龍鯉

龍鯉(りゅうごい)は、中国などに伝わる伝説の生き物。可愛がられていた鯉の死後の姿といわれる。牛の角を1対と鯉の顔、尾を持ち合わせる。体色は生前と同じ。死後しばらくすると、徳の向上にともない、黒い竜玉を首に下げる。飼い主を守る。年を経るごとに成長し、ついには龍になってゆく。


中国の龍鯉伝説

中国では、つぎのような龍鯉の伝説が伝わっている。

ある水辺に、貧しい元漁夫が、大きな赤い鯉を飼っていた。名は冬(読み不明)。息子のように7年目大切に可愛がっていたが、急に池から姿を消す。数日後。彼は税取りに追われ、その水辺を後にする。そして、数日間飲まず喰わずで彷徨った。衰弱していった元魚夫は、意識が朦朧として、倒れてしまった。後ろからは税取りが追い駆けてくる。その時である。辺りにまばゆい紅の光が差し込んだ。龍鯉と化した冬だった。「ご主人様を助ける為、未来を予知して絶命しました。もう、あんなケダモノに追われる必要はありません。さあ、僕と一緒に、安住の地へ!」そう言い、冬は手を差し伸べた。元漁夫も手を伸ばした。そして、二人は天昇し、安住の地、天へと旅立ったのであった。(中国神話、「天空の冬」から)



日本での竜鯉伝説

日本でも、龍鯉の伝説がある。

鎌倉時代、御家人が大切にしていた真鯉が、主人を助け、のちに印旛沼の龍と化したり、小さな少女、梓の白鼈甲鯉、「廉」が天災、事故から守ってくれた話など、結構多くの龍鯉伝説がある。


龍鯉になるための条件

主人(=飼い主)に懐いていないと、龍鯉には成らない。いくら可愛がっていても、鯉本人が愛を感じないといけないといわれている。また、そのような龍鯉にならない鯉は、死後もずっと鯉のままだとされる。
最終更新:2006年04月25日 03:28
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