Music ピコピコ 氏
古い物には言い知れぬ何かを感じることはないだろうか?
例えば神社やお寺にある古い大木などはもちろんのこと、普通の家庭にある机、イスなども古ければ古いほど哀愁にも似た渋さを感じるものである。
それが鏡ともなればなまじ人の姿を写すだけに何とも言えない感覚を覚えはしないだろうか?
「さぁ、もうすぐ出番なのよぉ、しっかりメイクをするのぉ~」
ライブの時間が迫った楽屋では忙しく衣装をきたりメイクに勤しむローゼンメイデンのメンバーの姿があった。
雛苺は最近女の子らしくメイクにこっている。
大きな鏡にむかって笑顔を見せている雛苺、その後ろから真紅が声をかけた。
「ちょっと、雛苺、次は私の番よ、早くメイクを終わらせて頂戴」
そんな声に雛苺は振り返って笑顔で返事をする。
「はいなの~、了解なの~」
その日常的な風景をマネージャーである金糸雀は何気なく見ていた。
そしてその日常に隠された一瞬を目撃する。
えっ?えっ?何かしらぁ? 今のは何なのかしらぁ~?
そんなはずはないかしらぁ~、きっとカナの目の錯覚かしらぁぁぁ
そう、在りえない一瞬を見た金糸雀は目の錯覚だと信じ込まそうとする。
しかしロック界で一番のオカルトマニアである金糸雀の秘密の日記にはこう記されていた。
6月11日(月曜日)
今日は都内のライブハウスで奇妙なものを見た。
それは何かなどとは断言できないが、科学では解明できない現象の
一つであることは自信を持って言える。
ただ、このことをあの場で言ってしまうと気の弱い薔薇水晶は
その場で泣き出しライブどころではない。
しかし、気になる、死んだ人間が出るのは話などでよく聞くが、
生きた人間がおこすあのような摩訶不思議な現象とはつくづく興味深い。
ローゼンメイデンのマネージャーである以前に
オカルティストであるこの金糸雀がきっとあのライブハウスの鏡と
雛苺の謎を解明してみようと思う。
そう日記に書いた金糸雀はもう一度あの場面を思い出してみた。
(NGワード・心霊現象。ダメな人は見ないで下さい)
ブルッと寒気ともとれる身震いを感じた金糸雀はそのまま日記を閉じた。
最終更新:2008年04月05日 13:08