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ある日の晩、夕食を食べ終えた双子がテレビを観ていると・・・

「あ、ゲド戦記の予告だよ」
「へぇ?翠星石は初めて見るです」

♪夕闇迫る雲の上――

「・・・・・」
「・・・・・」

♪心を何にたとえよう――

「・・・・・」
「・・・・・」

♪1人ぼっちの寂しさを――

「・・・・・いい曲だね、翠星石・・・って泣いてるし!」
「・・・・・うぉ、ぐず、えぐ、です、をいをいをいをい・・・・」
「と、とりあえず涙を拭いて・・・鼻水も・・・」
「ぐす、うぇ、薄い、引く、伊豆、袖の無い上着です、うぉいをいをい・・・」
「???
 ・・・・・・・・
 え、えーと・・・・
 『シンプル・イズ・ベスト』・・・・?」
「当たりですびぇえええええええええええ」

普段激しい音楽に慣れた翠星石にとって、それは不意打ちのように
心の隙間から奥へと突き抜けていったのだった。たぶん。

「・・・・・びぇえええええええええええええ」

「・・・・・どうしろと?」

まだまだ、夜は長いのだった。
――いやそういう意味じゃなく。

          終

最終更新:2006年07月25日 11:38