Story ID:dK/WomM50 氏(182nd take)
「ちょっと~、集中したいからぁ~一人にさせてぇ~」
「今は作詞の最中よ、静かにして頂戴」
「いいフレーズが浮かんだんだ、今から翠星石と音にするから要件は後で聞くよ」
「用事がないなら邪魔するなですぅ~」
「…編曲の最中です……意見は後で聞きます」
音楽のことになると難しいプロの表情を見せる彼女達。
雛苺は一人でブラブラとスタジオから出ると隣接する小さな公園を散歩していた。
「あっ、金糸雀がいるのぉ~、何してるの?」
大きなイチョウの木の下で黄色いブランケットを敷き、そこにお弁当を広げている金糸雀をみつけた。
「ランチかしら~」
「うわぁ~い、ピクニックみたいなのぉ~」
マネージャーである金糸雀はメンバーの仕事の邪魔にならないように外で食事を取っていた。
そこに作詞も作曲もあまり得意でない雛苺がやってきたのだ。
「一緒に食べるかしらぁぁ~~」
「う~~んっ、一緒に食べるのぉ~~」
2人は笑顔で笑いながら、時には互いをからかいながら時間をかけてランチを口に運ぶ。
そしていつしか5月の木漏れ日を受けながらウトウトし出し、イチョウの木にも垂れながら互いの小さな肩を寄せ合って眠っていた。
「もう、金糸雀と雛苺はどこに言ったのぉ~?」
「せっかくいい詞ができたのに」
「あれ?あそこで眠っているのは雛苺と金糸雀かな?」
「そーですぅ、チビ苺と金糸雀ですねぇ~」
「……気持ちいい感じで……寝てる……」
静かな午後のひと時、柔らかな日差しが濃い色をかもしているイチョウの葉から2人の寝顔を照らしていた。
「よく眠っているわねぇ~、起こすのがかわいそうだわぁ~」
「そうね、もうしばらく寝さしておくのだわ」
「……ふぅわぁ~~……私も眠くなってきた…」
5月それは、心地よい風が優しい眠りを誘う午後のひと時。
そんな風に吹かれた雛苺と金糸雀の髪は軽やかにサラリと靡いた。
そんな5月の午後の1コマであった。
最終更新:2007年05月18日 23:47