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&aname(鍋の国の自動車産業){} #ref(鍋の国の自動車業界.jpg ,,center) *EV165 ”産業育成準備” ”王猫様INバイク……” ”猫にバイクは危険だよ?” ”じゃあ、王猫様に車に乗って前足フリフリ振ってもらう為に産業育成を車にするのはどう?” ”その発想はなかった” #right(){鍋の国政庁  22800102}                     鍋の国は&s(){そんな思惑で}新たな産業育成として自動車産業の育成を決意したのである。 ------------------------------------------------- -&link_anchor(鍋の国の自動車産業){鍋の国の自動車産業} --&link_anchor(自動車産業の成り立ち){自動車産業の成り立ち} ---&link_anchor(鍋の国の自動車普及への道(YANABE)){自動車普及への道(YANABE)} ---&link_anchor(鍋の国のトラック普及への道(OTAMA)){トラック普及への道(OTAMA)} ---&link_anchor(鍋の国の主な自動車製造会社(表)){鍋の国の主な自動車製造会社(表)} --&link_anchor(生産車種){自動車の生産車種} ---&link_anchor(普通車){普通車} ---&link_anchor(バス){バス} ---&link_anchor(大・中・小型トラック各種){大・中・小型トラック各種} --&link_anchor(鍋の国の今後){鍋の国の今後} &aname(自動車産業の成り立ち){} *鍋の国の車事情  鍋の国の自動車事情を語るには第七世界時間にして2009年まで遡らなければならない。鍋の国は共和国共通I=Dの開発国としてアメショー、ペルシャ、サイベリアンと次々と新機体を開発していた。しかし、一時期のアイドレス工場の活動休止、鍋の国の技術者の後継者問題等により、国の機械産業は著しく低下していた。結果、民間においても自動車等の利用が少なくなり、自動車業界においても低迷の時期が続いたのである。  鍋の国の機械産業の灯火を消してはならない……鍋の国政庁はアイドレス工場を再び活動させ、整備工場を建設、新たに共和国宇宙軍計画を発動させ、再び鍋の国の機械産業に力を入れ始めた。  軍事面とはいえ、機械産業が活発化したことにより、技術者達は新たな活躍場所を見つけた。そして「車」が復活するのもそう遠くない出来事であった。  その始まりはいつだったのかは定かではない。一説によればI=Dデザイナーで有名であるまき氏が栄光のカブというバイクに乗り始めた。それを見た同業者が、乗り物の利便性に気づき、二輪や四輪が鍋の国に普及し始めたという説である。鍋の国の機械産業に再び栄光を取り戻した……そんなシャレを含めたゆえか、研究者の中でもこの説を支持している者も多いというが、実際は定かではない。ただ事実として、鍋の国の車の復活は二輪車から始まったという事実のみが存在する。   大規模なモータリゼーションが起こる事により、本来ならば交通事情が悪くなる恐れがある。 しかし、鍋の国政庁はあらかじめその対策を行っていたのである。 鍋の国の警察では交通課が交通ルール整備を進め、第七世界時間でモータリゼーションが起こる一、二ヶ月前には交番も建てるなど、準備を整えていた。  その為か、それほど混乱もなく、自動二輪車の利用が増え、自動四輪車である自動車の利用も活発化していくのは自然の流れであった。  交通整理を行った鍋の国政庁はそれだけでは満足せず、次の課題に移った。それは公害である。バイクが流行し始めた時期から予測されていた問題である。  未来予知をするまでもなく、車が流行すれば排気ガス等の公害問題が出てくるであろうことは予測できる話である。鍋の国政庁は対策としてエコカーを普及させるために活動を開始した。低燃費・エコカーを実現すべく、トップクラスの燃料運用効率を自他共に認めるであろう友誼国家・羅幻王国の技師を国へ招待し、鍋の国の自動車業界の開発分野との技術交流会を実地したのである。  以前、戦艦開発と整備に関する技術交流が政策にて行われた事もあり、その第二回交流会といった形で技術交流は行われた。燃料に対する運用と効率化をメインとした技術交流会である。これは車の開発において鍋の国政庁が直接関わった場合、何らかの思惑があるのではないかと勘ぐられる可能性もある事を踏まえ、民間技術者同士の技術交流会の形として行ったのだ。(その為、自動車業界の関係技師以外の技術者も参加している)   こうして、技術交流会において羅幻王国の燃料エコ技術を学び、技術協力を得た結果、鍋の国の自動車産業は初期の段階から低燃費エコカーを導入することに成功した。 &aname(鍋の国の自動車普及への道(YANABE)){} **鍋の国の自動車普及への道(YANABE)  鍋の国の自動車業界で一番の大手はYANABEである。  YANABEは自動車業界初期に登場した会社である。元々はバイク業界で活躍していた会社であるが、自動車開発においても率先して開発を行っている会社である。現社長である家鍋翔太もバイク開発部門出身であり、二輪車の次は四輪車だと考えており、国が行った前記の技術交流会においても一番発言の多かった人物である。  また家鍋翔太は王猫様フリークとしても有名である。会社内でのバイク生産が整った時(当時は技術者)に上司に「王猫様へミニバイクを一台献上しましょう」と発言したと言われている。もっともこの時の上司に王猫様とはいえ猫にバイクは危険であると断れているというオチもついている。  噂では家鍋翔太が自動車の開発に率先して活動していたのは王猫様の為である……という話があるがあながち間違いでもないかもしれない。  それが証拠とするわけでないが、自動車第一号が完成した時には早速とばかりに王猫様に試乗のお願いを伺いに政庁までやって来たという事実がある。 (もっともその時に排気ガスでコホンと王猫様が咳をなされたので、より環境に優しいクリーンな低燃費エコカー開発をを決意したとか、自動車一号の車の色を決める際に王猫様が好きな色を参考にしたとか、嘘か真かわからない数多くの噂話がある)  いずれにしても、事実としてYANABEの家鍋翔太は自動車開発初期から関わっており、鍋の国の自動車は低燃費エコカーが主流であるという事実が残るのみである。  そんな家鍋翔太が鍋の国自動車業界においての一人者として認識されているのはYANABEの経営戦略にある。  それはまったく同タイプの車種の大量生産である。YANABEが業界初期に開発した車はまったく同じ形状、同じエンジンと全て同じ規格で作られた車であった。色についてもバリエーションを三色に留め、販売を行った。  これは大量生産によるコスト削減によりできるだけ安い値段で消費者へ提供できるようにするという戦略である。元々バイク業界で有名であった会社である為、所有工場の数が多く、従業員もいる故にできた戦略ではあるが、この戦略により鍋の国の自動車市場は拡大、それにあわせて自動車シェアにおいてもYANABEがトップに躍り出た。