大部品: 迷宮豆 RD:29 評価値:8
- 部品: 迷宮豆の概要
- 部品: 安直なネーミング
- 大部品: 迷宮豆の発見 RD:3 評価値:3
- 部品: 迷宮アタックで発見
- 部品: 徳河先生が発見
- 部品: 発見時の見た目
- 大部品: 迷宮豆の特徴 RD:10 評価値:5
- 部品: 研究チームによる推論
- 部品: 張り巡らされる根
- 部品: 高い窒素固定能力
- 部品: 早い成長期間
- 部品: 種子の長い休眠時間
- 部品: 瘴気に強い
- 部品: 少量の水でも育つ
- 部品: 嫌光性種子
- 部品: 好ましい温度条件
- 部品: 大きく育ちすぎる
- 大部品: 迷宮豆の構造と役割 RD:3 評価値:3
- 部品: 主茎と側枝と葉
- 部品: 白い花と子実
- 部品: 根と根粒
- 大部品: 緑肥作物 RD:11 評価値:6
- 部品: 緑肥作物とは
- 大部品: 緑肥作物により期待される効果 RD:10 評価値:5
- 部品: 土壌の団粒構造の形成
- 部品: 透水性の改善
- 部品: 保肥力の増大
- 部品: 空中窒素の固定
- 部品: 土壌微生物の多様性の改善
- 部品: 表土流亡・飛砂防止
- 部品: 内生菌根菌の繁殖と効果
- 部品: 土壌病害の抑制
- 部品: 塩類除去
- 部品: 有害線虫の抑制
部品: 迷宮豆の概要
迷宮豆とはakiharu国の徳河舞蔵が迷宮で発見した新種の豆である。
同時期発生していた土壌問題の対処に有用とされ、研究及び栽培された。
マメ科の一年草で、根に生息する根粒菌が土壌を富ませ、他の土壌微生物の繁殖の基盤をつくる。
地上で日の光の中で栽培することで、大幅な収穫量アップと成長期間の短縮が見込める。
部品: 安直なネーミング
akiharu国人はもともとネーミングセンスが安直である傾向が強い。だからそのまま迷宮豆である。
それとは別に、この豆が迷宮産であることを忘れずに、便利に使い過ぎないよう戒めとして「迷宮」の名を残した。
部品: 迷宮アタックで発見
時はT21。無名騎士藩国偵察作戦で迷宮に避難し行方不明になった無名騎士国の国民を救うため、迷宮アタックが開催された。
部品: 徳河先生が発見
akiharu国は櫃善 エロイカ、徳河舞蔵、迷宮攻略カマキリからなるダンジョンアタックチームを結成。
見事迷宮を攻略し、無名騎士藩国の民を見つけ出すという大成果であった。
それはそれとして、徳河先生はお宝を見つけていた。それがこの迷宮豆であった。
部品: 発見時の見た目
それは他では見たことない汚い豆であったが、枝豆っぽいマメ科の植物である。
徳河先生によると新種らしいとのこと。
価値はわからなかったが、櫃善 エロイカはともにその発見を喜んだ。
部品: 研究チームによる推論
発見者である徳河舞蔵と、発見時の証言も交えて、
学校要塞の研究者および、藩王と摂政らによる、迷宮豆の生態への推論が行われた。
これを初期の育成方針とし、後に育成状況から得られた所見を元に特徴として再構築した。
部品: 張り巡らされる根
そもそも光の届きにくい迷宮内部では光合成で得られる養分は当てにならない。
よって、根部分が発達し、広く深く張り巡らされることによって土壌養分を得て成長するようである。
部品: 高い窒素固定能力
通常、マメ科植物は根に根粒があり、そこに根粒菌が共生している。
根粒菌は空気中の窒素を植物が利用できる形に作り替え、土壌を富ませることが出来る。
迷宮豆は根にたくさん根粒を作り、窒素を変換してもらって成長するのだ。
部品: 早い成長期間
迷宮豆は迷宮内部という厳しい生育環境から、発芽から種子の成熟までの期間がとても速い。
迷宮内環境では子実の成熟までおおよそ4か月とされる。
地上ではさらに早まり、2か月で子実が実り、さらに1か月で種子の成熟まで到達する。
部品: 種子の長い休眠時間
迷宮豆の種子は成熟して自然落下したのち、長い休眠期間に入る。
迷宮という厳しい育成環境で、発芽に適した条件がそろうのを耐え忍んで生き残ってきたのだ。
部品: 瘴気に強い
迷宮内部は多少なりとも瘴気を伴うことが多い。
この豆の発見場所は無名騎士藩国の民が避難していただけあり、比較的瘴気も薄く環境が良かったが、豆自体も瘴気に対抗する手段を持っているようだ。
それは実を覆う莢である。この莢が次世代の種子を瘴気の影響から守る。
本来の莢は綺麗な緑色をしているが、瘴気の影響を受けると莢が茶色に変色してしまう為、発見時は小汚い豆であると言われていた。
瘴気に侵されても中身の実は無事ではあるが、見た目がとにかく悪いので、食欲の沸くものではない。
部品: 少量の水でも育つ
迷宮の環境では降雨などない為、あまり水を必要としない性質がある。
地下深く根を張ってそこから水分を吸収する。水が多いと逆に根腐れをおこすので、水はけの良い土壌を好む。
ただ乾燥には弱いため、地面が湿っている程度の状態を保つのが理想的である。
