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Story  ID:07QEC1Ku0 氏(303rd take)
 今日もライブ。という事で会場であるライブハウスにやってきた真紅と水銀燈。
 そのステージに来た二人だが、そこでとんでもない物を見つけてしまった。

「な…何なのこれは…」
「…あ、ありえないわぁ…」

 ありえない物、それはキーボードである。
 いや、キーボード自体はおかしくない。おかしいのはその配置だ。
 キーボードが立ててあったり斜めになってたり、背中の方にスタンドで掛けてあったり頭上にあったり…。
 とにかく、これまでの配置とは全く異なっていた。というかこんな配置見たことが無い。

「ばらしーったらまた何かに影響されたんだわ…」
「奇行は今に始まったことじゃ無いけどね…」

 二人が頭を抱えていると、薔薇水晶がステージに姿を現した。

「ふんふ~ん…塩サバの~砂糖和え~…と、真紅、銀ちゃん…おはよう…」
「…おはようばらしー。一応聞くけど、これは何?」
「…これ…P-MODELでこんなのがあったから…」
「それでやってみたってわけ? 演奏できるの?」
「うん…練習したから…」

 そう言って奇抜に置かれてるキーボード達の中心に立つと演奏をし始めた。
 弾いているのは今日やる予定の曲達である。

 しばらく聞いていたが今の所問題は無さそうだ。特に間違いなども無い。

「…まあ、いいんじゃない? 弾けてるんだしぃ」
「何だか不安だわ…」
「…大丈夫…まかして…」

 三人がそうやり取りしてると、他のメンバーも遅れてやってきた。
 そして皆キーボードを見て当然ギョッとする。

「な、何ですかこれは…」
「凄い…奇天烈だね…」
「何か面白そうなのー」
「ありえないかしらー!?」

 何だかんだでそれからリハーサルを行ったが問題も見当たらず、その日のライブはこのまま行う事になった。
 上手く行けばパフォーマンスとしても盛り上がるだろう。

 それから時間は過ぎ開場。入場してきたファン達はその異様なキーボードに戸惑いを隠せないようだ。

「なあ…あのキーボードいつもと違うよな…」
「あんな配置見たことない…何が起こるんだろうな」

 ザワザワ…ザワザワ…

「…やっぱりみんな戸惑ってるわぁ」
「そりゃそうだよ。いきなりあんな風になってたら」
「何にしても今更変えられないわ。本当に良いのねばらしー?」
「うん…おーけー…」
「良し、それじゃ行くわよみんな!」
「オー!×6」

 そして会場の照明も落ち、恒例のSEに合わせてメンバーが登場するとついにライブが始まった。
 ライブで一番注目を集めたのは当然薔薇水晶だ。
 あの奇妙な配置のキーボード達を、巧みな腕さばきと指さばきで演奏しているのだから。

「今日のばらしーは一味違うわ。まさしくキーボード妖怪、ばらしーね」
「…キーボード妖怪…真紅酷い…」
「そんなキーボードだものぉ、まさに妖怪だわぁ」
「銀ちゃんまで…もういいもん、ふんだ…」

 そんな風にMCでもいじられて、ライブは順調に進んでいった。

 だがライブも後半に差し掛かってきた頃、薔薇水晶に異変が起き始めて来た。

(あれ…キーボードの音が違う?)

 真紅が歌いながら薔薇水晶を見ると、リハーサルの時とは違うキーボードを弾いていた。
 リハーサルの時には頭の後ろ斜め上にあるキーボードを弾いていたのだが、今はいつも通りの場所に置かれているのを弾いている。
 その場での即行のアレンジかと思ったのだが、その後の曲もそのキーボードばかりだった。
 しばらくして他のキーボードも弾き始めたのだが、いかんせんその表情は厳しい。

「どうもありがとう、ローゼンメイデンでした!」

 本編での曲をやり終え、真紅が挨拶をして皆一旦ステージを後にする。
 ステージ裏に戻ってから、真紅は薔薇水晶に問いかけた。

「ばらしーどうしたの、途中からリハと違う演奏になって」
「…ごめん…何でもない…」
「何でもないって、じゃあ何で変えたの?」
「…腕が…」
「腕? 腕がどうかしたの?」
「…疲れちゃった…」
「…は?」
「…手を上げたまんまにしてたり…伸ばしたまんまにして演奏してたら…凄く疲れちゃった…」
「……」


 アンコールはリハーサル通り演奏したのだが、次のライブではキーボードは元に戻っていた。
 その後このキーボードは封印されたが、このライブは次のアルバム初回特典DVDに収録され伝説として語り継がれていくのだった。


ばらしーが見た映像↓
左側のキーボーディストに注目。一分過ぎた辺りからしっかり出てきます。五分位にもっとしっかり映ります。




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最終更新:2008年03月15日 00:50