なお、この自動車第一号は社長の家鍋翔太が王猫様に献上しており、自分も同じ車に乗りたいので量産、つまり商品化した……という話がある。  このままでは社長の王猫様好きとしての一エピソードで終るところであるが、王猫様もこの車を気に入ったのか、車の中に入ろうとしたり、車の下でお昼寝をする……といった事が度々あり、それをメディア等で知った国民が王猫様のお気に入りの車と同じ物が欲しい・乗りたい……と需要と供給バランスがうまく成り立った為、成功を収めた……という事実もある。 #ref(ohnekosama.jpg,,center) &aname(鍋の国のトラック普及への道(OTAMA)){} **鍋の国のトラック普及への道(OTAMA)  鍋の国自動車業界においてもう一つの大手がOTAMAである。  OTAMAもYANABEと同じく鍋の国自動車業界初期に興された会社である。OTAMAも元々はバイク業界の会社であり、主に郵便局への郵便バイク、バイク便、デリバリーサービスなどの、バイク配達業界向けのバイクの製造を行っていた。もちろん輸送という面においては二輪車よりも四輪車の方が有利であり、OTAMAも自動車の開発に力を入れていた。しかし、その開発はYANABEとはまた別のアプローチだったのである。  OTAMAが元々輸送業界向けのバイク製造を担っていたのは前記通りだが、その時から顧客につねづね言われていた事があった。  それは「もっと多くの荷物が運べたらいいのにな」という言葉である。  鍋流社長を初めとする社員達はその言葉に対して「いずれは四輪車も扱えるようになりたいですね」と返してきた。  本音はすぐにでも四輪車を作りたかった。  しかし、現状の技術ではまだ満足できるものは作れない……。そんな想いを胸にOTAMA開発部門は研究を続け、そして四輪車として製造、販売したのはトラックであった。小型、中型、大型トラック、そして冷蔵車に冷凍車さらには荷台の積卸しがしやすいようにウィングボディ(荷台が両側に開く)など様々なトラックの開発を行った。  本来ならば、製造するトラックの種類を絞る方がコストは小さくなる、それこそ大まかに小型トラック、中型、大型の三種類だけ製造し、販売。後に利益が出てから別の車種を販売すればいいのかもしれない。  しかし、トラック開発段階において、実際に使用するであろう輸送業界の人に要望を聞いた際に多種多様な要望が出ていたのである。これを無視する事は鍋流社長には出来なかった。  冷凍して輸送できるものもあれば常温、冷蔵が相応しい物、またできるだけ震動を与えないようにしてほしいという要望、コンテナトラックが欲しい……輸送業界と言っても輸送するもの、状況は多種多様なのである。  全てに答えられるわけではないが、答えられるものには答えよう……それはOTAMAが重視する顧客満足の為の答えであった。そもそも四輪に手を出したのも顧客の為ならば、トコトン満足させようじゃないか、鍋流社長だけでなく社員達の気持ちも同じであり、共に一丸となって開発に取り組んだのである。  顧客の為にできるだけ様々なトラックを開発する……その為に考え出されたのは順次開発していくという事であった。そもそも大量生産するのは難しい、しかし、様々な用途が考えられるトラックである。  その為、汎用性の高いモノから順番に開発、販売していったのである。このようにドンドン開発していったのには、かならず売れるという自信があったからである。その理由は鍋の国の食料に対する情熱である。 ***鍋の国の食料に対する情熱  鍋の国の料理といえば鍋がある。これは定番であり主役。食べる機会も多いこの鍋であるが、実は鍋の国では生産していない食材がある。  それは白菜である。  生産していない……というよりは正確には南国の白菜よりも外国産の白菜の方が美味しいからという事になるが、おいしい鍋の為のおいしい食材が欲しいというのは鍋の国国民の本音である。  しかし、鍋の国の技術レベルが低下した事により一時期、鍋の国の自動車やトラックが衰退していった。結果、国民の普段の交通手段は歩き、場合によっては自転車を利用する状況になった。  そこで問題になったのが買い物である。   特に食材は新鮮が一番である。国産でも勿論なのだが、特に輸入品の生鮮食品は、鍋の国に入り、競りやお店へ並び、一般家庭に着くまでの鮮度が重要である。しかし、鍋の国は南国なので食材も傷みやすい。それ故にどうしても鍋の質が落ちてしまう。しかし輸送トラック、特に冷蔵、冷凍車があれば新鮮なうちに食材をお店に持って行ける。そんなトラックが売れないわけはないと判断したOTAMAはトラックを順次開発していったのである。  また、他の会社と違い、初期から顧客重視を考えていたOTAMAは輸送業界が切実しているもう一つの要望にも答えた。それは長距離輸送をするトラックの運転手の要望であった。 「長時間座っていてもしんどくならない座席にしてくれ」 「仮眠できるスペースが欲しい」  その要望は一見するとトラック販売にはさほど影響はないかもしれない。むしろその分値段が上がるかもしれない。しかし、二輪車の時代から顧客を大事にするOTAMAは座席にも着目したのである。長距離輸送をする運転手がいるからこそ荷物は届くのである。その運転手達が少しでも楽に運転できるように環境を整える事ができるのは自分達だけである。そこはコスト削減する場所ではない……そう考えたのである。  OTAMAのトラックは順次移行する形とはいえ、種類を作り、そして拘っていた。その分、ある程度はどうしても高くなる。鍋流社長はそれを踏まえて二つの対策を考えた。 &color(green){''◆規格統一''}  様々なトラックを開発するといっても、普通の荷物を運ぶ用、冷凍車、冷蔵車と比べた場合、共通の部品はある。トラックでもハンドルやライトなど共通できる部分がある場合は全て同じ規格で統一させたのである。また、デザインにおいても基本的にはトラックは輸送できれば良いと考え、ある程度は同じデザインで統一させた。色も統一した。必要であれば購入後に塗り替えてもらうか、もしくは自社のロゴをつけてもらう……そういう風に考えたのである。 &color(green){''◆別会社OWANの設立''}  OWANは中古トラック販売会社である。もちろん中古トラックも買い取る。この会社を興した理由は単純であった。  OTAMAが順次開発、販売していく過程で以前購入したトラックよりも最新のトラックの方が自社の輸送形態に合っている……そんな会社が出てきてもおかしくない。そんな時はOWANを利用してもらおうと考えたのである。  OWANにOTAMA(自社)のトラックを売りにきた場合、もし続けてOTAMAでトラックを購入するのであれば買取サービスとして新車を割引購入できるようにし、そして残った中古トラックは別の会社に販売する。新車を買う余裕がなくても、中古ならば買えるという会社もある。そんな会社にも格安で提供する事により輸送業界へのトラックの浸透度をあげる作戦である。  もちろん他にも利点はある。新しいトラック開発や製造をさせる前の新人の整備士の研修場所としての場という意味があった。中古車を買い取った後、再び売る前の点検・整備を新人を含めた整備士が行い研修場所として機能させたのである。  また研究部門の人間もその場に立ちあわせ、どこが消耗しているか? 