J「なあ」
真「…………」
J「おーい」
真「…………」
J「読書に夢中ですかそうですか」
真「…………」
J「……貧乳」ボソッ
真「だぁあああれが貧乳ですってえええ!!?」グワッ
J「ストップストップ、その拳を下ろすんだ真紅。僕は『貧乳』という単語しか言ってないぞ」
真「え? ……あ、ああ、そうね、私としたことが」
J「まったく、真紅の早とちりには困ったもんだなぁ」
真&J「「はっはっは」」
真「……で、貧乳がどうかしたの?」
J「いや、真紅のことじゃん」
真「待てやコラ」
◆ ◆ ◆
J「痛いものすごく痛い」ヒリヒリ
真「自業自得だわ」プンスカ
J「……すまなかった」
真「へえ、素直に謝るのね。珍しい」
J「いや、妻の身体的特徴をあげつらうなんて夫としてあるまじき失態だ」
真「そのあるまじき失態は今回でちょうど百回目なのだけど」
J「え、マジで? っていうかカウントしてたんだ」
真「マジマジ。手帳に正の字書いてカウントしてたから」
J「よし。じゃあ百回を記念して真紅の言うこと何でも一つ聞くよ」
真「あら、マジで?」
J「マジマジ」
真「ならもう一回殴らせて頂戴」
J「えぇーそりゃないよしんk」
真「ふんっ」バキィ
◆ ◆ ◆
J「痛いすさまじく痛い」ズキズキ
真「ちょうどいいお灸だわ」
J「なんかパンチの威力上がってないか?」
真「そりゃあ日夜鍛えていますもの」
J「ふーん……努力家だな、真紅は」
真「え? ほ、ほめたって何も出ないわよ?///」
J「はは、照れた真紅もかわいいなぁ」
真「もう、JUMったら///」
J「あはははは」
真「うふふふふ」
J「…………」
真「…………」
J「ここ、甘い雰囲気出すタイミングじゃないよな」
真「実は私も同じこと思ってた」
◆ ◆ ◆
J「で、何してんの?」
真「夫の部屋で読書を」
J「いやいや、今じゃなくて。鍛えてるって具体的には何してるんだ?」
真「あら、知りたいの? 私の強さの秘密を」
J「ああ、知りたい」
真「フフ……そこまで言うなら教えてあげるわ」
J「……ゴクリ」
真「朝晩に腕立て伏せを10回ほど」
J「かわええ」
◆ ◆ ◆
J「……ま、そんなに気にするなよ」
真「何を?」
J「胸のこと」
真「まだ殴られたかったとは意外だわ」
J「ス、ストップストップ。嫌味とかじゃないって」
真「ほう」
J「その、なんだ。散々からかってきた僕が言うのも何だけど、誰でも気にしてることなんてあるだろうし」
真「ほほう」
J「だけど……それで真紅の魅力が無くなることはないから、さ」キリッ
真「…………」
J「…………」
真「『それで真紅の魅力が無くなることはないから、さ』(キリッ」
J「やめて声真似はやめて恥ずかしいから」
真「『それで真紅の魅力が無くなることはないから、さ』(笑)」
J「いやああああああ」
◆ ◆ ◆
真「JUM。いつまでそうやって体育座りをして床に『の』の字を書いているの」
J「いいんだ。どうせ僕の人生なんてそれ自体黒歴史なんだどうせどうせどうせ」ブツブツ
真「……嬉しかったわよ」
J「え?」
真「さっきのJUMの言葉」
J「そ、そんな……僕は何も……」
真「ありがとう、JUM。私は貴方の幸せなお嫁さん……」
J「真紅……」
真「JUM……」
J「……本気で言ってないだろ」
真「あら、ばれた?」
J「ちくしょおおおお一瞬でも真に受けた自分が憎いいいい」
真「大丈夫だわ。『それでJUMの魅力が無くなることはないから、さ』(キリッ」
J「だから声真似はやめろよおおおおお」