4-XXX氏 無題(18禁)

合宿所で何度も見たはずなのに、和ちゃんの体はその時とは全く違うものみたいに私の目に映った。前はちょっぴりいけないものだって感じていた筈の豊かな胸が、さわりたくなるような弾力に包まれて見えるし、細くくびれたウエストに腕を回したら、きっと抱き心地がいいんじゃないかって、そんな風に思えちゃう。以前は、触れることさえ出来ない壊れ物みたいだった白い首筋にも、

「キスマークをつけてみたいなぁ」

なんて思っていたら、和ちゃんに真っ赤な顔で見つめられた。

「キスマーク……ですか//////?」
「え?」
「今、言いましたよね?」

そう言われて初めて、思ったことを口にしてたんだって気が付いた。
ちょっとバツが悪いけれど、

「……いいですよ」

っていう返事を聞いて、
(そ、そうだよね。今日はそのために来たんだから)
恥ずかしがらなくていいんだって、思い直した。

おずおずと和ちゃんの頬に手を添えて、そこに軽く力を込めて顔を傾ける。
ぎゅっと目を瞑って、露になった首筋に唇をつけようとした時、

「咲さんはキスマークの付け方を知っているんですか?」

と問いかけられて、折角閉じた瞼が開いてしまった。

「え? 唇をつければいいんじゃないの?」
「咲さんてば、違いますよ。こうするんです」
「え、えぇ、和ちゃん?」

何だかよくわからない内に体抱き締められて、首筋に和ちゃんの柔らかい唇が降って来た。
雨粒よりの繊細な感触に小さく吐息が漏れ出た次の瞬間、

「あぁっ!」

痛みが走って、反射的に声を上げてしまった。
それが唇で吸われたことから来るものだってわかったのは

「こうやって強く吸うと、痣になって残るんですよ」

という言葉を聞いた後。和ちゃん腕の中で柔らかい胸の温もりに包まれながら、首筋でキスマークが疼くのが感じられた。

「知らなかったよ。和ちゃんは大人だね」
「べ、別に咲さんにキスマークをつけようと思って調べたというわけじゃなくて、えと、その……」
「今度は私の番だね」
「はい……。咲さんの印をつけて下さい//////」

長く艶やかな髪を後ろに流して露になった首筋に唇を落とすと、雪みたいに白く見えたのに温かくて、不思議に気分になった。先程和ちゃんがしてくれたのを真似て恐る恐る肌を吸うと

「咲さん……」

というかすれた声が耳にかかって、胸が熱くなった。嬉しさ、感激と、緊張と、色々なものが混ざった今まで経験したことがない感情に流されて、ちょっぴり唇を吸う力を強くしたら

「あっ」

可憐な吐息の花が咲いた。それを聞いた瞬間、頭が沸騰したみたいに熱くなって

「和ちゃん、大好き!!」

思わずぎゅっと抱きしめたら目が合った。

「プレゼント交換が出来ましたね」

もっと何か言いたかったのに、でも何も言えなくて、ただ見つめることしか出来ないでいたら、笑顔と共にそんな言葉が返って来た。

「うん。一生の思い出になったかな?」
「だ、駄目です。こんなのじゃ。もっと、ちゃんとしたものじゃないと」
「じゃあ、どうしたらいいの、和ちゃん?」
「………ください」
「え?」
「触って下さい。ここに……」

和ちゃんに手を握られて導かれた先は、大きな胸と………

「そ、それからここにも……」

両足の間………。
私を見つめる目にすがるような一途な輝きが見えて、息をすることさえ忘れてしまった。こんなに心の底から求めくれるのが嬉しくて、同じ気持ちだよって、伝えてあげなくちゃいけない気持ちに包まれる。そっと触れると両足の間は熱を帯びていて、

「咲、さん」

和ちゃんがともどかしそうに体を震わせたから、思わず手を引いてしまった。

「やめないで、下さい……」
「でも、いいの?」
「はい。私の初めてを貰ってくれませんか?」
「う、嬉しいよ、和ちゃん」
「私も咲さんとこんな風になれて、凄く嬉しいです」
「上手く出来るかわからないけど、頑張るからね」

目を閉じてキスをして、精一杯の気持ちをこめて舌を絡ませる。初めてだから上手く和ちゃんの舌を捕まえることが出来なくて、もどかしい。大好きな気持ちをちゃんと伝えたいのに、その半分も伝わっていない気がする。大きな胸に手を触れても、こっちの方がマシュマロみたいな心地よさに捕われて、持て余してしまう始末。

(えっと……えっと……)

少しの余裕も無いまま必死に両手を動かしていたら、和ちゃんが優しく私に視線を注いでいるのにぶつかった。

「ごめんね。上手く出来なくて…」
「そんなことありません。咲さんとこうしやって一緒にいられるだけで嬉しいんです。だから、もう少しだけそうしていて下さい」
「和ちゃん……」

(そうだよね。無理なんかしなくても、ちゃんと気持ちは通じているんだから)

頷いてから、素直な気持ちのまま、背伸びをしないで唇と唇が触れ合うだけのキスをした。ぴったりと体を寄せて、腕の中におさまった和ちゃんを抱き締めたら、こつんと額同士がぶつかって、笑顔が漏れる。すぐ目の前に和ちゃんが居て、それだけでもう何もいらなくて、きっと和ちゃんも同じ気持ちなんだって思いながら、優しく両足の間に触れた。

「咲さんっ」
「痛くない?」

何かを我慢するように瞼を閉じた和ちゃんがこくりと頷くのを見届けて、触れた指をゆっくりと動かし始める。その瞬間、目の前の唇から切ない吐息が漏れ、瞼一層きつく閉じられた。表面を撫でる度に和ちゃんの体がもどかしそうに震えるのが見ながら、少しでも触れ合っていたくて股の間に足を入れる。それはすぐに和ちゃんのすべすべした両足に挟まれた。間もなく指の先に液体の感触が生まれ、私に絡みついた足の力も強くなった。

「咲さん……」
「大丈夫、和ちゃん?」
「はい。抱きしめて……貰えませんか?」

頷いて空いている方の手を腰に回した。和ちゃんも私の背中で両手を組んで、胸と胸が密着する。そのまま乳房に沈み込んでしまいそうな柔らかさを感じながら、両足の間に伸ばした手の動きを早めた。それに合わせて和ちゃんの呼吸も浅くなり、

「咲さん」

という呼びかけの数が多くなる。

「和ちゃん」

腕の中で震える彼女の名前を何度も何度も呼び返して、二人の間がお互いを求める声に満たされて…。やがて和ちゃんが

「咲さんっっ」

と一際大きく叫んだ瞬間その体が震え、両足の間に差し込んでいた手が濡れた。

湯船に浸かりながら、すっかり脱力している和ちゃんの体を後ろから抱き締める。首筋には先程つけたキスマークが赤く咲いていた。

「一生の思い出になったかな?」
「はい」
「今度は、和ちゃんが私に初めてを頂戴」

そうお願い事をすると、その可愛いサンタさんは小さく、でもはっきりと頷いてくれた。

(絶対に忘れないよ、和ちゃん)
最終更新:2010年04月24日 19:12
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