萌香たちとお別れして数日が過ぎ、月音はのうのうと平凡な日々を過ごしていた。
というかヒマで仕方ない日々を過ごしていた。
母かすみの家事を手伝おうとしても「いいからゆっくりしてなさい」と気づかいを受けてばかりで、この数日ロクに何もしていない。
今日の買い出しも母が一人で行ってしまい、家に取り残された形となる。
また今日もする事ナシか…とキッチンで朝ご飯のお茶漬けを一人寂しく食べていたその時、手元の新聞折り込みの記事に目が止まった。
【魔女の丘 自然保護運動会 開催のお知らせ】
「魔女の丘 自然保護 運動会?」
記事に目を通すと何のことはない、よくある自然保護団体や地域のボランティアが行うゴミ拾い企画だが……
「魔女の丘……か」あれからもう3、4ヶ月か、と当時の出来事を思い返す。
「…そう遠くなかったよな、よし」
残ったお茶漬けを平らげ、月音は外出の準備にかかった。
藤見市岡花町「魔女の丘」。3ヶ月前は向日葵(ひまわり)が一面に咲いていたこの地も、今は時季を外れどこか静寂としている。
『ふぅ…なんとか間に合っ…うわぁっ!』
集合場所に駆けつけて早々、素っ頓狂な声をあげる月音。
自分が想像していたよりも遥かに人が多かったのだ。
『すっごいなぁ……こんなにたくさんの人が魔女の丘のために集まってくれたんだ…』
直接関係は無いのに、なんだか月音は嬉しくてたまらなかった。
『瑠妃さんの大切な故郷だし…今日は頑張ろう!』
清掃活動開始からおよそ3時間。お昼を少し回った頃、一通り歩き回って活動は終了。
参加人数が多かったおかげで予定より早く解散となった。
皆が帰路について静かになった頃、月音は一人でまた一通り丘を歩いてみた。
『ずいぶんキレイになったなぁ…瑠妃さんが居たらきっと喜んでくれたのにな…』
向日葵が咲いていた野原に腰を下ろし、そんな事を考えていたその時。
「…月音さん?」
聞き覚えのある声が聞こえて後ろを振り返った。
『瑠妃さん!どうしてここに?』
月音の隣に同じく腰を下ろして微笑みながら瑠妃は言う。
「一日だけ理事長がお休みを下さったんです。どこへ行こうか迷ったけど、やっぱり私はここが一番好きですから」
『瑠妃さんの大事な故郷だもんね』
「えぇ、それに…ここにはあの子たちも居ますし」
瑠妃が指差す空には、カラスがじゃれあって飛んでいる。
「ところで月音さんはここで何を?」
月音は午前中の行事を説明し、そこから魔女の丘の思い出話が始まった。
『ここも景色変わっちゃったね。あんなに一面に広がってた向日葵がなくなったからかな?』
「たしかに少し寂しくなりましたけど…向日葵なら有りますよ。ほら」
瑠妃が魔具を一振りすると、もう一方の手に向日葵が一輪パッと出現した。
『わっ、すごい!』思わず拍手する月音に瑠妃は気恥ずかしそうに笑った。
「私も魔女ですしこれくらいは……ねぇ月音さん、向日葵の花言葉って知ってます?」
『花言葉?花言葉は…よくわからないや。どういう意味なの?』
「それは…ナイショです」
柄にもなく意地悪を言う瑠妃と、頭を抱えてまで考え込む月音。
『うーん…気になるなぁ……あれ?もうこんな時間だ。そろそろ帰らないと……ねぇ瑠妃さん、ウチに来ない?』
「えっ…いいんですか?」
『もちろん!母さんもきっと大歓迎だよ!』
「じゃあ…ちょっとだけお邪魔しますね」
『母さん帰り遅くなるって。瑠妃さんが来てること話したら、美味しいケーキ買って帰るねって張り切ってたよ』
帰宅した月音は母がまだ帰ってなかったので一旦電話をかけに行き、その間瑠妃は先に月音の部屋に入っていた。
「突然押しかけてしまって…やっぱりご迷惑だったんでしょうか?」
遠慮がちに問う瑠妃に月音は慌てて答える。
『まさか!母さんだって喜んでるし、それにオレだって…すごく嬉しいよ』
瑠妃はまた問い返す。
「…萌香さんが来てくれた時よりも…ですか?」
『えぇっ!?そ、それとこれとは話がちが…』
明らかに動揺している月音を、瑠妃は少し目に涙を浮かべて見つめる。
「やっぱり…どうしても萌香さんが一番なんですね…」
顔を伏せ、瑠妃の体が小刻みに震えている。
『瑠妃さん?俺何か傷つくようなこと言っ……!』
言い終える直前、月音の体に何かが絡み付いて自由を奪った。
瑠妃の背の羽が触手のように伸び、月音を拘束している。
『る、瑠妃さん!?ちょっと待って!何を……うわっ!』
