インドの竜
竜の起源は中国だが、インドの蛇神であり水神でもあるナーガの類も、仏典を通して「竜」「竜王」などと訳された。そうした関係から、仏教伝来以後の中国の竜もまた、蛇神ナーガのイメージから多大に影響を受けたことは想像に難くない。ちなみに日本でヒンドゥー教など他の聖典や文学などを翻訳する場合でも、それらインドの神格を「蛇」ないし「竜」とするのが通例となっている。
日本の竜
釈迦八相記今様写絵(二代目歌川国貞、19世紀)古事記に登場する
八岐大蛇や、仏教における四神の青龍が有名だが、他にも水の神として各地で民間信仰の対象となった。灌漑技術が未熟だった時代には、干ばつが続くと龍神に食べ物や生け贄を捧げたり、高僧が祈りを捧げるといった雨乞いが行われている。有名なものでは、神泉苑(現二条城)で弘法大師が祈りを捧げて龍神を呼び、雨を降らせたという。
最終更新:2006年04月24日 08:06