番外編第7話

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♯7「消えたナルキッソス」 9月1日、始業式。 新たな季節のはじまりであり、また第2学期の始まりでもあるのだが、子供たちにとっては永遠の仇敵に他ならない。 秋とは名ばかり。 例年にまして強い日差しを浴びせる太陽を恨む人々は後を絶たない。 「あーつーいー…」 「仕方ないよ、まだ9月のはじめなんだし…」 他の生徒同様、酷暑に対する不安を漏らしつつ、菜月と華音は教室へ向けて歩みを進めて行く。 華音が教室に入った瞬間、クラスメイトの視線は一気に彼女に注がれた。 「あ、華音来たよ!」 「桜木が!?」 すぐさま華音の周りに人だかりができる。 「大丈夫だったの?」 「クソブチに変な事されなかったよな?」 「ねぇねぇ、助けてもらったっていう飛鳥さんとか沙良さんってイケメン?」 どこから情報を手に入れたのやら、次から次へと質問が飛び出して来る。 華音は若干混乱気味だ。 「あ…えーっと、なっちゃんやクリスちゃんが助けてくれたから大丈夫だし、飛鳥さんと沙良さんは…うん、格好いい人だったよ…」 「はいはい、質問は後で受け付けるから、とりあえず通らせてー」 業を煮やした菜月が人だかりを掻き分け華音の進路を確保する。 「菜月もどうやって華音を助けたの?」 「クリスがゴスロリ着てた写真って合成じゃなくて実写なの?」 菜月に対しても質問が投げ掛けられるが、彼女は何も語ろうとはしない。 そして2人が自分の席に辿り「菜月お姉様! 華音お姉様ぁー!」 (まずい…) 菜月が心の中でつぶやく。 その声の主は、人混みの中から現れるといきなり華音に飛びかかった。 「わ、わあっ!?」 いきなりの事態に、華音は驚きの声を上げる。 「華音お姉様が無事に帰って来ていただいた事に、セラフィーナは今猛烈に感動しています!」 「わ、分かったから、ちょっと離れてくれないかな? 暑いから…」 「いえす、さー!」 彼女の言葉に従い少女は抱き付くのをやめた。 綺麗な髪をツインテールにした2学年下の女子生徒、セラフィーナ・アークライトは満面の笑みを浮かべている。 「でも、本当によかったです! お姉様達に何かあったらセラフィーナは…」 K中学校の1年生の中でも指折りの美少女である彼女は、その明るい性格と相俟って学年の中でも人気者だ。 「と、とりあえず、もうすぐ始業式始まるから1年生の教室に戻った方がいいんじゃないのかな?」 「大丈夫です! セラフィーナは菜月お姉様と共に華音お姉様をお守り致しますから!」 「そ、そうじゃなくてね…」 華音とセラフィーナの間では若干話が噛み合っていないようだ。 「どうした? 朝からやけに賑やか…っ」 「クリスお姉様!!」 教室にクリスが現れるやいなや、セラフィーナはクリスティーネにとある大泥棒の3代目のごときポーズで突っ込んだ。 彼女を受け止め切れなかったクリスは倒れ込み、頭を床にクリーンヒットさせた。 この光景を見た目だけで判断するなら、まるで発情したセラフィーナがクリスティーネを犯さんと押し倒したようにも見える。 「痛たたた……。 セラフィーナ、朝から何の真似だ?」 「華音お姉様がお帰りになられたので、そのお祝いに駆け付けた次第です!」 「それでこの騒ぎか…。 なにはともあれセラフィーナ、私の上からどいてくれないか」 その言葉を聞いたセラフィーナは、閃光のごとくクリスティーネの上から退く。 「こ、これは失礼致しましたっ!」 「いや、分かってくれればいいんだが…」 彼女が現れてから今まで、3人はセラフィーナに振り回されてばかりだ。 「…君はあの輪の中に入らなくていいのかい?」 「わざわざあんな人ごみの中に突っ込みたくはないだろ…。 