Story ID:cvyTmoey0 氏(281st take)
銀「嫌になっちゃうわぁ~」
薔薇「…どうしたの?」
銀「今日はイヴでしょう? どこもかしこもカップルばっかりでピンクな空気が癇に障るわぁ」
薔薇「…銀ちゃんは彼氏とかつくらないの?」
銀「私はいいわぁ~ こうやって音楽作れるだけで満足だものぉ」
薔薇「…寂しくならない?」
銀「ならないわぁ―――――みんながいるものぉ」
薔薇「…………」
ごそごそっ
銀「どうしたのよ薔薇水晶、マフラー外したら寒いでしょう?」
薔薇「…銀ちゃん、ちょっと待ってってね」
自分のマフラーを半分、水銀燈に巻いてあげているバラスィー
薔薇「…暖かい?」
銀「――――ふふっ、ありがとう薔薇水晶」
チュッ
薔薇「!!!―――(///)」
銀「さあ帰りましょ~ みんながまっているわぁ~」
赤くなるバラスィーと嬉しそうに笑う水銀燈
二人を繋ぐのは赤いマフラー
ふとバラスィーが空を見上げると鼻先に小さな冷たさが伝わってきた。
小さな白のわたが彼女たちを纏うように下りてくる。
バラスィーがマフラーで自分の顔を隠すようにうずめた。
そして、そっと願う。
この雪が終わるまで、この温もりを―――――
隣を覗いてみれば水銀燈が視線に気づいて微笑んでくる。
私は笑顔を彼女に返した。
二人は同じ歩幅で、みんなのところへ向かう。
最終更新:2008年01月24日 23:25