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9 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/09/28(水) 00:48:46 [ uHzSPeNA ]

皆さんの小説や、ついさっきでは野ブタをぷろでゅー(ry)を読んで、
なんとも言え無い気持ちになったので下手ながら頑張って書いてみます。
面白いと言ってもらえたら続きを書いてみようと思います。


俺は今まで、小さい村で魔法使いと育てられた。
金がどうのこうのとか、小さい喧嘩はあっても喧嘩で怪我をするなんて無かったぐらい平和な村。
村の外に出るときは、村の人の誰かが
「頑張ってね」
「いってらっしゃい」
と声をかけてくれた。
隣に住んでいる同年代の女の子は、
「はいっ、これお守り!」
と言って綺麗に光る砂の入った瓶をくれた。
そんな皆の支えがあったからだろう。
火の玉はおろか、火すら出せなかった俺は、
微弱な効果ながら努力の結果、火の玉を飛ばすファイアーボルトを習得した。

小さなことながら喜びを噛み締めながら家に戻る見慣れた家路。
「お前は立派になった、体だって成長したし、何より心が強くなった。」
一人っきりだったはずなのに、親父の声が背後から聞こえた。
気配を全く感じさせずに親父が後ろに立っていたのだ。
その親父は、いつもの優しく、そして厳しい親父では無かった。
俺の親父は、俺の目を見つめ、今までに無かった真剣な顔で立っていた。
「お前は大人になったんだ。もう・・・、この村にはいられない。」
本気の目。
冗談を言っている顔ではない。
どうして?とか、いやだ、そんな言葉を言わせてはもらえなかった。
親父の真剣な言葉に圧倒され、言葉が出なかった。
否、俺は悟っていたのかもしれない。
何を言っても無駄なのだ、と言うことを。

言われたことを理解した後の行動は早かった。
村にはいられない・・・、村を出ろと言うこと。
すぐに身支度をし、深夜に村を出た。
離れたくないと言う思いが強かった。
悲しい、と言う感情で胸がいっぱいになる。
村に出るときの挨拶、もともと人の少ない村だったから一人一人に別れを告げた。
村のおばさんはそれを聞くと、少し曇った表情を見せ、あわてた様子で
「いってらっしゃい、またいつか戻ってくるんだよ」
と明るく言った。
隣の女の子には貰ったお守りと同じような物を作りそれをあげた。
女の子は肩を震わせて泣いていた。
特に慰めの言葉があるわけでもなく、ただ
「ありがとう・・・」
とだけ言ってきた。


村を出たくない、と言う気持ちは強かった。
ただ、魔法使いとして育った俺は村に留まるわけにはいかなかった。
だから・・・、悲しいと言う感情で心をいっぱいにしながらも、苦しいと言う感情で心をいっぱいにしながらも、村を出たんだ。


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最終更新:2009年06月03日 20:38