冗談で梓に問いかけてみた。
「私とたいやき、どっちが好き?」
梓は笑って、「たいやきに決まってます」と返してきた。
「中野ぉっ」と小さく叫んで抱きしめる。
分かってる、冗談だって事。だから、怒ったふりしても、心は笑ってる。
冗談のお返しに、冗談めかして問いかけてみた。
儚い願いを、冗談装って賭けてみた。
「私と澪先輩、どっちが好きですか」って。
律先輩は困ったような顔を浮かべた後、
「梓に……決まってるよ」と寂しそうに微笑みながら返してきた。「えへへ」
うん、分かってる。冗談だって事。いや、嘘だって事。いいえ、気を使ってるんだって事。
んーん、優しさだって事。
だから、笑ってるふりしても、心で泣いてる。
心は泣いてる。泣いてる。泣いてる。
顔は……笑っている事が、できてますか?
そんな悲しそうな顔しないでください。
きっとあの人なら、貴女にそんな顔はさせないだろうから。
最終更新:2011年09月06日 14:09