記録用にこの当ホームページを設け、そこから足掛け15年以上…最後の2年間は仕事に余裕もできた為に、休暇のほぼ全てを撮り鉄に費やし、自ら立てた高いハードルで目標を定め、全力かつ直向きに稼いできました。
中には運用予測から外れまくりだったり、いつの間にか狙いの形式編成とすれ違っていたり、2日前に検査入場していたことなどしっかりと調べていれば気づくことを、遥々遠距離まで来ていざ構えていたら予想外なものが来て初めてそれに気づくミスまで経験しました。でもその一方で、狙いがまとまって来たり、先々まで先回りしうまいこと時間短縮で撮影できたり、偶然にも対向電車が直前に何らかで遅れたから撮影できたなど、奇跡もたくさんありました。
これもひとえに、私自身撮影するのに一番重要な
「目撃情報」
があったからこそであり、心より感謝申し上げます。
数々いろいろな形で撮影をした中で、やはり一番思い出深いのは、深夜0時に友人の車で出発し、現地到着後はすでに初電が走る数時間前の真っ暗な時間にもかかわらず三脚・脚立でセッティングされたカメラや機材十数台ほどがひしめき合い、日の出や昼間前までをそこで経過し警察沙汰までになりながらも何とか撮影した、常磐線友部~内原間沿線での
「お召列車」
の記憶…。あそこまでの形相の中を乗り越え、結果的に完全なる完璧とまではいかなかったものの何とか押さえたあの被写体に3カットほど。あれは今でも忘れない。
あの時も、やはり撮り鉄の在り方を身をもって考えさせられた。自身のポジションはまだギリギリ邪魔にならない箇所の生活道路にいたが、さらに背後やそれでも牛耳ろうとする猛者がいたことを忘れてはいけない。でも中には意思疎通を図ろうとした方や、団結して注意喚起しあったあの時間のことも忘れてはならない。
実は警察沙汰になった頃、通過まであと5分前の状況下。あまりにも痺れを切らしたお巡りさんに対し、ある撮影同業者の方が、通過直前なのに機材をしまい始めた。そして周りの方々も次々しまい始め、自身も友人から借りた脚立を降りました…。あの時の心境は非常に酷であり辛かったです。
その後お巡りさんがその一部始終を見て、通過するまでは近隣に絶対迷惑をかけないことを条件に撮影を許可していただき、そして通過…。撮り終えた全員から拍手が…。そして直後速やかに撤収していきました。
中にはお巡りさんへ感謝の言葉を示した方も多くいましたが、やはり反面で誰にも感謝や挨拶も言わず黙って立ち退く人も少なからずいたことは拭えません。
あの時心に誓ったのは、もう二度と今回のような撮影をしないと決心しました。
どんなに被写体が良くても、後味悪ければ誰も気持ちよくない
、そう感じたのは私自身だけではないと思い、もうデカい臨時ネタを追いかけることはしないと心に決めました。それからは多少臨時ネタを偶然にも捕えつつ、基本ベースを普電のみに絞り撮影してきました。
そして2023年3月の撮影最終回、悪天候でしたが狙いを定め、もちろんハズレもありつつ新規捕獲で完全コンプも決め、ラストの場所を自身の撮影の原点、大宮駅にて撮影し、253系特急きぬがわ2号を最後に、カメラのシャッターを切り納めました…。
今まで数多くの出逢いや苦難もあり、総評価をするならば悔いはありません。最終的に各形式細々と断念してきたものや、私鉄各線を中途半端にしか撮影できませんでしたが、もう気持ちは素直に、有余期間は全力でやり切ったので、もう後悔はありません。
各方面で情報提供して頂いた皆様、撮影のいろはや同行してくれた親友や有志、仲間達に感謝し…
そして、私自身を撮り鉄という趣味から辞めさせるきっかけをつくった各方面の非道な方々にも…
改めて、このホームページは、管理人自身もしくは有志の方々の努力の結晶であり、写真1枚1枚が苦難も奇跡も経験した記録・記憶です。
しかし先を進む生粋の方々が見て非常に雑に、かつ不自然な編集をしているが故に汚く拙い写真を載せ不愉快を与えてしまっているのであれば、この場を借りまして深くお詫び申し上げます。
しかし、これだけは言わせてください。私自身も
「執念」
をもって、人の倍を目指し日々と真面目に直向きにやってきました。ですので、単純に撮り方が偏りがちだとか、下手くそだとかご意見があるかもしれませんが、ページを荒らす行為やウイルス感染等の卑劣なダメージ攻撃は人道的にどうかと思います。中には攻撃そのものを生き甲斐にする方々もいるみたいなので…。思えば一般企業の製品の注意書きやトリセツがきめ細やかに禁止事項を羅列する理由がわかります。そこまで書かないと付け入る隙をつく、揚げ足をとられる極めて繊細な趣味だと改めて痛感させられたからです。
最後に、今後の撮り鉄界隈に改善の期待はあるかと問われれば、答えは「NO」です。つまり、期待できません。むしろ鉄道運営会社側の規則罰則が次第に厳しくエスカレートするように、駅や撮影地が封鎖や立ち入り・進入禁止のエスカレートを繰り返し、界隈が更なる場所取りだ大喧嘩だの大騒動になる予感しかありません。実際撮り鉄引退直後の長野廃車配給時の途中駅のホームで、ついに撮り鉄同士の流血騒ぎになってしまったくらいならば…
すべてはSNSという公共手段が進化した証であり、SNSが撮り鉄を酷くさせる手段とも考えています。
私自身は「普電をネタ前の練習電」とは一切考えておりません。「来るもの全てネタ」と捉えて、やり尽くした結晶をここで証明しています。ですので前述した通り、もう散々やってきたから悔いもなく、むしろ総括として、もう撮り鉄をしたくありません。「せいせいした」これだけです。
長々と大変失礼致しました。これが今私自身が述べる一種の声明とお考え下さい。今の撮り鉄界隈の荒波にのまえている私自身と同じ考えの方々や、同じ普電重視の方々、長々と羅列しまして大変申し訳ございません。
今まで出逢った全ての有志の方々に深く感謝し、挨拶の言葉と致します。
2023年 3月31日
「rapid_trains@ ウィキ」開設者兼管理人