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『二人きりで、もっと……』
咲さんが潤んだ目で私を見つめているのがわかりました。
明りの抑えられた宿舎のロビーで、聞こえるのは私達の息遣いだけ。
静寂に包まれた二人きりの時間が流れていくのが感じられます。
咲さんの眼差しはひたむきで、“友達の先”を求めているのがわかりました。
後は私が応えてあげればいい。
邪魔するものなんて何もない。
それがわかったから、心を決めて
「咲さん、大好きです」
言葉にしました。けれど、咲さんはこくりと頷いたっきり。
相変わらず潤んだ瞳から、満たされない胸の内が伝わって来ます。
(咲さんの気持ちに応えてあげたい)
でも、“友達の先”に踏み出すためには告白だけでは足りなくて
(一体どうすればいいんですか?)
上手く出来ない自分が歯痒くなります。
いくら言葉を重ねても、きっと伝わりきらない。
大好きで、大好きで、仕方がなくて、胸が張り裂けそうなのに……。
この気持ちを全部知って欲しくて、私は繋いでいた咲さんの手を自分の胸元へと導きました。
「わかりますか?」
「ふぇっ!?」
いきなりのことに少し驚いた顔を浮かべた咲さん、
私がその小さな手の上に両手を重ね、高鳴る心臓の上に押し当てながら
「ドキドキしてるのが、わかりますか?」
そう言うと、頬を赤く染めた咲さんの微かに震える唇から
「和ちゃん……」
と切実な声が漏れました。
その瞬間、貫かれたみたいに胸が痺れて、私は思わず口付けをしてしまいました。
「ん、んん、はぁっ」
重なった唇の隙間から漏れる咲さんの吐息。
突然のことに追いつけないのか、それはちょっぴり苦しげ。
息をしようとして逃れる様子が何だか可愛くて、私は咲さんの頭に手を回し、逃げられないように通せんぼ。
こんな風に誰かに意地悪をしたいと思うことなんて今までありませんでした。
自分でも驚くようなことをしているのは、目の前で悩ましそうに息継ぎをする咲さんが、可愛いからでしょう。
私はそれから暫く彼女の頭を両手で包んだままキスの雨を降らせ、満足したように唇を離しました。
咲さんは開放されたと勘違いして深く息をしようと口を開きましたが、
(可愛い人//////)
手ぐすねを引いて待っていた私は、それを見定めて舌を潜り込ませます。
慌てて逃げようとする咲さんの舌を追いかけて、絡めとって、その柔らかい感触にうっとりして……。
咲さんも同じだったのか、されるがままに小さく震えるばかり……。
「ふっ、はぁっ、の…どか…ひゃん」
舌足らずな言葉で私を呼ぶ彼女の必死な姿に頭がくらくらします。
余裕のない彼女の舌を、とんとん、と舌先でノックしてから引っ込めると、思った通りおずおずと追いかけて来たので
(もうちょっとだけ、意地悪させて下さい)
唇で挟みつけます。
「ひゃっ! んぁぁ、ぅぅう!」
罠にかかった咲さんの可愛らしい悲鳴を聞きながら、捕えた舌を引っ張って、舐め上げて、吸い込んで。
絞られた果実から果汁が滴るみたいに、彼女の唾液が舌先から伝ってくるのを「こくり」と音を立てて飲み込みます。
それが喉を通っていくのを感じながら、
(咲さんが私の中に入ってくる)
そんな風に思っていたら、彼女が恥ずかしそうに眉を寄せているのが目に入りました。
もう全身から力が抜けてしまっているようで、先程から私に体を預けっぱなし。
支えが無ければ座っていることすら出来ない咲さんをいざなうのはとても簡単で、私は労せずその体を仰向けに寝かせることが出来ました。
額にはうっすらと汗が滲んでおり、捕えていた舌を放してあげても、目を閉じたままぐったりしている咲さん。
私がその上に跨ると、恥ずかしいのか腕で顔を隠そうとしましたが、
(駄目ですよ)
そうはさせじと腕を抑え、露になった唇に再びキスの雨を降らせます。
そのまま暫く唇をついばんでから、ちっちゃな耳たぶへと進んで甘く噛み、
「はっ、はぁっ」
無防備な吐息を聞きつつ首筋に舌を這わせます。
そうするうちに、段々と緊張が解けてきたのか咲さんが両手を広げて跨っていた私の体を、ぎゅっと、抱き締めました。
「のどか、ちゃん……」
見下ろした彼女の目は先ほどよりももっと潤んでいて、肌と肌が薄い浴衣越しに合わさった瞬間、彼女の体が火照っているのがわかりました。
「いいですか?」
思い切って尋ねると、言葉に代わりにこくりという頷きが返って来て、
「嬉しいです、咲さん」
私は彼女のおでこに自分のおでこをくっつけて、ぎゅっと、抱き締め返しました。
気持ちが通じた喜びを感じながら、まず挨拶代わりのキスを唇に落とし、次いで顎に手を添えて口を開かせてから舌を差し入れます。
舌は勿論、上顎も歯の裏もたっぷりと蹂躙しつつ、いつの間にかはだけていた浴衣の隙間から手を滑り込ませて小さな胸の先を摘みとって…。
「ふぅ、んん、ふあぁん」
声に鳴らない吐息に合わせてどんどん摘んだ先が固くなっていくのがわかりました。
もう両足は物欲しそうに開いていて、そこに足を差し入れると、浴衣越しでもはっきりと熱を持っているのが伝わって来ます。
私がその熱い場所に手を回して咲さんの一番の敏感の部分を、きゅっと、剥いた途端、腰が跳ね上がりました。
「んん!! あぁぁ!!」
心持裏返り気味の声に今まで感じたことがないくらい胸をゾクゾクさせながら、
(咲さん可愛い//////)
優しく優しくその敏感な部分を手遊びます。
咲さんの腰はその度に跳ね上がり、私は差し込んだ足で動かないよう抑えなくてはなりませんでした。
「気持ちいいですか?」
「あぁっ、ん、んんん!」
「もう言葉に出来ないみたいですね」
剥き身になったその場所に指を添えて練り潰せば、その度に咲さんの体が跳ね上がりますが、拒んでいないとわかる私は手を休めず。
だんだんと吐息が上ずって、彼女が高みへ昇っていくのを感じながら、練り潰してその場所へといざなうのに夢中になっていました。
やがて跳ね上がるグラインドが大きくなり、それと共に悩ましげな声も大きくなって、それがピーンと張り詰めた瞬間、
「うぅぅっ!! あっ! あっ!」
咲さんが私の腕の中で達したのがわかりました。
「びっくりしたよ。だって、和ちゃん凄い上手なんだもん」
「無我夢中で、つい。嫌でしたか?」
「ううん。その、えっと、気持ちよかった//////」
俯きながら口にした咲さんが可愛くて思わず抱き締めると、
「でも、もう今日は眠れなそう」
そんな言葉が返って来て、私は修学旅行の予定を思い出しながら、ほんの少しだけ憂鬱な気分になりました。
最終更新:2010年04月25日 23:56