Story ID:HtICp+D60 氏(337th take)
水銀燈がなぜギターに興味をもったのか?
それは冗談半分で出した雑誌の懸賞に当たったギターが届いたからである。

「信じられないわぁ、あの懸賞が当たってたなんてぇ~。もう最高だわぁ。
 明日学校で真紅たちに自慢してやるわぁ~」

そして翌日

「昨日のドラマは面白かったですぅ~」
「そうね、私もドキドキしたわ」
「ふふふ、2人ともお子様ねぇ~。そんな子供だましなドラマに夢中になっちゃって」
「なんですぅ、じゃ、水銀燈は何に夢中なのですかぁ?」
「ふふふ、ギターよぉ」
「ギター?」
「そうよぉ、ギターよぉ。もちろんロックに夢中よぉ~」
「それ初耳だわ。いつからギターを始めていたの?」
「そ、そうね。半年くらい前からよぉ~」
「何か弾けるですかぁ?」
「そりゃぁ~、まぁ大体の曲は弾けるようになってるけどぉ~」
「それは凄いわ、今はどんなバンドを練習してるの?」
「…ま、まぁ、海外の……けっこうマイナーだからぁ、真紅や翠星石に言っても知らないと思うわぁ~~」
「えぇ~、教えてですぅ。どんなバンドか知りたいですぅ」
「そうよ、教えて頂戴」
「え、えぇ~っとぉ……ファ…ファン…ゴニョゴニョ……よぉ」
「ファンなんですかぁ?よく聞こえなかったですぅ」
「ファ、ファンtoガイaaeuあらえお~~よぉ」
「ちょっと、早口で言ったら聞き取れないわ」
「し、しょうがないじゃない、そのバンドの名前の発音は難しいのよぉ」
「ふぅ~ん、とにかくファン何とかってバンドの曲を練習してるですかぁ?」
「そうよぉ~うふふ」
「ねぇ、どんなギターを持っているの?」
「バ、バリバリのロックなギターよぉ」
「バリバリなロックなギターですかぁ、カッコイイですぅ~。どんな形してるですぅ?」
「私も知りたいわ」
「そ、そりゃぁ、いろんな所がとんがってるわぁ……」
「とんがってるですかぁ?」
「そうよぉ、目だって光るんだからぁ」
「ギターに目が付いてるの?」
「め、目…バ、バカなこと言わないでよ真紅ぅ。ギターに目が付いてる訳ないじゃない。
 ギターを弾いていたら私の目が光りそうになるくらいギターはカッコイイって事よぉ」
「それは凄いのめり込みようね、一度貴女のギターを見てみたいわ」
「翠星石も見てみたいですぅ。今日の放課後遊びに行ってもいいですかぁ?」
「ざ、残念ねぇ~。き、今日は…ほ、ほらぁ、アレの日だからぁ、部屋に入れないのよぉ」
「アレの日って何ですぅ?」
「…ば、バルサンをいっぱぁ~~い部屋で炊く日なのよぉ~。
 夏で虫がいっぱぁ~~い出てきたら困るでしょぉ?」
「それはしかたないわね、それにいきなり押しかけたら家の人も困るのだわ」
「そ、そのとおりよぉ、真紅ぅ」
「しかたないわ、今週の日曜日に行くことにするわ」
「日曜日なら蒼星石もチビ苺も金糸雀も誘うですぅ」
「というわけで日曜日に行くわ、それならいいでしょ?」
「と、当然よぉ~~。待ってるわぁ~~………」

や、ヤバイわねぇ、昨日ギターが来たばかりで電池すら入れてないわぁ。
ちょっとまって、本当にエレキギターって昨日届いたギターみたいに電池を入れて音を鳴らすものなのぉ?
ZO-3って言ったわねぇ、私のギター。あんな可愛いものを持ってるなんて言えないし見せられないわぁ。
あとで調べてみましょぉ……。

そして真紅たちの目を盗み、一人でパソコンがある教室で検索をかける水銀燈。

ゲッ!! なぁにコレ?ギターってけっこう高いじゃないぃ~、とんがってるギター、このフライングVっていうのがロックっぽいけど…ち、貯金を下ろすしかないわねぇ~。
えぇ!! やっぱり……音を出すにはアンプって言うのぉ、このスピーカーみたいなのも買わないとダメみたいねぇ~。やっぱり電池で音を出すなんて言わなくて良かったわぁ~。
何?何?何なの、このピックって?ギターって指で弾くんじゃないのぉ?
もう分からなくなってきちゃったぁ~~~orz

こうしてある意味、水銀燈は見栄のためにギターを猛勉強して今の水銀燈が出来上がったという事は本人以外だれも知らない。そして水銀燈はどうやって真紅たちを誤魔化したのか?
それはまた別のお話という事で……




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最終更新:2008年07月28日 00:28