何か問題はなかったか? を確認させ、次期の開発への参考にする……という事も行った。  こうして、鍋の国に輸送トラックが復活したのである。 &aname(鍋の国の主な自動車製造会社(表)){} **鍋の国の主な自動車製造会社 こちらは前述の2社を含む、鍋の国の代表的なメーカーリストです。 それぞれ企業戦略を練り、躍進しています。 |企業名|メインターゲット|メイン車種|戦略|備考| |YANABE|一般国民|普通車|大量生産による低価格化|安定した技術力| |ロイヤルクラウン|一般国民(女性)|普通車|デザイン性の高さ、広告戦略|高い安全性と走行性能| |OTAMA|輸送業界|トラック全般|流通・輸送業界への高い対応力|海運、空輸との連携| |ナベバス|交通・観光業界|バス|乗車される方全てに優しいインテリア設計|高水準の乗り心地、操縦の安定性| -------------------------------- *自動車産業への様々な支援 自動車メーカーは車の製造販売だけが仕事ではない。そこには働く人がいてこそ、企業はまわるのである。 技術の更なる発展や、未来の自動車産業を担う人材を育て上げることも産業育成の課題である。 メーカーも会社の未来のため、自社戦力になる人材を育て、確保すべく注力している。 大手メーカーであるYANABEにおいては、早くから個人単位でのインターンシップ制度を導入している。 学生のうちから実際に車に触れさせることで、卒業までに技術を必要水準まで引き上げ、入社後に即戦力になれるよう教育している。 この効果もあってか、YANABEの企業としての成長はめざましいものとなり、大手とよばれる今があるのである。 現在はより一層人材を育てるべく、YANABEは自動車専門学校を設立。 実践技術や整備知識、車のイロハを、最先端の設備と本物の教材で効果的に学ぶことができる。 学科は自動車工学科、自動車整備科、車体整備専攻科、研究科などがあり、 修了する頃には資格の取得も可能で、卒業後はプロとして好スタートを切ることが可能である。 実践力重視のカリキュラムは企業母体だからこそ実現できるのである。 鍋の国政府は、企業母体による人材育成のための学校設立を社会貢献活動とみなし、 これを行う企業に対しては法人税の減税を持って活動を応援するものとしている。 現在はまだ学校設立にまで到る企業は少ないものの、今後の企業の成長とともに増える見通しである。 また、政府はメーカーに対して車そのものだけでなく、生産工場での環境への取り組みを推進している。 ・車の素材に含まれる環境負荷物質の低減 ・CO2排出量削減のためエネルギー使用効率向上を推進 ・大気汚染物質、化学物質の管理規準を徹底し、使用量・排出量の低減活動 ・工場水の徹底管理で水質汚濁防止、及び土壌管理 など、政府の規定する基準値をクリアした場合も減税対象とし、企業の成長を支援している。 政府の自動車産業への支援は取り上げるとするならもう1つある。 それは購入者層、つまり一般国民への支援である。 これまでの車は、燃費も悪く環境に対しても配慮されておらず、車の値段も高くおまけに維持費も高いという理由で、一般的にはあまり普及しなかった。 しかし今回生産される車は基本的には環境に優しいエコカーであるため、エコカー減税を実施。 車の低価格化、コストパフォーマンスの良さに加え、環境に優しい車なら自動車税も減税になることで購入欲を刺激し、 企業だけでなく一般家庭でも維持をしやすくなり、車の購入という敷居を低くしたのである。 こうして車が普及したことで、国民の生活は様々な箇所において豊かになったのである。 -------------------------------- &aname(生産車種){} *生産車種 鍋の国の自動車メーカーでは、以下のような車種を生産している。 &aname(普通車){} **普通車 #ref(car.jpg,,center)  鍋の国の一般国民に身近になりつつある自動車。 自動車開発初期に大量生産が行われた結果、低価格化により一般家庭においても自家用車として頻繁に利用されるようになった。また、なんといっても低燃費・エコカーが圧倒的なシェアを誇っている為、家庭としても燃費が少なくすむ自動車は日常の足として活躍している。  また大量生産品ではあるが、各メーカーともに安全性に気をつけて製造が行われている。自動車製造で一番大切な事はお客様がその車を愛用し続けられる事である。ネギが一本緩んでいただけで大きな事故に繋がるかもしれない。安全には最善の注意を行って生産が行われているのだ。  また、最近では軽自動車も登場し、小回りがきくということ、また小さくてかわいいと特に女性陣に人気がある。  そんな自動車は主に日常における買い物に使用されている。また鍋の国内の観光地の利用は近場の人間がメインであった。今までは遠くの地域に住んでいる者にとっては観光地に行くのに長時間時間がかかるため、そうそう観光地に行くといった事ができなかった。しかし、車のおかげで短時間のうちに移動出来ることにより、遠くの観光地や店に通う事が可能になったのである。 &aname(バス){} **バス  国民の交通の利用において自家用車や電車だけが交通手段ではない。バスは通勤通学、買い物、観光、様々な用途で使用される。  そんなバスは利用用途によって左右されないようにそれぞれで規格を統一している。特に観光バスを路線バスと勘違いする……といった事がないようにデザインや形状は少し変えた上で統一されている。また同じ路線バスでも形や色が違えば紛らわしい為、統一させている。これは車内においても同様であり、どの路線バスを使用しても安心して同じように使えるようにしている。また、バスはつねに利用されるモノなので当然、低燃費・エコカーとして設計されている。 バスは不特定多数の人々が乗るため、利用者に向けての設計も数多い。 それぞれの座席にはエチケット袋やクーラーの送風口といったように不公平感が出ないように設計がされている。また車椅子でも利用できるように通路を大きく取り、出入口にスロープがついており、車椅子スペースなども置かれている。乗車中の乗り心地も考えられており、エアサスペンション、特にニーリング機能が採用されている。  またバスといえば普通車よりも大型ゆえに死角ができる。対策としてミラーがいくつか設置されており、後ろを確認できるようにカメラも設置されている。また制動性能などにも注意して開発が行われている。  バスは特に自動車やバイクの免許を取っていない人にとっては日常の足である。そんなバスだが、最近では観光用の貸切バスや市役所や市営施設に停まる公共施設巡回バス(無料)など様々な利用がされており、国民の交通の利便性アップの要となっている。 &aname(大・中・小型トラック各種){} **大・中・小型トラック各種 #ref(tora.jpg,,center)  トラックは輸送用として主に用いられる。国内だけでなく国外への車の輸出として特に需要が高いのが輸送用トラックである。特に羅幻王国の海運・レンジャー連邦の空輸、環状線による貨物輸送で国家間の輸送は整備されていたが、そこから先の陸路輸送に欠かせないのがトラックである。その為、国内だけではなく、外国からの需要も高かったため、大量生産の真価を発揮した。