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490 :軽音部員♪:2010/12/21(火) 02:33:31 ID:fFUXyhxU0
「ありゃ、もう暗くなってら」

律先輩の部屋で過ごしていた休日。
楽しい時間は早く過ぎるもので、ふと気づけば窓の外には夜の帳が下りていた。

「カーテン閉めるか」

独り言のようにつぶやいて律先輩はカーテンに手をかけた。
しかし窓の外へ目をやったかと思うとピタリと動きを停止させてしまった。

「どうしたんですか、律先輩?」
「あ、いや、月が綺麗だなと思ってさ。ほら、梓も見てみ」

窓際からの誘いに私は律先輩へと身を寄せる。
律先輩の視線の先には真ん丸なお月さまがぽっかりと浮かんでいた。

「綺麗な満月ですね」

二人並んでウサギの餅つきを観察する。

――あ、月が綺麗といえば……
連想ゲームのようにひとつのエピソードが頭に浮かぶ。

「月といえばこんな話知ってますか? 夏目漱石が学校の先生をしてるときでしたかね、『I love you』を『今夜は月が綺麗ですね』と訳したそうです」
「へえ。でもなんで?」
「日本人は『愛してます』なんて直接的な表現はしなくても『月が綺麗ですね』で想いを伝えられるからだそうです」
「ふうん」
「律先輩なら『I love you』をどのように伝えますか?」

月を見つめたまま律先輩はしばし考えている。
しかしその様子から察するに、いいアイデアは浮かんでいないみたい。

「うーん……澪とかだったらメルヘンなセリフが思いつくのかもしれないけど、私はこういうの苦手だからなあ」

そう言って律先輩は月から視線を外すと不意に右手を伸ばした。
その手が包み込んだのは私の左手。

「言葉にしなくても、これで想いは伝わるだろ?」

微笑みとともに投げかけられた律先輩の問いに、私は何も言わないでその手を優しく握り返す。
言葉にしなくても、これで想いは伝わるから。


終わり

440からインスピレーションを得ました。狼といえば月ってことで。


440 :軽音部員♪:2010/12/19(日) 04:03:15 ID:PfazJ7LoO
妄想してたら、いつの間にか
律の家で赤ずきんのコスプレ梓。
それ見て、私が狼になってやろうかとか考えてる律 の絵描いてた。
ヤバい、家族にみられないように隠さないと…… 






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最終更新:2011年01月26日 18:20