真言密教の明王部の本尊の一つであって、不動明王(生死即涅槃をあらわす)とともにこの部の最重要の本尊とされた。愛染は梵語で羅が(言+我)羅闍(らがらじゃ)という。
愛貪染著(あいどんせんじゃく)の義。
日蓮大聖人の仏法にあっては、御本尊の左端にしたためられ、煩悩即菩提の法門をあらわしている。
上野殿母御前御返事(1569ページ)等に出ている。
経王殿御返事(1124ページ)に「さいはいは愛染の如く福は毘沙門の如くなるべし」とある。