低価格化に成功しただけでなく、性能も安定した質のよいトラックの生産が可能となったのである。もちろん、普通車やバスと同じく低燃費・エコカーとして開発がされていた為、外国においても環境に影響を与えず、経済成長にしっかりと寄与された。  トラックは食料を新鮮な内に輸送するということだけでなく工場で大量生産された商品を輸送する際にも活躍する。また上記のように外国への輸出の際にも海運で運び、その後各街に輸送するにはトラックが必要である為トラックといいつつも様々な形のモノが開発された。大きな道から小さな道、あらゆる陸路を使用するトラックは小型・中型・大型と大きさに置いては大まかに三種類に分かれている。またトラックにもバスと同じくエアサスペンションや制動性能が重視されている。大型であるトラックは他の普通車よりもブレーキが重要である。またエアサスペッションはバスの場合の乗客、つまりトラックの積荷が揺れない為に利用されている。特に振動に弱い荷物の場合はエアリフトアクスル用のエアバッグが使用される場合もある。  大・中型トラックは貨物輸送用として製造された。特に長距離を大量輸送する事が多いので運転手ができるだけ運転しやすいようにミラーや後方カメラ、また長時間トラック内にいる運転手の為に運転席の後ろにキャビンを設置。また座っている時間を考え、座席のシートにも拘っている。  小型トラックは大型から比べると輸送量としては落ちる。そんな小型トラックが活躍するのは直接一般家庭に関わる仕事が多い。宅配便や個人配送。小型の分輸送量は下がるが、住宅街などのせまい道路でも活躍できる小型トラックは身近な所で活躍する為、見かける事も多い。 **様々なトラック  鍋の国のトラック大手のOTAMAは様々なトラックを開発した。それは多種多様な輸送業界に合したトラックを開発しようと考えた為である。そしてトラックの荷台についてもいくつか開発が行われた。 &color(green){''◆平ボディ''}  OTAMAが最初に開発、生産を行ったタイプ。  最初に開発を行ったのは積み降ろし等に比較的制限がない為、あらゆる場所で使用しやすいと考えた為である。また、順次開発が行われ、下取りとして中古で市場に出た後に買われやすい、使われやすいと考えたのも理由の一つ。使う場所によっては簡易クレーン、幌(水漏れ対策)、テールゲートリフタなどの補助装置を使うという事も可能な為、何種類かの補助装置も販売されている。 &color(green){''◆ダンプ''}  主に土砂、砂利などを運ぶ事に使用される車種。OTAMAは元々輸送業界向けにトラック開発を行っていたので生産、販売は他のトラックよりも少し遅めに行われた。 &color(green){''◆バン型車''}  荷台が箱型のトラック。OATAMは元々輸送業界向けトラック開発を考えていた為、初期の段階からこの形状の開発が視野に入っていた。  その為か、南国である鍋の国では冷凍、冷蔵車が早急に必要と考え、数を多めに販売を行った。しかし、国の特性(鍋好き)ゆえか、すぐに追加注文が入り、追加生産を行う事が決定した。そして、これまた鍋には白菜がかかせないゆえか、外国への輸出においても生鮮食品輸送に必要なトラックの輸出が大きいウェイトを占めたのである。 &color(#0099cc){ ''◇ドライバン''}  温度管理機能のないバン型車。宅配や一般輸送、引越しトラックなど様々な面で活躍している。  OTAMAは元々輸送業界を初めとする業界の話を聞きつつトラックの開発を行った為、食料輸送時、引越し用、宅配用などで内部やドアの展開部分などに対応したトラックを受注生産している。OTAMAの中古販売会社であるOWANに置いても自社トラッックを扱っている為、中古購入の際にも追加料金で内装変更を行っている。 &color(#0099cc){ ''◇冷蔵・冷凍バン''}  断熱構造の荷室内に冷蔵・冷凍装置を搭載したトラック。鍋の国待望のトラックである。生鮮食品輸送の為に様々なモノが開発された。冷蔵一つをとっても中の温度を最適状態で保つ為に外部気温の影響を軽減させている。  鍋の国の食に対する姿勢ゆえか、太陽熱からのカバーに外面は白色のカラーアルミパネル、殺菌効果の為室内の床をステンレルに、保冷カーテンでドアを開けた時の冷気流出を防ぐといった様々な工夫が行われている。また、コンプレッサーを用いて運転手が低温を管理できるようにしている為、購入した会社側でも利用の状況に合わせて温度調整が可能になっている。 &color(#0099cc){ ''◇保冷車バン''}  断熱材で外気温を遮断したトラック。冷蔵・冷凍装置はついていない。  主に温度管理があまり厳しくない積荷の際に使用されるトラックである。冷蔵装置がついていないので徐々に室内温度が上がってしまうのでOTAMAは状況に合わせてドライアイスを使う事を推奨している。 &color(#0099cc){ ''◇コンテナトラック''}  海運、空輸、環状線などでの輸送はコンテナ輸送が主である。その際、船や航空機からコンテナを降ろし、トラックに積み込み、輸送センターまで運ぶのは無駄がある。コンテナをそのまま輸送できないか? そんな要望に答えたのがコンテナトラックである。コンテナは規格化されているため、規格に沿ったコンテナトラックの開発、生産を行った。そして、コンテナトラックは特に海運でおなじみの羅幻王国や、空輸を担うレンジャー連邦と特に相性がよく、鍋の国のトラックメーカーは輸送業界の活性化に貢献することになった。 **主な陸運用トラック輸出国 ・レンジャー連邦様(航空輸送との連携) ・羅幻王国様(船舶輸送との連携) ・無名騎士藩国様(野菜や農業機械の出荷用) ・リワマヒ国様(生産した部品の出荷用) 今後も新しい車を研究・開発、そして各国で産業復興が盛んになり流通が活性化することで、輸出先を拡大する予定です。 &aname(鍋の国の今後){} *鍋の国の自動車産業、今後の展望  鍋の国の自動車産業はスタートを切った。  この技術とノウハウを絶やさず、自動車メーカーは人材育成にも尽力し、若い戦力とともに新車開発に努力を続けるものである。  現在は低燃費・エコカーが主流だが、ゆくゆくは更に環境に優しいハイブリッドカーや電気自動車を大衆車とすべく、各メーカーでは日々開発と研究が進んでいる。  また、今後は普通車輌だけでなく特殊車輌の生産にも注力する見込みである。  鍋の国には警察署、市民病院、消防署などの各施設がある。  これらの施設にはパトカー、救急車、消防車などといった特殊車輌が欠かせない。  現在これらの特殊車輌の生産メーカーは小さいが、日々成長を遂げる自動車業界とともに、特殊車輌もメーカーの努力により成長と発展を見せることだろう。    自動車産業といっても、自動車には様々なジャンルがある。  鍋の国の自動車産業は、これからまだまだ発展を遂げるのである。人と物、そして場所を繋ぐために。 -------------------- **STAFF LIST 文:銀内 ユウ、矢上ミサ 絵:島鍋 玖日、矢上ミサ ---- //スペース用