つーか、お前が行けばいいだろ由布? セラフィーナもいるんだしな」 中性的な容姿を持つ少年―――如月由布の言葉に応じ、もう一人の少年―――荒木は教室の人だかりを見つめる。 クラスの中心人物ともいえる彼にとって、人だかりなどもうすっかり慣れてしまっている。 「ハハハナニヲオッシャルアラキクン」 「おーいセラフィーナ、こっちに由布がいるぞー」 「荒木君、その発言はやがて世界を滅ぼs」「由布お兄様ー!」「ひでぶ」 荒木に呼ばれたセラフィーナは人ごみの中から飛び出すと由布に思いっきり抱きついた。 「さあお兄様、今日こそセラフィーナと共に新たな命を作りだすのです! お兄様のみるくを全部搾り取って差し上げましょう!!」 「公衆の面前で言うセリフじゃないよね…」 「あなたと…合体したい…!」 「言い方変えればいいって問題じゃないよ、っていうか僕のズボンを下ろそうとするんじゃない!」 もうすでに実力行使に移ろうとする彼女を由布は必死に制止する。 「あ、今素に戻りましたねお兄様。 そろそろ厨二病を卒業してみたらどうですか?」 「厨二病ってゆーなぁ!」 「分かりましたよお兄様、セラフィーナが悪かったです。 …自分から脱がずにお兄様の神聖なる部位を拝もうとしたのが間違いだったんです!」 そういうとセラフィーナは何のためらいもなく制服を脱ぎ始める。 まるで由布と自分以外は誰もいないかのように。 「ままままま待てぇーっ! 考えて!ここ教室!」 由布がそれを止めようとするが、焦りゆえか思わず手が滑り、それはしっかりとセラフィーナの胸に触れてしまった。 彼の両手を柔らかく温かい感覚が包み込む。 それほど大きいわけでもないが、女性の象徴として存在を主張するその胸が―――。 「やーん、お兄様のえっちー。 最初からそうしてくれればよかったのにー」 「違う、絶対に違う!」 「朝からよくそんな元気があるな、お前ら…」 騒がしい二人の掛け合いに、荒木はただただ苦笑するばかりだった。 「お兄様~! いっしょに帰りましょ~!」 「HA☆NA☆SE!」 「離しません! お兄様のみるくでセラフィーナが染め上げられるその時までっ! あ、華音お姉様! 菜月お姉様! クリスお姉様! さようならぁ~!!」 始業式はシンヤの妨害などもなく無事に終了。 相変わらず騒がしい由布とセラフィーナを尻目に3人は帰路に就いた。 「明るいのはいいけど、毎度毎度ああやって騒がれると疲れちゃうよ…」 「なっちゃんも似たようなことやってるけどね」 「なんだとー、それ以上言うと胸揉むぞぉー」 などと言いながら菜月が既に華音の胸を揉んでるのはご愛敬。 クリスティーネも既に突っ込みを放棄している。 「しかし2人も相当仲がいいな、どうしてそんなに信頼関係を築けたんだ?」 「んぁっ、ひゃっ…あっ、あ…はぁ…っ」 「ふはははは、気持ちよかろう?」 だが、2人はクリスティーネの問いかけには答えない。 ただ華音は嬌声をあげ、菜月は光悦の表情を浮かべている。 (…聞こえなかったのか? それとも…) どちらにしても、この状況下では答えられるものも答えられないであろうと、クリスティーネは質問をあきらめた。 「そして滅ぶ…人は! 滅ぶべくしてな!」 どこぞの変態仮面を彷彿とさせるセリフを吐いて気持ちの悪い笑いを抑え込んでいるのは何を隠そうシンヤである。 彼の眼前にはノートがあり、そこにはフィールズ賞受賞者でも解読できないほどの酷い数式が書かれていた。 シンヤの思考は既に破綻しており、この数式もどきもどこぞの科学者の名を冠したドラマのごとき速さで書いたものの、それは一切意味をなさない。 仮に彼の考えを文章化するとすれば「華音と自分が結ばれなければ少子化により人類は滅亡する」というノストラダムスも驚愕するほどの人類滅亡論である。 「それでも、守りたい世界があるんだ!」 一人二役とは非常に悲しい。 シンヤはどうやらそのバッドエンドをさけるべく奔走するヒーローか何かにでもなった気分なのだろう。