やってしまった… シンヤは後悔した。 時は数時間前に遡る。 シンヤが自らのヲチスレを眺めていたところ、自身も通う中学の掲示板から来たというレスを発見した。 シンヤはそのような掲示板の存在を知らなかった。 恐らく学校裏サイトというやつだろう、よってたかって日夜俺の悪口を書いているに違いない。 そう思ったシンヤは思わずある生徒の名前を書き込んでしまった。 その生徒は本来シンヤにこそ相応しいとシンヤが自認するポジションにシンヤの許可なしに居座っていた。 そのポジションをシンヤに取り返されることを恐れているのか、彼は常にシンヤに対して辛辣だった。 今回もコイツがやったに違いないとシンヤは確信した。 そのためちょっとした仕返しとばかりに名前を書き込んでしまったのだ。 はっきりいってその生徒は人気者だ。 明日から俺は学年中から嫌われるかもしれない。 どうしよう… 実のところとっくに嫌われているため杞憂なのだが、その自覚がないシンヤは真剣に考え込む。 シンヤはどうせ嫌われるなら書き込みまくった方が得だと開き直った。