&aname(鍋の国の自動車産業){} *EV165 ”産業育成準備” ”王猫様INバイク……” ”猫にバイクは危険だよ?” ”じゃあ、王猫様に車に乗って前足フリフリ振ってもらう為に産業育成を車にするのはどう?” ”その発想はなかった” #right(){鍋の国政庁  22800102}                     鍋の国は&s(){そんな思惑で}新たな産業育成として自動車産業の育成を決意したのである。 #ref(165title.jpg ,,center) ------------------------------------------------- -&link_anchor(鍋の国の自動車産業){鍋の国の自動車産業} --&link_anchor(自動車産業の成り立ち){自動車産業の成り立ち} ---&link_anchor(鍋の国の自動車普及への道(YANABE)){自動車普及への道(YANABE)} ---&link_anchor(鍋の国のトラック普及への道(OTAMA)){トラック普及への道(OTAMA)} ---&link_anchor(鍋の国の主な自動車製造会社(表)){鍋の国の主な自動車製造会社(表)} --&link_anchor(生産車種){自動車の生産車種} ---&link_anchor(普通車){普通車} ---&link_anchor(バス){バス} ---&link_anchor(大・中・小型トラック各種){大・中・小型トラック各種} --&link_anchor(鍋の国の今後){鍋の国の今後} &aname(自動車産業の成り立ち){} *鍋の国の車事情  鍋の国の自動車事情を語るには第七世界時間にして2009年まで遡らなければならない。鍋の国は共和国共通I=Dの開発国としてアメショー、ペルシャ、サイベリアンと次々と新機体を開発していた。しかし、一時期のアイドレス工場の活動休止、鍋の国の技術者の後継者問題等により、国の機械産業は著しく低下していた。結果、民間においても自動車等の利用が少なくなり、自動車業界においても低迷の時期が続いたのである。  鍋の国の機械産業の灯火を消してはならない……鍋の国政庁はアイドレス工場を再び活動させ、整備工場を建設、新たに共和国宇宙軍計画を発動させ、再び鍋の国の機械産業に力を入れ始めた。  軍事面とはいえ、機械産業が活発化したことにより、技術者達は新たな活躍場所を見つけた。そして「車」が復活するのもそう遠くない出来事であった。  その始まりはいつだったのかは定かではない。一説によればI=Dデザイナーで有名であるまき氏が栄光のカブというバイクに乗り始めた。それを見た同業者が、乗り物の利便性に気づき、二輪や四輪が鍋の国に普及し始めたという説である。鍋の国の機械産業に再び栄光を取り戻した……そんなシャレを含めたゆえか、研究者の中でもこの説を支持している者も多いというが、実際は定かではない。ただ事実として、鍋の国の車の復活は二輪車から始まったという事実のみが存在する。   大規模なモータリゼーションが起こる事により、本来ならば交通事情が悪くなる恐れがある。 しかし、鍋の国政庁はあらかじめその対策を行っていたのである。 鍋の国の警察では交通課が交通ルール整備を進め、第七世界時間でモータリゼーションが起こる一、二ヶ月前には交番も建てるなど、準備を整えていた。  その為か、それほど混乱もなく、自動二輪車の利用が増え、自動四輪車である自動車の利用も活発化していくのは自然の流れであった。  交通整理を行った鍋の国政庁はそれだけでは満足せず、次の課題に移った。それは公害である。バイクが流行し始めた時期から予測されていた問題である。  未来予知をするまでもなく、車が流行すれば排気ガス等の公害問題が出てくるであろうことは予測できる話である。鍋の国政庁は対策としてエコカーを普及させるために活動を開始した。低燃費・エコカーを実現すべく、トップクラスの燃料運用効率を自他共に認めるであろう友誼国家・羅幻王国の技師を国へ招待し、鍋の国の自動車業界の開発分野との技術交流会を実地したのである。  以前、戦艦開発と整備に関する技術交流が政策にて行われた事もあり、その第二回交流会といった形で技術交流は行われた。燃料に対する運用と効率化をメインとした技術交流会である。これは車の開発において鍋の国政庁が直接関わった場合、何らかの思惑があるのではないかと勘ぐられる可能性もある事を踏まえ、民間技術者同士の技術交流会の形として行ったのだ。(その為、自動車業界の関係技師以外の技術者も参加している)   こうして、技術交流会において羅幻王国の燃料エコ技術を学び、技術協力を得た結果、鍋の国の自動車産業は初期の段階から低燃費エコカーを導入することに成功した。 &aname(鍋の国の自動車普及への道(YANABE)){} **鍋の国の自動車普及への道(YANABE)  鍋の国の自動車業界で一番の大手はYANABEである。  YANABEは自動車業界初期に登場した会社である。元々はバイク業界で活躍していた会社であるが、自動車開発においても率先して開発を行っている会社である。現社長である家鍋翔太もバイク開発部門出身であり、二輪車の次は四輪車だと考えており、国が行った前記の技術交流会においても一番発言の多かった人物である。  また家鍋翔太は王猫様フリークとしても有名である。会社内でのバイク生産が整った時(当時は技術者)に上司に「王猫様へミニバイクを一台献上しましょう」と発言したと言われている。もっともこの時の上司に王猫様とはいえ猫にバイクは危険であると断れているというオチもついている。  噂では家鍋翔太が自動車の開発に率先して活動していたのは王猫様の為である……という話があるがあながち間違いでもないかもしれない。  それが証拠とするわけでないが、自動車第一号が完成した時には早速とばかりに王猫様に試乗のお願いを伺いに政庁までやって来たという事実がある。 (もっともその時に排気ガスでコホンと王猫様が咳をなされたので、より環境に優しいクリーンな低燃費エコカー開発をを決意したとか、自動車一号の車の色を決める際に王猫様が好きな色を参考にしたとか、嘘か真かわからない数多くの噂話がある)  いずれにしても、事実としてYANABEの家鍋翔太は自動車開発初期から関わっており、鍋の国の自動車は低燃費エコカーが主流であるという事実が残るのみである。  そんな家鍋翔太が鍋の国自動車業界においての一人者として認識されているのはYANABEの経営戦略にある。  それはまったく同タイプの車種の大量生産である。YANABEが業界初期に開発した車はまったく同じ形状、同じエンジンと全て同じ規格で作られた車であった。色についてもバリエーションを三色に留め、販売を行った。  これは大量生産によるコスト削減によりできるだけ安い値段で消費者へ提供できるようにするという戦略である。元々バイク業界で有名であった会社である為、所有工場の数が多く、従業員もいる故にできた戦略ではあるが、この戦略により鍋の国の自動車市場は拡大、それにあわせて自動車シェアにおいてもYANABEがトップに躍り出た。なお、この自動車第一号は社長の家鍋翔太が王猫様に献上しており、自分も同じ車に乗りたいので量産、つまり商品化した……という話がある。  