Lyrics 靄 氏
Lyrics:真紅&水銀燈 Music:雛苺&翠星石

幾年堕つ殲削り逝く
藤錺編み鍔鳴す
馳る想き面 霞み儚く
廟に降り頻る雫を掌に
簪掛る結った髪を留める
唯一貴方の手渡 形見抱き 赤子抱き 宝よ神よ 漆つ迄

回れ右しろ頸の上さ

貴方の貴方が貴方にあたしに消えざる思いの足枷与えた

はらはらちるちる一本残らず噛み締めた純黒髪の毛くちゃくちゃ

涎を唾液を口から垂らす溢す淫らに糸引く

一つ残らず絞り滓さえも遺すいかぬ

貴方の骸抱き抱え
顎外し貪る
シナセルモノカ

月の消え様を嘲(わら)う

げらげらげらげら

艶色貴方は甘美 私の祈りを 私で生きて
がりがりばりぼり鳴らす音耳離れぬ
躯の重さ 嗚呼此れが貴方の想いの重さ
誰にも渡さぬ一滴残らず 塗りたくる 飲み干す 絡みとる

躯の熱さにとろけそう
余った歯車甘ったれるな
飽く無き渇かずただれて匂う 守り徹す
蛹よ私の貴方の私の貴方の宝よ生きる

描き綴る紙片に引っ掻き詩殴りつける詞祓う祓う祓う

黒目白濁白昼夢の幻午後陸時過ぎ朝にみまごう

ぽっかり螺子穴恍惚に見染めゆ

凹凸辿る道無道修羅等歩ませるものか

貴方と私の宝よ神よ漆つ迄生き嗚呼愛しき
鸛が恵んだ貴方の微笑み瞼に泡沫

醒めた眼に醒めぬ意識は最早醒めた私が醒めたから

醒めね醒めね醒めぬ醒めぬ愛しき私達ノ宝物
夜泣きせぬ醒めぬ私遺すの宝を失……………
ああああああああああああああああ

背中に背負う温もりは貴方の頬を受け継いだ
筈なのに何故冷たく詰まれる摘まれる罪なのか

私の両手は朱に塗した混ざる

ぽろぽろぽろぽろ

透明ななにか

髪を触れた抜け落ちた手櫛鋤いた真白髪かかる

カランと堕ちたるは簪鮮烈白に映えた

景色が霞み歪んで暗転色彩どろりと溶け失せた

棘多き美しき花
貴方に勝らぬれど

私に生きる貴方囁く耳元直に
抱かれた感触
内から滲む朧なおもひで
溶けた言葉固まり溶けた

純白着物帯紐きつく
この子は宝人形の様冷たい今も

彼方の空に鸛
私と貴方とこの子よお眠り
高峰断崖撫でつく疾風
撫でる疾風は鳴らした鈴の音
口遊ぶ子守唄を私と貴方とこの子へ償い

タッタサンニンセカイノスベテ

藍色水面に世界は溶けた




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最終更新:2007年09月01日 23:50