部品: 嫌光性種子
発芽条件の1つ。
迷宮豆は発芽する際は光を嫌う性質があるため、植えるときは覆土する必要がある。
発芽する時の性質であり、芽が出てからは光があった方が成長が早い。
部品: 好ましい温度条件
発芽に適した温度は25℃~28℃である。
成長に適した温度は20℃~35℃で、特に30℃以上では成長が早くなるが、
水分の蒸散も早くなるので、枯れないようこまめな水やりが必要である。
四季の変化のない迷宮で育つため、温度条件さえ合えば育成できる。
ただし、寒さには弱いので冬場気温が下がる場合は要注意である。
部品: 大きく育ちすぎる
外の日光があたる環境で育つと、早く育つが、困ったことに大きく育ちすぎる。
60cm以上にまで育つこともざらであるが、残念ながら自然に放置していると自重で折れたり倒れて枯れてしまう。
部品: 主茎と側枝と葉
迷宮豆は直径2~3cmほどの主茎と、5㎝の等間隔で生える側枝からなる。
ひとつの側枝のつけ根にふさが付き、ふさ1つに花が3~4つ付く。
側枝の先には本葉がつく。
丸みを帯びた楕円状の葉で、約10~15cmくらいの大きさをした葉が3枚、三つ葉状につく。
葉や茎光合成を行い栄養の糖を生産する。また呼吸を行い、糖を燃焼してエネルギーとする。
ちなみに初生葉はこれより大きな双葉、子葉は小さな双葉である。
部品: 白い花と子実
ひとつの側枝のつけ根にふさが付き、ふさ1つに花が3~4つ付く。
マメ科特有の構造をした白い花である。咲く期間は極短い。
両性花で、一つの花に雄蕊と雌蕊があり、自家受粉できる。
花の子房が莢に、胚珠が実に成長する。実は莢に包まれており、平均3個の実が入っている。
莢は実を守り、実を太らせるため光合成も行う。
実はへそを通じて莢と結合し、へそから養分を受け取り成長する。実の中は子葉と胚軸、子葉を包むように種皮がある。
育成環境の条件の良さで増減するが、収穫量の平均は迷宮内では約20莢、地上で育てた場合は約40莢、摘心を行った場合は約80莢以上の収穫が見込める。
種子はタンパク質・脂質および炭水化物を豊富に含むが、苦み成分が強いので単純な味は不味い。
部品: 根と根粒
根は茎からつながる太い主根とそこから分かれる側根、さらにそこからわかれる微細な根の根毛がある。
さらに側根のいたるところに根粒ができる。
根粒とは、迷宮豆と共生する根粒菌が根に働きかけてできる瘤であり、中は根粒菌のコロニーとなっている。
根粒菌を外部から守り、栄養の糖を与え、繁殖させる。
また根全体からムシゲルという粘性物質が分泌される。
これは根を保護したり、栄養の吸収効率を助けたり、土壌微生物を育む場となる。
部品: 緑肥作物とは
緑肥作物とは、肥料の代わりになる効果を持つ作物のこと。
栽培している緑肥作物を田畑にすき込んで土と一緒に耕すことで、土壌の質を改善し、土壌微生物を育むことができる。
部品: 土壌の団粒構造の形成
緑肥作物をすき込みすることによって、粗大有機物が土壌の孔隙率を増加させ、単粒化した土壌粒子を団粒化する。
ここに有用な土壌菌が繁殖する。全ての緑肥に共通の効果。
部品: 透水性の改善
深く根を張るタイプの緑肥は、土壌の深層まで根を張り巡らせることで、物理的に透水性と排水性を改善し、土壌の質を向上する。
部品: 保肥力の増大
すき込まれた緑肥作物は微生物に分解され、腐植となる。腐植は肥料成分の陽イオン(Ca2+、Mg2+、K+、NH4+等)を吸着し、栄養成分の保持力を改善する。
部品: 空中窒素の固定
マメ科の植物の根に生息する根粒菌が、空中の窒素を取り入れ、土壌中に植物が利用できる形で固定し、土壌を肥沃化する。
部品: 土壌微生物の多様性の改善
作物の根は糖類の一種のムシゲルを放出し、これをエサとする多くの微生物が増殖し、土壌菌や微生物の量や多様性が改善する。
部品: 表土流亡・飛砂防止
強風による表土飛散や、集中豪雨等による表土流出を作物の根や茎葉が防止する。
また、植物も含めた地表面の保水力が改善する。
部品: 内生菌根菌の繁殖と効果
内生菌根菌が着生する緑肥植物は、内生菌根菌が伸ばす菌糸によって根から離れた土中のリン酸や水を集め、利用効率を高める。
内生菌根菌とは植物の根に共生する菌類で、約80%以上もの陸上植物と共生している。
部品: 土壌病害の抑制
緑肥作物を利用した輪作にすることで、主作物の土壌病害を軽減する。また有用微生物の増殖も土壌病害の軽減となる。
部品: 塩類除去
過剰な塩類を緑肥作物が成長する過程で吸収させ、すき込まず排除することで、土壌への塩類集積を回避できる。
部品: 有害線虫の抑制
緑肥作物の出す成分などの作用によって植物寄生性線虫の密度が減少することで、病害菌の侵入も減少する。
また、地上部をすき込むことで有機物が土壌中に還元され微生物相が豊かになることでも軽減される。
最終更新:2017年12月14日 21:57