このままでは社長の王猫様好きとしての一エピソードで終るところであるが、王猫様もこの車を気に入ったのか、車の中に入ろうとしたり、車の下でお昼寝をする……といった事が度々あり、それをメディア等で知った国民が王猫様のお気に入りの車と同じ物が欲しい・乗りたい……と需要と供給バランスがうまく成り立った為、成功を収めた……という事実もある。 #ref(ohnekosama.jpg,,center) &aname(鍋の国のトラック普及への道(OTAMA)){} **鍋の国のトラック普及への道(OTAMA)  鍋の国自動車業界においてもう一つの大手がOTAMAである。  OTAMAもYANABEと同じく鍋の国自動車業界初期に興された会社である。OTAMAも元々はバイク業界の会社であり、主に郵便局への郵便バイク、バイク便、デリバリーサービスなどの、バイク配達業界向けのバイクの製造を行っていた。もちろん輸送という面においては二輪車よりも四輪車の方が有利であり、OTAMAも自動車の開発に力を入れていた。しかし、その開発はYANABEとはまた別のアプローチだったのである。  OTAMAが元々輸送業界向けのバイク製造を担っていたのは前記通りだが、その時から顧客につねづね言われていた事があった。  それは「もっと多くの荷物が運べたらいいのにな」という言葉である。  鍋流社長を初めとする社員達はその言葉に対して「いずれは四輪車も扱えるようになりたいですね」と返してきた。  本音はすぐにでも四輪車を作りたかった。  しかし、現状の技術ではまだ満足できるものは作れない……。そんな想いを胸にOTAMA開発部門は研究を続け、そして四輪車として製造、販売したのはトラックであった。小型、中型、大型トラック、そして冷蔵車に冷凍車さらには荷台の積卸しがしやすいようにウィングボディ(荷台が両側に開く)など様々なトラックの開発を行った。  本来ならば、製造するトラックの種類を絞る方がコストは小さくなる、それこそ大まかに小型トラック、中型、大型の三種類だけ製造し、販売。後に利益が出てから別の車種を販売すればいいのかもしれない。  しかし、トラック開発段階において、実際に使用するであろう輸送業界の人に要望を聞いた際に多種多様な要望が出ていたのである。これを無視する事は鍋流社長には出来なかった。  冷凍して輸送できるものもあれば常温、冷蔵が相応しい物、またできるだけ震動を与えないようにしてほしいという要望、コンテナトラックが欲しい……輸送業界と言っても輸送するもの、状況は多種多様なのである。  全てに答えられるわけではないが、答えられるものには答えよう……それはOTAMAが重視する顧客満足の為の答えであった。そもそも四輪に手を出したのも顧客の為ならば、トコトン満足させようじゃないか、鍋流社長だけでなく社員達の気持ちも同じであり、共に一丸となって開発に取り組んだのである。  顧客の為にできるだけ様々なトラックを開発する……その為に考え出されたのは順次開発していくという事であった。そもそも大量生産するのは難しい、しかし、様々な用途が考えられるトラックである。  その為、汎用性の高いモノから順番に開発、販売していったのである。このようにドンドン開発していったのには、かならず売れるという自信があったからである。その理由は鍋の国の食料に対する情熱である。 ***鍋の国の食料に対する情熱  鍋の国の料理といえば鍋がある。これは定番であり主役。食べる機会も多いこの鍋であるが、実は鍋の国では生産していない食材がある。  それは白菜である。  生産していない……というよりは正確には南国の白菜よりも外国産の白菜の方が美味しいからという事になるが、おいしい鍋の為のおいしい食材が欲しいというのは鍋の国国民の本音である。  しかし、鍋の国の技術レベルが低下した事により一時期、鍋の国の自動車やトラックが衰退していった。結果、国民の普段の交通手段は歩き、場合によっては自転車を利用する状況になった。  そこで問題になったのが買い物である。   特に食材は新鮮が一番である。国産でも勿論なのだが、特に輸入品の生鮮食品は、鍋の国に入り、競りやお店へ並び、一般家庭に着くまでの鮮度が重要である。しかし、鍋の国は南国なので食材も傷みやすい。それ故にどうしても鍋の質が落ちてしまう。しかし輸送トラック、特に冷蔵、冷凍車があれば新鮮なうちに食材をお店に持って行ける。そんなトラックが売れないわけはないと判断したOTAMAはトラックを順次開発していったのである。  また、他の会社と違い、初期から顧客重視を考えていたOTAMAは輸送業界が切実しているもう一つの要望にも答えた。それは長距離輸送をするトラックの運転手の要望であった。 「長時間座っていてもしんどくならない座席にしてくれ」 「仮眠できるスペースが欲しい」  その要望は一見するとトラック販売にはさほど影響はないかもしれない。むしろその分値段が上がるかもしれない。しかし、二輪車の時代から顧客を大事にするOTAMAは座席にも着目したのである。長距離輸送をする運転手がいるからこそ荷物は届くのである。その運転手達が少しでも楽に運転できるように環境を整える事ができるのは自分達だけである。そこはコスト削減する場所ではない……そう考えたのである。  OTAMAのトラックは順次移行する形とはいえ、種類を作り、そして拘っていた。その分、ある程度はどうしても高くなる。鍋流社長はそれを踏まえて二つの対策を考えた。 &color(green){''◆規格統一''}  様々なトラックを開発するといっても、普通の荷物を運ぶ用、冷凍車、冷蔵車と比べた場合、共通の部品はある。トラックでもハンドルやライトなど共通できる部分がある場合は全て同じ規格で統一させたのである。また、デザインにおいても基本的にはトラックは輸送できれば良いと考え、ある程度は同じデザインで統一させた。色も統一した。必要であれば購入後に塗り替えてもらうか、もしくは自社のロゴをつけてもらう……そういう風に考えたのである。 &color(green){''◆別会社OWANの設立''}  OWANは中古トラック販売会社である。もちろん中古トラックも買い取る。この会社を興した理由は単純であった。  OTAMAが順次開発、販売していく過程で以前購入したトラックよりも最新のトラックの方が自社の輸送形態に合っている……そんな会社が出てきてもおかしくない。そんな時はOWANを利用してもらおうと考えたのである。  OWANにOTAMA(自社)のトラックを売りにきた場合、もし続けてOTAMAでトラックを購入するのであれば買取サービスとして新車を割引購入できるようにし、そして残った中古トラックは別の会社に販売する。新車を買う余裕がなくても、中古ならば買えるという会社もある。そんな会社にも格安で提供する事により輸送業界へのトラックの浸透度をあげる作戦である。  もちろん他にも利点はある。新しいトラック開発や製造をさせる前の新人の整備士の研修場所としての場という意味があった。中古車を買い取った後、再び売る前の点検・整備を新人を含めた整備士が行い研修場所として機能させたのである。  また研究部門の人間もその場に立ちあわせ、どこが消耗しているか? 何か問題はなかったか? を確認させ、次期の開発への参考にする……という事も行った。  こうして、鍋の国に輸送トラックが復活したのである。 &aname(鍋の国の主な自動車製造会社(表)){} **鍋の国の主な自動車製造会社 こちらは前述の2社を含む、鍋の国の代表的なメーカーリストです。 それぞれ企業戦略を練り、躍進しています。 |企業名|メインターゲット|メイン車種|戦略|備考| |YANABE|一般国民|普通車|大量生産による低価格化|安定した技術力| |ロイヤルクラウン|一般国民(女性)|普通車|デザイン性の高さ、広告戦略|高い安全性と走行性能| |OTAMA|輸送業界|トラック全般|流通・輸送業界への高い対応力|海運、空輸との連携| |ナベバス|交通・観光業界|バス|乗車される方全てに優しいインテリア設計|高水準の乗り心地、操縦の安定性| -------------------------------- *自動車産業への様々な支援 自動車メーカーは車の製造販売だけが仕事ではない。そこには働く人がいてこそ、企業はまわるのである。 技術の更なる発展や、未来の自動車産業を担う人材を育て上げることも産業育成の課題である。 メーカーも会社の未来のため、自社戦力になる人材を育て、確保すべく注力している。 大手メーカーであるYANABEにおいては、早くから個人単位でのインターンシップ制度を導入している。 学生のうちから実際に車に触れさせることで、卒業までに技術を必要水準まで引き上げ、入社後に即戦力になれるよう教育している。 この効果もあってか、YANABEの企業としての成長はめざましいものとなり、大手とよばれる今があるのである。 現在はより一層人材を育てるべく、YANABEは自動車専門学校を設立。 実践技術や整備知識、車のイロハを、最先端の設備と本物の教材で効果的に学ぶことができる。 学科は自動車工学科、自動車整備科、車体整備専攻科、研究科などがあり、 修了する頃には資格の取得も可能で、卒業後はプロとして好スタートを切ることが可能である。 実践力重視のカリキュラムは企業母体だからこそ実現できるのである。 鍋の国政府は、企業母体による人材育成のための学校設立を社会貢献活動とみなし、 これを行う企業に対しては法人税の減税を持って活動を応援するものとしている。 現在はまだ学校設立にまで到る企業は少ないものの、今後の企業の成長とともに増える見通しである。 また、政府はメーカーに対して車そのものだけでなく、生産工場での環境への取り組みを推進している。 ・車の素材に含まれる環境負荷物質の低減 ・CO2排出量削減のためエネルギー使用効率向上を推進 ・大気汚染物質、化学物質の管理規準を徹底し、使用量・排出量の低減活動 ・工場水の徹底管理で水質汚濁防止、及び土壌管理 など、政府の規定する基準値をクリアした場合も減税対象とし、企業の成長を支援している。 政府の自動車産業への支援は取り上げるとするならもう1つある。 それは購入者層、つまり一般国民への支援である。 これまでの車は、燃費も悪く環境に対しても配慮されておらず、車の値段も高くおまけに維持費も高いという理由で、一般的にはあまり普及しなかった。 しかし今回生産される車は基本的には環境に優しいエコカーであるため、エコカー減税を実施。 車の低価格化、コストパフォーマンスの良さに加え、環境に優しい車なら自動車税も減税になることで購入欲を刺激し、 企業だけでなく一般家庭でも維持をしやすくなり、車の購入という敷居を低くしたのである。 こうして車が普及したことで、国民の生活は様々な箇所において豊かになったのである。 -------------------------------- &aname(生産車種){} *生産車種 鍋の国の自動車メーカーでは、以下のような車種を生産している。 &aname(普通車){} **普通車 #ref(car.jpg,,center)  鍋の国の一般国民に身近になりつつある自動車。 自動車開発初期に大量生産が行われた結果、低価格化により一般家庭においても自家用車として頻繁に利用されるようになった。また、なんといっても低燃費・エコカーが圧倒的なシェアを誇っている為、家庭としても燃費が少なくすむ自動車は日常の足として活躍している。  また大量生産品ではあるが、各メーカーともに安全性に気をつけて製造が行われている。自動車製造で一番大切な事はお客様がその車を愛用し続けられる事である。ネジが一本緩んでいただけで大きな事故に繋がるかもしれない。安全には最善の注意を行って生産が行われているのだ。  また、最近では軽自動車も登場し、小回りがきくということ、また小さくてかわいいと特に女性陣に人気がある。  そんな自動車は主に日常における買い物に使用されている。また鍋の国内の観光地の利用は近場の人間がメインであった。今までは遠くの地域に住んでいる者にとっては観光地に行くのに長時間時間がかかるため、そうそう観光地に行くといった事ができなかった。しかし、車のおかげで短時間のうちに移動出来ることにより、遠くの観光地や店に通う事が可能になったのである。 &aname(バス){} **バス  国民の交通の利用において自家用車や電車だけが交通手段ではない。バスは通勤通学、買い物、観光、様々な用途で使用される。  そんなバスは利用用途によって左右されないようにそれぞれで規格を統一している。特に観光バスを路線バスと勘違いする……といった事がないようにデザインや形状は少し変えた上で統一されている。また同じ路線バスでも形や色が違えば紛らわしい為、統一させている。これは車内においても同様であり、どの路線バスを使用しても安心して同じように使えるようにしている。また、バスはつねに利用されるモノなので当然、低燃費・エコカーとして設計されている。 バスは不特定多数の人々が乗るため、利用者に向けての設計も数多い。 それぞれの座席にはエチケット袋やクーラーの送風口といったように不公平感が出ないように設計がされている。また車椅子でも利用できるように通路を大きく取り、出入口にスロープがついており、車椅子スペースなども置かれている。乗車中の乗り心地も考えられており、エアサスペンション、特にニーリング機能が採用されている。  またバスといえば普通車よりも大型ゆえに死角ができる。対策としてミラーがいくつか設置されており、後ろを確認できるようにカメラも設置されている。また制動性能などにも注意して開発が行われている。  バスは特に自動車やバイクの免許を取っていない人にとっては日常の足である。そんなバスだが、最近では観光用の貸切バスや市役所や市営施設に停まる公共施設巡回バス(無料)など様々な利用がされており、国民の交通の利便性アップの要となっている。 &aname(大・中・小型トラック各種){} **大・中・小型トラック各種 #ref(tora.jpg,,center)  トラックは輸送用として主に用いられる。国内だけでなく国外への車の輸出として特に需要が高いのが輸送用トラックである。特に羅幻王国の海運・レンジャー連邦の空輸、環状線による貨物輸送で国家間の輸送は整備されていたが、そこから先の陸路輸送に欠かせないのがトラックである。その為、国内だけではなく、外国からの需要も高かったため、大量生産の真価を発揮した。低価格化に成功しただけでなく、性能も安定した質のよいトラックの生産が可能となったのである。もちろん、普通車やバスと同じく低燃費・エコカーとして開発がされていた為、外国においても環境に影響を与えず、経済成長にしっかりと寄与された。  