またも言い終える直前だった。月音の体が持ち上がり、そのままベッドに投げ飛ばされる。
体を縛られたままで起きあがれない。
そこに瑠妃が月音の体に乗りかかる。
「ごめんなさい月音さん…でも私はもうこうでもしないと…!」
『ちょ…ちょっと待って瑠妃さん!こんなトコ母さんに見つかったら……!』
背に羽の生えた女性が我が子を拘束して乗りかかっている…言い訳も出来そうにない状況である。
「心配しないでください。ご帰宅が近いようならカラス達が知らせてくれますし、いざとなれば魔法でお母様を眠らせます」
『そんな…瑠妃さんどうしてこんな…』
瑠妃に問いながら月音は拘束を解こうともがく。しかしビクともしない。
月音は屍鬼(グール)化していたので記憶にないが、この瑠妃の羽は以前攻撃体制に入った萌香をも完全に止めたこともある。
例え月音が今ここでバンパイアの力を使っても、脱出は限りなく不可能に近いだろう。
それでもなおもがく月音の顔をそっと両手で自分へ向け、瑠妃は目を閉じて口づけをする。
「んっ…んん…」
『んむぅ……ん…く…』
十数秒は続いただろうか?それとも何分?パニック状態で月音は何も考えられない。
ただ、瑠妃の唇が開くのが感触で判断できた。
終わったのか。と思った瞬間、瑠妃の舌が油断していた月音の唇をこじ開けて中へ侵入する。
『んむぅ!?…あ…んあぁ…』
「…ん…あ…はあぁ…はぁ…ん…」
瑠妃の舌の味と感触が心地よく感じた。
無意識なのに何故か自分から瑠妃の舌に絡もうとしている。もうどうにでもなれ、と月音も舌を瑠妃の口へ入れ返す。
月音の男としての本能が目覚めたのだった……
結局何分経っただろうか。
時間は気になったが時計を見るような気ではない、そんな矛盾が生じている。
さっきのように抵抗する気もない。
ただ単に諦めがついたのか、それとも今以上の行為をどこかで求めているのか…
今の落ち着いた頭でもそこまではわからなかった。
体を縛っていた羽が瑠妃の背に戻っていく。どうやら瑠妃の方も冷静になったようだ。
瑠妃がベッドと、そして自分の体から降りて部屋のドアへ向かっていく。
『ま、待って瑠妃さん!どこへ…』
「…ごめんなさい月音さん。無理やりこんなことをしてしまって…私のことはもう忘れてください」
『瑠妃さんを忘れるなんて出来ない!出来るわけないよ!』
月音の言葉に一旦足が止まる。
「…さようなら…月音さん」
瑠妃がまた歩を進め、ドアノブに手がかかる。
『…瑠妃さん…向日葵の花言葉って何?』
部屋がしん、と静まり返る。やがて瑠妃が口を開く。
「向日葵の花言葉は…私は貴方だけを見つめる…」
瑠妃から聞かされた言葉にどこか吹っ切れ、考えるより先に月音が動きだした。
瑠妃の手を掴んで抱き寄せ、そのまままたベッドへ倒れ込む。
先ほどと逆、今度は瑠妃が押し倒される側となった。
月音の目には、突然のことに目をぱちくりしている瑠妃が映る。
『瑠妃さんを忘れるなんて出来ない。今までもこれからも忘れない。オレも…【貴女】だけを見つめるから』
また口づけを交わしつつ、月音の左手が瑠妃の胸に、右手がスリットから覗く白い脚へ向かって行くのだった…
「つ、月音さ……ダ……メェ…あっ…」
瑠妃が先ほどとは打って変わって弱々しい声をあげる。
魔女の中で育った瑠妃には男性との関わりは無いに等しく、
今こうして胸と太モモを撫で回されるだけでも妙にドキドキしてしまう。
その様子に月音も撫でる手を早め、少しずつ瑠妃の秘部へと近づけていく。
『ねぇ瑠妃さん、瑠妃さんは自慰ってするの?』
「………え?」
唐突な質問にキョトンとする瑠妃。内容が内容なので顔が少し赤くなっている。
『ほら、瑠妃さんって大人っぽいからさ、そういう事してるのかなぁって』
瑠妃の下着越しに秘部を撫でる。
「…ぅ…ん…私は…そんな…」
『本当に?本当の事言わないと…えいっ!』
月音の手が瑠妃の下着の中へ入り込む。
「あっ!…ん…そこ…は…あぁっ!…やっ…め…」
『瑠妃さん自慰はするの?』
秘部に指が入る。
「きゃっ!…し……します……」
『誰を想像してやってるの?』
「ん…つ…っ…月音さん…を…」
『どれぐらい自慰するの?』
「…ぇ…そんな…あっ…ことまで…」
月音の指が奥に入る。
「あぁっ!やっ…ん…つ…月に3回…くら…いぃっ…ですぅ…」
『本当に?』