(実際にはただの犯罪者なのだが) 誘拐の件を警察がかぎつけるのは時間の問題。 もう余裕はないのだ。 「…キラ・ヤマト、フリーダム、行きます!」 翌日、彼は珍しく遅刻しないような時間帯に家を出た。 いやそもそも学校に行くこと自体が彼にとって大きな進歩だ。 ―――その原動力が、どす黒い欲望に渦巻くものだとしなければの話ではあるが…。 今回は息抜き的お話。(というかおふざけ) 私はどうやら混乱しているようだ。 序盤はラテブログの記事をベースにしてます。 一応ストーリーとしてはちょっとだけ進んでます。 変態は量産が容易いですねぇ。 特にぞっこんタイプの変態(菜月・セラフィーナ)は書いてて楽しいDeath。 セラフィーナの容姿はラテ書きの「フィーリア」を参考にしてます。 イメージとしては[[こんな>http://www35.atwiki.jp/ratewatch/?cmd=upload&act=open&page=%E7%95%AA%E5%A4%96%E7%B7%A8%E7%AC%AC7%E8%A9%B1&file=se.png]]感じで… pixivの人に描いていただけたら有難いなぁ…。 今回は華音と違い糸甲の設定に忠実にしてみました。 荒木君はかわいそうなので結構なイケメンに設定。 下の名前はプライバシー保護のため秘匿。 由布はネタキャラ。 でも美少年。 それでは。 - サブタイ感謝 消えたスイセン→(ラテの脳内)推薦取り消しネタをやって欲しかったが… -- 名無しさん (2010-10-03 00:45:31) - 元から推薦がないのでなんとも…w 逆に糸甲の脳内では何やってもなくならないでしょうしね。 -- 番外編の人 (2010-10-03 02:08:19) - また新たな変態が(^_^;)「お姉さま」と言ってるあたり学園都市の某ジャッジメントがモデルかなと思いましたが男にも手を出してるあたり違うっぽいですね -- 名無しさん (2010-10-03 08:05:16) - セラフィーナで某逆襲スレが浮かんだのは俺だけか? -- 羊羹 (2010-10-03 17:52:25) - 由布は中性的な容姿とか、如月由布→ユウ キサラギ→ユーキってことでラテ書き6話に出てきたユーキがモデルなのかな?ちょっと無理のある推理だけどw -- 名無しさん (2010-10-03 23:33:03) - そういえば荒木 -- 名無しさん (2010-10-04 12:25:54) - 書き込みミスった &br()そういえば荒河君盗撮写真ばらまいたのは君かい -- 名無しさん (2010-10-04 12:35:57) - やれやれまた私は蚊帳の外か… -- クリス (2010-10-07 09:13:11) - ではクリスお姉様はセラフィーナがいただきますね!! -- セラフィーナ (2010-10-07 17:24:49) - Σち…ちょっと待…っ…! -- クリス (2010-10-07 21:07:01) - 今日からお姉様はセラフィーナのカキタレになるのです!!(もみもみ -- セラフィーナ (2010-10-07 21:43:33) - ここが百合の桃源郷か…けしからん、もっとやれ。 -- 学生A (2010-10-08 18:34:00) - ラテがルーシュチャ方程式を解いたと聞いて馳せ参じました。 -- ニャル (2010-10-08 20:02:56) - ・・・が、既にSAN値は0でしたね。責任持ってン=ガイの森に捨ててきますね。 -- ニャル (2010-10-08 20:09:22) - この前の事件以降なっちゃんの私を見る目がますます真剣になってきてるなぁ……私も応えないとダメかな…? -- 華音 (2010-10-09 07:03:41) - 是非応えるべきだよ! ボk…じゃなくて菜月ちゃんの想いに!! -- ? (2010-10-09 12:17:01) - かのんはわたさぬぇ -- hybt (2010-10-09 21:45:07) - 俺は今、モーレツに感動しているぅ!! -- 名無しさん (2010-10-09 23:06:42) - わ……私は…な…な…なっちゃんの…こと…が……す…やっぱり恥ずかしくて言えない…っ! -- 華音 (2010-10-09 23:36:59) - まあ、それ以上言わないのが聡明だな。 菜月がトランザムしかねない。 -- クリス (2010-10-09 23:43:20) - 華音がボクとトランザムしたいと聞いて飛んできました。 -- 菜月 (2010-10-10 09:20:04) - え、えぇ!? と、とらんざむ・・・って何? -- 華音 (2010-10-10 21:12:47) - そんな幼なじみで大丈夫か? -- とある友人 (2010-10-11 08:11:00) - >ノストラダムスも驚愕するほどの人類滅亡論である。                       MMR出動! -- キバヤシ (2010-10-11 16:21:30) - 大丈夫だ、問題ない -- 名無しさん (2010-10-12 00:44:19) #comment()
♯7「消えたナルキッソス」 9月1日、始業式。 新たな季節のはじまりであり、また第2学期の始まりでもあるのだが、子供たちにとっては永遠の仇敵に他ならない。 秋とは名ばかり。 例年にまして強い日差しを浴びせる太陽を恨む人々は後を絶たない。 「あーつーいー…」 「仕方ないよ、まだ9月のはじめなんだし…」 他の生徒同様、酷暑に対する不安を漏らしつつ、菜月と華音は教室へ向けて歩みを進めて行く。 華音が教室に入った瞬間、クラスメイトの視線は一気に彼女に注がれた。 「あ、華音来たよ!」 「桜木が!?」 すぐさま華音の周りに人だかりができる。 「大丈夫だったの?」 「クソブチに変な事されなかったよな?」 「ねぇねぇ、助けてもらったっていう飛鳥さんとか沙良さんってイケメン?」 どこから情報を手に入れたのやら、次から次へと質問が飛び出して来る。 華音は若干混乱気味だ。 「あ…えーっと、なっちゃんやクリスちゃんが助けてくれたから大丈夫だし、飛鳥さんと沙良さんは…うん、格好いい人だったよ…」 「はいはい、質問は後で受け付けるから、とりあえず通らせてー」 業を煮やした菜月が人だかりを掻き分け華音の進路を確保する。 「菜月もどうやって華音を助けたの?」 「クリスがゴスロリ着てた写真って合成じゃなくて実写なの?」 菜月に対しても質問が投げ掛けられるが、彼女は何も語ろうとはしない。 そして2人が自分の席に辿り「菜月お姉様! 華音お姉様ぁー!」 (まずい…) 菜月が心の中でつぶやく。 その声の主は、人混みの中から現れるといきなり華音に飛びかかった。 「わ、わあっ!?」 いきなりの事態に、華音は驚きの声を上げる。 「華音お姉様が無事に帰って来ていただいた事に、セラフィーナは今猛烈に感動しています!」 「わ、分かったから、ちょっと離れてくれないかな? 暑いから…」 「いえす、さー!」 彼女の言葉に従い少女は抱き付くのをやめた。 綺麗な髪をツインテールにした2学年下の女子生徒、セラフィーナ・アークライトは満面の笑みを浮かべている。 「でも、本当によかったです! お姉様達に何かあったらセラフィーナは…」 K中学校の1年生の中でも指折りの美少女である彼女は、その明るい性格と相俟って学年の中でも人気者だ。 「と、とりあえず、もうすぐ始業式始まるから1年生の教室に戻った方がいいんじゃないのかな?」 「大丈夫です! セラフィーナは菜月お姉様と共に華音お姉様をお守り致しますから!」 