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485 :軽音部員♪:2011/10/13(木) 01:36:26 ID:pvbigbRA0
前々から暖めていたネタを書き起こしてみました。5レスほど食います。
いつもは甘甘な内容ばかりですが今回は趣向を変えて現実味を取り入れてみました。
見方によってはやや鬱です。
ので皆さんの中には嫌悪感を抱く方も居るかもしれません。ごめんなさい。
それではご笑覧ください。


「律先輩が嫁ぐ宵」
私、中の梓は律先輩と付き合っています。いや、「いました」か。
あれは忘れもしない3回生の時でした。
律先輩にある日呼ばれて唐突にこう言われました
「私達、別れよう」
始まりは高校の時からでした。
付き合い始めてからというもの私達は曲を作っては二人だけでセッションしたりいろんなところへ遊びにいったりここではとても言えないようなことばかりして過ごしてきました。
しかし終わりというものは往々にして突然やって来るものです。
律先輩は私達のためだとか梓のことを思ってとかいろいろ言っていましたが正直殆ど覚えていません。頭に入ったのはただ「別れよう」の言葉だけでした。
流石に私も子供ではなかったので今まで普通に暮らしてきました。

しかしその日もまた突然やってきました。
律先輩に呼ばれたのです。


あれは3回生の時だったか、いや4回生の時だったな。
梓と別れたのは。
今でも正直後悔している。
けれどもきっと間違いではない。ああしたからこそ今もお互いやっていけるのだ。
私はそう考えるようにしている。
理由は簡単だ。私なんかが相手では梓は幸せでなくなってしまう。
いくらお互い愛し合っているとはいえこのご時勢。経済性が良くなければとてもやっていけない。
いくら女性の社会進出が進んだとはいえまだまだ男に比べれば差もあるし長くやっていくのは難しい。私はそう考えたから梓と別れた。 うん、間違っていない。



486 :軽音部員♪:2011/10/13(木) 01:38:26 ID:pvbigbRA0
大学を出た後は普通に仕事して、出会いも少しあって。
私も世の多くの例に漏れず私のことを愛してくれる別の人が出来て、私もそれを受け入れた。
そう、私、田井中律は結婚します。


呼ばれた公園に私が行くと、もう律先輩は待っていました。
「まあ座れよ」
別れ話を切り出したのはそっちなのに馴れ馴れしいですね。
そう言いたくなるのを抑えつつ隣に座ると
「梓、これでも飲め」
昔と変わらない調子でお茶を渡してきました。
「ありがとうございます・・・」
「ところで梓は今、順調なの?」
「ええ・・・まあ」
律先輩と久しぶりに会えて嬉しいハズなのにやはりどこか過去を引きずってしまいます。
「ところでさ」
「私、今度結婚する。」

え・・・

また突然です。
どうして、私はただ捨てられたのか?
別れたのなんてずっと前のハズなのにそんな考えばかり頭に浮かびます。

「だからさ、今日梓とまた話をしたい。」
「そんな、勝手sry」
「まあ聞いてくれよ」
仕方ないので聞いてやるです。
「正直別れたのは私の自分勝手だった。ここに謝る」
律先輩は深々とこっちに頭を下げてきました。
「そ、そんな!頭を上げてください、律先輩!」
どうしてだろう。さっきまであんなに自分勝手だと思っていた先輩を気遣ってしまう。
「ごめんで済むようなことじゃなかったと思っている。けれどもほかに言葉がないから謝る。本当にごめん」

その後律先輩は私に何故別れたのかの経緯を話してくれました。
もちろん納得は出来ませんでしたが。



487 :軽音部員♪:2011/10/13(木) 01:40:30 ID:pvbigbRA0
「・・・というわけだ。梓。」
「もちろん許してなんかくれないよな・・・」

「勿論ですよ。」ニコッ
「末代まで祟ってやります。」ニコニコ

「そ、そんなあ」
やっぱり私はこの先輩を憎めない。
その事実が悔しいのにやっぱり憎めないのです。

「ところで、先輩の旦那さんになる人はどんな人なんです?」」

「・・・ストレートだな・・・まあ普通の人だと思うけど。」
「もしクズだったらわたしが先輩を奪いに行きますから楽しみにしていてくださいね」ニコッ
「それだけはマジでやめてくれ」