指を膣内でかき回す。
「ひゃうっ!し…週3回くらいで…す…ぅっ…!つ、月音さん……もう…これくらいで…」
『もうお別れとかさようならとか言わない?』
「ひゃっ…言いません!言いません…から…はぁ…っ…もう…や…め…」
先ほどのお別れ宣言撤回のために月音が考えた秘部&言葉責め作戦、どうやら上手くいったらしい。
しかし月音も青少年、あえぐ美女を目の前にしてこれだけでは終われなかった…
『ねぇ瑠妃さん…えっと、その…挿れてもいいかな…?』
体を起こして月音はズボンに手をかけた。
対する瑠妃は度重なる秘部かき回しが効いているのか、肩で息をしている。
少し蒸気した体、今は脚を閉じてよく見えないが愛液でうっすらと透ける秘部、潤んだ瞳、全てがまるで瑠妃の艶めかしさを引き立てているみたいだ。
「…ハッ…ハァッ…どうぞ……。……さっきの…すごく気持ちよかったです……今度は…月音さんが気持ちよくなる番ですよ…」
瑠妃が閉じていた脚を大きく開く。
さっきまで手で適当に弄るしかなかった真っ白な下着が今度はよく見える。
『じ、じゃあ…始めるよ…』
小さく頷いて、瑠妃は体の力を抜いた。今から始める事にその身を委ねる合図だ。
月音がズボンと下着を脱ぎ捨てる。と同時に抑えきれない程に伸び勃った棒が瑠妃の目に映る。
(きゃっ……あ、あれが入ってくるのね…)
内心ビクビクしている間に瑠妃の下着が脱がされていく。
『わぁっ……』
「つ、月音さん…!何もそんな所見なくったって……」
『わわっ!ごめん!その…見るの初めてだったから…。じゃあ…挿れるね』
棒の先端が秘部の入り口に入る。
「んっ…」
そのままゆっくり、割れ目は棒を飲み込んでゆく。
『瑠妃さん…痛くない?』
「はっ…はい…平気です…」
棒が全て入り終えた。
(大きくて…太くて…すごく固い)
自慰とは感覚がまるで違う。少しだけ痛みが生じたが、今自分と月音が一つになっていると思うとそう辛いものではなかった。
力加減がわからない月音はとりあえずゆっくりと抜き挿しを繰り返し、棒が動く度に瑠妃のあえぎ声が漏れる。
「あっ…ん…んんっ…はぁっ…」
『瑠妃さん…気持ちいい?』
「えぇ…なんだか変な気分です…ずっとこうしていたいような…」
『よかったぁ…オレ初めてだから上手くできてるか不安で…』
「ふふっ…私も初めてでよくわかりませんけど…上手ですよ…すごく。」
二人の秘部がぶつかり合う音が部屋にこだまし、割れ目から流れる愛液がベッドのシーツに水たまりを作って少しずつ広がっていく。
「月音さん…もっと……もっと激しくしてください…」
普段の理性的な瑠妃からは想像もつかない言葉が出る。
いや、リリスの鏡に暴かれたように、こちらが瑠妃の本性だろうか。
体が今以上の刺激を求めている。月音と完全に一つになりたがっている。
パンッパンッパン…ピストン運動のスピードが上がる。しかし最初の時のぎこちなさはない。
割れ目から溢れ出る愛液が滑りをよくし、少しずつ慣れてきた月音は的確に[瑠妃が一番感じる箇所]を突く。
「あっあっ…んんっはぁっ…ん…つ…月音さん……私…もう…」
『はっ…はぁっ……オレも…そろそろ…瑠妃さん…二人でイこう…!』
「…ん…あっ…はいっ…!」
二人とも絶頂に達する、とその瞬間。
ただいま~、と遠くで聞き慣れた声がする。
ピタッ、二人の動きが止まる。
『うわあぁぁ!母さんだ!る、瑠妃さんどうしよう!?』
「つ、月音さん落ち着いて!ま、まずお互い服装を整えましょう!」
「ただいま月音~、美味しいケーキ買って来たわよ」母が部屋に顔を出す。
『お…お帰り母さん…』
「お…おじゃましてますお母さま…」
なんとか間に合った。母には気づかれていない。
「あら?あなたこないだバスで皆さんのお迎えにきた…」
「はい、橙条瑠妃と申します。」
「まぁご丁寧に…橙条さん、月音と仲良くしてあげてね。あ、ケーキよかったら食べて。」
「はい、ありがとうございます」
ケーキの箱を手渡すと母が部屋から去った。
と同時に一気に疲れが出る二人。
『はぁ……どうにかバレてない…助かったぁ…』
「…この前もお会いましたけど月音さんのお母さま、お綺麗なんですね」
『そうかな?…瑠妃さんの方が…その…綺麗だよ』
その言葉を聞きつつケーキの箱を開ける瑠妃の顔は、照れ笑いで真っ赤だった…
完
最終更新:2008年04月05日 20:32