推理ゲーム

ある日金田一一が目を覚ますと、そこは見慣れた自宅ではなくどことも知れぬ洋館の一室だった。
金田一が周囲を見渡すと、部屋の中には彼以外にも複数人の男女がいた。
彼らも金田一同様寝ている間にここまで連れてこられたらしく、まだ眠っていたり眠そうに目をこすっていたりしている。
やがて全員が目を覚ましたところで、一同は誰からともなく会話を始めた。

「俺は金田一一と言います。不動高校の2年生です。」
「俺は鳴海歩。同じく高校生です。」
「僕は江戸川コナン、小学生だよ。」
「私のことは竜崎と呼んでください。職業は……いちおう大学生です。」
「わしはインターポールの銭形警部だ。」
「私の名前は竜宮レナだよ。」
「僕は富竹。フリーのカメラマンさ。」

自己紹介を終え、自分たちの置かれた状況について話し合う金田一たち。
そんな中、突如として部屋の中に機械的な声が響いた。

「お目覚めかな、諸君。」
「なんだ!?」
「落ち着いてください、金田一くん。あそこにスピーカーがあります。」

壁の一点を指さす竜崎。確かにそこには、部屋の雰囲気にそぐわぬ無骨なスピーカーが設置されていた。

「私が君たちをここまで連れてきた張本人だ。名前は……そうだな、仮に『Mr.クロス』とでも名乗っておこう。
 今回君たちをこうして集めたのは、あるゲームの参加者になってもらうためだ。」
(ゲーム……?人を拉致してきておいて、ゲームをやらせるっていうのか?)

Mr.クロスを名乗る男が告げた言葉に、金田一の顔は険しさを増す。

「ここに集まってもらったメンバーは、いずれも優れた頭脳の持ち主だ。
 だがその中に、一人だけ偽物が混ざっている。他人の姿と経歴を騙る、私の部下がな。
 君たちにはそれが誰なのかを当ててもらう。出来なかった場合は……君たちのうちの誰かが、その偽物に殺される。」

その時、一同に電流走る……!

「死にたくなければ、さっさと偽物を見破ることだ。ああ、もちろん逃げ出すなどということは許さないよ。
 この館に窓はないし、唯一の出入り口である玄関の扉はすでに溶接してある。
 万が一出られたとしても、地図がなければとうてい人のいる場所まではたどり着けない。
 君たちが生きて帰るには、ゲームをクリアするしかないのだよ。では、頑張ってくれたまえ。」

一方的にルールを告げ、放送は途切れる。こうして、悪夢のゲームが幕を開けたのであった。

午前0:00 ゲーム開始
生存者 7名

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最終更新:2009年04月19日 17:30
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