Story ID:rgF0u0Ya0 氏(74th take)
「真紅ぅ、お昼だし鰻でも食べに行かなぁい?」
「鰻?……ああ、週末がライブだから景気とスタミナをつけにということね」
「そ。たまには二人で食事っていうのもいいでしょぉ?」
「そうね、じゃあ行きましょうか」
「うふふふ……」
【鰻処、鰻楼膳にて】
「いらっしゃいませ!ご注文は何にいたしましょう?」
「それじゃあ私は、特上鰻丼にするのだわ」
「あら、豪勢じゃなぁい」
「ええ、こういう時にはケチらずにお金を使うのが私の主義よ」
「ふぅん、なら私も同じのにしよぉっと」
「特上鰻丼を二つでよろしいですか?」
「あ、店員さんちょっといいですかぁ?……ゴニョゴニョ」
「……ええっ!?本当にそうしていいんですか?」
「できませんかぁ?」
「あ、いえ……わかりました、ではそのようにお作りしますので」
「ありがとうございまぁす」
「……?」
「――水銀燈、あなたさっき店員さんに何て言ったの?彼、随分と困惑していたようだけれど」
「別にぃ。ま、鰻が来ればわかることよぉ」
「よくわからないわね…」
「――お待ちどう様です、特上鰻丼が二つ。これがそちらのお客様で、これが…」
「私のってことねぇ」
「……これが私のって、同じ注文なのだからどちらも同じ鰻丼でしょう?」
「いいのぉ。ささ、食べましょぉ」
「……?…まあいいわ、いただきましょう。それじゃあ、いただきまーす―――」
パカッ
「―――え?」
「……ぷ…くく……」
「ご飯もタレもかかってるのに―――鰻が、ないのだわ」
「……あははははははは!」
「…っ、水銀燈!?あなた、まさかさっき店員さんに……」
「く、くく…………真紅ぅ、ほぅら見なさぁい?私の鰻ぃ…ジャーン!」
パカッ
「…鰻の切り身が、一、二……四切れ!?
ちょっと、それの半分は私の分なんじゃないの!?答えなさい水銀燈!」
「あらぁ、私は真紅のためにこうしてあげたまでだけどぉ?
注文の時、店員さんにこう言ったのよぉ。
『私の連れは、何を食べても胸に栄養が行くことはないから、鰻は全部私の丼に乗せてください』
ってぇ。ぷぷ……あはははは!笑いすぎてお腹が痛いわぁ…!」
「な―――!!む、胸は関係ないでしょう!?
……はっ、あなた最初からこうするつもりで私を誘ったのね!?」
「うふふふふ、お馬鹿な真紅ぅ。
ケチらずにお金を使うって言ってたけど……鰻の特上を頼むくらいなら、
パッド入りブラジャーでも買ったほうがいいんじゃないのぉ?……あ、ごめんなさぁい。
そもそも胸が無さ過ぎてブラジャーを着ける習慣なんか無かったかしらぁ?」
「く、この真紅の前で言ってはならないことを……!!
水銀燈、ぶっ飛ばしてやるのだわ!!」
「あはははははは!!」
“A case of UNAGI”closed.
最終更新:2006年09月06日 02:31