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小さな剣士の物語


1

太陽が眩しく水が煌めいている。
ここは藪森の中ドーナッツ地域、様々な冒険者がパーティーを組んだりクエストをするために来ている。
そんな藪森で起こった、小さな剣士の物語。

彼は藪森の常連だった。仲間も沢山いて藪森では少し名の知れた剣士だった。
自分自身の盾を仲間に託し、自分自身の身体だけで敵からの攻撃を一心に受けていた。
それでも彼が倒れなかったのは沢山の仲間からの助けと苦労して集めた装備品のお陰でした。
彼は実は健康面より腕力に自信がありました。しかしそれは1人のランサーしか知りませんでした。

ここは時たま伝説の巨神兵の亡霊が現れるという風の噂が流れていました…


いつものように今日も彼はエルフや狩人からの攻撃に耐えて仲間達を護っていると。
すると、凄まじい咆吼と共に彼らの身長の3倍はあろう巨人が遠くの岩陰から姿を覗かせました。
彼は一目見た瞬間に察しました、あれが伝説の巨神兵の亡霊であると。
巨神兵が追っていたのは未だ幼いテイマーでした。
彼女の召還獣達は既に全滅し、残ったのはぴくっこ1匹だけでした。

彼は震える仲間達をなだめ、単身テイマーを助けに行きました。
無理もありません。その時組んでいた仲間達はいつもの仲間とは違い新参者が多かったのです。

2

彼は自分が見本を見せれば、仲間達の士気も上がる、そう信じていました。
そして彼がテイマーの元に辿り着き、やっとの想いで彼女に盾を託しました。
彼女は彼の一言で勇気づけられ、震える足を押し込め走り出しました。

巨神兵の荒ただしい足音が少しずつ近づいてきます。
彼は必死でした。ここで自分が足止めをして時間を稼がないと仲間達に危険が及ぶからです。

彼は飛び掛かりました、手元には愛用の剣1本、盾は彼女に託したままでした。
しかし臆することなく彼は賢明に戦いました。
何度も長刀でなぎ倒され、何度も鎧が砕けていきます。
それでも彼は怯むことなく何かに取り憑かれたかのように一心不乱に剣を振るいました。
しかし、やはり分が悪く、少しずつ彼の生命力は欠けていきました…。

仲間達の元に彼女とぴくっこが辿り着き。仲間達は彼女を助けるため必死で呪紋を唱えました。
彼女が落ち着きを取り戻し、仲間達が安堵の目で彼に向けると、彼は既に横たわっていました…

巨神兵は横たわる彼、剣士に尚も攻撃を繰り返し怒りを表していました。

彼の相棒のランサーはその時やっとドーナッツ地域に辿り着きました。
嫌な予感は的中し、彼は既に息絶えていました。

彼女は前進から怒りが迸るのを抑え、冷静に巨神兵からの攻撃を避けチャンスを伺いました。
巨神兵の鎧は所々が砕けていて激戦だったのを物語っていました。
彼女は涙を拭い。彼が創ってくれたチャンス、砕けた鎧の隙間に槍を全力で投げました。
その時彼女は気付きました。その巨神兵の生命力があとわずかだった事を。

彼に盾があれば、
彼に自らを護る技が有れば、

彼は仲間達を護り、藪森の地面に帰って行きました。

残された盾、デバインフォースは神のご加護があると謳われ。
護る事に長けた者達の間で伝説となり、
今日も世界のどこかで大切な人達を護るのに用いられている。

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最終更新:2007年06月05日 06:16