トラックは食料を新鮮な内に輸送するということだけでなく工場で大量生産された商品を輸送する際にも活躍する。また上記のように外国への輸出の際にも海運で運び、その後各街に輸送するにはトラックが必要である為トラックといいつつも様々な形のモノが開発された。大きな道から小さな道、あらゆる陸路を使用するトラックは小型・中型・大型と大きさに置いては大まかに三種類に分かれている。またトラックにもバスと同じくエアサスペンションや制動性能が重視されている。大型であるトラックは他の普通車よりもブレーキが重要である。またエアサスペッションはバスの場合の乗客、つまりトラックの積荷が揺れない為に利用されている。特に振動に弱い荷物の場合はエアリフトアクスル用のエアバッグが使用される場合もある。  大・中型トラックは貨物輸送用として製造された。特に長距離を大量輸送する事が多いので運転手ができるだけ運転しやすいようにミラーや後方カメラ、また長時間トラック内にいる運転手の為に運転席の後ろにキャビンを設置。また座っている時間を考え、座席のシートにも拘っている。  小型トラックは大型から比べると輸送量としては落ちる。そんな小型トラックが活躍するのは直接一般家庭に関わる仕事が多い。宅配便や個人配送。小型の分輸送量は下がるが、住宅街などのせまい道路でも活躍できる小型トラックは身近な所で活躍する為、見かける事も多い。 **様々なトラック  鍋の国のトラック大手のOTAMAは様々なトラックを開発した。それは多種多様な輸送業界に合したトラックを開発しようと考えた為である。そしてトラックの荷台についてもいくつか開発が行われた。 &color(green){''◆平ボディ''}  OTAMAが最初に開発、生産を行ったタイプ。  最初に開発を行ったのは積み降ろし等に比較的制限がない為、あらゆる場所で使用しやすいと考えた為である。また、順次開発が行われ、下取りとして中古で市場に出た後に買われやすい、使われやすいと考えたのも理由の一つ。使う場所によっては簡易クレーン、幌(水漏れ対策)、テールゲートリフタなどの補助装置を使うという事も可能な為、何種類かの補助装置も販売されている。 &color(green){''◆ダンプ''}  主に土砂、砂利などを運ぶ事に使用される車種。OTAMAは元々輸送業界向けにトラック開発を行っていたので生産、販売は他のトラックよりも少し遅めに行われた。 &color(green){''◆バン型車''}  荷台が箱型のトラック。OATAMは元々輸送業界向けトラック開発を考えていた為、初期の段階からこの形状の開発が視野に入っていた。  その為か、南国である鍋の国では冷凍、冷蔵車が早急に必要と考え、数を多めに販売を行った。しかし、国の特性(鍋好き)ゆえか、すぐに追加注文が入り、追加生産を行う事が決定した。そして、これまた鍋には白菜がかかせないゆえか、外国への輸出においても生鮮食品輸送に必要なトラックの輸出が大きいウェイトを占めたのである。 &color(#0099cc){ ''◇ドライバン''}  温度管理機能のないバン型車。宅配や一般輸送、引越しトラックなど様々な面で活躍している。  OTAMAは元々輸送業界を初めとする業界の話を聞きつつトラックの開発を行った為、食料輸送時、引越し用、宅配用などで内部やドアの展開部分などに対応したトラックを受注生産している。OTAMAの中古販売会社であるOWANに置いても自社トラッックを扱っている為、中古購入の際にも追加料金で内装変更を行っている。 &color(#0099cc){ ''◇冷蔵・冷凍バン''}  断熱構造の荷室内に冷蔵・冷凍装置を搭載したトラック。鍋の国待望のトラックである。生鮮食品輸送の為に様々なモノが開発された。冷蔵一つをとっても中の温度を最適状態で保つ為に外部気温の影響を軽減させている。  鍋の国の食に対する姿勢ゆえか、太陽熱からのカバーに外面は白色のカラーアルミパネル、殺菌効果の為室内の床をステンレルに、保冷カーテンでドアを開けた時の冷気流出を防ぐといった様々な工夫が行われている。また、コンプレッサーを用いて運転手が低温を管理できるようにしている為、購入した会社側でも利用の状況に合わせて温度調整が可能になっている。 &color(#0099cc){ ''◇保冷車バン''}  断熱材で外気温を遮断したトラック。冷蔵・冷凍装置はついていない。  主に温度管理があまり厳しくない積荷の際に使用されるトラックである。冷蔵装置がついていないので徐々に室内温度が上がってしまうのでOTAMAは状況に合わせてドライアイスを使う事を推奨している。 &color(#0099cc){ ''◇コンテナトラック''}  海運、空輸、環状線などでの輸送はコンテナ輸送が主である。その際、船や航空機からコンテナを降ろし、トラックに積み込み、輸送センターまで運ぶのは無駄がある。コンテナをそのまま輸送できないか? そんな要望に答えたのがコンテナトラックである。コンテナは規格化されているため、規格に沿ったコンテナトラックの開発、生産を行った。そして、コンテナトラックは特に海運でおなじみの羅幻王国や、空輸を担うレンジャー連邦と特に相性がよく、鍋の国のトラックメーカーは輸送業界の活性化に貢献することになった。 **主な陸運用トラック輸出国 聯合国をはじめ、現在(#T16において)非聯合国にも大統領府の協力を経て輸出が実現している。 ・レンジャー連邦様(航空輸送との連携。聯合国) ・羅幻王国様(船舶輸送との連携。聯合国。) ・無名騎士藩国様(野菜や農業機械の出荷用。非聯合のため、納品先は無名騎士藩国政府が注文・認定した企業に限る) ・リワマヒ国様(生産した部品の出荷用。非聯合のため、納品先はリワマヒ国政府が注文・認定した企業に限る) 今後も新しい車を研究・開発、そして各国で産業復興が盛んになり流通が活性化することで、聯合先を中心に輸出先を拡大する予定です。 &aname(鍋の国の今後){} *鍋の国の自動車産業、今後の展望  鍋の国の自動車産業はスタートを切った。  この技術とノウハウを絶やさず、自動車メーカーは人材育成にも尽力し、若い戦力とともに新車開発に努力を続けるものである。  現在は低燃費・エコカーが主流だが、ゆくゆくは更に環境に優しいハイブリッドカーや電気自動車を大衆車とすべく、各メーカーでは日々開発と研究が進んでいる。  また、今後は普通車輌だけでなく特殊車輌の生産にも注力する見込みである。  鍋の国には警察署、市民病院、消防署などの各施設がある。  これらの施設にはパトカー、救急車、消防車などといった特殊車輌が欠かせない。  現在これらの特殊車輌の生産メーカーは小さいが、日々成長を遂げる自動車業界とともに、特殊車輌もメーカーの努力により成長と発展を見せることだろう。    自動車産業といっても、自動車には様々なジャンルがある。  鍋の国の自動車産業は、これからまだまだ発展を遂げるのである。人と物、そして場所を繋ぐために。 -------------------- **STAFF LIST 文:銀内 ユウ、矢上ミサ 絵:島鍋 玖日、矢上ミサ ---- //スペース用

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