「そ、そうじゃなくてね…」 華音とセラフィーナの間では若干話が噛み合っていないようだ。 「どうした? 朝からやけに賑やか…っ」 「クリスお姉様!!」 教室にクリスが現れるやいなや、セラフィーナはクリスティーネにとある大泥棒の3代目のごときポーズで突っ込んだ。 彼女を受け止め切れなかったクリスは倒れ込み、頭を床にクリーンヒットさせた。 この光景を見た目だけで判断するなら、まるで発情したセラフィーナがクリスティーネを犯さんと押し倒したようにも見える。 「痛たたた……。 セラフィーナ、朝から何の真似だ?」 「華音お姉様がお帰りになられたので、そのお祝いに駆け付けた次第です!」 「それでこの騒ぎか…。 なにはともあれセラフィーナ、私の上からどいてくれないか」 その言葉を聞いたセラフィーナは、閃光のごとくクリスティーネの上から退く。 「こ、これは失礼致しましたっ!」 「いや、分かってくれればいいんだが…」 彼女が現れてから今まで、3人はセラフィーナに振り回されてばかりだ。 「…君はあの輪の中に入らなくていいのかい?」 「わざわざあんな人ごみの中に突っ込みたくはないだろ…。 つーか、お前が行けばいいだろ由布? セラフィーナもいるんだしな」 中性的な容姿を持つ少年―――如月由布の言葉に応じ、もう一人の少年―――荒木は教室の人だかりを見つめる。 クラスの中心人物ともいえる彼にとって、人だかりなどもうすっかり慣れてしまっている。 「ハハハナニヲオッシャルアラキクン」 「おーいセラフィーナ、こっちに由布がいるぞー」 「荒木君、その発言はやがて世界を滅ぼs」「由布お兄様ー!」「ひでぶ」 荒木に呼ばれたセラフィーナは人ごみの中から飛び出すと由布に思いっきり抱きついた。 「さあお兄様、今日こそセラフィーナと共に新たな命を作りだすのです! お兄様のみるくを全部搾り取って差し上げましょう!!」 「公衆の面前で言うセリフじゃないよね…」 「あなたと…合体したい…!」 「言い方変えればいいって問題じゃないよ、っていうか僕のズボンを下ろそうとするんじゃない!」 もうすでに実力行使に移ろうとする彼女を由布は必死に制止する。 「あ、今素に戻りましたねお兄様。 そろそろ厨二病を卒業してみたらどうですか?」 「厨二病ってゆーなぁ!」 「分かりましたよお兄様、セラフィーナが悪かったです。 …自分から脱がずにお兄様の神聖なる部位を拝もうとしたのが間違いだったんです!」 そういうとセラフィーナは何のためらいもなく制服を脱ぎ始める。 まるで由布と自分以外は誰もいないかのように。 「ままままま待てぇーっ! 考えて!ここ教室!」 由布がそれを止めようとするが、焦りゆえか思わず手が滑り、それはしっかりとセラフィーナの胸に触れてしまった。 彼の両手を柔らかく温かい感覚が包み込む。 それほど大きいわけでもないが、女性の象徴として存在を主張するその胸が―――。 「やーん、お兄様のえっちー。 最初からそうしてくれればよかったのにー」 「違う、絶対に違う!」 「朝からよくそんな元気があるな、お前ら…」 騒がしい二人の掛け合いに、荒木はただただ苦笑するばかりだった。 「お兄様~! いっしょに帰りましょ~!」 「HA☆NA☆SE!」 「離しません! お兄様のみるくでセラフィーナが染め上げられるその時までっ! あ、華音お姉様! 菜月お姉様! クリスお姉様! さようならぁ~!!」 始業式はシンヤの妨害などもなく無事に終了。 相変わらず騒がしい由布とセラフィーナを尻目に3人は帰路に就いた。 「明るいのはいいけど、毎度毎度ああやって騒がれると疲れちゃうよ…」 「なっちゃんも似たようなことやってるけどね」 「なんだとー、それ以上言うと胸揉むぞぉー」 などと言いながら菜月が既に華音の胸を揉んでるのはご愛敬。 クリスティーネも既に突っ込みを放棄している。 