6-111氏 無題

<咲視点>
今日は七夕。
ちょっとワクワクしながら部室に行ったんだけど、まだ誰も来てないみたい。
……と思ったら、エトペンを抱いて寝ている原村さんを発見。
おこさないように足音を忍ばせつつ、対局の待ち時間用に置かれた本棚へと向った私。

まだ誰も来ていないし、読み途中の本でも読もうかなー、なんて思ったんだけど、
その時、ふと雀卓の上に何かが置かれているのが目に入った。
なんとなく気になって手に取って見たら

「短冊?」

それはどうやら七夕に御馴染みの願い事を書く短冊で、しかも原村さんの字で

「宮永さんが本気を出してくれますように」

って書いてある。

(本気を出す?)

確かにそう書いてあるんだけど、どういうことか、さっぱりわからない。
麻雀ではちゃんと本気を出しているのに、どうして原村さんはこんなこと書いたんだろう?
首を捻っていたら、

「うぅん」

原村さんがおもむろに寝返りをうつのが見えた。
その拍子に、上にかかっていた布団がずれて、それまで見えなかった部分が露になったんだけど、
そこに現れたのはなんと、原村さんの下着姿!!


どうやら、皺にならないように学生服を脱いで寝ていたみたい。
県大会会場の仮眠室でもそうやって寝たことがあるけど、あの時はスカートを脱いだだけだった。
でも、今回は上のセーラー服も脱いでいて、ブラジャーが白日の下に晒されている!!

「えっと、えっと///」

恥ずかしくて目を手で覆ったものの、気になって隙間から見てしまった私。
そしたら、そんな私に気づいているかのように原村さんが

「うぅん」

とまた寝返りを打って、まるで誘っているみたい。

(もしかして、原村さん起きてる?)
(……ハッ!!)

そこまで考えて、ピンと来た。
本気を出すって、つまりそういうことなんだって!

「全部倒す!!」

私は自分に言い聞かせるように呟いて、原村さんが寝ているベッドに飛び掛った。

(原村さんの願いを叶えるからね。私、本気を出すよ!!)

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最終更新:2010年07月13日 14:49
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