Story ID:JuKQgK6M0 氏(10th take)
ID:0CkqUCk90 氏(12th take)
Illust 845 氏
「悶絶!ローゼン地獄変!!」
Music ID:0CkqUCk90 氏(12th take)
きゅっ
悶絶!ローゼン地獄変!!
Illust 845 氏
蒼「・・・・なにそれ」
翠「・・・・タイトル。」
蒼星石の問いに一言で答えると、翠星石は水性マジックの蓋をかぽっと閉めた。
練習スタジオの壁際にあったホワイトボードにでかでかと書かれた文字の意味を、蒼星石はなかなか理解できなかった。
翠「構成とかリフは決まってるですよ。蒼星石にはベースラインとか、細かいアレンジをしてもらいたいのですぅ」
蒼「うん、それは分かった・・・・で、なにこれ」
翠「・・・・タイトル。」
悶絶って。のっけから悶絶かよ。激しい曲になるのは間違いないだろうが。
まあローゼンはいい。バンド名だからな。だが地獄変ってなんだ地獄変て。
お前が演るつもりなのはヨーロピアンサタニックデスメタルか。
蒼「・・・・一応聞いておくけど。どういう曲調になるの?これ」
翠「まあ、分かりやすく言うとブラックメタル的な」
蒼「ディムボガーとか?」
翠「ヴェノムとか」
ダメだ――――阻止せねば。命に代えても。っつーか、命に代えなくても真紅に殺される。
翠「いやですぅ、そんな顔しなくてもアルバムに載っけたりはしないですよぅ」
載るわけねえだろ。
蒼「あのね、僕たちRozen Maidenっていうバンドは―――
翠「あ、他にもタイトル候補があるですよ?見るですぅ?
Nの悲劇
こんなん咲きました
日暮里駅飛込事件
スーパーシンクチャンⅡ
蒼「・・・・・・・・。」
大槻ケンヂの臭いがする。こいつが「高木ブーが」とか言い出す前にここを立ち去ろう。
蒼「あ、ごめん、僕、ほらアレ、あー・・・・・お爺さんの介護があるから」
翠「えー!なんですか、姉の言うことが聞けねえですかっ!」
蒼「ぁぅぁぅぁぅ・・・・」
傍目にも気の毒なほど困惑する蒼星石。
・・・・と、そこに水銀燈がスタジオに入ってくる。
銀「あらぁ?貴方たち、曲作ってるのぉ?」
翠「そうですぅ、コレで真紅をぎゃふんと言わせるですよっ!」
真紅をぎゃふんと。
そのフレーズが、水銀燈のアンテナを刺激したことは言うまでもない。
銀「・・・乗ったわっ、私も参加するわよぉ」
蒼「わーーー!!」
翠「よっしゃあ!いきおい3ピースバンドみたいな音にするですよ!!」
蒼「えーーー!?・・・・・じゃ僕はどうs
2人の勢いに完全に流された蒼星石を置き去りにして、翠星石と水銀燈のセッションは営業時間ギリギリまで続けられたのであった。
翌日、学校の昼休み。Rozen Maidenのメンバーが、続々と音楽室に集まってくる。
全員揃ったところで、水銀燈と翠星石は真紅の後ろから声を合わせて肩を叩いた。
翠・銀「「真紅ぅ~♪」」
翠「私たちで作った曲ですぅ♪」
そう言う翠星石が持っている譜面のタイトル欄に、「ウルトラ乙女ぶっちぎり電撃作戦」と書かれていたのを蒼星石は見逃さなかった。
真「へぇ、貴方達2人の組み合わせとは珍しい。ちょっと弾いてみて頂戴?」
翠「ふっふっふ・・・聞いてぶったまげやがれですぅ」
銀「この必殺チューンを真紅に捧げるわぁ」
・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
真「どうしたの貴方達」
翠・銀「・・・・・・、――――どうやって弾くんだこんな譜面・・・・・!!!」
全員「 な に そ れ ・・・・・・!!!!!」
*
「~~~♪」
蒼星石は自分の部屋で、ひとりMDを聞いていた。
今日の選曲はジェスロ・タル。狂気のフラミンゴだ。
と、
がしゃ。ピー。ぴっ、ぴっ。ぴぴぴぴぴ
「・・・・・なにすんのさ」
「・・・・・黙って聞くヨロシのことよ」
いつのまにかいた翠星石が、勝手にMDのディスクを交換しはじめた。
しかも中国風訛りで。
シャアアアアアンッッ!!
のっけからシンバルが炸裂した。
「音、音でかい、でかいって音でか・・・」
ボリュームを下げようとコントローラに手を伸ばすも、翠星石に取り上げられてしまった。
段々テンポが上がる。嫌な予感。
バギズゴドゴドゴゴゴバゴドゴドゴ
のけぞる蒼星石。
・・・・と、自分の耳からヘッドフォンを外せばいいことに気づき、震える手で外した。
「はぁ・・・・はぁ・・・・」
床に転がったヘッドフォンからは、まだ悪夢のリフが音漏れしている。
「・・・・なんだよコレ・・・・・」
「なにって、『悶絶!ローゼン地獄変!!』ですぅ」
先日のエピソードがフラッシュバックする。
「―――― で き ち ゃ っ た ん だ ・・・・!!!!」
その後、Rozen Maidenにおいて「翠星石と水銀燈を決して組み合わせてはならない」という掟ができたという。
最終更新:2008年04月05日 10:52