「しかし2人も相当仲がいいな、どうしてそんなに信頼関係を築けたんだ?」 「んぁっ、ひゃっ…あっ、あ…はぁ…っ」 「ふはははは、気持ちよかろう?」 だが、2人はクリスティーネの問いかけには答えない。 ただ華音は嬌声をあげ、菜月は光悦の表情を浮かべている。 (…聞こえなかったのか? それとも…) どちらにしても、この状況下では答えられるものも答えられないであろうと、クリスティーネは質問をあきらめた。 「そして滅ぶ…人は! 滅ぶべくしてな!」 どこぞの変態仮面を彷彿とさせるセリフを吐いて気持ちの悪い笑いを抑え込んでいるのは何を隠そうシンヤである。 彼の眼前にはノートがあり、そこにはフィールズ賞受賞者でも解読できないほどの酷い数式が書かれていた。 シンヤの思考は既に破綻しており、この数式もどきもどこぞの科学者の名を冠したドラマのごとき速さで書いたものの、それは一切意味をなさない。 仮に彼の考えを文章化するとすれば「華音と自分が結ばれなければ少子化により人類は滅亡する」というノストラダムスも驚愕するほどの人類滅亡論である。 「それでも、守りたい世界があるんだ!」 一人二役とは非常に悲しい。 シンヤはどうやらそのバッドエンドをさけるべく奔走するヒーローか何かにでもなった気分なのだろう。(実際にはただの犯罪者なのだが) 誘拐の件を警察がかぎつけるのは時間の問題。 もう余裕はないのだ。 「…キラ・ヤマト、フリーダム、行きます!」 翌日、彼は珍しく遅刻しないような時間帯に家を出た。 いやそもそも学校に行くこと自体が彼にとって大きな進歩だ。 ―――その原動力が、どす黒い欲望に渦巻くものだとしなければの話ではあるが…。 今回は息抜き的お話。(というかおふざけ) 私はどうやら混乱しているようだ。 序盤はラテブログの記事をベースにしてます。 一応ストーリーとしてはちょっとだけ進んでます。 変態は量産が容易いですねぇ。 特にぞっこんタイプの変態(菜月・セラフィーナ)は書いてて楽しいDeath。 セラフィーナの容姿はラテ書きの「フィーリア」を参考にしてます。 イメージとしては[[こんな>http://www35.atwiki.jp/ratewatch/?cmd=upload&act=open&page=%E7%95%AA%E5%A4%96%E7%B7%A8%E7%AC%AC7%E8%A9%B1&file=se.png]]感じで… pixivの人に描いていただけたら有難いなぁ…。 今回は華音と違い糸甲の設定に忠実にしてみました。 荒木君はかわいそうなので結構なイケメンに設定。 下の名前はプライバシー保護のため秘匿。 由布はネタキャラ。 でも美少年。 それでは。 - サブタイ感謝 消えたスイセン→(ラテの脳内)推薦取り消しネタをやって欲しかったが… -- 名無しさん (2010-10-03 00:45:31) - 元から推薦がないのでなんとも…w 逆に糸甲の脳内では何やってもなくならないでしょうしね。 -- 番外編の人 (2010-10-03 02:08:19) - また新たな変態が(^_^;)「お姉さま」と言ってるあたり学園都市の某ジャッジメントがモデルかなと思いましたが男にも手を出してるあたり違うっぽいですね -- 名無しさん (2010-10-03 08:05:16) - セラフィーナで某逆襲スレが浮かんだのは俺だけか? -- 羊羹 (2010-10-03 17:52:25) - 由布は中性的な容姿とか、如月由布→ユウ キサラギ→ユーキってことでラテ書き6話に出てきたユーキがモデルなのかな?