5-580氏 小ネタ集




【咲、読書に夢中】


「・・・あの、咲さん」
「うん」

「読書もいいんですが・・・ほら、今日は天気もいいですし」
「うん」

「(何より私がつまらないし・・・せっかく2人きりなのに)
 どこか散歩にでも行きませんか?買い物とか」
「うん」

「あ・・・! じゃ、じゃあどこがいいですか?」
「うん」

「え?・・・咲さん?」
「うん」

「・・・。今日は何曜日ですか?」
「うん」

「・・・・・もう・・・」
「・・・♪」

「(・・・。ちょっと、試してみましょうか・・・)」


≪ピロン≫←ケータイ録音スタート!


「・・・う・・・あ、あの、咲さんっ」
「うん?」

「わ、私のことっ、す、すす好きですか?」
「・・・・・」

「あら・・・?(もう1回・・・!)
 私のこと、・・・好きですか?」
「・・・す、好きだよ?」


「え・・・ええぇっ!?」≪ピロン≫←衝撃により録音終了!


「さっ咲さん!?どうして・・・!」
「どうしてって・・・き、聞かれたから・・・
 っていうか和ちゃん、もしかして今の録音してたの?」

「~~~!!
 さっ・・・咲さんが悪いんですよ!本なんかに夢中になってしまうんですからーー!」
「えっ、和ちゃん?どこ行くの!?ちょ、ちょっと待ってってば~!
(私いったい何しちゃったんだろう!?)」


――和の敗因・・・録音開始直後の緊張による声の勢い。



【ファミレスデート~と書いてご機嫌取りと読む~】


「うーんと、私はドリアにしようかな?の、和ちゃんは?」
「私は・・・ミートソ-スにします♪」

「(よかったぁ、キゲン治してくれたみたい)
 うん、じゃあ頼もっか!――あ、すみません注文お願いします!」


~数分後、料理到着~


「いただきまーす!」
「いただきます」

「んむ・・・ん、おいしいね♪」
「えぇ、とっても。少し熱いですけど」

ふぁさっ・・・

「――あ・・・・・。」
「・・・あの、私の顔に何か付いてます?」

「ハッ!(い、言えない!髪をかき上げる仕草に見惚れてたなんて!)
 ううん、なんでもないよっ!」
「・・・本当ですか?」

「う、うん!ホントになんでも!
 ・・・あ、そだっ。私お水もらってくる!」
「え?今飲んだばかりですよね?」

「あ゛・・・。じ、実は私ノド渇きやすいんだよねっ」
「え、そうだったんですか?」

「う、うん!だから行ってくる!」
「はあ、行ってらっしゃい・・・?」


――ドリンクバー付近にて、咲。

「ノドが渇きやすいって・・・なんてウソですか、私・・・」


――テーブル席にて、和。

「(全然知りませんでした・・・今度からミルクティーでも持参してきましょう!)」





【和、食い下がる?】


~ファミレス帰りにて~

「ねえ和ちゃん。さっき改めて思ったんだけどさ、和ちゃんの髪って長いよね?
 毎日お手入れ大変じゃない?」
「たまに聞かれますけど、そうでもないですよ?
 もう慣れてしまいましたしね」

「あ、そっか!だよね、和ちゃんにとってはそれがもうふつうなんだもんね」
「はい。・・・あ、でも咲さんにはあまり関係のない話ですケド。ふふっ」

「あぁ~っ言ったな和ちゃん!私だってちっちゃい頃は二つ結びだったんだからねっ」
「え・・・!?」

「小学1年生くらいだったかなあ?って、和ちゃん?そ、その目は・・・・・」
「・・・しゃ、写真・・・!写真やアルバムは、残ってないんですか・・・!?」

「そりゃー・・・探せばあると思うけど・・・でも、見せないよ?」
「そ、そこをなんとか・・・!」

「ダメなものはダーメ!だってはずかしいもん」
「・・・で、ですよね・・・・・」

「・・・和ちゃん・・・(そんなに見たかったのかな・・・?)
 ・・・す、少しだけなら――」
「いいんですかッ!?」

「あぅ!あ~・・・や、やっぱりダメぇーー!」
「あっ待ってください!逃げないでください咲さーん!」


――咲(とそのアルバム)の運命やいかに!
  各自、脳内妄想へと続く。





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最終更新:2010年05月06日 17:07
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