その後式の日取りとか引越しの手伝いに来て欲しいのはなしをして私達は別れました。

唯「りっちゃん隊長殿、結婚おめでとうございます」
律「唯隊員!感謝するぞ ハッハッハ―」
紬「りっちゃん本当におめでとう。」
澪「私はお前の旦那さんになる人のことが心配だ」
律「なんだとー澪―」

昔と変わらないやり取り、昔と変わらない先輩方。
変わったのは私だけかもしれません。

唯「ところでりっちゃん隊長!私ももうすぐ結婚するであります!」
律「ほほぅ、そのお相手は」
唯「もちろんあずにゃんだよねー」
梓「唯先輩、いい年して止めてください」
唯「あずにゃんのいけずぅー」
律「本当にお前たちは変わらないなー」
先輩には言われたくないです。



488 :軽音部員♪:2011/10/13(木) 01:42:06 ID:pvbigbRA0
律「ところで今日皆に集まったのは他でもない。引越しの準備を手伝ってもらうためだ」
澪「それはメールで聞いた」
そう、今日は律先輩が新居へ引越しする手伝いに私達は駆り出されたのです。

律「それじゃ皆さん頑張ってー」
澪「お前がまずやるんだ」

いつか部室を掃除したときのように引越しはダラダラと進んでいきました。
律「おーしそれじゃこれで最後だー」
そう、あのドラムです。
あのドラムはやっぱりあの大きな箱に入れられて運ばれていきました。
あのゆとりのある「大きな箱」にです。

それから暫く

あの後ちゃんと式も終えてHTTのメンバーと晩餐会なんかして今私は新居に居る。
(久々にドラムを出してやるかな・・・)
膨大な引越しの荷物も大半が新たな場所に収まり箱でいっぱいだった部屋も綺麗になってきた。そんな中で私はふと思い立ったのであった。

うーんやはり重いなあ
なんだかドラムだけではないような重さを持ったその箱を私は新たなドラムの置き場所に引っ張りだしつつ思った。

「さてと・・・」
箱を開ける。なんだか懐かしいにおいがする。
その中に
「なんだ・・・こりゃ」
一つの大きな封筒が入っていた。持ってみると何か入っている。
これは・・・

そう、忘れもしない
これは梓と一緒に買った譜面のノート、そしてペン
ページは使って切り取ってしまって半分以上無くなってしまっているがまだ使える。
そして一枚のメモが挟まっていた。
「これは先輩に差し上げます。どうか新しい旋律を創っていってください 梓」
「中野・・・中野ォ!」グスッ

梓「律先輩の嫁ぐ宵~昔使ったペン、ノート~運ぶドラムの~大箱に~♪」

終わり


長々と失礼いたしました。
今回りっちゃんが結婚してしまうというぶっ飛んだ設定にしてみましたが如何でしたでしょうか。「ツマンネーよ」という方ごめんなさい。
昔祖父がよく歌っていた「日の丸行進曲」という歌の3番から着想を得ました。
といっても嫁入り道具に物を入れるという描写だけですがwww
甘い律梓の愛も大好きなのですがこういう深い愛というのも好きなので書いてみました。
正直梓の葛藤をもっと描きたかったのですが残念ながら作者には才能がないので皆さんの妄想で補ってもらうしかありません。
とりあえずりっちゃんとあずにゃんはいい子!
次は甘甘なものを書きたいです。

それでは駄文&長文失礼いたしました。

489 :軽音部員♪:2011/10/13(木) 01:47:45 ID:pvbigbRA0
補足
もう1レス失礼します。
あずにゃんが律りっちゃんに譜面ノートを渡したのは
「私との愛は忘れないで欲しい、けれどもこれから新しい生活を作っていってください」
みたいなメッセージを込めたつもりです。
いろいろ考えたのですがどうみても復讐みたいな感じになってしまうものは避けたかったのでこうなりました。
以上作者の蛇足でした。




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最終更新:2011年12月12日 00:11