ちょっと無理のある推理だけどw -- 名無しさん (2010-10-03 23:33:03) - そういえば荒木 -- 名無しさん (2010-10-04 12:25:54) - 書き込みミスった &br()そういえば荒河君盗撮写真ばらまいたのは君かい -- 名無しさん (2010-10-04 12:35:57) - やれやれまた私は蚊帳の外か… -- クリス (2010-10-07 09:13:11) - ではクリスお姉様はセラフィーナがいただきますね!! -- セラフィーナ (2010-10-07 17:24:49) - Σち…ちょっと待…っ…! -- クリス (2010-10-07 21:07:01) - 今日からお姉様はセラフィーナのカキタレになるのです!!(もみもみ -- セラフィーナ (2010-10-07 21:43:33) - ここが百合の桃源郷か…けしからん、もっとやれ。 -- 学生A (2010-10-08 18:34:00) - ラテがルーシュチャ方程式を解いたと聞いて馳せ参じました。 -- ニャル (2010-10-08 20:02:56) - ・・・が、既にSAN値は0でしたね。責任持ってン=ガイの森に捨ててきますね。 -- ニャル (2010-10-08 20:09:22) - この前の事件以降なっちゃんの私を見る目がますます真剣になってきてるなぁ……私も応えないとダメかな…? -- 華音 (2010-10-09 07:03:41) - 是非応えるべきだよ! ボk…じゃなくて菜月ちゃんの想いに!! -- ? (2010-10-09 12:17:01) - かのんはわたさぬぇ -- hybt (2010-10-09 21:45:07) - 俺は今、モーレツに感動しているぅ!! -- 名無しさん (2010-10-09 23:06:42) - わ……私は…な…な…なっちゃんの…こと…が……す…やっぱり恥ずかしくて言えない…っ! -- 華音 (2010-10-09 23:36:59) - まあ、それ以上言わないのが聡明だな。 菜月がトランザムしかねない。 -- クリス (2010-10-09 23:43:20) - 華音がボクとトランザムしたいと聞いて飛んできました。 -- 菜月 (2010-10-10 09:20:04) - え、えぇ!? と、とらんざむ・・・って何? -- 華音 (2010-10-10 21:12:47) - そんな幼なじみで大丈夫か? -- とある友人 (2010-10-11 08:11:00) - >ノストラダムスも驚愕するほどの人類滅亡論である。                       MMR出動! -- キバヤシ (2010-10-11 16:21:30) - 大丈夫だ、問題ない -- 名無しさん (2010-10-12 00:44:19) - ラテがとうとう犯罪を犯したが大丈夫か? -- 名無しさん (2010-10-12 21:08:18) - 大丈夫じゃない、問題だ -- 名無しさん (2010-10-12 21:22:45) - 一番いい手段を頼む。 -- 名無しさん (2010-10-13 03:43:04) - (プルルルル ガチャ) はい、徳島県警です。 どうしましたか? -- 徳島県警 (2010-10-13 04:44:03) - やっぱり今回もダメだったよ。アイツ(ラテ)は人の言う事を聞かないからな。今度はここをみてる人間に頼んでみるよ。 -- ? (2010-10-13 16:39:40) - 第八話サブタイトル「罪とX(バツ)」 ガンダムXも救済してくださいな  -- 名無しさん (2010-10-22 17:12:55) - 糸甲がテイノウジャーのレッドに変身する展開希望 -- ギャバンレッド (2010-11-16 13:33:54) - まだかな -- 名無しさん (2010-12-05 08:40:07) #comment()

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